ジムニーはスズキのSUV型軽乗用車。「サマーウィンドリミテッド」は2代目の第3期、JA11W型の4型に設定されていた特別仕様車である。
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概要
1981年5月に登場した2代目、スズキ・ジムニー。ジムニーはフルモデルチェンジまでのモデルサイクルが長いことで有名だが、2代目のジムニーは1986年1月に登場し、1998年10月の3代目・JB23W型にフルモデルチェンジするまでおよそ17年間、マイナーチェンジを繰り返して作られた。
この間にエンジンの排気量アップ(550CC→660CC)や、4サイクルターボエンジンやインタークーラーターボエンジンの搭載。サスペンションのリーフスプリングからコイルスプリングへの変更、乗用モデルのラインナップなど特に1995年11月マイナーチェンジの第4期以降では三菱・パジェロミニの登場により、よりオンロードでの快適性や操縦安定性を向上させていくこととなる。
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その2代目ジムニーは1994年4月の改良で4型に。4型では廉価グレードのバンHAにパワーステアリングを標準装備とし、安全関連装備の見直しも行うなどの改良がなされた。
2代目ジムニー サマーウィンドリミテッドとは?特別装備や違いなど
そして1994年6月。バンHCをベースとした特別仕様車が設定された。それがこの「サマーウィンドリミテッド」である。
ジムニーの特別仕様車はアウトドアのような名称が与えられることが多いがこのサマーウィンドリミテッドでは(夏の風のごとく?)ベースモデルではオプション設定だったエアコンを標準装備。
このほかに外装では
- 専用「SummerWind」ストライプテープ(デカール)
- 鏡面仕上げ軽量アルミホイール、
- SummerWindデカール付き専用スペアタイヤハウジング
- ルーフキャリア
を。
内装では「トレイ型フロアマット専用ロゴ入りシート」を特別装備。
ボディカラーにはベースモデルには未設定の「ラジアントレッドマイカ」と「サターンブラックメタリック」を専用設定し、内外装で標準モデルよりも魅力を高めた特別仕様車となっていた。
エクステリア
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フロントデザイン。ベースモデルはミドルグレードの「バンHC」これにサマーウィンド仕様の特別装備がつくがフロントまわりは特に変更がなく、ベースモデルと同じ。
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サイド。サマーウィンド仕様としてルーフキャリアを標準装備。
ボディカラーも標準モデルにはないブラック系の「サターンブラックメタリック」と2代目JA11型ジムニーとしては初のレッド系「ラジアントレッドマイカ」(写真色)を専用設定した。
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さらにサマーウィンド仕様としてSummer Windロゴ入りストライプテープを左右のボディ下部に特別装備(※写真にあるサイドステップはオプション品でサマーウィンド仕様としては非装備)。
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足元は16インチの鏡面仕上げ軽量アルミホイールを特別装備。
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リア。
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サマーウィンド仕様としてSummerWindロゴ入り専用スペアタイヤハウジングを特別装備とした。
エンジン・機能装備・安全装備など
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エンジンはF6A型直列3気筒SOHCインタークーラー付きターボエンジンのみ。
最高出力は58ps(43kW)/5500rpm、最大トルクは8.8kg・m(86.3N・m)/3500rpm。
トランスミッションは5MTまたは3ATの2種類で駆動方式はパートタイム4WDのみとなる。この時代の古いクルマなのでABSなどは非装備。
インテリア
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インパネ。内装はほとんど変更がなく、ベースモデルとほぼ同じ。写真は5MT仕様。
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ステアリングホイール。3代目の特別仕様車では本革巻ステアリングホイールとなることが多いが、こちらは普通のウレタンステアリングホイール。
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スピードメーター。タコメーター付き。
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ATのシフトノブ。MTとATともにシフトレバー下部にパートタイム4WDの切り替えレバーが付いている。
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フロントシートはセパレートタイプ。サマーウィンド仕様の特別装備としてトレイ型フロアマット専用ロゴ入りシートが与えられる。
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リアシート。
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ラゲッジルーム。
まとめ
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JA11型ジムニーの4型に設定された特別仕様車、「サマーウィンドリミテッド」は快適装備のエアコンを標準装備とし、外装にサマーウィンドのストライプテープやスペアタイヤハウジング、ルーフキャリアに鏡面仕上げアルミホイールを。
内装では専用ロゴ入りシートが与えられるなど標準モデルよりもより快適にかつ特別感がプラスされたモデルとなっていた。
特にこの時代のジムニーは特別仕様車でないとエアコンレス(オプション設定)仕様だったためエアコンが欲しいユーザーには嬉しい部分と標準装備のアルミホイールやロゴシールなど差別化された部分もワンポイントアクセントで魅力的な特別仕様車となった。
中古市場ではさすがに古いクルマのためタマ数が少ないが、走行距離が少なめだったり程度が良い場合は(※5MT限定だが)それなりの高値になる場合がある。
ただし既に生産から20年以上経過する旧車である点を考慮すると気軽に乗れる軽自動車というよりは手をかけて修理しながら大事に乗る趣味グルマ的な位置づけになるため購入の場合はよく考えてほしい。
ちなみにATの場合は高値にならずかなり安いのだが、旧式の3ATのため騒音や燃費、経年劣化による耐久性なども考慮するとあまりオススメはできない。
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