【3代目・6型/前期】スズキ ジムニー ワイルドウインド(JB23型) | シン・軽自動車マニア

【3代目・6型/前期】スズキ ジムニー ワイルドウインド(JB23型)

ジムニー

ジムニーはスズキのSUV型軽自動車。ワイルドウインドはその特別仕様車である。本稿では3代目JB23型ジムニーの第3期、6型ワイルドウインドの前期(2005年12月発売モデル)について扱う。

出典:Goo-net
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3代目 スズキ・ジムニーとは?

1998年10月にフルモデルチェンジし、3代目となった3代目のJB23W型

3代目のジムニーでは伝統のラダーフレームを継承しつつも、新設計による衝撃吸収構造のフレームやサスペンションにより、オンロードでの安定性とオンロードでの走破性の向上を果たした。

外観はそれまでの硬派な箱型から一転。ボディ全体に丸みを与え愛嬌とスタイリッシュさを両立。伝統の丸目ヘッドライトを継承しつつも、四角形のヘッドライトの周囲をブラックアウトし、そこに丸目を配置することで独特の印象を与えた。

また車体寸法も1998年の新規格にあわせて拡大したことにより室内長は短くなったものの室内幅と室内高がアップ。居住性も向上させている。

グレード展開は簡素なXA(2001年6月マイナーチェンジでXGへ変更)、ベーシックなXL(2001年6月マイナーチェンジで廃止)、充実装備なXCの3種類。2代目まで存在した幌仕様やバンタイプは存在せずすべて乗用モデルとなる(※日本郵政仕様を除く)。

メカニズムではオートマチックトランスミッションを2代目の3ATから4ATへ置換。AT仕様では4ATに置換したことにより燃費や静粛性をアップさせAT限定ユーザーでも乗りやすくした。

エンジンも従来のF6Aから全グレードでK6Aに置換しパワーや燃費をアップさせた。

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3代目ジムニーワイルドウインドとは?

その3代目JB23型ジムニーの特別仕様車のひとつであるワイルドウインドは、スズキの創立80周年とジムニー発売30周年を記念するモデルとして3型をベースに初登場。

上級モデルのランドベンチャーに対してオフロードを強く意識したワイルドウインドは、その後もベースのジムニーが4型にマイナーチェンジした後も設定されたが、5型のマイナーチェンジ時には設定が無かった。

ワイルドウインドが復活したのは6型マイナーチェンジ時後の2005年12月。ちょうどそれまで3年連続で設定されていた冬の特別仕様車、「FIS フリースタイルワールドカップリミテッド」と役目を交代する形で登場した。

ゆえにこれ以降のワイルドウインドは冬仕様のイメージが強くなった。

本稿で扱うのはこのうち2005年12月の6型に設定された前期のワイルドウインドである。

3代目ジムニーワイルドウインド(JB23W型6型・前期)とは?特徴と違い

2005年12月に設定された6型前期ワイルドウインドではエクステリアに

  • 金属塗装のフロントグリル
  • 金属塗装のフロントバンパーアンダーガーニッシュ
  • ベースキャリア
  • WILDWINDエンブレム
  • 専用デカール付きスペアタイヤハウジング

ボディカラーには専用色の

  • グレー系「グラファイトグレーパールメタリック」
  • ブラック系「ブルーイッシュブラックパール3」
  • ワインレッド系「シャイニングレッドパール」
  • 青系「パールメタリックカシミールブルー」
  • パール系「パールホワイト」

の全5色を設定。

インテリアでは

  • 本革巻ステアリングホイール
  • メッキ調エアコンルーバーリング
  • 撥水加工を施した専用シート表皮

快適装備として

  • 運転席&助手席シートヒーター
  • 背面メッシュポケット
  • リヤラゲッジフラット機構
  • フロントトレーマット
  • 2DINサイズのMD/CDステレオ
  • フロントトレーマット

を標準装備とし、特にシルバー加飾のアクセントを含む内外装、機能装備で特別感を演出していた。

エクステリア

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出典:Goo-net

フロントデザイン。6型ジムニーをベースとし、フロントグリルに金属塗装したものを装着。

ノーマルのベーシックな印象を保ちつつ、ちょっとだけスタイリッシュな外観としたのが6型ワイルドウインドのフロントデザインである。

バンパー下部にはアンダーガーニッシュを標準装備。4WD車であることをアピールする部分だ。

JB23_wild_wind_6th (3)

出典:Goo-net

サイドから。4型ワイルドウインドまでのツートンカラーが廃止され全色モノトーンカラーに。

また、サイドアンダースポイラーも廃止されている。その代わりルーフ部分には各種アタッチメントを組み合わせることで積載物を載せられるベースキャリアを標準装備した。

ラゲッジルームに収まりきらない荷物を天井のルーフ部分に載せられる便利な部分。この他3型、4型同様にフェンダー部のサイドウィンカー付近にワイルドウインドのエンブレムが付く。

足元はノーマルと同じ標準タイプの16インチアルミホイール。

JB23_wild_wind_6th (8)

出典:Goo-net

リア。4型までと同様に専用デカール付きスペアタイヤハウジングを採用。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジンはK6A型3気筒DOHCインタークーラー付きのターボエンジンのみ。

最高出力64ps(47kW)/6500rpm、最大トルクは10.5kg・m(103N・m)/3500rpmを発生。

トランスミッションは4ATまたは5MTで駆動方式はパートタイム4WDのみとなる。なお、パートタイム4WDでは5型から採用されたスイッチ式の4WD切り替え機構を備える。

自動ブレーキの装備はなく、運転席&助手席SRSエアバッグとABSを標準装備。

インテリア

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出典:Goo-net

インパネ。5型のマイナーチェンジ時に内装パネルが一新された。よって4型ワイルドウインドとはインパネがかなり異なる。ステアリングは本革巻ステアリング仕様。

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スピードメーターも新しいデザインに。

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シフトノブもAT仕様では段付きの最近風のものに。

ただし5MT仕様では従来通りの安っぽい軽トラのようなタイプ。4WDの切り替えレバーは5型マイナーチェンジでスイッチ化されたため、シフトレバー付近からインパネのスイッチ部に移動している。

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出典:Goo-net

フロントシートはセパレートタイプ。ワイルドウインド仕様として専用のシート表皮となる。

6型前期では4型同様に「WILD WIND」の文字が入るがデザインが一新された。もちろんスキーやスノボー後にそのまま乗り込むことを想定して撥水加工を施した専用表皮となっている。

さらに冬期に嬉しいシートヒーターを運転席と助手席の両方に標準装備し、足元は雪や泥などで汚れても拭き取りやすい「トレーマット」を採用した。

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出典:Goo-net

リアシート。足元のカーペットはジュウタンタイプを採用。

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出典:Goo-net

ラゲッジルーム。6型ワイルドウインドではリヤラゲッジフラット機構を採用。リアシート背面に何か付いているが

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リアシートを両方倒した後に

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出典:Goo-net

このように展開することで

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出典:Goo-net

ラゲッジルームをフルフラットにすることができる。

ノーマルの状態ではリアシートとラゲッジルームとで段差ができるため、スキーやスノボー、その他荷物を収納することを想定してこのようなリヤラゲッジフラット機構が標準装備されている。

まとめ

3代目ジムニーの6型ワイルドウインドは、それまでのオフロード特別仕様車から、冬期特別仕様車に変化したワイルドウインドである。

特にリアラゲッジフラット機構やトレーマット、シートヒーター、撥水加工シートがそれを示していて、それまでのFISフリースタイルワールドカップリミテッドに代わって冬に特化したイメージを強くした。

またインパネ付近も4型までとは大きく異なりデザインがリフレッシュされたため、1998年登場時よりも内装が少し若返ったイメージを受ける。

ジムニーはどのモデルも中古で高い個体が多いが、ワイルドウインドの内装にこだわるのであれば、この6型以降のリフレッシュ後がオススメだ。

外観はツートンカラーが無くなってそれまでのイメージが崩れたが、モノトーンカラーとベーシックなグリルの組み合わせでこれはこれでバランスが取れている。

派手さはないがコテコテ感も無いという感じだ。そういう落ち着いた外観と近代化な内装というニーズに答えられるワイルドウインドだろう。

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