【４代目　ターボ仕様】スズキ ワゴンR　FTリミテッド(MH23S型)

ワゴンRはスズキのワゴン型軽自動車。ここでは4代目のMH23S型に設定されたターボ搭載の最上級グレード、「FTリミテッド」を扱う。

出典：スズキ認定中古車

４代目 スズキ・ワゴンRとは？

2008年９月にフルモデルチェンジしたズズキの４代目ワゴンR。

先代はスペース重視の箱みたいな軽自動車だったが、この4代目ではスペースとデザインを両立させたボディスタイルに変更。

４代目からはリアのクォーターウィンドウを廃止したことでリアドアの開口幅を拡大。ゆったりとした足元に加えてリアシートの乗降性も向上させた。

内装ではそれまでのコラムシフトを廃止し、インパネシフトを採用。室内空間の設計を見直し室内長を1870mmから1975mmmへ拡大させた。その一方でラゲッジルームが先代よりも狭くなってしまったがリアシートのスライド幅をアップさせたことで使い方に応じてこれをカバーしている。

エンジンは先代と同じくK6A型となるものの改良が行われ燃費がアップ。加えて自然吸気エンジンのCVT仕様車では電子制御スロットルが初採用されるなど順当なレベルアップを果たしている。

安全技術としてはこれまたワゴンR初となるESPがメーカーオプションとして設定されるなどベーシックな軽自動車の魅力がさらにアップしたフルモデルチェンジとなっていた。

先代同様にノーマルモデルとスポーティーモデルの２種類を用意するが、スポーティーモデルは先代の後半で登場したスティングレーに統一。

それまでのスポーティーなワゴンR＝RRは完全終了となり、４代目からは新たな段階に進む形となった。

４代目ワゴンR(MH23S)FTリミテッドとは？特徴や違いなど

出典：スズキ認定中古車

その４代目ワゴンRの最上級グレードとなるのが本稿で扱う「FTリミテッド」である。

FTリミテッドは先代の３代目ワゴンRにも存在したが、３代目の設定当初は特別仕様車として登場。その後モデル後半にはカタロググレードに昇格。

４代目ではデビュー当初からカタロググレードとして引き継ぎ設定された。３代目では標準モデルのターボ仕様車である「FT」の上級版的な扱いだったが、４代目ではFTを廃止。FTリミテッドのみとなった。

FTリミテッドは外装に

• フロントメッキグリル
• フォグランプ
• フロントアンダースポイラー
• サイドアンダースポイラー
• ルーフエンドスポイラー
• アルミホイール
• ターンランプ付きドアミラー

を与え標準モデルでありながらスポーティーな雰囲気を与えたモデルとなる。

一方で３代目では専用のブラックインテリアが与えられていたのに対し、４代目では標準モデルでブラック系内装となったためこの変更は廃止。

またタコメーター付きのスピードメーターも非装備となるなど先代より若干見劣りするグレードとなっている。

なお、標準モデルのターボ仕様であるFTリミテッドは2009年10月の仕様変更で廃止。

以降は５代目や６代目にも標準ワゴンRのターボ仕様として設定されることなく、このモデルが最後のターボ仕様となった。

４代目ワゴンR FTリミテッドのエクステリア（外装）

出典：スズキ認定中古車

フロントデザイン。FTリミテッドでは標準モデル用のグリルの外枠をメッキ化したフロントメッキグリルとフォグランプ、フロントアンダースポイラーを標準装備とした。

このあたりは３代目のFTリミテッドにも見られた仕様で、標準モデルでありながら程よくスポーティーな印象を与えている。

出典：スズキ認定中古車

サイド。FTリミテッド仕様としてサイドアンダースポイラーを標準装備。セキュリティーアラームはベースモデルと同じく標準装備。

出典：スズキ認定中古車

LEDターンランプ付きドアミラーに

出典：スズキ認定中古車

１４インチアルミホイールも標準装備とした。

出典：スズキ認定中古車

リア。FTリミテッド仕様としてルーフエンドスポイラーとリアアンダースポイラーを標準装備。フルエアロ仕様となる。これ以外はベースモデルと同じでコンビランプやエンブレム等の変更はない。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジンはK6A型3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジン。最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.7kg・m(95N・m)/3000rpm。

先代までノーマルモデルのターボエンジンはMターボという燃費とパワーを両立した６０馬力仕様だったが、４代目ではスポーツモデルと同じエンジンに変更されている。

トランスミッションはCVTのみ。ターボモデルはデビュー当初、最上級グレードの「FTリミテッド」のみに設定されていたが、2009年10月マイナーチェンジでFTリミテッドを廃止と共にターボモデルを廃止。

以降はスポーティーモデルのスティングレーのみとなった。(スティングレーについてはこちらを参照)。駆動方式はFFか4WD。

４代目ワゴンR FTリミテッドのインテリア（内装）

出典：スズキ認定中古車

インパネ。先代のFTリミテッドではブラック内装が与えられていたが、４代目ではこれを廃止。標準モデルと同じ内装となった。

出典：スズキ認定中古車

ステアリングはウレタンタイプ。

出典：スズキ認定中古車

スピードメーター。４代目では標準モデルでタコメーターが廃止されたため、ターボモデルのFTリミテッドでも同じ仕様となる。この点は先代FTリミテッドに比べると残念な部分。

出典：スズキ認定中古車

エアコンはオートエアコンタイプ。

出典：スズキ認定中古車

エンジンスタートはプッシュボタンスタート式。

出典：スズキ認定中古車

フロントシートはベンチシートタイプ。３代目では専用のブラック＆シルバーの２トーンカラーだったが、４代目では標準モデルと同じタイプとなった。

出典：スズキ認定中古車

リアシート。スライド機構付き。

出典：スズキ認定中古車

ラゲッジルーム。

出典：スズキ認定中古車

リアシートを倒した状態。

４代目ワゴンR FTリミテッドの総評

出典：Goo-net

４代目ワゴンRの最上級グレード、「FTリミテッド」は標準モデルにターボエンジンを搭載し、外装にメッキグリルやフォグランプ、エアロパーツなどでスポーティーに仕立てたモデルである。

３代目ワゴンRにも似たようなグレードがあったが、４代目ではベースのスタイリッシュなボディ形状やフロントデザインを生かしつつ、程よくカスタマイズした仕様となった。

ターボ付きが欲しいけどスティングレーとはまた異なるベーシック感が好みの人に嬉しい仕様といえよう。

なお、エンジンの部分でも述べたがこのFTリミテッドは2009年10月の仕様変更でカタロググレードから消滅。以後は一度も復活すること無く標準モデルのターボ仕様車としては最後のモデルとなった。

この後のモデルと比較すると燃費性能や自動ブレーキなど不利な部分もあるものの、自然吸気エンジン仕様にはない加速性能は特筆すべき部分で「標準顔＋エアロパーツ＋ターボ」といったマニアックな仕様という点では希少なモデルでもある。

中古車としてみると台数は少ないもののかなり買いやすい価格帯になっており、外観にこだわらず街乗りメインで乗りやすい軽ワゴンを探している人にマッチすると思う。

スティングレーと比べるとかなり安価な割に同じ６４馬力ターボエンジンを搭載するため、そのギャップも面白いと思う。