【2代目・前期型】三菱 eKスポーツ サウンドビートエディション(H82W型) | シン・軽自動車マニア

【2代目・前期型】三菱 eKスポーツ サウンドビートエディション(H82W型)

eKスポーツ

eKスポーツは三菱のワゴン型軽自動車。ekワゴンのスポーツモデルである。本稿では2代目の前期型(2006年9月~2008年7月まで)に設定された特別仕様車、「サウンドビートエディション」を扱う。

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画像参照元:Goo-net

概要

2006年9月に2代目へフルモデルチェンジしたeKスポーツ。

2代目のフルモデルチェンジでは軽自動車史上の中でも異例で、キーコンセプトを踏襲し初代とほぼ同じボディスタイルとなった(ただし、ボディは流用ではなくルーフ以外は新設計)。

その中でも大きく変更されたのは外装で、ヘッドライトとグリル、バンパー、リアコンビランプを刷新。特にリアコンビランプでは軽自動車初となるLEDストップランプを純正で全グレード標準搭載。

内装ではそれまでのコラムシフトからインパネシフトに変更し、新スピードメーターや新シートを採用。

また、乗用タイプの軽自動車としてはこれまた初となる電動パワースライドドアを一部グレードで採用し、初代のイメージはそのままに使い勝手を大きく向上させたフルモデルチェンジとなっている。

2代目eKスポーツとは?特徴とノーマルとの違い

そのスポーツモデルである「eKスポーツ」は、2代目のフルモデルチェンジと同時にデビュー。

初代と同じくターボエンジンを搭載し、プロジェクターヘッドライトを採用したスポーティーな専用ヘッドライトに専用グリル、バンパー、サイドアンダースポイラー、リアスポイラー、アルミホイールなどでスポーティーに仕立てたモデルである。

内装でもブラック系のシートにブラック系インパネ。タコメーター付きスピードメーター(ハイブリッドメーター)に本革巻ステアリングホイールなど上級に仕立ててあり、ノーマルのeKワゴンとは外観も内装も走りも異なる1台である。

ベースモデルがフルモデルチェンジといえどあまり変わっていなのだが、2代目eKスポーツもほぼ同様のモデルチェンジとなり、全体的なフォームは変わっていない。

ベースとの違いはヘッドライトが先代と同じくインナーブラック化されている点と、先代と同じスポーティーな専用グリル、専用バンパーが付いているのがフロントの主な変更点。

2代目・後期型eKスポーツ サウンドビートエディションの特別装備とノーマルとの違い

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その2代目eKスポーツに2007年6月。メーカーオプションの「ハイグレードサウンドシステム(出力360W、ハイパワー/別体アンプ/8スピーカーを搭載)」を標準装備とし音にこだわった特別仕様車を設定した。それがこの「サウンドビートエディション」である。

サウンドビートエディションそのものは初代のeKスポーツにも設定されたが、今回の2代目ベースでは前回の4スピーカーから8スピーカーにグレードアップ。

出力も360Wのハイパワー仕様とし純正オーディオも「2DINオーディオ」もしくはHDDナビの「MMES」の2種類から選択可能とし、ボディカラーに専用色の「ライトブルーメタリック」を設定して音にこだわるユーザー向けの需要を掘り起こす特別仕様車となってた。

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。サウンドビートエディションでは外装上の変更点は特になし。

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初代のサウンドビートエディションではディスチャージヘッドライトがオプションから標準装備となっていたが、2代目ベースでは標準モデルに既装備となる。

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サイドから。ワゴン型ではあるが程よい車高となっていて、ワゴンRのような背の高さが無い分スポーティな印象。eKスポーツ用のサイドスカートが付いている。こちらも変更点はなく、ベースモデルと同じ。

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ターボ仕様は14インチアルミホイール。自然吸気エンジン仕様は13インチアルミホイールとなる。

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リア。このあたりもベースと同じ。サウンドビートエディションを示す専用エンブレムは特になし。

エンジン・機能

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エンジンは3G83型3気筒の自然吸気エンジンとインタークーラー付きターボエンジンの2種類。

自然吸気エンジンではノーマルモデルのeKワゴンと同じで最高出力50ps(37kW)/6500rpm、最大トルクは6.3kg・m(62N・m)/4000rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.5kg・m(93N・m)/3500rpm。

トランスミッションは全グレードで4ATのみ。駆動方式はFFまたは4WDとなる。このほかブレーキアシスト付きABSを(電子制動力配分装置)全グレードで標準装備する。

2代目eKスポーツH82WとオッティRS&RX H92Wとの違い

H82WとH92Wとの違いは三菱バージョンか、日産バージョンかの違い。H82Wとは三菱・2代目eKワゴンまたは2代目eKスポーツの型式のことで、H92Wは日産・2代目オッティのことである。

ミニカやトッポ時代とは異なり駆動方式で区別されておらず、FFと4WDの両方でH82WまたはH92W型の型式が用いられる。

三菱版と日産版とではフロントデザインが少し異なり、それぞれ専用グリルで差別化がなされる(※リア周り、内装はステアリングのオーナメントやエンブレム以外はほぼ同じ)。

インテリア(内装)

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インパネ。内装もベースモデルと同じ。ただしオーディオに関してはサウンドビートエディション仕様として純正2DINオーディオまたはMMES(HDDナビ)のどちらかを選択可能となっていた(オーディオにより価格が変化)。

ステアリングはベースモデルと同じで自然吸気エンジンがウレタンステアリングホイール。ターボ仕様が本革巻ステアリングホイール。

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インパネの両側奥にはサウンドビートエディション仕様として8スピーカーのうち、ツィーターが2つ付く。

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スピードメーターもベースモデル同じでタコメーターがアナログ。スピードメーターがデジタルのハイブリッドタイプ。

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フロントシートはベンチシートタイプ。このシートもベースと同じ。

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フロントドアの下部には8スピーカーのうちのフロントドアスピーカー(ツィーター内蔵)が付く。

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リアシート。スライド機構は非装備。

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リアドアの下部にもサウンドビートエディション仕様としてリアスピーカーが。インパネのツィーター2個、フロントドアのツィーター内蔵で4個、リアの2個で計8個。これを別体アンプで6チャンネルとする。

加えてドアの開放穴を遮音/制振材でふさいでドア自体をスピーカーボックス構造しているため、軽自動車にしては驚くほど音が良くなっている。

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ラゲッジルーム。

まとめ

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2代目eKスポーツに設定された「サウンドビートエディション」はメーカーオプションの「ハイグレードサウンドシステム」を標準装備とし、オーディオも純正オーディオまたはHDDナビのMMESを選択可能とした特別仕様車である。

とりわけ外装上は変わりがなく、内装もほとんど変化していないため見た目は同じものの、純正オプションの豪華なオーディオシステムが標準装備となっている部分は軽自動車でも音に拘りたい人には嬉しい仕様となっていた。

特にオーディオシステムそのものが初代よりもグレードアップされている点はホットな部分である。

中古市場では初代のサウンドビートエディション仕様よりもタマ数がほとんどなく、希少グレードとなっている。

純正オプションだったため、中古車でもオプション装着車か自分で後付けするなど特別仕様車を探さずともこのオーディオ仕様は入手可能だが、はじめから付いている点は手間が省けるため2代目eKスポーツを探している人は頭の片隅に入れておくといいだろう。

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