【6代目・最終型 特別仕様】スバル サンバーバン WRブルーリミテッド(TV1/TV2型 )

サンバーバン

サンバーバンはスバルの1BOX型軽自動車。本稿ではOEM供給前の特別仕様車、6代目スバル製サンバー WRブルーリミテッドについて記述する。

概要

1999年10月に登場したTW1およびTW2系サンバーバン。この6代目からそれまでスバルのワンボックス軽といえば商用モデルの「サンバーバン」のみの展開だったが、この代から他社同様に乗用モデルも新設定。ディアスワゴンとして販売されていた。

6代目サンバーバンは1998年の軽自動車新規格に対応しボディサイズがひとまわり大きくなった。その一方で他社の軽トラや箱バンがセミキャブ化されたのに対し、サンバーは5代目までのフルキャブ形状を維持。独特のスタイリングを貫いていた。

また、シャシーフレーム付新環状力骨構造を採用することでフルキャブ型でありながら、安全性とカーゴスペースを両立させたパッケージングとなっていた。

エンジンは先代から引き続き採用の4気筒EN07型エンジンの改良型を採用。全域で出力性能を向上させるとともに、燃費性能も向上。自然吸気エンジン仕様とスーパーチャージャーによる加給仕様の2種類を設定し、トランスミッションは5MTまたは電子制御式3AT(コラムシフト)を設定。

新設計の4輪独立サスペンションにスペース効率と走行安定性に優れるRRレイアウトを引き続き採用し、特に空荷の状態でも悪路や低ミュー路でのトラクションは他社よりも勝っていた。

また、積載能力もRRレイアウトによる低床フロアにより背の高い荷物を容易に載せられ、荷物の出し入れの利便性も向上させた。

安全装備としては全グレードに運転席SRSエアバッグ、ロードリミッター付フロントシートベルトを標準装備。4センサー4チャンネルABSはオプション設定とし、展開グレードを増やした。

デビュー当初はレンズカットタイプのヘッドライトなど古臭い部分もあったが2002年9月マイナーチェンジ(中期型)でこれをマルチリフレクター化。加えてターンランプもクリアー化され外観が一気に近代化された。

2005年11月には2度目のマイナーチェンジを実施(後期型)。フロントデザインが再度変更となり、スピードメーターも若干変更された。また、オドメーターが液晶化され、ハザードランプの位置がエアコンパネル下部へ移動。ステアリング中央に6連星エンブレムが組み込まれた。

2009年9月には3度目となるマイナーチェンジを実施(最終型)。フロントパネルと新デザインのフロンバンパーを採用したグリルレスタイプの顔つきへ変化した。内装もインパネやステアリングホーンパッド、メーターパネルのデザインが変更され、ハイマウントストップランプが標準装備となった。

6代目サンバーバン特別仕様車、「WRブルーリミテッド」の特徴とノーマルとの違い

その6代目サンバーに2011年7月。サンバーの誕生50週年を記念して生産された限定モデルが「WRブルーリミテッド」である。

スバルの軽自動車自社生産の撤退が発表された後の特別仕様車で、サンバーの歴史やユーザーへの感謝を込めた記念モデルとなった。

サンバーバン・WRブルーリミテッドは同時に軽トラックの「サンバートラック・WRブルーリミテッド」と販売され、それぞれあわせて1000台の限定生産。その人気ぶりから発表後即日完売し、カタログが発行されたのが完売後という伝説を持つ。

サンバーバン・WRブルーリミテッドでは外装に専用ボディカラーで「WRブルー」のみを設定。ツートーンフロントカラードバンパー、ハイマウントストップランプ付きルーフスポイラー、マフラーカッターを。

内装ではイエロースティッチ入りの専用ブラックシート&ドアトリムクロスを与え、内外装でスポーティな印象とした特別仕様車である。

通常、スバル車でスポーティな「WRブルー」が設定されるのは当時のインプレッサWRXや、S203、S204などのコンプリートカー、軽自動車でもR2の過給器モデルやステラの特別仕様車のみでサンバーには設定が無かったが、スバルをイメージさせる専用WRブルーマイカ色をサンバーに採用することで特別感を演出し、記念モデルとしたものである。

エクステリア

フロンデザイン。ノーマルにはないWRブルーマイカが鮮やかなサンバーバン。WRブルーリミテッド仕様として「ツートーンフロントカラードバンパー」が標準装備となる。このWRブルーリミテッドはスバルらしさをひと目で表現する、同社のイメージーカラーの「WRブルー」でペイントされたボディカラーが最大の特徴だ。

WRブルーはWRC参戦時代にインプレッサWRX STIに塗られていたブルーで、今でもインプレッサ(現行ではWRX)に設定されるスポーティなカラー。その他の車種でもスポーティなグレードにはこのWRブルーが設定されることがあったが、今回サンバーに純正色として設定されるのは初めてで、1000台の限定とも重なって非常に希少な1台となっている。

サイドから。鮮やかなWRブルーが際立ち、遠目でもかなり目立つ。駐車場でも自分の車が即座にわかるほどのブルーマイカなカラーリングだ。

WRブルーリミテッド専用としてバンにはハイマウントストップランプ付きルーフスポイラーが付く(WRブルーリミテッドのトラックではクリアーサイドターンランプが付くがバンには既装備)。

足元は標準で12インチスチールホイール。タイヤサイズは145R12-6PR。

リア。コンビランプがコストカットなのかキラキラ感が薄いのが少し残念。上述のルーフスポイラーの他、マフラーカッターも純正で付いている。

ちなみにこちらは軽トラバージョン。サンバーバンとサンバートラックで共に500台ずつ、合計1000台の限定生産だった。ライバルメーカーにはこんなにも鮮やかな軽トラックは存在しないのでかなり目立つこと間違いなしだ。

エンジン・機能

エンジンはスバル伝統の4気筒エンジン。ノーマルにはNAとスーパーチャージャーモデルが存在するが一般的なスーパーチャージャーモデルとは異なり出力が少し抑えられている。

ただし、このWRブルーリミテッドではNAモデルのみの設定となる。EN07型直列4気筒DOHC自然吸気エンジンの最高出力は48ps(35kW)/6400rpm、最大トルクは5.9kg・m(58N・m)/3200rpm。

トランスミッションは3ATまたは5MTの2種類。駆動方式はRRまたは4WDの2種類で、5MTに関してはパートタイム4WDとなり、シフトノブ上部に4WDorRRの切り替えスイッチが付く。3ATの場合はビスカスカップリングを用いたフルタイム4WDとなる。

安全装備としては運転席&助手席エアバッグ、ABSを標準装備する。

6代目サンバーバン TV1とTV2との違い、TW1とTW2との違い

6代目サンバーバンのTV1とTV2との違いは駆動方式。TV1はRR方式を採用する2駆の6代目サンバーバン。TV2はRRレイアウトで4WD化した全輪駆動(AWD)の6代目サンバーバン。

ただし、3ATのTV2はビスカスカップリング式のフルタイム4WDで、5MTのTV2は切り替え式よるパートタイム4WDの違いがある。

また、型式が似ているがTW1は乗用モデル(ディアスワゴン)の2駆モデル。TW2は乗用モデル(ディアスワゴン)の4WD仕様である。ディアスワゴンの4WDモデルは、貨物バンのサンバーバンとは異なり、5MTにパートタイム4WDは採用されず、すべてビスカスカップリングを用いたフルタイム4WDのみとなる。

インテリア

インパネ。元は軽トラックメインで設計されているので、普通のワゴンRやムーヴと比べると非常に商用チックなデザインとなる。6代目最終型サンバーバンがベースのためインパネデザインは最も近代化されている。

タコメーターの無いシンプルなスピードメーター。こちらはベースモデルと同じ。最終型がベース。

5MTのシフトノブ。オレンジのスイッチは4WDの切り替えスイッチ。ATモデルにはこの切り替えスイッチは付かず常時(フルタイム)4WDとなる。ちなみにサンバートラックには悪路脱出用のエクストラローが付いているが、このサンバーバンには無い。

3ATではコラムシフトとなる。エアコンはマニュアル式エアコン。商用の軽貨物なので装備はあまり豪華でない。

フロントシートはセパレートタイプ。WRブルーリミテッド専用品としてディアスグレードのヘッドレスト分離型シートをベースに、黄色のスティッチが施された専用ブラックシートとなる。また、バンではドアトリムクロスもブラックカラーへ変更となる。

リアシート。

荷室はこの手のワンボックス軽自動車ということでかなり広い。特にRR方式を採用する低床フロアゆえに床面が低く、荷室高もかなりあるため背の高い荷物を縦に載せやすい。

他のメーカーにはない四輪独立懸架により乗り心地はしなやかで、特に貨物車両として使用する人からは評価が高い。ちなみに軽トラで有名な赤帽もスバルのサンバーを採用していた。

赤帽バージョンでは貨物車両の宿命上、過走行となりやすいので耐久性を向上させた赤ヘッドエンジンを採用している。20万キロまでオーバーホール不要な超タフエンジンである。

まとめ

6代目サンバーバンに設定された特別仕様車、「WRブルーリミテッド」は専用ボディカラーの「WRブルーマイカ」を採用し、ルーフスポイラーや専用シート表皮などと組み合わせてスポーティに仕立てた特別仕様車である。

ノーマルには非設定で、サンバーバンには一度も設定されたことのない「WRブルーマイカ」がこの特別仕様車最大の特徴。しかも5ナンバーの乗用モデルではない、税金が安い4ナンバーの軽貨物バンに設定したのがポイント。スズキダイハツでは絶対に考えられない「ど派手な箱バン」となっていた。

そのレアさからWRブルーリミテッドはトラック、ディアスを合わせて軽1000台の限定生産だったがインプレッサの22Bを凌ぐスピードで完売となった。

他社にはないメカニズムがマニアには評価され、特にトラック版に至っては「農道のポルシェ」と称されたほどずば抜けていた。OEM供給になる前に、ダイハツのハイゼットの性能が低すぎてスバル側の注文が多かったという噂もある。

スバル製サンバーは、今では中古でしか買えないがこの魅力にはまると抜け出せない部分がある。特に限定のWRブルーサンバーはその極みといったところで、過給器が無い点は惜しいのだが軽トラ(軽ワンボック)離れした目立つカラーリングで所有欲を満たしてくれる1台。

中古市場では軽トラのWRブルーリミテッドと比べほとんど見かけることなく、プレミアム価格も付きやすいため購入しづらいが、好きな人にはたまらない軽自動車である。なお、3ATモデルと5MTモデルがあるが、3ATは高速道路など高速巡航時の静粛性が極端に悪いので、できれば5MTをオススメする。

コメント

  1. トンサン より:

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    こうやってエンジンルームを見てみると、サンバーは僕が乗っていたR-2のエンジンレイアウトと、基本的に同じですね。
    RRの車は登りや、悪路に強いですよ。
    それに4輪独立懸架は乗り心地がいいだけじゃなくて、へこみのできた砂利道で威力を発揮します。
    こういう車が生産中止になるのは、自動車市場残念なことです。

  2. さすらいのクラ吹き より:

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    初代サンバーは、スバル360をベースに作られたそうで独立懸架やリアエンジンはその名残だそうです。R-2はスバル360の後継車ですから共通点があるのでしょうね。

    他の方のブログでも書かれていましたが、乗り心地の他にデコボコした道でも荷室があまりはねないそうで、空荷の時は顕著に出るみたいです。路面の追従性も良いでしょうね。独立懸架でない他社製(ダイハツ・ハイゼット、スズキ・キャリー、ホンダ・アクティ)ではこうは行かないでしょう。

    軽自動車撤退は本当に残念です… 逆にハイゼットを辞めてサンバーにしちゃっても良かった思います。

  3. さすらいのクラ吹き より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ちなみに、こんな悪路でも大丈夫みたいです。

    http://www.youtube.com/watch?v=lmyyEj34hR4&feature=related

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