サンバーバンはスバルの商用ワンボックス型軽自動車。4ナンバーの軽貨物車(軽バン)。本稿ではダイハツ・ハイゼットカーゴOEMモデルの8代目・S700BおよびS710B型を扱う。
出典:スバル認定中古車
8代目 スバル・サンバーバンとは?
2022年1月にフルモデルチェンジし、8代目となったスバル・サンバーバン。
サンバーバンは6代目モデルの2012年12月の自社生産撤退後は、関係会社のダイハツよりハイゼットカーゴのOEM供給を受けての販売に移行している。
8代目サンバーバンはベースモデル・11代目ハイゼットカーゴのフルモデルチェンジより3週間遅れての登場となった。
8代目ではハイゼットカーゴ同様に新開発のFR用CVTを搭載し、優れた加速性能と燃費性能・静粛性を両立。
さらにCVTの4WD仕様ではクラス初採用となる電子制御式4WDの採用で、これまでのパートタイム4WDよりも扱いやすさを向上。
自動ブレーキではステレオカメラを刷新した「スマートアシスト」を全グレードに標準装備化。
「衝突回避支援ブレーキ機能」と「衝突警報機能」の対応速度向上し、二輪車・自転車・夜間歩行
者認識への対応。
「車線逸脱抑制制御機能」や「路側逸脱警報機能」を追加し、対向車等を認識してハイビームの部
分的な遮光を行う「アダプティブドライビングビーム」も採用したことで、安全性を高めた。
8代目ではプラットフォームを一新し、剛性を高めつつ軽量化を実現。ボディもよりスクエアな形状を採用し荷室容量を拡大した。
そしてサンバーバンの最上級グレードには「ディアス」を設定。
快適装備の「両側パワースライドドア」「スマートアシスト」の専用機能「全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロール」と「レーンキープコントロール」に加え、専用内外装を採用し上級感をアップ。加えて専用ボディカラーに「オフビートカーキ・メタリック」、「レーザーブルークリスタルシャイン」を採用した。
8代目サンバーバン(S700B/S710B)と11代目ハイゼットカーゴ(S700V/S710V)の違い
8代目サンバーバンと11代目ハイゼットカーゴの違いはエンブレム程度で、内外装は基本的に同じ。
ただし同じOEMモデルのトヨタ・ピクシスバンとは異なりサンバーバンではグレード名称が異なる。
またデラックスに相当するトランスポーターではCVT仕様でLEDヘッドライトなどを標準装備。VC系ではLEDヘッドライト類に加えパワースライドドアも標準装備するなど、仕様が一部違う(ダイハツではこれらはオプション設定)。
また、ボディカラーでも11代目ハイゼットカーゴの新色「アイスグリーン」が非設定で、トランスポーター(デラックス相当)のボディカラーにはオプション設定が無いなど、ボディカラーの設定が少ない。
8代目サンバーバンのオープンデッキ(デッキバン)は廃止
先代、7代目サンバーバンにはハイゼットカーゴ・デッキバンのOEMモデルである「サンバーバン・オープンデッキ」が設定されていたが、8代目ではラインナップされず廃止となった。
そのためサンバーバンのデッキバン仕様は7代目だけのモデルとなる。
8代目サンバーバンのグレード一覧 VB、VBクリーン、トランスポーター、VC、VCターボ、ディアスの違いなど
8代目サンバーバンのグレード構成は廉価グレード「VB」、廉価・環境対応「VBクリーン」、ミドルグレード「トランスポーター」。
上級「VC」、上級ターボ「VCターボ」、最上級ターボ仕様「ディアス」の6種類。
VB
8代目サンバーバンの廉価グレード。ハイゼットカーゴ「スペシャル」のOEMグレード。
快適装備や機能装備が簡略化され価格も安くなる。
外観では
- 非塗装で樹脂タイプのフロントバンパー&リアバンパー
- 樹脂タイプのアウタードアハンドル
- 手動ミラー
- 鉄チンホイール
出典:ダイハツ認定中古車
快適装備ではトップシェイドガラスとキーレスエントリーが非装備。
また、USBポートもつかず、オーディオも標準では1DINサイズしか使えない(オプションで選択可能)。
ただし、先代の10代目とは異なり、
- AM/FMラジオやパワーウィンドウ
- パワーステアリング
- エアコン
- パワードアロック(集中ドアロック)
- ABS
が標準装備となる。ボディカラーはホワイトとシルバーの2色のみ。
トランスミッションは5MTとCVTを設定。
VBクリーン
VBクリーンはVBをベースとした環境対応車で、クリーンエンジンを搭載し、自動車重量税が免税されるエコカー減税やグリーン税制に特化させたグレード。
ハイゼットカーゴ「スペシャルクリーン」のOEMグレード。
装備はVBと同じだが、CVTのみの設定となる。
トランスポーター
8代目サンバーバンのミドルグレード。ハイゼットカーゴ「デラックス」のOEMモデル。
VBに対して外装や内装、快適装備が良くなる。
外観はフロントバンパーが樹脂タイプからボディ同色タイプに変更(※ハイゼットカーゴにはオプションで下部のロアバンパーも着色タイプに変更可能だが、サンバーバンでは非設定)。
リアバンパーも同様にカラードタイプで見た目が良くなる。なお、8代目では歴代トランスポーターに着いていた専用デカールが廃止となり、他グレードと差別化されなくなった。
さらにアウタードアハンドルや電動格納式カラードドアミラーがオプション設定で選択可能となり(※5MTではカラードドアミラーは選択不可)、トップシェイドガラスもオプション設定。
ステアリングホイールはウレタンステアリングでメッキオーナメントが非装備。
※ダイハツ版ではオプション設定でオーナメント+ガーニッシュ付きが選択できるが、トランスポーターには非設定
快適装備はスモークガラスとキーレスエントリーが標準装備。
CVT車のみLEDヘッドライト、LEDフォグランプ、LEDテールランプが標準装備となる。
※ダイハツ版ではLEDヘッドライトなどはCVT車のみにオプション設定。
ボディカラーはハイゼットカーゴでオプション設定カラーが選べたが、トランスポーターでは白とシルバーのみの設定。
8代目ではトランスポーターの専用デカールが付かなくなり、他グレードとの差別化されなくなった。
VC
8代目サンバーバンの上級グレード。ハイゼットカーゴ「クルーズ」のOEMグレード。
トランスポーターよりもさらに豪華な装備となり、デラックスの装備に加えて外装では完全ボディ同色のフロントバンパー&リアバンパー、ホイールキャップ、電動格納式ドアミラーが標準装備。
内装はニードルパンチのヘッドレスト分離型シート(※助手席の前倒しは不可)にリアシートもヘッドレスト付きの左右分割式シートを採用。
インパネも乗用仕様のアトレーと同じ2DINサイズが格納可能な専用インパネを採用。トランスミッションは5MTとCVTを設定。
快適装備は
- 大型LED荷室灯
- バニティミラー
- キーレスエントリー&プッシュエンジンスタートボタン
- スーパーUVカットガラス(フロントウインドゥ)
- スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)
- LEDヘッドライト&LEDフォグランプ ※CVT車のみ
- 電動パワースライドドア(両側) ※CVT車のみ
- スライドドアイージークローザー(両側) ※CVT車のみ
を標準装備。
「スーパーUV&IRカットガラス」に「LEDヘッドライト&LEDフォグランプ」、「電動パワースライドドア」はCVT車のみトランスポーターでは標準装備となる(※ダイハツのクルーズではオプション設定)。
フロントウインドゥトップシェードはオプション設定。
VCターボ
VCターボはVCのターボ仕様版。ハイゼットカーゴ「クルーズターボ」のOEMグレード。
ターボエンジンを搭載する上級グレードだが、CVTのみの設定。
なお、先代と異なりスピードメーターがタコメーター付きでなく、他グレードと同じシンプルな単眼式に変更されている。
ディアス
8代目サンバーバンの最上級グレード。ダイハツ「アトレー」のOEMモデル。
先代まで5ナンバー乗用モデルの「ディアスワゴン」として設定していたが、フルモデルチェンジで本家のアトレーワゴンが4ナンバー(アトレー)化したため、OEMモデルも4ナンバー仕様(ディアス)となった。
サンバーバンがディアスを名乗るのは6代目の最終モデル以来。
なお、ダイハツ・アトレーでは「X」と「RS」、「オープンデッキ」グレードの3種類があるが、スバル版では「ディアス」のみで最上級の「RS」グレードがOEM供給される。
ディアスではターボエンジンを搭載し、VCグレードの装備に加え
- LEDターンランプ付きドアミラー
- ディアス専用ホイールキャップ
- ブラック塗装フロントロアバンパー
- ブラック塗装電動格納ミラー
- フロントウインドゥトップシェード
- ディアス専用フルファブリックシート表皮
- 6連星オーナメント付きシルバー加飾ウレタンステアリング
- フルオートエアコン
- タコメーター+マルチインフォメーションディスプレイ付き2眼式スピードメーター
- インパネセンターポケット
- メーターパネルのシルバー加飾
- メッキシフトリング
- 12Vの荷室アクセサリーソケット
- アダプティブクルーズコントロール(ACC)
- レーンキープコントロール(LKC)
- 標識認識機能に最高速度が追加
などを標準装備する。またボディカラーもディアス専用色として「レーザーブルークリスタルシャイン」と「オフビートカーキ・メタリック」を含めた全6色を設定。トランスミッションはCVTのみ。
エクステリア
フロントデザイン。8代目サンバーバンはハイゼットカーゴと同じく先代の後期モデルで少しキツイ顔つきに変更されたが、11代目では再び柔らかい顔つきに変更された。
ただし、スタイリッシュ感は失われておらず、先代中期モデルと後期を足しで2で割ったようなデザイン。軽バンらしいベーシックな部分も併せ持つバランスの取れた顔つきとなった。
さらに11代目ではバンパーも構造変更され、フロントバンパーを上下2分割構造とし、ロアバンパーのみでの交換が可能となっている。
スバル仕様としてはフロントのエンブレムがDマークから六連星に変更となる程度で基本的には同じ。
出典:ダイハツ認定中古車
なお、廉価グレードのVBではバンパーすべてが樹脂タイプ(非塗装)。トランスポーターではバンパー上部がボディ同色となる。
ダイハツではトランスポーター相当グレードでボディ同色に出来たが、スバルではオプションが非設定となる。
出典:ダイハツ認定中古車
VCはバンパーすべてがボディ同色塗装。ディアスでは専用メッキグリルにバンパー下部がブラック塗装となる。
出典:ダイハツ認定中古車
先代後期モデルで初採用されたLEDヘッドライトはVC、VCターボ、トランスポーターのCVTモデルで標準装備(VCのMTは非設定でハロゲンランプのみ)。
LEDフォグランプも同様に上記CVTグレードに標準装備で、メッキベゼル付きとなる。
サイド・スライドドアなど
出典:スバル認定中古車
サイド。8代目では先代よりもボディ上部の角を鋭角にしよりスクエアなボディスタイルとなった。これにより運転席は上部方向広くなりオーバーヘッドシェルフを新設。荷室も広くなった。
出典:ダイハツ認定中古車
VC系グレードではドアミラーがカラードの電動格納式となり、アウタードアハンドルもボディ同同色。
ディアスでは電動格納ミラーがブラック塗装となる。
さらにVC系とディアスでは軽バンでは珍しいパワースライドドア(自動オープン、ウェルカムオープン機能付き)+両側スライドドアイージークローザーや
ボタンプッシュでドアの施錠・解錠可能なキーフリーシステムを標準装備する(※ダイハツ版ではオプション設定)。
タイヤサイズ・ホイールキャップなど
足元は伝統の12インチスチールホイール。タイヤサイズは145/80R12。
VC系グレードではホイールキャップが標準装備となる。ディアスではさらに専用デザインのホイールキャップを採用する。
リア
出典:スバル認定中古車
リア。8代目は引き続きリアバンパーにテールランプを埋め込みリアゲートの開口部を広くしたデザインを採用。
さらに8代目ではリアゲードの六連星を廃止。ダイハツと同じく車名デカールとSUBARUデカールが右側に貼り付けのみとなるシンプルな構成となる。
荷室長は1,915mm、荷室幅は1,270mm、荷室高は1,250mmで先代よりもラゲッジスペースがひとまわり拡大している(※先代の荷室長は1,860mm、荷室幅は1,375、荷室高は1,235mm)。
特にスクエアボディの採用でリアゲート上部の開口部が広くなり、大きなルーフサイドとなった。
なお、VBグレードではリアガラスとリアゲートガラスのプライバシーガラスが非装備。
エンジン・機能・自動ブレーキなど
エンジン
エンジンはKF型直列3気筒DOHC可変バルブタイミング機構(DVVT)付き自然吸気エンジンとインタークーラー付きターボの2種類。
自然吸気エンジンのMTモデルが最高出力は46ps(34kW)/5700rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/4000rpm。
自然吸気エンジンのCVTモデルでは最高出力が53ps(39kW)/7200rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/4000rpm。
ターボエンジンはクルーズターボのみ設定で、最高出力が64ps(47kW)/5700rpm、最大トルクは9.3kg・m(91N・m)/2800rpm。
自然吸気エンジンの5MTとCVTとでは最大トルクは同じだが、最高出力が若干異なる。
駆動方式はFRまたは4WDで、トランスミッションはCVTまたは5MTの2種類。ただしVCターボはCVTのみの設定。
また、4WDはCVTモデルでクラス初の電子制御式4WDを採用。先代までのパートタイム4WDとは異なり、スイッチ操作でFRか2種類の4WD(4WDオート/4WDロック)を選択できる仕様となった。
これによりパートタイム4WDに比べて4WDオートモードではタイトコーナーブレーキング現象が起きづらくなり、スタックした際も4WDロックモードで脱出を容易とした(※5MTモデルは従来通りのパートタイム4WDとなる)。
安全装備・自動ブレーキなど
自動ブレーキでは先代のスマートアシスト3がさらに進化。乗用モデルと同じステレオカメラを用いたタイプに変更し、これを廉価グレードを含めた全グレードに標準装備。
衝突回避支援ブレーキ機能・衝突警報機能の対応速度を向上させ、従来の車両・歩行者に加え、二輪車・自転車も追加し、夜間の歩行者検知も可能とし、時代の変化に伴う女性やお年寄りなど軽バンユーザーの変化に対応させた。
これ以外に車線逸脱抑制制御機能、路側逸脱警報機能、ふらつき警報、標識認識機能(進入禁止/最高速度/一時停止)、
サイドビューランプ、ADB(アダプティブドライビングビーム)を追加。さらに5MTモデルにもブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)を搭載した。
新採用「スマートインナーミラー」
さらに8代目サンバーバンではスマートインナーミラーを新採用し、VC・CVT仕様、VCターボ、ディアスに標準装備化。
リアゲートに設置した後方バックカメラをルームミラーに表示することで、荷物満載時や視界不良時でも後ろの視界を見やすく、バック駐車などを容易とした。
サンバーバン S700BとS710B型との違い
サンバーバンS700BとS710B型の違いは駆動方式。S700Bは後輪を駆動するFR(2WD)のサンバーバン。S710BはS700Bベースの全輪を駆動する4WDのサンバーバン。
サンバーバンでは先代と同じくハイゼットカーゴの型式を一部変更し、VanをBanにもじった型式を採用。
S710Bの4WDシステムには2種類あり、CVTモデルでは電子制御式4WDが採用され、FRと4WDを任意に切り替えられるほか、4WDオートモードと、4WDロックモードで従来のパートタイム4WDの弱点だったタイトコーナーブレーキング現象を抑制している。
なお、5MTのS710V型は従来通りのパートタイム4WDを採用。
4WD切り替え時はタイトコーナーブレーキング現象に注意が必要だ。両方とも雪のない時期など普段はFRで走行すると、フルタイム4WDよりも燃費が良くなるメリットがある。
8代目サンバーバンの最大積載量 クルーズターボもAmazonフレックス使用可能に
ハイゼットカーゴは先代の7代目ではVCターボのみ最大積載量が200kgとなっていた。
このためAmazonフレックスなど個人契約の配送業では条件に適合せず、使えなかったが8代目ではクルーズターボでも最大積載量が350kg化。ターボ仕様でもAmazonフレックスを含めた配送業務での利用が可能となった。
これ以外のVB、トランスポーター、VCは同じく最大積載量が350kg。ただし4名乗車時は最大積載量が250kgになる。
インテリア(内装)
インパネ。VBとトランスポーターではオーディオ収納スペースのサイズが異なり、標準ではAM/FMラジオを標準装備した1DINサイズ。
VCとVCターボではナビゲーションが使える2DINサイズとなる。
ディアスではさらにタコメーター付き2眼式スピードメーター、シルバー加飾ステアリング、エアコン吹き出し口やシフトノブまわりも加飾となる。
ただしダイハツのハイゼットカーゴで設定のダイハツ純正ディスプレイオーディオはサンバーバンには非設定。
収納スペース
出典:ダイハツ認定中古車
8代目サンバーバンのインパネはハイゼットカーゴ同様にユーザーの要望を取り入れデザインを刷新。
新たにインパネアッパートレイを設定し、かつ収納スペースもニーズにあわせて配置するなど使いやすさを向上。
出典:ダイハツ認定中古車
さらに8代目ではボディ形状変更により、運転席頭上に収納スペースとなるオーバーヘッドシェルフがハイゼットカーゴに新設された。
ステアリング
出典:スバル認定中古車
ステアリングは全グレードでウレタンステアリング。メッキオーナメントはクルーズ以上に。オプションでクルーズとデラックスではシルバー加飾のステアリングガーニッシュも付きも選択可(5MTは非設定)。
エアコン・シフトノブまわり
エアコンは全グレードでマニュアル式エアコン。ATはインパネシフト。
5MTも引き続きインパネシフトを採用(※VCターボとディアス、VBクリーンでは非設定)。
エンジンスタート・スイッチ類
エンジンスタートはVC・CVT仕様とVCターボ、ディアスがプッシュスタートボタンを採用する。4WDモデルにはリアヒーターが標準装備となり、インパネ部のスイッチから送風操作ができる。
スピードメーター
スピードメーター。全グレードでタコメーター無しのシンプルな単眼式となった。右側にはマルチインフォメーションディスプレイを備える。
ディアスのスピードメーター。タコメーター付きの2眼式メーターを採用する。
先代まで、VCターボのみディアスワゴンと同じタコメーター付き2眼式メータを採用していたが、8代目では廃止され、ディアスグレードのみとなった。
フロントシート(VB&トランスポーター)
出典:ダイハツ認定中古車
VBとトランスポーターのフロントシート。ヘッドレスト一体型シートで軽バンらしい簡易的なシートとなる。シート表皮もビニール製。
VC系のフロントシート
出典:ダイハツ認定中古車
VCとVCターボのフロントシート。
ヘッドレスト分離式のセパレートシートで、ディアスと同じ形状のシートとなる。シート表皮もニードルパンチを採用し、VBやトランスポーターとは質感が異なる。
ディアスのフロントシート
出典:ダイハツ認定中古車
VC系グレードと同じヘッドレスト分離式シートだが、アームレスト付き&シート表皮はディアス専用品。
ブラックカラーと中央にはクロス柄のグレー表皮を組合せ質感が高くなる。
リアシート(VB&トランスポーター)
出典:ダイハツ認定中古車
VBとトランスポーターのリアシート。軽バンらしい左右一体可倒式の簡易的なシート。
リアシート(VC系)
出典:ダイハツ認定中古車
VCとVCターボでは左右分割式でヘッドレスト付きのシートとなる。後部座席の快適性はこちらが高く、荷物以外に人を乗せる場合はVCやVCターボがオススメ。
11代目ではリアシートが水平格納式となり、ラゲッジスペースがフルフラットになった。助手席を前側に倒すと2,650mmの長さとなり、長ものを積む時に重宝する。
ただし、クルーズとクルーズターボの助手席は前倒しが出来ないため、スペシャルとデラックスよりはラゲッジスペース長が短い。
ラゲッジスペース
出典:ダイハツ認定中古車
ラゲッジスペース。
出典:ダイハツ認定中古車
リアシートを倒した状態。
8代目サンバーバンではユースフルナットが荷室上部やデッキサイド部などにVBとトランスポーターで31箇所。VCとVCターボで17箇所設置され、ラゲッジスペースの使い勝手を良くしている。
オプションパーツでユーティリティフックや荷室フック、オーバーヘッドネットやクォーターウィンドパイプなどが設定されている。
さらに荷室灯もトランスポーターやVCのCVT車、ディアスでLED仕様となり利便性がアップしている。
8代目サンバーバンのまとめ
8代目サンバーバンは11代目ハイゼットカーゴと同じく、進化したパワートレイン、使い勝手が向上したラゲッジスペースと快適性の高い運転席。
質感の高いエクステリアに乗用モデルと同じ自動ブレーキの採用、バックカメラ連動型ルームミラーの採用など、多方面で様々なアップグレードが施されたフルモデルチェンジとなった。
ここまで乗用モデルの装備を盛り込んだ背景には軽バンユーザーの変化にある。元々軽バンは個人商店や宅配業者、土木や建築業、電気工事などでの社用車利用などがメインでユーザーも男性がほどんどだった。
これが時代の変化により働き手の多様化、少子高齢化による労働力不足、ネット通販などの普及で個人委託宅配が増え、近年では男性以外の女性や年配ドラバーの軽バン利用も増えてきている。
これら時代的背景を盛り込み、乗用モデルのような静粛性の高い車体に快適な室内空間、自動ブレーキやバックカメラなど先進装備や便利装備が盛り込まれたフルモデルチェンジとなった。
新車価格は先代から最低でも10万円も高い約105万円から。スバル仕様だとLEDヘッドライトやパワースライドドアが標準装備となる分、トランスポーターやVCグレードのCVT仕様でハイゼットカーゴよりも少し高めの設定となっている。
OEMモデル トヨタ 2代目・ピクシスバン
11代目ハイゼットカーゴはトヨタ自動車へ2代目ピクシスバンとしてもOEM供給され販売されている。この8代目サンバーバンとは兄弟モデルにあたる。
ピクシスバンとハイゼットカーゴの違いはエンブレム程度で、一部上級ジョイン系のボディカラーに「アイスグリーン」の設定が無いなどの違いがあるが基本は同じで、グレード名もまったく同じ。
トヨタエンブレムによるエンブレム効果で若干雰囲気が異なって見えるので、他人と被りたくない人はトヨタ版のピクシスバンを選択するのも悪くないかも。
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