【11代目・FR用CVT搭載】ダイハツ ハイゼットカーゴ(S700V/S710V型) | シン・軽自動車マニア

【11代目・FR用CVT搭載】ダイハツ ハイゼットカーゴ(S700V/S710V型)

ハイゼットカーゴ

ハイゼットカーゴはダイハツの商用ワンボックス型軽自動車。4ナンバーの軽貨物車(軽バン)である。本稿では11代目S700VおよびS710V型を扱う。

11代目ハイゼットカーゴ S700V/S710V型
 
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11代目 ダイハツ・ハイゼットカーゴとは?

2021年12月にフルモデルチェンジし、11代目となったハイゼットカーゴ。

約17年ぶりのフルモデルチェンジとなった11代目では時代的にニーズを取り入れ、最新のDNGAプラットフォームの採用や、軽バン初のCVTの採用、自動ブレーキの全グレード標準装備化、電子制御式パートタイム4WDなど、最新鋭の技術を盛り込んだ。

一番大きな特徴はダイハツ初&軽バン初のFR用CVTの採用。これにより加速性や燃費性能が飛躍的向上し、自然吸気エンジンながら力強い加速を実現。また、段の無い無段変速機によりスムーズな加速も実現している。

さらに4WDシステムには軽バン初の電子制御式4WDを採用。それまでの原始的なパートタイム4WDに比べ、スイッチ操作で2WD/4WD AUTO/4WD LOCKの3モードを選択可能とし、悪路や雪道などでの低ミュー路走行時でも優れた安定走行を実現。

同時にパートタイム4WDの弱点であった「タイトコーナーブレーキング現象」も抑制し、扱いやすさを向上させた。

ボディはアッパーとリアアンダーボディの骨格構造を最適化。サスペンションジオメトリーも見直したことにより重積載時でも優れた操縦安定性と快適な乗り心地を実現。

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出典:ダイハツ認定中古車

そしてボディ形状は先代よりもスクエア基調を強め、より箱型ボディに進化。

これにより荷室長1915mm、荷室幅1410mm(4名乗車時)×荷室高1250mmを実現。運転席も頭上スペースが拡大したことでより広々した車内空間となった。

また、ラゲッジスペースも水平格納式リヤシートを採用し、フラットなラゲッジスペースを実現。ユースフルナットも先代の約2倍に増加し利便性を向上。

出典:ダイハツ認定中古車

エクステリアは商用車らしいシンプルな顔つきにスタイリッシュ感をプラス。新世代のハイゼットカーゴらしい力強いデザインに進化。また、フロントバンパーを上下2分割構造としたことで、修理時の経済性も追求。

出典:ダイハツ認定中古車

さらにリアのダイハツマークを車名デカールと同じ位置に移動したことで、会社名のロゴや広告スペースを従来よりも入れやすくした。

出典:ダイハツ認定中古車

インテリアでは視認性を高めた大型単眼式スピードメーターや、使い勝手を向上させたインパネ、耐久性をアップさせたシート表皮を採用。

ボディカラーにはアイスグリーン、シャイニングホワイトパール、トニコオレンジメタリックを含めた全7色を設定。

出典:ダイハツ認定中古車

収納スペースはユーザーから聞き込みを徹底的に実施し、先代よりも要望を反映したデザインに。インパネ形状を見直してアッパートレイを新設。

頭上にはオーバーヘッドコンソールを進化させたオーバーヘッドシェルフを新設し、多彩な収納スペースを設置した。

快適装備としてはキーフリーシステム&プッシュスタートボタンを採用。パワースライドドアやスライドドアイージークローザーも11代目から初採用した。

自動ブレーキには乗用モデルでも採用しているステレオカメラ方式の「スマートアシストⅢ」を全グレードに標準装備。衝突回避支援ブレーキ機能・衝突警報機能の対応速度を向上させ、従来の車両・歩行者に加え、二輪車・自転車も追加し、夜間の歩行者検知も可能とした。

これ以外に車線逸脱抑制制御機能、路側逸脱警報機能、ふらつき警報、標識認識機能(進入禁止/最高速度/一時停止)、サイドビューランプ、ADB(アダプティブドライビングビーム)を追加。さらに5MTモデルにもブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)を搭載した。

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11代目ハイゼットカーゴS700V/S710Vのグレード スペシャル、スペシャルクリーン、デラックス、クルーズ、クルーズターボ違いなど

11代目ハイゼットカーゴのグレード構成は下から順にスペシャル、スペシャルクリーン、デラックス、クルーズ、クルーズターボの5種類。

先代の10代目と異なるのは、全てハイルーフ仕様となり、標準ルーフが廃止されている点と、全グレードで自動ブレーキが標準装備化。また、クルーズターボの5MTが廃止されている。

さらに価格面では先代の一番安いスペシャル5MT&2WDが94.1万円に対し、11代目は104.5万円からと、約10万円ほどアップしている。

スペシャル

出典:ダイハツ認定中古車

スペシャルは、ハイゼットカーゴの廉価グレード。快適装備や機能装備が簡略化され価格も安くなる。

外観では

  • 非塗装で樹脂タイプのフロントバンパー&リアバンパー
  • 樹脂タイプのアウタードアハンドル
  • 手動ミラー
  • 鉄チンホイール

出典:ダイハツ認定中古車

快適装備ではトップシェイドガラスとキーレスエントリーが非装備。

また、USBポートもつかず、オーディオも標準では1DINサイズしか使えない(オプションで選択可能)。

ただし、先代の10代目とは異なり、

  • AM/FMラジオやパワーウィンドウ
  • パワーステアリング
  • エアコン
  • パワードアロック(集中ドアロック)
  • ABS

が標準装備となる。ボディカラーはホワイトとシルバーの2色のみ。

トランスミッションは5MTとCVTを設定。

スペシャルクリーン

スペシャルクリーンはスペシャルグレードをベースとした環境対応車で、クリーンエンジンを搭載し、自動車重量税が免税されるエコカー減税やグリーン税制に特化させたグレード

装備はスペシャルと同じだが、CVTのみの設定となる。

デラックス(DXグレード)

出典:ダイハツ認定中古車

デラックスはミドルグレード。スペシャルに対して外装や内装、快適装備が良くなる。

外観はフロントバンパーが樹脂タイプからボディ同色タイプとなり、オプションで下部のロアバンパーも着色タイプに変更可能となる。

リアバンパーも同様にカラードタイプで見た目が良くなる。

さらにアウタードアハンドルや電動格納式カラードドアミラーがオプション設定で選択可能となり(※5MTではカラードドアミラーは選択不可)、トップシェイドガラスもオプション設定。

ステアリングホイールもメッキオーナメント&シルバーガーニッシュタイプを選択可。

快適装備はスモークガラスとキーレスエントリーが標準装備。

オプションでLEDヘッドライト&LEDフォグランプ、USBソケットやオーディオ用のHDMI端子、スマホ連携ディスプレイオーディオ、バックカメラ、ステアリングスイッチ、などが選択可能となる(※スペシャルには非設定)。

ボディカラーも白とシルバー以外にオレンジ、ブラック、アイスグリーンの5色を設定。トランスミッションは5MTとCVTを設定。

クルーズ

出典:ダイハツ認定中古車

クルーズは上級グレード。

デラックスよりもさらに豪華な装備となり、デラックスの装備に加えて外装では完全ボディ同色のフロントバンパー&リアバンパー、ホイールキャップ、電動格納式ドアミラーが標準装備。

内装はニードルパンチのヘッドレスト分離型シート(※助手席の前倒しは不可)にリアシートもヘッドレスト付きの左右分割式シートを採用。

インパネも乗用仕様のアトレーと同じ2DINサイズが格納可能な専用インパネを採用。トランスミッションは5MTとCVTを設定。

快適装備は

  • 大型LED荷室灯
  • バニティミラー
  • キーレスエントリー&プッシュエンジンスタートボタン

を標準装備し、スーパーUV&IRカットガラスにLEDヘッドライト&LEDフォグランプ、ダイハツの軽バン初となる電動パワースライドドアなどをオプション設定する。

クルーズターボ

クルーズターボはクルーズのターボ仕様版。ハイゼットカーゴで唯一のターボエンジンを搭載するグレードだが、CVTのみの設定となる。

なお、先代と異なりスピードメーターがタコメーター付きでなく、他グレードと同じシンプルな単眼式に変更されている。

11代目ハイゼットカーゴS700V/S710Vと6代目アトレーとの違い

11代目ハイゼットカーゴと6代目アトレーとでは内外装と快適装備、トランスミッションの設定などが異なる。

なお、先代までのS321GやS331Gでは5ナンバーモデルだったが、6代目S700VとS710Vではハイゼットカーゴと同じく4ナンバー軽バン仕様となった。そのためこの代からは4ナンバーと5ナンバーの区別がなくなった。

出典:ダイハツ認定中古車

外装ではハイゼットカーゴがシンプルな顔つきに対し、アトレーでは乗用モデルらしく専用メッキグリルやが与えられよりスタイリッシュな顔つきとなる。

出典:ダイハツ認定中古車

またテールランプとハイマウントストップランプもクリアーテールを採用し、リアビューも乗用モデルらしいデザインに。さらにクルーズにオプション設定のパワースライドドアが標準装備(※Xグレードは非設定)となる。

出典:ダイハツ認定中古車

内装でもヘッドレスト分離型セパレートシートにアトレー専用のシート表皮で質感を高めている。

出典:ダイハツ認定中古車

インパネもデザインはほぼ共通だ(※デラックス&スペシャルとクルーズ系ではオーディオサイズが違う)がガーニッシュによる加飾、ハイゼットカーゴには無いオートエアコンとタコメーター付きの2眼式スピードメーターの採用で上質な雰囲気となっている。

ラゲッジスペースもアトレーではレジャーユースを想定し、汚れても拭き取りやすい「イージーケアマット」、「マルチフック」、「スリット付のデッキサイドトリム」など、ハイゼットカーゴには非設定の荷物を運ぶ以外の機能装備が標準装備となる。

このほか車速度対応アダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能付きACC)やレーンキープコントロール(LKC)の設定があるのがアトレーのみで、ハイゼットカーゴには未設定。

さらにアトレーは全グレードでターボ仕様となり、自然吸気エンジンの設定が無い。加えてアトレーではCVTのみの設定で、5MTは無し。

その分新車価格はかなり高く、一番安いXグレードで156.2万円から。ハイゼットカーゴの一番安いスペシャルと比較して50万円ほど高くなる。

エクステリア(外装)

フロント

出典:ダイハツ認定中古車

フロントデザイン。11代目ハイゼットカーゴは先代の後期モデルで少しキツイ顔つきに変更されたが、11代目では再び柔らかい顔つきに変更された。

ただし、スタイリッシュ感は失われておらず、先代中期モデルと後期を足しで2で割ったようなデザイン。軽バンらしいベーシックな部分も併せ持つバランスの取れた顔つきとなった。

さらに11代目ではバンパーも構造変更され、フロントバンパーを上下2分割構造とし、ロアバンパーのみでの交換が可能となっている。

出典:ダイハツ認定中古車

なお、廉価グレードのスペシャルではバンパーすべてが樹脂タイプ(非塗装)。デラックスではバンパー上部がボディ同色。オプションで下部もボディ同色にできる。

出典:ダイハツ認定中古車

クルーズはバンパーすべてがボディ同色塗装。

出典:ダイハツ認定中古車

先代後期モデルで初採用されたLEDヘッドライトはクルーズ、クルーズターボ、デラックスのCVTモデルにオプション設定。フォグランプも同様にオプション設定でLED仕様のメッキベゼル付きとなる。

サイド・スライドドアなど

出典:ダイハツ認定中古車

サイド。11代目では先代よりもボディ上部の角を鋭角にしよりスクエアなボディスタイルとなった。これにより運転席は上部方向広くなりオーバーヘッドシェルフを新設。荷室も広くなった。

出典:ダイハツ認定中古車

クルーズ系グレードではドアミラーがカラードの電動格納式となり、アウタードアハンドルもボディ同同色。

さらにクルーズ系では軽バンでは珍しいパワースライドドア(自動オープン、ウェルカムオープン機能付き)+両側スライドドアイージークローザーや

ボタンプッシュでドアの施錠・解錠可能なキーフリーシステムをオプション設定する。

タイヤサイズ・ホイールキャップなど

足元は伝統の12インチスチールホイール。タイヤサイズは145/80R12。

クルーズ系グレードではホイールキャップが標準装備となる。

リア

出典:ダイハツ認定中古車

リア。11代目は引き続きリアバンパーにテールランプを埋め込みリアゲートの開口部を広くしたデザインを採用。さらに11代目ではダイハツマークをリアゲート中央からハイゼットカーゴの車名デカールと同じ位置に移動し、車名ロゴやスポンサーを入れやすいデザインに変更している。

荷室長は1,915mm、荷室幅は1,270mm、荷室高は1,250mmで先代よりもラゲッジスペースがひとまわり拡大している(※先代の荷室長は1,860mm、荷室幅は1,375、荷室高は1,235mm)。

特にスクエアボディの採用でリアゲート上部の開口部が広くなり、大きなルーフサイドとなった。

なお、スペシャルグレードではリアガラスとリアゲートガラスのプライバシーガラスが非装備。クルーズ系ではリアバンパーがボディ同色。デラックスではオプションでリアバンパーをボディ同色に変更可能。

エンジン・機能・自動ブレーキなど

エンジン

エンジンはKF型直列3気筒DOHC可変バルブタイミング機構(DVVT)付き自然吸気エンジンとインタークーラー付きターボの2種類。

自然吸気エンジンのMTモデルが最高出力は46ps(34kW)/5700rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/4000rpm。

自然吸気エンジンのCVTモデルでは最高出力が53ps(39kW)/7200rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/4000rpm。

ターボエンジンはクルーズターボのみ設定で、最高出力が64ps(47kW)/5700rpm、最大トルクは9.3kg・m(91N・m)/2800rpm。

自然吸気エンジンの5MTとCVTとでは最大トルクは同じだが、最高出力が若干異なる。

駆動方式はFRまたは4WDで、トランスミッションはCVTまたは5MTの2種類。ただしクルーズターボはCVTのみの設定。また、4WDはCVTモデルでクラス初の電子制御式4WDを採用。先代までのパートタイム4WDとは異なり、スイッチ操作でFRか2種類の4WD(4WDオート/4WDロック)を選択できる仕様となった。

これによりパートタイム4WDに比べて4WDオートモードではタイトコーナーブレーキング現象が起きづらくなり、スタックした際も4WDロックモードで脱出を容易とした(※5MTモデルは従来通りのパートタイム4WDとなる)。

安全装備・自動ブレーキなど

自動ブレーキでは先代のスマートアシスト3がさらに進化。乗用モデルと同じステレオカメラを用いたタイプに変更し、これを廉価グレードを含めた全グレードに標準装備。

衝突回避支援ブレーキ機能・衝突警報機能の対応速度を向上させ、従来の車両・歩行者に加え、二輪車・自転車も追加し、夜間の歩行者検知も可能とし、時代の変化に伴う女性やお年寄りなど軽バンユーザーの変化に対応させた。

これ以外に車線逸脱抑制制御機能、路側逸脱警報機能、ふらつき警報、標識認識機能(進入禁止/最高速度/一時停止)、

サイドビューランプ、ADB(アダプティブドライビングビーム)を追加。さらに5MTモデルにもブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)を搭載した。

新採用「スマートインナーミラー」

さらに11代目ハイゼットカーゴではスマートインナーミラーを新設定。リアゲートに設置した後方バックカメラをルームミラーに表示することで、荷物満載時や視界不良時でも後ろの視界を見やすく、バック駐車などを容易とした。

ハイゼットカーゴ S700VとS710V型との違い

ハイゼットカーゴS700VとS710V型の違いは駆動方式。S700Vは後輪を駆動するFR(2WD)のハイゼットカーゴ。S710VはS700Vベースの全輪を駆動する4WDのハイゼットカーゴ。

S710Vの4WDシステムには2種類あり、CVTモデルでは電子制御式4WDが採用され、FRと4WDを任意に切り替えられるほか、4WDオートモードと、4WDロックモードで従来のパートタイム4WDの弱点だったタイトコーナーブレーキング現象を抑制している。

なお、5MTのS710V型は従来通りのパートタイム4WDを採用。4WD切り替え時はタイトコーナーブレーキング現象に注意が必要だ。両方とも雪のない時期など普段はFRで走行すると、フルタイム4WDよりも燃費が良くなるメリットがある。

11代目ハイゼットカーゴの最大積載量 クルーズターボもAmazonフレックス使用可能に

ハイゼットカーゴは先代の10代目ではクルーズターボのみ最大積載量が200kgとなっていた。

このためAmazonフレックスなど個人契約の配送業では条件に適合せず、使えなかったが11代目ではクルーズターボでも最大積載量が350kg化。ターボ仕様でもAmazonフレックスを含めた配送業務での利用が可能となった。

これ以外のスペシャル、デラックス、クルーズは同じく最大積載量が350kg。ただし4名乗車時は最大積載量が250kgになる。

インテリア(内装)

インパネ

出典:ダイハツ認定中古車

インパネ。スペシャルとデラックスではオーディオ収納スペースのサイズが異なり、標準ではAM/FMラジオを標準装備した1DINサイズ。

出典:ダイハツ認定中古車

クルーズとクルーズターボではナビゲーションが使える2DINサイズとなる。

ただしスペシャルとデラックスでも「6.8インチスマホ連携ディスプレイオーディオ」や「9インチスマホ連携ディスプレイオーディオ」を選択すると、クルーズと同じ2DINサイズに変更される。

収納スペース

出典:ダイハツ認定中古車

11代目ハイゼットカーゴのインパネはユーザーの要望を取り入れデザインを刷新。

新たにインパネアッパートレイを設定し、かつ収納スペースもニーズにあわせて配置するなど使いやすさを向上。

出典:ダイハツ認定中古車

さらに11代目ではボディ形状変更により、運転席頭上に収納スペースとなるオーバーヘッドシェルフがハイゼットカーゴに新設された。

ステアリング

出典:ダイハツ認定中古車

ステアリングは全グレードでウレタンステアリング。メッキオーナメントはクルーズ以上に。オプションでクルーズとデラックスではシルバー加飾のステアリングガーニッシュも付きも選択可(5MTは非設定)。

エアコン・シフトノブまわり

エアコンは全グレードでマニュアル式エアコン。ATはインパネシフト。

5MTも引き続きインパネシフトを採用(※クルーズターボとスペシャルクリーンでは非設定)。

エンジンスタート・スイッチ類

エンジンスタートはクルーズとクルーズターボがプッシュスタートボタンを採用する。4WDモデルにはリアヒーターが標準装備となり、インパネ部のスイッチから送風操作ができる。

スピードメーター

スピードメーター。全グレードでタコメーター無しのシンプルな単眼式となった。右側にはマルチインフォメーションディスプレイを備える。

先代まで、クルーズターボのみアトレーワゴンと同じタコメーター付き2眼式メータを採用していたが、11代目では廃止され、全グレードで統一された。

フロントシート(デラックス&スペシャル)

出典:ダイハツ認定中古車

デラックスとスペシャルのフロントシート。ヘッドレスト一体型シートで軽バンらしい簡易的なシートとなる。シート表皮もビニール製。

クルーズ系のフロントシート

出典:ダイハツ認定中古車

クルーズとクルーズターボのフロントシート。ヘッドレスト分離式のセパレートシートで、アトレーと同じ形状のシートとなる。シート表皮もニードルパンチを採用し、デラックスやスペシャルとは質感が異なる。

リアシート(デラックス&スペシャル)

出典:ダイハツ認定中古車

スペシャルとデラックスのリアシート。軽バンらしい左右一体可倒式の簡易的なシート。

リアシート(クルーズ)

出典:ダイハツ認定中古車

クルーズとクルーズターボでは左右分割式でヘッドレスト付きのシートとなる。後部座席の快適性はこちらが高く、荷物以外に人を乗せる場合はクルーズやクルーズターボがオススメ。

11代目ではリアシートが水平格納式となり、ラゲッジスペースがフルフラットになった。助手席を前側に倒すと2,650mmの長さとなり、長ものを積む時に重宝する。

ただし、クルーズとクルーズターボの助手席は前倒しが出来ないため、スペシャルとデラックスよりはラゲッジスペース長が短い。

ラゲッジスペース

出典:ダイハツ認定中古車

ラゲッジスペース。

出典:ダイハツ認定中古車

リアシートを倒した状態。

11代目ハイゼットカーゴではユースフルナットが荷室上部やデッキサイド部などにスペシャルとデラックスで31箇所。クルーズとクルーズターボで17箇所設置され、ラゲッジスペースの使い勝手を良くしている。

オプションパーツでユーティリティフックや荷室フック、オーバーヘッドネットやクォーターウィンドパイプなどが設定されている。さらに荷室灯も標準でLED仕様となり(※クルーズとクルーズターボに標準。デラックスのCVTにメーカーオプション)、利便性がアップしている。

11代目ハイゼットカーゴのまとめ

出典:ダイハツ認定中古車

11代目ハイゼットカーゴは、進化したパワートレイン、使い勝手が向上したラゲッジスペースと快適性の高い運転席。質感の高いエクステリアに乗用モデルと同じ自動ブレーキの採用、バックカメラ連動型ルームミラーのオプション設定など、多方面で様々なアップグレードが施されたフルモデルチェンジとなった。

ここまで乗用モデルの装備を盛り込んだ背景には軽バンユーザーの変化にある。元々軽バンは個人商店や宅配業者、土木や建築業、電気工事などでの社用車利用などがメインでユーザーも男性がほどんどだった。

これが時代の変化により働き手の多様化、少子高齢化による労働力不足、ネット通販などの普及で個人委託宅配が増え、近年では男性以外の女性や年配ドラバーの軽バン利用も増えてきている。

これら時代的背景を盛り込み、乗用モデルのような静粛性の高い車体に快適な室内空間、自動ブレーキやバックカメラなど先進装備や便利装備が盛り込まれたフルモデルチェンジとなった。特にウェイクをベースに作った軽バン、ハイゼットキャディでの失敗が反映されているかもしれない。

新車価格は先代から最低でも10万円も高い約105万円から。最上級のクルーズターボ4WDでは160万円からと、かなり高価なモデルとなってしまったが、これも時代背景を取り入れた結果である。

それでも最低グレードではAM/FMラジオやパワーウィンドウ、パワーステアリング、エアコン、パワードアロック(集中ドアロック)、ABSに加えステレオカメラの自動ブレーキが標準装備で10万円アップなのだから、正統進化していることは間違いない。

特に11代目は加速や静粛性が高く快適性も高いため、予算に余裕がある限りは10代目でなく新世代の11代目を強くオススメする。

OEMモデル トヨタ 2代目・ピクシスバン/スバル 8代目・サンバーバン

11代目ハイゼットカーゴはトヨタ自動車へ2代目ピクシスバンとして、スバルには8代目サンバーバンとしてもOEM供給され販売されている。

ハイゼットカーゴの違いはエンブレム程度で、一部上級ジョイン系のボディカラーに「アイスグリーン」の設定が無いなどの違いがあるが基本は同じで、グレード名もまったく同じ。

トヨタエンブレムによるエンブレム効果で若干雰囲気が異なって見えるので、他人と被りたくない人はトヨタ版のピクシスバンを選択するのも悪くないかも。

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なお、スバル版はグレード名がスバル仕様となり、VBやトランスポーター、VCなどで差別化される。ボディカラーもデラックスではオプションカラーが非設定。

さらに一部グレードLEDヘッドライトやパワースライドドアがCVT車で標準装備となる分、新車価格が少し高くなる。

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