【特別仕様車】ホンダ ゼストスパーク ダイナミックスペシャル(JE1/JE2型) 概要解説 | シン・軽自動車マニア

【特別仕様車】ホンダ ゼストスパーク ダイナミックスペシャル(JE1/JE2型) 概要解説

ゼスト

ゼストスパークはホンダのワゴン型軽自動車。ゼストのカスタムモデルである。本稿ではその特別仕様車である「ダイナミックスペシャル」を扱う。

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概要

2008年12月登場のホンダ・セストスパーク。ノーマルのゼストはそれまでのザッツの後継モデルとして2006年3月に登場。先代のザッツよりもスタイリッシュな外観にホンダお得意の底床プラットフォーム技術により高い室内高と広大なラゲッジルームを持つのが特徴だ。

また、衝突安全総合評価では軽自動車としては初の六つ星(★★★★★★)を獲得した新世代の軽自動車として登場した。

そのゼストはデビュー当初からオーソドックスなノーマルモデルとターボエンジンにスポーツサスペンションを装備したゼストスポーツの二本立てであった。が、時代はワゴンRムーブなどこれまでのワゴン型に加えタントスペーシアなどのトールワゴン型が登場し、軽自動車の競争が激化していた。

そこで当時、N-BOXのような新しい軽自動車をすぐには投入できないホンダは既存のゼストの外観をリフレッシュした派生モデルを誕生させる。それが「ゼストスパーク」というモデルだ。

ゼストスパークではオーソドックス感のあったヘッドライトを直線基調とインナーブラック、プロジェクターヘッドライト採用した見た目にもスポーティーな専用品へ変更。さらに存在感の大きいグリルを装着することで、ちょっとやんちゃな感じのフロントデザインとした。

ダイハツでいえばムーヴ・カスタム、スズキでいえばワゴンR・スティングレーなどに該当するモデルで、ボディ形状はそのままにフロントデザインをスポーティにデフォルメ。アルミホイールやエアロパーツで全体の迫力をアップさせる点もまったく同じ。

具体的にはエクステリアにHIDヘッドライト、フォグライト、LEDウィンカー付き電動格納式リモコンドアミラー、カラードサイドシルガーニッシュ、14インチアルミホイール、大型テールゲートスポイラーを。

インテリアにはメタル調3本スポークステアリング、新シート表皮のブラック内装を採用。

ボディカラーではゼストスパーク専用カラーとしてプレミアムディープバイオレット・パール、プレミアムナイトデザートゴールド・パールを設定。また、Wターボグレードでは専用チューニングのスポーツサスペンションを標準装備とした。

ダイナミックスペシャルの特別装備

そのゼストスパークのモデル終盤の2011年10月に追加された特別仕様車が本稿の「ダイナミックスペシャル」である。

ダイナミックスペシャルでは最廉価グレードのGをベースとし、エクステリアでは大型テールゲートスポイラー、カラードサイドシルガーニッシュ、14インチアルミホイール、ドアサッシュをブラックアウト化。

インテリアにはフルーオートエアコン、アレルフリー高性能脱臭フィルター、リア2スピーカー、助手席シートバックポケット、助手席コンビニフック、リア左右席にグラブレールとしつつ、価格をお買い得とした特別仕様車となっていた。

エクステリア

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フロントデザイン。ゼストスパークのヘッドライトはノーマルとは大きく異なり、ブラックアウトされた内部にプロジェクターヘッドライトを埋め込んだタイプ。ノーマルのオーソドックスな異型台形型から丸目2灯となっていることもそのスポーティな印象を高めている。3段の波形状にメッキパーツを用いてスタイリッシュ感も演出している。バンパー下部の大型フォグもノーマルゼストにはない大きな特徴だ。

ダイナミックスペシャル仕様ではフロント周りはベースモデルと共通で追加パーツは特になし。

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サイド。ボディ形状はワゴン型だが、ボンネットのエッジが比較的立っていて乗用車に近い雰囲気がある。ダイナミックスペシャル仕様として本来Gグレードではオプション設定だった、ボディ下部に「カラードサイドシルガーニッシュ」とブラックカラーのドアサッシュが標準装備となる。

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足元もGグレードでは本来オプション設定となっていた14インチのアルミホイールを標準装備とした。

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リア。ワゴン形状だが、大きいテールゲート開口部にスモークタイプのテールランプでゼスト特有の外観となる。

ダイナミックスペシャル仕様としてはGグレードにオプション設定の大型テールゲートスポイラーを標準装備。サイドシルガーニッシュと合わせてフルエアロな外装としている。

エンジン・機能

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エンジンP07A型3気筒SOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は52ps(38kW)/6700rpm、最大トルク6.2kg・m(61N・m)/3800rpm。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WD。

安全装備としてはEBD(電子制御制動力配分システム)付ABS+ブレーキアシストを標準装備。サイド&カーテンSRSエアバッグはオプション設定となっていた。

インテリア

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インパネ。ゼストスパークはブラックカラーにシルバーを組み合わせた内装カラーでスポーティな印象としている。ダイナミックスペシャル仕様としてコンビニフックが助手席側に標準装備。

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さらにダイナミックスペシャル仕様としてはベースのGグレードではマニュアル式エアコンだったものをフルオートエアコンに変更。アレルフリー高性能脱臭フィルターも標準装備とした。

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ステアリングはGと同じでウレタンステアリングホイール。

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スピードメーターもゼストスパークと共通でタコメーター付きの3眼タイプ。

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フロントシートはベンチシートタイプ。ゼストスパーク専用のブラックシートとなる。ダイナミックスペシャル仕様としては助手席側にシートバックポケットを標準装備とした。

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リアシート。最近の軽自動車に比べるとリアシートの足元は少し狭め。ダイナミックスペシャル仕様としてグラブレールとリア2スピーカーを標準装備とした。

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ラゲッジルーム。

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リアシートを倒した状態。

まとめ

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ゼストスパークに設定された特別仕様車、「ダイナミックスペシャル」は最廉価のGグレードをベースに内外装でオプションだったパーツを標準装備とし上級グレードに近づけつつ、お買い得としたモデルであった。その差わずか4万円アップながらアルミホイールやリアスポイラー、サイドシルガーニッシュ、オートエアコンなどが付いてきたのでかなりのお買い得感があった。

N-BOXN-ONEN-WGNN-VANなどNシリーズの登場と大ヒットでかなり忘れられた存在のゼストスパークだが、モデルそのもののデキは決して悪くなく、その高い衝突安全性と乗り心地、実用的な広さや美しいスタイリングなどまたまだ中古車として魅力は十分にあるモデルである。

さすがに室内空間や燃費、自動ブレーキなどを比べるとNシリーズに勝てない部分は多々あるが、その分中古価格はかなり安くお手頃なモデルとなっている。特にターボが不要である場合は最廉価のGグレードよりもちょっと豪華なこの「ダイナミックスペシャル」を検討してみるといいだろう。

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