【2代目・後期型】ダイハツ タント Gスペシャル(L375S/L385S型) | シン・軽自動車マニア

【2代目・後期型】ダイハツ タント Gスペシャル(L375S/L385S型)

タント

タントはダイハツのトールワゴン型軽自動車。タントカスタムはそのカスタムモデルである。本稿では2代目・L375SおよびL385S系の後期型(2011年11月マイナーチェンジ~2013年9月)に設定された「Gスペシャル」を扱う。

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2代目 ダイハツ・タントとは?特徴など

2007年12月にフルモデルチェンジし、2代目となったダイハツ・タント

2代目は先代よりも親しみやすくなったデザインに、先代よりも広くなった室内空間、軽自動車としては初となるセンターピラーレスの「ミラクルオープンドア」の採用が大きな特徴だ。

初代タントのデザインはどちらかというとベーシック寄りのデザインで、あまり可愛らしいものとはいえなかったが、2代目では先代のイメージを踏襲し、主要ユーザーであるママ層をメインターゲットにベーシックでありながら可愛らしい外観となりより女性向け感を強めた。

快適装備としては助手席から後部ドアにかけてセンターピラーを排除(センターピラーレス)とスライドドアの初採用(ミラクルオープンドア)で利便性が大幅向上。

特に子供の乗り降りや買い物時の荷物の出し入れなどに大変便利で、タントの人気上昇につながった。

またスライドドアもイージードアクローザーを上級グレードで標準装備し、キーフリーシステムを採用するなど安全性や利便性を向上させている。

室内空間は初代でも驚きの広さだったが2代目ではそれをさらに拡張。室内長は2160mm、室内幅は1350mm、室内高は1355mmを確保し、ゆとりの室内空間を実現した。

エンジンは初代と異なるKF型の自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類を設定。

ただし、初代ではモデル前半でノーマルタントにもターボモデル(タントRS)があったのに対し、2代目ではタントRSを完全廃止。ターボエンジンはカスタム専用となった。

トランスミッションも従来では3ATの設定があったがこれを4ATに置換。また、上級グレードではCVTも設定され燃費向上と巡航時の静粛性アップにつながった。

2代目タントのモデルの構成はベーシックでファニー寄りな顔つきのタントと、スポーティーと上級感あふれるタントカスタムの2本立て。

初代のタントカスタムはモデル中盤から追加設定となったが、2代目タントカスタムではノーマルタントと同時デビューとなった。

タントカスタムは初代と同じくノーマルタントに対し専用ヘッドライト、専用メッキグリル、専用バンパー、専用コンビランプにフルエアロで外観をスポーティーにあしらい、内装でもブラックインテリアと専用シート。タコメーター付き専用スピードメーター等でノーマルと差別化を行なったグレードである。

特に2代目においてはノーマルが女性向けモデルになったため、タントカスタムの方は主に男性向けとされていた。

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2代目・後期型タント(L375S/L385S)とは?特徴と前期との違い

2010年9月マイナーチェンジの改良点

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出典:ダイハツ認定中古車

その2代目タントカスタムは2011年11月にマイナーチェンジを行い後期型となった。

出典:ダイハツ認定中古車

後期型のノーマルタントでは最上級のGグレードの仕様を大幅変更。

外装にメッキグリル、フォグランプ、エアロバンパー、リアスポイラー、アルミホイールを。内装にブラックインテリアとタコメーター付きスピードメーターを採用し精悍な内外装とした。

このほかLとXグレードのタイヤサイズを13インチから14インチへインチアップ。

さらにルーフアンテナを新規追加し、ステップランプをLED仕様に変更。スピードメーター内にはマルチインフォメーションディスプレイを採用した。

エンジンは改良型のKF型エンジン(第2世代KF型エンジン)に置換。

他にもミライーステクノロジーからエコアイドルとエコ発電制御を適用することでFFモデルで27.0km/l(10.5モード)を達成。

後期モデルは最上級グレードのテコ入れと、燃費向上を果たしたマイナーチェンジとなっている。

2011年6月・一部改良

2011年6月の一部改良では自然吸気エンジンの「KF型エンジン」を「第2世代KFエンジン」に置き換え、燃費を向上させた。

このほか、キーフリーシステム(※Lグレードには非装備)には運転席リクエストスイッチを追加。

「カスタムL」には平均燃費計、「カスタムRS」にはリヤオーバーヘッドコンソール(ルーフイルミネーション付)を追加するなど装備や機能面での充実化をはかった。

一方で、全グレードの4WD車からアジャスタブルパックのメーカーオプション設定が消滅した。

2011年11月・一部改良

2011年11月の一部改良ではミライースの「e:Sテクノロジー」から

  • 「改良型CVT」
  • 「eco IDLE(エコアイドル)」(※アイドリングストップ機能)
  • 「エコ発電制御(減速エネルギー回生機能)」

をタントに適用。燃費が幅に向上した。また、全グレードでルーフアンテナやLEDリアコンビランプを採用し、スタイリッシュなリアビューに。

スピードメーター内の「マルチインフォメーションディスプレイ」は全グレードに拡大採用した。

2012年5月・一部改良

2012年5月の一部改良では「カスタムRS」を一部改良。

自然吸気エンジン同様に「e:Sテクノロジー」の一部を採用したことで燃費を向上した。

2012年9月・一部改良

2012年9月の一部改良では自然吸気エンジンの2WDモデルで、エンジン制御を最適化。これにより燃費をわずかに向上し、「平成27年度燃費基準+20%」を達成。

また、新グレードとして「G Special(G スペシャル)」を追加。

タント Gスペシャルの特徴とGグレードの違いなど

2代目後期タント Gスペシャルとは?

2012年9月に新設定された「Gスペシャル」は最上級グレードのGをベースに一部装備を簡素化してGグレードよりも10万円安くした新グレードである。

Gグレードそのものは2代目の後期マイナーチェンジ時に登場したノーマルタントの中ではスポーティーな内外装を持つ最上級グレード。

エクステリアでは

  • メッキフロントグリル
  • エアロバンパー
  • リヤスポイラー
  • フォグランプ
  • 14インチアルミホイール

を。

インテリアでは

  • ブラック内装に
  • タコメーター付き3眼メーター
  • メッキインナーハンドル
  • ブラックシャインセンタークラスター

など内外装でほぼタントカスタムに近い見た目でノーマルタントでありながらスタイリッシュとなっている。

これにフロントのオーバーヘッドコンソールを省略し、さらにオーディオレス仕様としてGグレードよりも10万円安くしてお買い得感を演出したグレードとなっていた。

GスペシャルとGグレードの違い

Gグレードとの違いは

  • フロントオーバーヘッドコンソールを非装備化
  • 大型照明付きバニティミラーをカード・チケットホルダーのみに簡略化
  • オーディオレス化
  • センタークラスターをシルバー塗装からブラックシャイン塗装に変更

など、一部装備が簡略化される

【2代目・後期型】ダイハツ タント G (L375S/L385S型)

エクステリア

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出典:ダイハツ認定中古車

フロントデザイン。Gスペシャルでは最上級グレードのGとまったく同じ外観となる。

それ以下のグレードでは非装備のメッキグリルとアフロントンダースポイラ付きのエアロバンパーにフォグランプ(シルバー塗装のフォグランプガーニッシュ付き)を標準装備する。

ヘッドライトこそノーマルのタントと同じだが、タントカスタムに引けを取らないスタイリッシュな顔つきとなり、これはこれでスポーティーな印象を受ける。

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出典:ダイハツ認定中古車

サイド。Gスペシャルではサイドアンダースポイラー、LEDドアミラーにシルバー塗装のアウタードアハンドルを標準装備。タントカスタムとほぼ同じサイドビューとなる。

出典:ダイハツ認定中古車

足元もタントカスタムと同じ14インチアルミホイールを標準装備する。

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出典:ダイハツ認定中古車

2代目の特徴である「ミラクルオープンドア」は健在だ。

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出典:ダイハツ認定中古車

リア。GスペシャルではハイマウントLEDストップランプ付きリアスポイラーとリアアンダースポイラー付きエアロバンパーを標準装備。

スポーティなリアビューとなる。テールランプはLED仕様。

エンジン・機能装備・安全装備など

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出典:ダイハツ認定中古車

エンジンは改良型のKF型直列3気筒DOHC自然吸気エンジン(第2世代KF型エンジン)のみ。

最終マイナーチェンジである2012年9月には自然吸気エンジンでエンジン制御の最適化が行われ最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルク6.1kg・m(60N・m)/5200rpmに変更。

燃費向上技術としてミライースの「e:Sテクノロジー」からエコアイドルとエコ発電制御を適用。これによりFFモデルで改良前よりわずかにアップし、25.0km/l(JC08モード)となった。

トランスミッションデビューCVTのみ。駆動方式はFFまたは4WD。ABSとブレーキアシストは標準装備。

インテリア

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出典:ダイハツ認定中古車

インテリア。Gスペシャルではタントカスタム用のブラック内装を標準装備する。

Gグレードとの違いはインパネのオーバヘッドコンソール(オーディオパネル付近)の違い。

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出典:ダイハツ認定中古車

Gグレードではシルバー塗装のセンタークラスター(センターガーニッシュ)となっていが、Gスペシャルではタントカスタムと同じシャインブラックのセンタークラスターを採用。上質な雰囲気とした。

また、Gスペシャルでは標準装備の純正オーディオがレス仕様となる。ステアリングはウレタンステアリングホイール。エアコンはオートエアコン。

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インパネ右側に左側パワースライドドアのスイッチが付く。

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出典:ダイハツ認定中古車

スピードメーターはGスペシャルではタントカスタム用のタコメーター付き3眼式を採用。左側にはマルチインフォメーションディスプレイ付きで上級感ある見た目となる。

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出典:ダイハツ認定中古車

フロントシートはベンチシートタイプ。

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出典:ダイハツ認定中古車

リアシート。

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出典:ダイハツ認定中古車

ラゲッジルーム。

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出典:ダイハツ認定中古車

リアシートを倒した状態。

まとめ

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出典:ダイハツ認定中古車

2代目タントに設定された「Gスペシャル」はそれまでの最上級グレードであるGグレードに対し、一部装備を簡略化してお買い得とした新グレードだった。

省略されたのは「オーバヘッドコンソール」と「純正オーディオ」の2点。

後からナビを買うとしても差額が10万円も安くなっているのでかなりお買い得に感じるグレードだった。

それ以外はGグレードとまったく同じで、スポーティーなエクステリアに落ち着きあるブラック内装がそれまでの10万円引きで選べるGスペシャルはモデル終盤のかなり魅力的なグレードだったと言えよう。

中古市場ではGグレードに対しGスペシャルのタマ数は若干少ないが、中身は上述のとおりオーバヘッドコンソールと純正オーディオだけ。

ターボ仕様が無いのが残念だが初代よりもスタイリッシュなエクステリア、広々とした室内にミラクルオープンドアなど今でも充分通用するモデルで、安価な価格とあわせても魅力は充分ある。

価格的には4代目タントの登場でかなり手頃になってきているので、足車でもこだわりたい人には嬉しい1台である。

【4代目】ダイハツ タント(LA650S/LA660S型)グレード一覧・概要解説

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