【後期型】マツダ スピアーノ SS (HF21S型) | シン・軽自動車マニア

【後期型】マツダ スピアーノ SS (HF21S型)

スピアーノ

スピアーノはマツダのハッチバック型軽自動車。スズキ・アルトラパン(初代)のOEM車種で、「SS」はそのスポーツモデルである。本稿では2006年4月マイナーチェンジ以降のモデルを後期型とし、これを扱う。

HF21S_SS (9)

画像参照元:Goo-net

概要

2002年2月デビューのマツダ・スピアーノ。スズキのアルトラパンよりOEM供給を受けるこのモデルはアルトラパンのボディフォルムはそのままに。フロントグリルを専用品としベースモデルよりもより一般受けしやすい外観としたモデルである。

後期モデルでは一部グレードに丸目ヘッドライトが採用されるが前期ではスポーツグレードの前期スピアーノSSを含め、マツダ風のペンタゴングリルによりベーシック感が強いのも特徴である。ベースにあったうさぎマークは付いていないため、ターゲット的にはラパンの若い女性向けからより裾野を広げた感じだ。

スピアーノはデビュー当初、アルトラパンと同じくターボモデルの設定がなかったが2002年10月にベースのアルトラパンにターボモデルが追加設定されたのを期にOEMのスピアーノにもターボモデルが追加となった。それがこの「スピアーノ ターボ」である。

スピアーノ ターボではアルトラパン ターボ同様に60馬力のMターボエンジンが採用されたほか、グリルこそノーマルスピアーノと同じものの、専用フォグランプ付きバンパーが与えられ、フロントにはベンチレーテッドディスクブレーキを採用。またオプションとなっていたブレーキアシスト付4W-ABSも標準装備とし、街乗りの扱いやすさを向上させたマイルドなターボ仕様となっている。

後期型スピアーノSSの特別装備と前期型スピアーノSSの違い

スピアーノSSは2006年4月にマイナーチェンジを受けデザインが変更された。

発売当初のスピアーノSSはベースのラパンSSとは違ってノーマルモデルと同じ四角形のヘッドライトにマツダの五角形をあしらったグリルの組み合わせだったが、後期型ではヘッドライトをベースと共通。グリルはラインの入った横広のものを採用し、バンパーも共通化された。こちらのほうがSSらしくて個性あるデザインになっている。

エクステリアでは専用丸目ヘッドライト一体型グリルにSS用バンパー、大型フォグランプ、SSエンブレム、14インチアルミホイール、クリアーテールランプ、ローダウンサスペンションを。

インテリアではダークグレーのインパネにシルバー塗装オーディオパネル&エアコン吹出口、本革巻ステアリングホイール、セミバケットシート、SS専用スピードメーター&タコメーターを

ボディカラーにはライムグリーンメタリックを新色として追加。スペリアホワイトをSS専用色として追加設定。前期型よりも魅力がアップしたマイナーチェンジとなっている。

エクステリア

そのスピアーノSSは2006年4月にマイナーチェンジを実施。

フロントデザイン。スピアーノSSの後期ではラパンSSと同じ丸目ヘッドライトが採用された。前期はノーマルのスピアーノとほぼ同じ顔つきで個性が薄かったが、これでラパンSSの兄弟モデルといえる顔つきになった。ただしグリルはラパンSS用のものとは異なり、ノーマルの上級グレード(XFやXS)で丸目スピアーノに採用されたグリルをスピアーノSSに転用したものとなる。

このほか前期同様に大型フォグランプを標準装備する。

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ちなみこちらがベースのアルトラパンSS。SSのエンブレムにメッシュ形状のグリル、丸型ヘッドライト&大型フォグが特徴。

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サイドにかけては特に変更がなく、SSのエンブレムも同じものが使われている。スピアーノSS仕様としてローダウンサスペンションを標準装備する。サイドのターンランプは前期ではノーマルタイプ、後期ではクリアータイプになっている。フェンダー部にはラパンSSと同じチェッカーフラッグのSSエンブレムが付く。

足元は14インチアルミホイール。

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リアもほとんど同じだが、エンブレムにSS専用のものが使われず、マツダとスピアーノのエンブレムのみとなる。コンビランプはベースと共通で後期ではクリアータイプになる。

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ちなみにラパン用の社外品テールが出ているが、車自体は同じなのでこれを流用可能だ。キラキラしたデザインなのでノーマルの曇った感じが嫌な場合はヤフオクあたりで探すと安価に購入できる。写真以外にも数種類別バージョンが存在する。

エンジン・機能

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エンジンはK6A型直列3気筒DOHC12バルブICターボエンジン。最高出力64ps(47kW)/6500rpm、10.8kg・m(106N・m)/3500rpm。駆動方式はFFまたは4WD。トランスミッションはコラム式の4ATのみとなる。ベースでは5MTモデルが存在するがこのマツダバージョンでは前期と同じく設定されていない。

インテリア

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インパネ。前期ではシルバーカラーのインパネだったが、後期ではガンメタリックに変更された。これ以外にもオーディオパネルやエアコン吹出口がシルバー塗装となる。

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ステアリングまわり。前期ではモモステが使われていたが、後期では非採用になりただの本革巻ステアリングホイールとなった(モモステはオプション設定化)。スピードメーターはラパンSSと共通でSSマーク入りの専用品。右下にはノーマルモデルには無かったタコメーターが追加されている。

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フロントデザインはセパレートタイプ。セミバケットタイプでホールドはそこそこありそう。後期ではシート表皮のデザインが若干変更された。

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リアの足元は若干狭めか。

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荷室はそこそこ広い。

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リアシートを倒せば広くなるがもともと高さのない車なので、上方向に狭い点に注意。積載量はワゴンRやスペーシア等に劣る。

まとめ

スピアーノSSはラパンSSのマツダ版なのだが、ホットな5MTモデルが設定されておらず、シフトチェンジとダイレクトな走りを楽しみたい人には向かない点に注意。ただし、軽自動車で楽なATモデルでスポーティーな車が欲しいという要望には十分答えられる1台。

AT自体は旧式のトルコンタイプなので、パドルスイッチなど最近の装備が一切ないのはマイナス点だが、そこを気にしなければターボの恩恵で充分スポーティーな1台だ。同じエンジンのKeiワークスより車高が低いのでATアルトワークス的な位置づけとなるだろうか(ただし、車重が100kg程度重いので強烈な加速は期待できない)。

中古市場ではラパンSSのMTモデルとなると、その希少性(現行でMTターボのスポーティーなスズキ車は存在しない)からかなり高値だが、そのATモデルであれば幾分割安で、スピアーノにおいてもATしかないが同様になっている。もともとATモデルのラパンSSを探している人でひとひねり効かせてマツダ版というのも面白いかもしれない。

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