【後期型】スズキ Kei(CBA-HN22S/TA-HN22S型)

Kei

Keiはスズキのクロスオーバー型軽自動車。本稿では2006年4月のマイナーチェンジ以降のモデルを後期型と定義し、これについて扱う。

出典:ガリバー

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概要

1998年10月に登場したスズキ・Kei軽自動車の中の軽自動車を目指すという意味から「Kei」という名前が付けられたこのクルマはそれまでのアルトをベースに最低地上高をアップし悪路走破性を高めた軽乗用車である。

悪路に強い軽乗用車いといえばスズキには「ジムニー」があったが悪路走破性は非常に高いものの日常生活、特に街乗りあたりでは後部座席の専用ドアを持たない2枚ドアによる不便さ、室内空間の狭さ、乗り心地の悪さなど快適とはいえない部分があった。

そこでジムニーのような悪路走破性をライトに与え同時にアルトやワゴンRなどの室内空間や使い勝手の良さをあわせもつ新ジャンルのクロスオーバーSUVとして誕生したのがKeiである。

Keiは185mmの最低地上高を確保すると同時にシティユースで出くわすであろうタワー式立体駐車場の高さに対応。一部グレードでは異なるが一番低いグレードで1545mmとし、従来のアルトのような使い勝手を実現していた。

出典:スズキ認定中古車

メカニズムでは同年代のアルトにあったエポターボと同じF6A型のインタークーラー付きターボ(60馬力仕様のMターボ)、オールアルミ製のK6A型の自然吸気エンジンと同インタークーラー付きターボ(64馬力仕様のハイプレッシャーターボ)の3種類を設定。

ABSはSグレードでとXグレード以外でオプション設定となっていた(※なお、後継モデルのハスラーにあるようなグリップコントロールなどSUV機能的なものは搭載されておらず、生活4WDと同じ仕様となっていた)。

Keiはその利便性の高さとライトな悪路走破性により雪国での人気が高いモデルであった。

アルトワゴンRなどの低い最低地上高のクルマでは4WDといえど亀になる場合があったが、それよりも最低地上高が程よく高いKeiはジムニーまではいかないが、アプローチアングルがアルトやワゴンRよりも高いがゆえに生活4WDとしては除雪があまり行き届いていない道路(ただし最低地上高よりも積もった雪は除く)での走破性は高かった。

そのKeiは2000年10月マイナーチェンジでフロントデザインの変更を伴い中期型に。中期型ではヘッドライト、フロントグリル、フロントバンパーのデザインを刷新し、ファニーよりの顔つきとした。

内装でもシート表皮や内装色をシックな色調とし印象をリフレッシュ。メカニズムではVVT(可変バルブ構造)を採用した改良型のK6A型自然吸気エンジンを新設定し、5MTと組み合わせることで優れた燃費性能を実現した。

また安全装備もデュアルエアバッグ、ブレーキアシスト、ABS、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトを標準装備とした。

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後期型Keiの改良点

そして2006年4月にKeiはフロントデザインの変更を伴う大規模なマイナーチェンジを行い後期型となった。

後期型マイナーチェンジではフロントグリル、バンパーを新デザインとしたほか、全グレードで電動格納式リモコンドアミラーを標準装備とした。

内装ではドアトリム表皮とシート表皮を刷新。ボディカラーには「アズールグレーパールメタリック」と「シュプリームレッドパール2」を追加。

便利装備としてはヘッドランプマニュアルレベリング機構の追加など内外装のリフレッシュがなされている。

後期型・Keiのグレード A,B,ワークスの違い

後期型Keiのグレード展開は自然吸気エンジンでエントリーグレードの「A」、ターボエンジン搭載の「Bターボ」、スポーツ仕様の「ワークス」の3種類。

A

後期型Keiのエントリーグレード。自然吸気エンジンのみの設定。

エクステリアは13インチスチールホイール+ホイールキャップでベーシックな外観。インテリアではBターボとほぼ同じ内容。5MTと4ATの2種類を設定。

快適装備はCDプレイヤー、マニュアル式エアコン、パワステ、キーレスエントリー、プライバシーガラス、パワーウィンドウを標準装備。

安全装備は運転席&助手席エアバッグ、ABSはオプション設定。FFの2WDのみで4WDが非設定。

Bターボ

後期型Keiの標準ターボエンジン仕様。Aとワークスの中間に位置するグレード。Aの装備に加えて若干エクステリアがスポーティになる。

エクステリアでは14インチアルミホイールを標準装備。フォグランプとルーフスポイラーはオプション設定。

Aグレードには設定の無かった4WD仕様もあり、5MT&4WDでターボという組み合わせもあった。

ワークス

Keiのスポーツグレード。アルトワークスが復活するまではスズキの軽ホットハッチ的位置づけのモデルだった。

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エクステリアではWorks専用バンパー、グリル、サイドアンダースポイラー、リアスポイラー、アルミホイール、ローダウンサスペンションでスポーティな外観に。

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インテリアではWorks専用レカロシート、ブラックインテリア、シルバータイプの2眼式メーター、本革巻きステアリングを標準装備。

Keiワークスについてはこちらから。

【後期型】スズキ Keiワークス(TA-HN22S/ABA-HN22S型)概要解説

エクステリア

出典:ガリバー

フロントデザイン。ヘッドライトのデザインは共通だが、ウィンカー部分もマルチリフレクター化され質感がアップした。

グリルは中期型に比べるとワンサイズ拡大され、さらにバンパーの開口部も大きくなって可愛らしいデザインから普通車に近い万人受けするデザインとなった。

さらに前期であったフォグランプも復活し、オプションであったが選択もできた。そういった意味では中期型よりも前期に先祖返りしたマイナーチェンジだった。

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出典:スズキ認定中古車

サイドから。ぱっと見変更はないように思えるが、サイドウィンカーが追加され横からのウィンカーが確認しやすくなった。Keiはデザイン上横からのウィンカーがわかりずらかったのでこれは安全につながる改良だ。

足元はAタイプが13インチスチールホイール+ホイールキャップ(タイヤサイズは155/80R13)。

Bターボは14インチアルミホイールを標準装備する。タイヤサイズは165/70R14。初代&2代目ヴィッツなどと同じコンパクトカーサイズのタイヤを履く。

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出典:スズキ認定中古車

リア。後期型ではエンブレムの位置が変更になっている。中期の後半モデルでも同じ位置に変更されたが具体的にはSマークが中央に。車名エンブレムが右下となっている。それ以外は同じだ。

なおリアスポイラーはオプション設定で、写真の物はウィングレスである。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンはK6A型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付きターボエンジンの2種類。

自然吸気エンジンでは最高出力54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpm。

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ターボエンジンは最高出力は60ps(44kW)/6000rpm、最大トルクは8.5kg・m(83N・m)/3000rpmを発生。

2007年6月マイナーチェンジで64馬力DHOCのハイプレッシャーターボに変更。最高出力は64ps(47kW)/6500rpm、最大トルクは10.8kg・m(106N・m)/3500rpm。

後期ターボエンジンのカタログスペックはKeiワークスと同じであるが、ばらした人の話しによればKeiワークスのエンジンは専用部品が使われており、完全に同じわけではないようだ。

トランスミッションは4ATまたは5MTの2種類で駆動方式はFFまたは4WDとなる。ABSは自然吸気エンジンのAグレードがオプション。Bターボでは標準装備する。

インテリア

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出典:スズキ認定中古車

インパネ。

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出典:スズキ認定中古車

スピードメーター(写真はAT仕様)。ターボもNAも共通となり、どちらもタコメーターが標準装備される。なお、Keiワークスとは色違いだ。

さらにレッドゾーンに関してはKeiワークスのみ75000回転まで刻まれ、それ以外(A、Bターボ)は7000回転までとなる。

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5MTのシフトまわり。

ATもMTも昔ながらのフロアシフトだ。

出典:スズキ認定中古車

エアコンはマニュアル式エアコン。

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出典:スズキ認定中古車

フロントシートはセパレートタイプ。中期型よりシート表皮が変更になっている。

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出典:スズキ認定中古車

リア。Keiの共通点だがラゲッジルームを重視した設計なのでリアの足元は狭い。

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出典:スズキ認定中古車

ラゲッジルーム。

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出典:スズキ認定中古車

リアシートを倒した状態。

まとめ

Keiの後期型は中期の特徴だった可愛らしいデザインが薄れ、万人受けするような顔つきとなった。これなら謙遜していたユーザーも選びやすい1台である。

また、細かなマイナーチェンジで悪い点も改良されている(特にサイドウィンカーを装備の)点も後期型のアドバンテージである。

年式も比較的新しいものが多く、よほど初期型や中期にこだわりがないのなら後期型を選ぶのが無難なところである。中古市場では後継となるハスラーがデビューしていることもあり、価格は比較的安価だ。

その中でも5MT&ターボで4WDの組み合わせとなると若干高値となる場合もあり、年式を考えると割高感がある。もちろんKeiワークスのMTモデルと比べると安いが、モデル末期のBターボ&5MTが新車価格100万円ぐらいで変えたことを考えると、昨今の中古車価格高騰の影響でが大きいかと。

ハスラーはそのルックスとちょっと腰高のデザインで雪国から若い人までをターゲットに大ヒットを記録したが、その先祖であるKeiは雪国などでジムニーよりも居住性がありワゴンRよりも若干走破性の高いモデルとして根強い人気を得た軽自動車だった。

今でもその地位は変わらず、新車でハスラーが買いづらい層には中古の高年式な後期型Keiが重宝される。まだまだ人気はあるモデルだ。

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