アルトラパンはスズキのハッチバック型軽自動車。「GセレクションⅢ」は初代HE21S系の後期に設定された特別仕様車である。
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初代ラパンGセレクションとは?Gセレクション、GセレクションⅡとの違い
2002年1月登場の初代アルトラパン。初代ラパンは2代目にフルモデルチェンジするまでの8年間の間に数多くの特別仕様車が設定された。
ラパンそのもののが女性向けの車だったためそのほとんどは女性向けを特化させた特別仕様車が多い。このうちファッショナブルをテーマとした特別仕様車がこの「Gセレクション」である。
最初の「Gセレクション」は2004年5月(2型)にGグレードをベースとして登場。
メッキグリルやうさぎの刺繍入りシートなど外観と内装にこだわったモデルで、その後2005年5月には4型のGグレードベースとして第2段となる「GセレクションⅡ」が登場。
第2弾ではうさぎのシートが無くなったがかわりに木目調パネルの採用で内装がグレードアップした。
GセレクションⅢの特別装備
そして同系列の特別仕様車としては異例となる第3段、「GセレクションⅢ」(2006年11月)では一般的に後期モデルとよばれる初代・5型ラパンのGグレードをベースとした。
エクステリアでは
- 新デザインのフロントメッキグリル
- メッキドアハンドル
- アルミホイール
- クリアーテールランプ
を。ボディカラーには専用色となるマルーンブラウンパールを設定。
内装パネルも
- 新たにリーフ柄を施した白色基調のインパネ
- キャラメル&ブラウンのシート表皮を採用した専用シート
- キャラメル色のドアトリムクロス
でより魅力を高めたグレードとなっている。
エクステリア
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フロントデザイン。GセレクションⅢでは専用のシルバー塗装グリルを装着。
第1段や第2段と異なりメッキでは無くなったがグリル内部が大型メッシュ形状となっているためデザインは洗練されている。
もちろん、トレードマークのうさぎエンブレムも付きラパンのイメージを保ちつつ精悍でスタイリッシュな顔つきとなっている。
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サイド。ドアハンドルはシルバー塗装。ベースと同じくレトロ調のアルミホイールを標準装備。
電動格納式リモコンドアミラー、スモークガラスを標準装備。
ボディカラーはGセレクションⅢ専用設定となる「マルーンブラウンパール」のほか、ブルーイッシュブラックパール、ミルクティーベージュメタリック、ムスクブルーメタリックの全4色を設定。全色で2トーン仕様が設定される。
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なお、アルミホイールは2トーン仕様選択時に、ブルーイッシュブラックパールではルーフとアルミがシルバー塗装。
それ以外ではルーフとアルミホイールはホワイト塗装される。
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リア。クリアーテールを標準装備し、筆記体のラパンエンブレムと相まってコストを抑えながらも独特の雰囲気を出している。
なお、専用エンブレム等の装着はない。テールランプは社外品が数多くリリースされているため、見た目のリフレッシュには困らない。
エンジン・機能装備・安全装備など
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エンジンはK6A型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。
最高出力は54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpmを発生。ターボエンジンの設定はなし。
トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WD。4輪ABSはオプション設定。
インテリア
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インパネ。GセレクションⅢでは新たに 緻密なリーフ柄を施した、白色基調のインパネを採用。
GセレクションⅡの木目調とも異なる新たな雰囲気を演出した。これ以外では内装色にコーディネートした専用フロアマットが備わる。
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ステアリング&スピードメーター。ウレタンステアリングホイールとなるが、一部にシルバー塗装が施され、ワンポイントアクセント的に見た目が良くなっている。
同様に、エアコン操作パネルもシルバー塗装。Gセレクション共通でメーター右下にアナログ時計付き。
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フロントシートはベンチシートタイプ。GセレクションⅢ専用のシートでキャラメル色をベースとしたツートンのシート表皮となる。
ドアトリムクロスも専用色。インナードアハンドルはGセレクションⅢ仕様としてシルバー塗装される。
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リアシート。
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ラゲッジルーム。
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リアシートを倒した状態。
まとめ
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初代アルトラパンのGセレクションⅢは最廉価グレードのGをベースにシリーズ初となる専用色、マルーンブラウンパールに加え新インパネなどGセレクションとしての魅力をさらに高めたモデルとなっている。
ターボモデルが無い点がちょっと残念だが、街乗りのスタイリッシュな軽自動車としてまだまだ魅力の高いモデルである。
歴代シリーズ同様、広さでは背の高いモデルに勝てないが見た目や愛着といった広さは気にならない人には魅力的なモデルといえよう。
中古市場では高年式に位置する特別仕様車ゆえに以前は価格が高かったが、さすがに年数経過もありかなり安価になっている。
経年劣化や過走行による部品摩耗など購入の際には状態の見極めが重要だが、ノーマルにはない上質な内外装で安価でもこだわりたい人には嬉しいモデルである。
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