【2代目・最上級ターボ付き】スズキ アルトラパンT Lパッケージ/TL(HE22S型)概要解説 | シン・軽自動車マニア

【2代目・最上級ターボ付き】スズキ アルトラパンT Lパッケージ/TL(HE22S型)概要解説

アルトラパン

アルトラパンはスズキのハッチバック型軽自動車。本稿では2代目のHE22S型の中でも最上級グレードの「T Lパッケージ」と「TL」グレードを扱う。

出典:Goo-net
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スズキ 2代目 アルトラパンとは?

2008年11月にフルモデルチェンジし、2代目となったスズキ・アルトラパン

初代は箱のようなボディにスタイリッシュなインテリアでそれまでのアルトとは異なる若い女性をメインターゲットとし大ヒットとなったモデルだ。

室内空間こそ売れ筋のワゴンRには及ばないものの、ワゴンRにはない愛嬌のあるフロントフェイスに乗用車に近いボディフォルムがアルトラパンの魅力で、現在でも初代の中古車は程度の良いものなら高値が付くことがある。

その2代目となるHE21S系のアルトラパンは外観では先代のイメージを踏襲しつつもカジュアル系にシフトしているのが特徴で、ホイールベースの延長やボディ自体も少し上方向に引き上げられ先代の欠点だった狭い室内空間が若干改善している。

一方で初代の特徴であったレトロ感は失われてしまったため、この点が初代の人気に繋がっている部分がある。

また、初代にあったホットな男性向けスポーツモデル、「ラパンSS」も2代目では廃止され完全な女性向けモデルへと回帰している。

出典:Goo-net

インテリアでは引き続き、初代のようなカジュアルで居心地のよいマイルームのようなインテリアデザインを採用。車体色にあわせて3種類の内装色を用意した。

また、見やすい単眼メーターにはマルチインフォメーションディスプレイを採用し、ラパンキャラクターのアニメーションを入れるなど初代以上に、うさぎを意識したこだわりを組み込んだ。

居住空間においては先に登場した4代目ワゴンRのプラットフォームを採用。これにより初代よりも室内長が拡大し、前席と後部座席で乗員空間を拡大。アルトのようなセダンタイプでありながら、初代比でゆとりある室内空間を実現した。

エンジンは先代に引き続き、K6A型エンジン(自然吸気エンジン&ターボの2種類)を採用。一方でトランスミッションは新規にCVTを採用し、転がり抵抗を低減した低燃費タイヤの採用で大幅に燃費を向上させた。

走りの面ではこれまた4代目ワゴンRの新プラットフォームと新サスペンション、14インチ大径タイヤの採用で、優れた優れた操縦安定性と快適な乗り心地を両立。

高張力鋼板を広範囲に使用した高剛性ボディー、吸音タイプの成形天井、ダッシュサイレンサーの拡大や液封エンジンマウント、の採用で静粛性や安全性能なども向上。フロントウェザーストリップの2重シール化やドアミラー形状の最適化によって風騒音も低減した。

安全性能面では軽量衝撃吸収ボディーTECTを採用し、歩行者傷害低減ボディーを採用。フロントシートSRSサイドエアバックとSRSカーテンエアバックはメーカーオプション設定。

イモビライザーとセキュリティーアラームは全グレードで標準装備とした。

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2代目ラパンT Lパッケージとは?特徴とTLや他グレードとの違い

その2代目アルトラパンの中でもモデル終盤まで設定された最上級グレードがこの「T Lパッケージ」である。

T Lパッケージはターボ仕様の「T」グレードをベースに外装ではディスチャージヘッドライト(マルチリフレクタータイプ)、フォグランプを。

快適装備としてはイルミネーション付き4スピーカーを標準装備とし、より普通車のような豪華装備を与えた最上級グレードである。

なお、「T Lパッケージ」は2013(平成25)年6月の4型マイナーチェンジで既存のTとTグレード統合し「TL」グレードに集約された。

そのため4型以降のターボ仕様は「TL」のみとなったが、ターボ仕様が廃止される2014(平成26)年10月前までの生産だっためタマ数はとても少ない。

また「TL」パッケージでは「T Lパッケージ」の装備に加えてフロントグリルは特別仕様車の「10thアニバーサリーリミテッド」や「Xセレクション」と同じメッキグリルを標準装備化。

出典:Goo-net

快適装備としてはフロントドアガラスにプレミアムUV&IRカットガラスを標準装備化。さらにIRカット機能付フロントガラスも採用した。

加えて運転席シートヒーターを標準装備したほか、タッチパネル式ディスプレイ、バックモニター、ワンセグ/FM/AMチューナーを搭載。

Bluetoothに対応したスマートフォン連携ナビゲーションを新たにメーカーオプションに設定しより豪華な装備が与えられている。

エクステリア

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フロントデザイン。初代のヘッドライトは前期ではスクエアに近い半楕円型、後期では丸型となっていたが2代目ではその中間の楕円形型になっている。

グリルは先代のイメージを継承し、中央部のうさぎエンブレムも健在だ。ボディ形状がひとまわりおおきくなったので、これにあわせてフロントデザインも少し上に引き伸ばしてバランスをとったようなデザインだ。

T Lパッケージではこれにディスチャージヘッドライトとフォグランプが標準装備となる。

この純正ディスチャージヘッドライトはハイロー独立した4灯式ヘッドライトで、標準のハロゲン仕様のH4型ハイロー切り替え2灯式とは仕様が異なる。

ハイビームを使用してもロービームが消えず手前が暗くならないので夜道でも安心だ。

出典:マツダ認定中古車

「TL」では加えてフロントグリルがメッキ仕様となる。モノは「10thアニバーサリー」や「Xセレクション」などの特別仕様車と同じタイプ。そしてフロントガラスがIRカット機能付となる。

サイドから。ワゴンRやタントと比べると全高は低い。またボンネットの見切りも良く、ワゴン型やハイト系と違ってボンネットエリアがしっかりと出っ張っており普通車に近いデザインとなっている。

TLグレードでは追加でフロントドアガラスにプレミアムUV&IRカットガラスを採用した。

ドアミラーはLEDターンランプ付き。

足元は14インチアルミホイール。タイヤサイズは155/65R14 。

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リア。丸型を意識したコンビランプが装備されている。後期型ではストップランプがLED仕様に変更されている。先代同様にスズキエンブレムは装着せず筆記体の「Lapin」エンブレムを装備しレトロ感を出している。

リアまわりはTもT Lパッケージ、TLいずれもノーマルとほぼ同じ見た目。オプションでルーフスポイラーやリアアンダースポイラーが設定されていた。

エンジン・機能装備・安全装備など

出典:Goo-net

搭載されるエンジンはK6A型ターボのみ。初代からのキャリーオーバーだがターボエンジンでは若干仕様変更され低速トルクを太くし街乗りで扱いやすくしている。

最高出力は64ps(47kW)/6000rpm。最大トルクは9.7kg・m(95N・m)/3000rpm。

ミッションはT LパッケージおよびTLグレードではCVTのみ。駆動方式はFFか4WDとなる。

先代モデルにスポーティなラパンSSが存在したが、2代目ではそれが無くなった。5MTにターボという基調な存在なだけに残念だが、一応ターボモデルはモデル前半のみに存在する。

インテリア

インパネ。デザインは他と共通だがイルミネーションスピーカーのライトオン・オフスイッチがインパネ右側に追加されている。

ステアリングは本革巻ステアリングホイール。

スピードメーター。このあたりは他のグレードと共通でデジタル部分はうさぎのアニメーションが流れる凝った仕様。

TLグレードではオーディオにタッチパネル式ディスプレイを標準装備し、バックモニター、ワンセグ/FM/AMチューナーも搭載。Bluetoothに対応したスマートフォン連携ナビゲーションはオプション設定とした。

エアコンはオートエアコン。

フロントシートはセパレートタイプ。カラーは全部で3種類あり、好みにあわせて選択可能だった。シックなブラック系のほか

ブラウンと

明るいベージュの3種類。

リアシート。足元はかなり広い。

T LパッケージとTLでは内装に快適装備としてイルミネーション付き4スピーカーを標準装備する。

フロントドアとリアドアの合計4箇所に配置されたスピーカーはイルミネーションでドレスアップ的な雰囲気をもたらしてくれる。なお、イルミネーションはインパネのスイッチで任意にオン・オフの切り替えが可能。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

まとめ

出典:Goo-net

※画像はスズキスポーツオプション部品装着タイプ

2代目アルトラパンに設定された最上級グレード、「T Lパッケージ」と「TL」グレードは力強いターボエンジン搭載のTグレードをベースにディスチャージヘッドライトやフォグランプ、イルミネーション付き4スピーカーを。

TLグレードでは加えてメッキグリルにIプレミアムUV&IRカットガラス、タッチパネル式オーディオ、運転席シートヒーター、バックモニター、ワンセグ/FM/AMチューナーンなど豪華装備が特徴のモデルである。

2代目ラパンのターボ仕様の中でも追加で快適装備やディスチャージヘッドライトがプラスされより魅力が高いグレードとなっており、TLグレードでは特別仕様車に匹敵する内外装とターボエンジンの組み合わせでさらに魅力が高いグレードである。

その一方で中古市場では2代目ラパンの中でもタマ数が少なく、特に生産期間の短いTLグレードはより希少モデルとなっている。

プレミアム価格は付いておらず買いやすい価格帯なので、2代目ラパンを探している人で、特にターボ仕様が欲しい人にはとても嬉しいグレードである。

隠れた名車的なグレードといっても過言ではない。

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