【2代目 前期型】スズキ エブリイワゴン(DA64W型) 概要解説 | シン・軽自動車マニア

【2代目 前期型】スズキ エブリイワゴン(DA64W型) 概要解説

エブリイ

エブリイワゴンはスズキのワンボックス型軽自動車である。ここでは2代目のDA64W型の2005年8月~2007年6月までを前期型とし、これを扱う。

出典:ガリバー
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2代目 スズキ・エブリィワゴンとは?

2005年8にフルモデルチェンジし、2代目となったスズキ・エブリイワゴン。初代は軽自動車新規格時代に登場。2代目も商用モデルの「エブリイ」に対し、乗用モデルは「エブリイワゴン」となる。

2代目の開発コンセプトは「ファミリーがファーストカーとして選んで満足できる『軽ミニバン』」。

快適な居住空間と便利な積載性能を追求し、パワースライドドアの採用など乗用モデルとしての使い勝手をさらに向上させたフルモデルチェンジとなった。

エクステリアでは箱型で安定感のあるスクエアかつスタイリッシュなボディデザインにピラーの一部をブラックアウト化。開放的かつ大きな窓を表現した。

さらにグリップ式メッキドアハンドルの採用や、スライドドアレールガーニッシュの採用、3つの新色を追加した7種類の豊富なボディカラーを採用した。

出典:日産認定中古車

インテリアではベージュとブラウンの2色を採用し、グレード別でJPとJPターボにはブラウンシート。PZターボ、PZターボスペシャルグレードにはブルー&グレーの2タイプのシート表皮を用意。

便利装備としては軽乗用モデルでは初となるパワースライドドアを採用し、スライドドアクローザーも新規採用した。さらにPZ系グレードには電動オートステップ(※PZターボのみ)、フルオートエアコンなど上級装備を充実させた。

パッケージングは全車にインパネシフトを採用し、前席は左右ウォークスルーを実現。前席と後席に内蔵式乗降ステップを採用。また乗り降りしやすいよう大型乗降グリップも使用した。

また、L型ロアアーム+サスペンションフレームの新構造を採用し、サスペンションの取付け剛性を上げることで、操縦安定性と乗り心地を向上させた。

ボディにはハシゴ状のフレームや高張力鋼板を多用した新開発ボディーを採用し、万が一の歩行者への頭部衝撃を緩和する衝撃吸収構造をボンネットやフェンダーなど車体前部に採用。乗員に対してはピラーやルーフサイドなどの一部に衝撃吸構造を採用した。

快適装備としては全車にカテキン・エアコンフィルター付きエアコン、AM/FMラジオ(JOINグレードはCD付き)を全グレードに標準装備。

安全装備としてもパワードアロック、セキュリティアラーム、運転席・助手席SRSエアバッグを全車標準装備とした。。

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2代目エブリイワゴンJPグレードとPZグレードの違い

2代目エブリイワゴンのグレード構成は下から順番に

・JP
・JPターボ
・PZターボ
・PZターボスペシャル

の4種類。このうち自然吸気エンジンなのはJPのみでこれ以外はターボ仕様となる。

外観はJPとPZでは少々異なり、JPはベーシックな外観で軽貨物のエブリイに近い。

PZはカスタムモデル的な扱いでメッキグリルやアルミホイール、アンダースポイラーなどスタイリッシュな外装パーツが備わる。

内装でも異なり、JPはベーシックな表面がベージュ、側面がブラウンのシート表皮。

PZではスタイリッシュな中央がブルー、それ以外グレーのシート表皮となる。

快適装備も違いがあり、JPグレードはマニュアルエアコン。PZではオートエアコンとなっていた。

その分新車価格にも差があり、一番安いJPのFFグレードは116万円からに対し、PZターボのFFは143万円からと30万円近い価格差があった。

ただしこれはターボ仕様の分の18万円が加味されているためで、実質は8万円程度の価格である。

中古車で外観にこだわる場合はPZターボかPZターボスペシャルを選ぶといいだろう。

エクステリア

出典:ダイハツ認定中古車

フロントデザイン。ベースは軽貨物のエブリイでこれに乗用車的な雰囲気を与えている。JPグレードではオーソドックスな3本線の黒いグリルに軽貨物仕様よりもスタイリッシュなバンパーが組み合わされる。

また、スズキのSエンブレムもボンネットフードからグリル内に移動する。

ベーシックだが、ほどよくスタイリッシュで軽貨物とは差別化されたデザインとなっている。

出典:トヨタ認定中古車

上級グレードのPZターボ、PZターボスペシャルではこれにメッキグリルとフォグランプ、フロントアンダースポイラーが備わる。

メッキグリルもベースをメッキ化しただけでなく、さらに追加のグリルが備わり存在感が大きくなっている。PZターボスペシャルではオプションでHIDを選択可能とした。

サイド。横からはエブリイとほぼ同じ外観だが細部が異なる。ドアハンドルとドアミラーがボディカラーと同じ塗装となり、ウィンドウ付近のピラーはブラックカラーに塗装される。

一方で前期のハイルーフ仕様はJPグレードのみに設定。

スライドドアクローザーはJPターボとPZターボに後席左側、PZターボスペシャルでは両席に標準装備する。一番安いJPは非装備。

da64w_pz_first (2)

出典:トヨタ認定中古車

PZ系グレードではサイドアンダースポイラーが標準で備わり、かつPZターボでは左後方が電動パワースライドドア。PZターボスペシャルでは両方が電動パワースライドドアとなる。

加えてPZターボスペシャルでは電動オートステップも備わる。

足元はJP系が13インチフルホイールキャップ。

PZターボが13インチ、PZターボスペシャルでは14インチアルミホイールとなる。

出典:ガリバー

リア。2代目のエブリイワゴンはコンビランプの位置がバックゲート両側となる(3代目ではバンと乗用とでバンパー部に統一)。

このほかエンブレム類が変更となりバックゲート右下にEVERYWAGON、ターボ仕様では左下にTURBOエンブレムが付く。

出典:トヨタ認定中古車

PZグレードではこれにメッキリアゲートガーニッシュとリアアンダースポイラーがプラスされスタイリッシュな雰囲気となる。

エンジン・機能

エンジンはK6A型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンとインタークーラー付きターボ付きの2種類。

自然吸気エンジンの最高出力は49ps(36kW)/5800rpm、最大トルクは6.3kg・m(62N・m)/4000rpm。

ターボエンジンの最高出力は64ps(47kW)/6500rpm、最大トルクは10.5kg・m(95N・m)/3500rpm。

トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFRまたは4WDとなる。自動ブレーキ等の装備は一切設定がなく、搭載されるのは次の3代目エブリイワゴンからとなる。

このほか安全装備として運転席&助手席エアバッグとABS、セキュリティーアラームが全グレードで標準装備となる。

インテリア

インパネ。エブリイワゴンは2代目からインパネのデザインがそこそこよくなった。

パワースライドドア装備のPZ系グレードではインパネ部にスイッチが備わる。

スピードメーターは全グレードでタコメーター付きの2眼タイプ。

DA64W_jp_first (11)

ステアリングは全グレードウレタンステアリングホイール。

エアコンはJP系がマニュアルエアコン。PZ系がオートエアコンとなる。シフトノブはインパネシフト。

出典:トヨタ認定中古車

フロントシートはベンチシートタイプ。JP系では表がブラウン。側面および後ろ側がベージュの2トーンシート表皮。

PZ系グレードではセンター部がブルー、両サイドと背面をグレーとしたスタイリッシュなシート表皮となる。

出典:トヨタ認定中古車

JP系のリアシート。

PZ系のリアシート。

ラゲッジスペース。

リアシートを倒した状態。軽貨物のエブリイゆずりのラゲッジスペースで、かなり広大だ。

まとめ

2代目のエブリイワゴンはより広くなった室内にスタイリッシュなエクステリア、パワースライドドアの採用など先代のイメージを残しつつ全体的にグレードアップされたフルモデルチェンジとなった。

昨今ではタントやスペーシア、N-BOXなどボンネットにエンジンを置くスーパーハイトが主流だが、昔ながらの軽ワンボックスであるエブリイワゴンはその広大な荷室が最大のウリだ。

車中泊はもちろんレジャーやキャンプなど多彩な用途に使えて維持費も軽自動車という魅力あるモデルである。そして乗用モデルゆえに内外装が豪華という特徴もある。

その分車重が重たく、燃費が良くない傾向にある。現行モデル(3代目)では幾分改善はされているが、特にこの世代のエブリイワゴンは燃費が悪いことは念頭に入れておきたい。

https://keicars-maniac.com/?p=60265

一方で中古価格はかなり手頃な部類に入るので、とりあえず安く荷室が広い軽自動車を探している場合には有用な選択肢といえよう。

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エブリイエブリイワゴン
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