【2代目 特別仕様・限定】ダイハツ コペン 20thアニバーサリーエディション (LA400K型)概要解説 | シン・軽自動車マニア

【2代目 特別仕様・限定】ダイハツ コペン 20thアニバーサリーエディション (LA400K型)概要解説

コペン

コペンはダイハツのオープンカー型軽自動車。本稿では2代目のLA400K型に設定された特別仕様車、「20thアニバーサリーエディション」について扱う。

出典:ガリバー

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ダイハツ 2代目・コペンとは?

初代コペンの生産終了から2年2ヶ月後の2014年6月にフルモデルチェンジし、2代目となったダイハツ・コペン。

2代目では「感動の走行性能」と「自分らしさを表現できるクルマ」をテーマに開発と生産、営業活動の3点から新たな取り組みを実施した。

外観上はそれまで(初代)のアイデンティティーだった丸みを帯びたボディに丸目ヘッドライト、丸目コンビランプなどを採用せず、新たに躍動感あふれるスタイリッシュなデザインを採用しそれまでのイメージを刷新。

中身においては先代で指摘されていたオープンカーゆえの剛性不足を解消すべく新骨格構造の「D-Frame」を新たに採用。骨格だけでスポーツカーに求められる高い剛性を確保した。

また、脱着構造「Dress-Formation」を採用することにより購入後、ユーザーが着せ替え感覚でボディパネルのカスタマイズや交換を可能とした。

これはかつてダイハツに存在した「ネイキッド」の発想に似ており、それをコペンに取り入れることで自分らしさを表現できるクルマに仕立てている。

エンジンは先代と異なり専用品(4気筒エンジン)とならず、同年代のタントやムーヴで採用されていたKF-DET型直列3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンを採用。

これに5MTもしくは7速スーパーアクティブシフト付CVTを組み合わせ、専用サスペンションやパワートレインのチューニングによりスポーツカーに相応しい操縦安定性と乗り心地を実現した。

このほか先代同様に電動開閉式オープンルーフのアクティブトップを標準装備とし、燃費技術としてCVTモデルにはアイドリングストップシステムの「エコアイドル」を標準装備。

MTとCVT車の両方でVSCとTRC、ブレーキオーバーライドシステム、エマージェンシーストップシグナルを標準装備とした。

初代では愛嬌ある丸目ヘッドライトが特徴だったが、2代目ではばっさりと廃止。逆に斜め方向にエッジの効いたヘッドライトを採用し、ボディの空力デザインと合わせて流れるようなシャープなデザインへと変更された。

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2代目コペン(LA400K)の一部改良など

2016年4月・一部改良

2016年4月に一部改良では内装色のインパネとドアトリムの基本色を黒基調に変更。オプションで「インテリアパック」と「16インチアルミホイール」をローブ、エクスプレイ、セロの全グレードで無償提供とした。

さらに「純正ナビ・オーディオ装着用アップグレードパック」や「フォグランプ」をローブやエクスプレイ、セロにも標準装備化。

2021年4月・一部改良

2021年4月の一部改良では新法規制に対応するためサイドミラーを拡大し、全グレードにオートライトを標準装備化。

初代コペン(L880K)と2代目コペン(LA400K)との違いなど

初代コペンと2代目コペンとではコンセプトは同じだが、エンジンやプラットフォーム、トランスミッションなどが大きく異る。

エンジンの違い

まず、初代で最も有名な4気筒ターボエンジン(JB-DET型)は、2代目では採用されず代わって3気筒ターボエンジン(KF-VET型)が採用された。

初代コペンの4気筒ターボは設計が古いものの、競技使用を前提に耐久性が高く作られている。また64馬力規制に沿わせるためデチューンが施されていたが、輸出用ECUに交換するだけで簡単に80馬力仕様となり、チューニング次第では150~200馬力になるなど伸びしろが大きいエンジンだった。

2代目コペンの3気筒ターボは初代とは異なり、コペン以外にもダイハツの主力車種(タントムーヴキャンバスなど)で採用される汎用エンジン。

可変バルブタイミング機構のDVVTを採用し、特に燃費や中速トルクを重視したロングストローク型エンジンのターボ仕様で、街乗りは扱いやすいが、高回転域のフケや伸びは初代と大きく異る。さらにエンジンの振動や質感も3気筒ゆえの安っぽい部分もある。

また2代目のエンジンは初代と比較するとチューニングの伸びしろも小さい。徹底的にエンジンを弄り倒して遊びたいなら初代コペンに軍配がある。

ボディやフレーム構造の違い

2代目コペンでは骨格に「DFrame」を採用し、初代で難点だったオープンカーゆえの剛性不足を大きく改善した。

そのためボディに関しては2代目の方がデキが良く、エンジンよりもボディが勝る状態にある。

これに対応スべくチューニングメーカーから2代目コペン用のエンジンチューニングパーツが研究&販売されている。

装着すれば2代目コペンでもサーキットでかなりスポーティな走りが楽しめるようになる。

ATはトランスミッションを大きく変更し燃費向上

初代コペンのATモデルにはマニュアルモード付きの4ATが採用されていたが、2代目では7速マニュアルモード付きのCVTに変更された。

遊星ギアによるダイレクト感は薄くなったが、7速のマニュアルモードでよりスポーティに楽しめるATモデルに進化しており、また高速巡航時のエンジン回転数も低く抑えられ遠出や高速道路も初代モデルよりは苦にならなくなった。

そして効率的な3気筒ターボエンジンとCVTの組み合わせで燃費性能も向上している。

※ただしクルーズコントロールや自動ブレーキなどは非設定のため他の軽自動車より最新装備で劣る

2代目コペンは機能装備が充実化

2代目コペンは機能装備が拡充された。

エアコンはマニュアル式エアコンからフルオートエアコンに変更され、プッシュエンジンスタート&キーフリーシステム、リクエストスイッチも標準装備化。

初代で評判の悪かったシートベルトガイドも改良され、よじれずらくなってスムーズな引き寄せが可能となった。

さらにヘッドライトやテールランプはLEDが標準装備となり、省電力化に貢献。そしてトランク容量も拡大され、ルーフ展開時は若干ながら荷物の積載性も向上した。

2代目は特別仕様が少なく、カタロググレードが豊富

初代コペンはビルシュタイン製ショックアブソーバーやBBSアルミホイール、タンレザーシートなどを標準装備した特別仕様車が複数設定されていた。

2代目では特別仕様車としての設定でなく、カタロググレード(セロS、ローブS、エクスプレイSなど)として設定。期間限定モデルではなくなった。

また同じコペンながらも2代目は顔つきが2種類あり、さらにワイドボディのエクスプレイ、トヨタコラボモデルのGRコペンを設定するなどグレード展開がかなり豊富となっている。

2代目コペン 特別仕様車 20thアニバーサリーエディションとは?ノーマルとの違いなど

20thアニバーサリーエディションの概要

その2代目コペンに2022年9月。計1000台の限定生産・特別仕様車として設定されたのがこの「20thアニバーサリーエディション」である。

20thアニバーサリーエディションはコペンの誕生から20周年を記念し、お客様へ感謝を込めた特別モデルとして設定され、その人気ぶりから発売前の予約開始からわずか5日で完売となった。

20thアニバーサリーエディションでは丸目ヘッドライトの「セロ」をベースに、本革製のスポーツシートを採用。

アニバーサリーエディションの専用シートは職人が1台1台手作りした上質なシートで2代目コペンの中でも最も豪華な専用シートとなる。

これに20thアニバーサリーエディション仕様としてアイボリー内装プラスや専用自発光式メーター、メッキインナーハンドル、専用スカッフプレートなどの加飾を。

エクステリアでもインナーブラック仕様のヘッドライトや、メッキアウターハンドル、BBS製鍛造アルミホイール、5MTモデルではフロントスーパーLSDも標準装備化。

さらに「20th Anniversary」記念エンブレムとシリアルナンバー入りのスカッフプレートで特別感を演出したモデルとなっている。

20thアニバーサリーエディションの特別装備とセロとの違い

20thアニバーサリーエディションではセロがベースだが、特別装備により質感や精悍さがアップしているのが特徴だ。

2代目コペン 20thアニバーサリーエディションのフロント

出典:ガリバー

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2代目コペン セロのフロント

エクステリアではヘッドライトがインナーブラック化され凛々しい顔つきに変化。これ以外にオプション設定のBBS製鍛造アルミホイールを標準装備し、5MTモデルにはフロントスーパーLSDが付くなど走りの装備も良くなる。

※ただしセロSに標準装備のビルシュタイン製ショックアブソーバーは非装備

またインテリアでも20thアニバーサリーエディションでは専用本革シートをはじめ、専用MOMOステ、Copenロゴ入り専用自発光式メーター、専用スカッフプレート、ロゴ入りアイボリーインパネガーニッシュなど、特別感が高くなる。

※20thアニバーサリーエディションの特別装備は以下の通り

  • 20周年記念特別仕様車専用 MOMO製本革巻きステアリング
    (メッキオーナメントシルバー加飾/アイボリー加飾付)
    (7速スーパーアクティブシフト付CVT車はパドルシフト付)
  • 20周年記念特別仕様車専用 自発光式3眼メーター
    (シルバーリング付・ブラック盤面<コペンロゴ付>・針赤)
  • 20周年記念特別仕様車専用 本革巻きシフトノブ
    (7速スーパーアクティブシフト付CVT車はマニュアルモード付)
  • 20周年記念特別仕様車専用 アイボリーインパネガーニッシュ(20周年エンブレム付)
  • 20周年記念特別仕様車専用 スポーツシート(本革製・アイボリー<コペンロゴ入り>)
  • BBS製鍛造16インチアルミホイール(コペン専用デザイン)
  • 20周年記念特別仕様車専用 Bi-Angle LEDヘッドランプ
    (LEDヘッドランプクリアランスランプ・オートライト付・ブラックエクステンション加飾
  • 20周年記念特別仕様車専用 エンブレム
    (フロントダイハツマーク/リヤ20周年記念ロゴ・専用車名ロゴ)
  • 20周年記念特別仕様車専用 メッキアウターハンドル
  • 20周年記念特別仕様車専用 ドアトリム(合成皮革製インサート・アイボリー)
  • 20周年記念特別仕様車専用 スカッフプレート(運転席側シリアルナンバー入り)
  • 20周年記念特別仕様車専用補強(フロントブレース)
  • メッキインナードアハンドル/メッキパーキングブレーキボタン/メッキエアコンレジスターノブ
  • フロントスーパーLSD(5MT車のみ)

エクステリア

出典:ガリバー

フロントデザイン。20thアニバーサリーエディションは丸目のセロがベース。これに特別装備としてブラックエクステンション加飾が施されたBi-Angle LEDヘッドランプを標準装備。

出典:ダイハツ認定中古車

ノーマルではインナーメッキ仕様だったが、ブラックタイプとなったことでより精悍さがアップ。特別仕様に相応しい凛々しい顔つきとなった。

これ以外にLEDフォグランプはベースモデル同様標準装備となる。

出典:ガリバー

サイドから。全体的なイメージは先代に似ているが、丸みを帯びたボディから角が多いデザインへと変化した。

20thアニバーサリーエディション仕様としてメッキアウターハンドルを標準装備。

出典:ガリバー

足元は20thアニバーサリーエディション仕様としてBBS製鍛造アルミホイールを標準装備。タイヤサイズは共通で165/50R16。

さらに補強パーツとして「フロントブレース」も標準装備。ただし、セロSなどに採用のビルシュタイン製ショックアブソーバーは非装備となる。

出典:ガリバー

リア。ベースがセロのため初代のような丸目テールランプ&バックランプとなる。

これに20thアニバーサリーエディション仕様としてCopenエンブレムの下に「20th ANNIVERSARY」エンブレムが付く。

なおノーマルモデルに付いていたDAIHATSUエンブレムは省略されれる。

出典:ガリバー

非オープン時のトランクルームは以外と広い。

エンジン・機能装備・安全装備など

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出典:ダイハツ認定中古車

エンジンはベースと同じで660CCの3気筒12バルブDOHC ICターボ付のみの設定。パワーアップや変更は無し。

最高出力は64ps(47kW)/6400rpm、最大トルクは9.4kg・m(92N・m)/3200rpm。

先代では伝統の4気筒エンジンを搭載していたが2代目では廃止された。トランスミッションはCVTと5MTの2種類。駆動方式はFFのみ。

安全装備は運転席&助手席エアバッグ、EBD付きABS、VSCとTRC、ブレーキオーバーライドシステム、エマージェンシーストップシグナルを標準装備する。

インテリア

出典:ガリバー

インパネ。20thアニバーサリーエディションでは専用の20thANNIVERSARYプレート付きアイボリーインパネガーニッシュを採用。ローブ、セロ、エクスプレイには非設定の専用品で特別感を演出。

このほかメッキエアコンレジスターノブを採用。

出典:ガリバー

ステアリングもアイボリーを組みあせたMOMO本革巻きステアリングを採用。こちらも特別感が高い。これにCVTモデルではパドルシフトが備わる。

出典:ダイハツ認定中古車

スピードメーター。20thアニバーサリーエディション仕様としてスピードメーター内に「Copen」のロゴを刻んだ専用品を採用。

出典:ガリバー

CVTのシフトノブ。7速マニュアルモードが付いており、任意で変更して運転できる。20thアニバーサリーエディション仕様として、本革巻きシフトノブを採用。

出典:ガリバー

5MTのシフトノブ。こちらも本革巻きシフトノブ。

出典:ガリバー

シートはセミバケットタイプ。20thアニバーサリーエディション専用の本革製・アイボリーシートで、2代目コペンの中でも最上位クラスで質感が高い。

このほかメッキインナーハンドル、ドアトリムクロスにはアイボリーの合成皮革製インサート、運転席側シリアルナンバー入りの専用スカッフプレートを採用する。

まとめ

2代目コペン 20thアニバーサリーエディションの総評

2代目コペンに設定された特別仕様車、「20thアニバーサリーエディション」は専用ヘッドライトやBBSアルミ、専用アイボリー本革シート、アイボリーMOMOステ、専用メーター、専用エンブレムなど2代目コペンの中でも最も特別感が強いモデルとなっている。

初代コペンと比べるとどうしても4気筒ターボエンジンに目が行きがちだが、2代目はエンジンこそ汎用的な3気筒ターボだが、その分ボディがしっかりしており、プラスして機能性が向上。軽オープン・スポーツカーとしての魅力は充分にあるモデルである。

特にATモデルでは高速域での静粛性がアップし、格段に乗りやすくなっている。これの特別仕様であればその価値は高く、2代目の中でも中古車としてしばらく人気が続きそうである。

20thアニバーサリーエディションの中古相場、プレミアム価値、転売目的での購入も?

中古市場では既に販売前の予約時点で完売し大人気だった特別仕様車ということもあり、モノによっては新車価格を越えるプレミアム価格的な中古価格となっている。

ガソリン車廃止と電動化の流れから、今後いつまでコペンが生産され続けるかわかならい部分を考えると純ガソリン車・特別仕様車の20thアニバーサリーエディションはプレミアム価値が付くのは必然的でS660の最終特別仕様車と同じく、もしかしたら転売や投資目的で購入した人もいるかも。

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