コペンはダイハツのオープンカー型軽自動車。本稿では初代・L880K型の2010年8月にカタロググレードに昇格した「アルティメットエディションS」を扱う。
出典:ガリバー
初代 ダイハツ・コペンとは?
2002年6月登場の初代コペン。コンセプトは「ACTIVE TOP COMPACT OPEN」で、誰もが気軽に楽しめる本格的オープン・スポーツカーとして開発された。
独特の丸みを帯びたフォルムに丸目ヘッドライト、丸目コンビランプなど愛嬌ある外観に、ダイハツ伝統の4気筒DOHCツインスクロールターボエンジンを搭載。
見た目とは裏腹に走りもそこそこしっかりしておりかつての平成ABCトリオに代わる本格・軽スポーツとしてファンを増やしていった。
なんといっても特徴は、そのフォルム。軽自動車の用途からどうしても室内空間の確保に重点をおくが、この車は完璧なデザイン重視。
座席は完全なツーシーターで長いボンネット、さらには電電動油圧ポンプの開閉式ルーフを装備する本物のオープンスポーツカーである。
主な装備は上述の4気筒ターボエンジンのほか、
- 専用サスペンション
- 油圧機構による電動開閉式ルーフ
- プロジェクター式ハロゲンヘッドライト(ロービーム)
- フォグランプ
- アルミホイール
- 専用スポーツシート(ファブリックタイプもしくはオプション設定の本革製)
など走りに特化させた装備で実用性やスペース優先のモデル(ミライースやムーヴ、タントなど)とは180度異なる趣味性の高いモデルとなっている。
さらにコペンはダイハツのエキスパートセンター(大阪府 本社(池田)工場内)で生産し、熟練工による最終調整が施されプレミアム感も高いモデルである。
初代コペン・アルティメットエディションとは?特徴と他との違い
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その初代コペンに2010年8月。それまで設定されていた特別仕様車の「アルティメットエディションⅡ」と「アルティメットレザーエディション」に代わるグレードとして新たに設定されたのがこの「アルティメットエディションS」である。
アルティメットエディションSではそれまでの特別装備である「ブラックメッキフロントグリル」、「ビルシュタイン製ショックアブソーバー」、「BBSアルミホイール」、「クリアーコンビランプ」等に加え、
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内装で新たにレカロシートまたは本革製スポーツシートとMOMO製本革巻ステアリングホイールまたはMOMO製ウッド&レザーステアリングから自由に組み合わせ(Select)が出来るようにした。
それまでのコペン特別仕様車が持っていた「持つ喜び」に加えて、「選ぶ喜び」を加えた仕様となっている。ちなみに「アルティメットエディショS」のSはSelect(選択)のSである。
以下、詳細を解説する。
エクステリア
フロント
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フロントデザイン。ベースは電動オープン仕様の「アクティブトップ」。これに専用の内外装パーツが備わる。
アルティメットエディション2やアルティメットレザーエディションと同じくフロントには専用のブラックメッキフロントグリルを標準装備。可愛らしさに加えてノーマルよりも精悍さをアップさせている。
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ノーマルと同じくロービームはディスチャージヘッドライト仕様(それまでのオプション設定から2010年8月マイナーチェンジで標準化)となり、加えてフォグランプも標準装備。
サイド
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サイド。このあたりもアルティメットエディションに準じる。リアスポイラーは純正オプション品。
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ボディのサイド下部には特別仕様を示す「アルティメットエディション」のエンブレムが付く。
アルティメットエディションのボディカラー
ボディカラーは
- 「ホワイト」
- 「DC・ブライトシルバーメタリック」
- 「DC・シャイニングレッド」
オプションカラーで
- 「DC・ブラックマイカメタリック」
- 「DC・ダークグリーンマイカ」
- 「DC・ダークレッドマイカ」
- 「DC・パールホワイトⅠ」
の全7色を設定。
アルティメットエディションの純正アルミホイール・タイヤサイズ
足元はアルティメットエディションでおなじみの15インチBBSアルミホイールとビルシュタイン製ショックアブソーバーを標準装備する。
なお、アルティメットエディションSではアルミのカラーがブラック系に変更されている。
リア
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リア。このあたりは特に変更はなくほぼ従来と同じだ。
アルティメットエディションのクリアーテールランプ
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アルティメットエディションⅡから採用されたクリアーコンビランプ(インナーメッキ仕様)と、ビルシュタインエンブレムが付く。この他従来と同じくハイマウントストップランプもクリアー化されている。
Copenエンブレムの下にはビルシュタイン社製を示す専用エンブレムも付く。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジンはJB-DET型水冷直列4気筒DOHC16バルブターボ。最高出力は64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは11.2kg・m(110N・m)/3200rpmを発生する。
コペンに搭載された4気筒ターボエンジンは本来80馬力程度あるエンジンなのだが、64馬力自主規制にあわせるためにあえて出力を抑えられたデチューンエンジンとなっている。
そのため社外ECUなどに交換すると本来の姿を取り戻した楽しい4気筒ターボエンジンに変貌する。
ミッションは5MTまたはマニュアルモード付き電子制御式4ATの2種類で、駆動方式はFFのみとなる。
安全装備として運転席&助手席エアバッグとEBD付きABSを標準装備する。
インテリア
インパネ
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インパネ。
アルティメットエディションのステアリング
ここからが新たな部分でアルティメットエディションSではMOMO製本革ステアリングか
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MOMO製ウッド&レザーステアリングから好きな方を選択(Select)可能となっていた。
スピードメーター
スピードメーターはメッキリング付きのホワイトタイプ。アルティメットエディションⅡ以降の装備と同じ。
アルティメットエディションのMTシフトノブ
5MTのシフトノブ。
アルティメットエディションのATシフトノブ
4ATのシフトノブ。マニュアルモード付きだがこのあたりはベースと同じ。
アルティメットエディションの専用シート(レカロ)
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フロントシート。アルティメットエディションSではキャラメル色のレカロシート<アルカンターラ®>か
アルティメットエディションのシート(本革スポーツシート)
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本革製スポーツシート(ブラック色)から選択(Select)可能となっていた。
本革製スポーツシートはラグジュアリー思考でATモデルの中古車が多く、キャラメル色のレカロシートはスポーツ志向で5MTの中古車が多い。
ラゲッジスペース
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ルーフ展開時のラゲッジルーム。
まとめ
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初代コペンのアルティメットエディションSは、特別仕様車であるアルティメットエディションの外観に内装面でキャラメル色のレカロシートかブラックカラーの本革スポーツシート。
MOMOウッド&レザーステアリングかMOMO本革巻ステアリングホイールなど自由に選択できるようにしたモデルである。
ちょうどレカロシートのアルティメットエディション2とレザーシートのアルティメットレザーエディションを統合しかつカタロググレードに昇格したグレードとなり、ユーザーの好みに合わせて同じグレードで選択の幅を持たせていた。
この手のスポーツタイプでも内装にレカロかレザーシートか。ウッドステアリングか革ステアリングかと好き好きは別れるのでこういった仕様はユーザーにはとても嬉しいものといえよう。
出典:ガリバー
中古市場では人気のアルティメットエディションという点と高年式の2点から2代目に負けない中古価格のタマもあり、かなり買いづらいモデルとなっている。特に5MTのアルティメットエディションSは超絶希少で、目玉が飛び出るほど高い。
ほぼ新車を買うような意気込みが必要だが、それと同時にミライースやムーヴ、タントなどでは味わえない所有欲と満たしてくれるモデルである。
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