【4代目・前期型】ダイハツ タントカスタム(L650S/L660S型)グレード一覧・概要解説 | シン・軽自動車マニア

【4代目・前期型】ダイハツ タントカスタム(L650S/L660S型)グレード一覧・概要解説

タントカスタム

タントはダイハツのトールワゴン型軽自動車。タントカスタムはそのカスタムモデルである。本稿では4代目L650SおよびL660型Sの2019年7月~2022年7月までを前期型とし、これを扱う。

  1. 4代目タントカスタムとは?特徴など
    1. ①ミラクルウォークスルーパッケージ
    2. ②「次世代スマートアシスト」と「スマートアシストプラス」
    3. ③新開発プラットフォームのDNGAを採用した高い基本性能
    4. ④洗練されたデザインと福祉対応
  2. 4代目タントカスタムと標準タントとの違い
  3. 4代目前期タントカスタムの一部改良など
    1. 2019年12月・グレード追加
    2. 2020年6月・グレード追加
    3. 2020年12月・一部改良
    4. 2021年9月・一部改良
  4. 4代目・前期タントカスタムのグレード カスタムL、カスタムX、カスタムRS、セレクション、スタイルセレクションの違いなど
    1. カスタムL
    2. カスタムX
    3. カスタムX セレクション
      1. コンフォータブルパック
      2. スタイルパック
    4. カスタムX スタイルセレクション
    5. カスタムRS
    6. カスタムRS セレクション
      1. コンフォータブルパック
      2. スマートクルーズパック
      3. スタイルパック
    7. カスタムRS スタイルセレクション
  5. エクステリア
  6. エンジン・機能装備・安全装備など
  7. インテリア
  8. まとめ
    1. 4代目・前期タントカスタムの総評
    2. OEMモデル スバル 2代目・シフォンカスタム
  9. タントカスタムのリコールについて(燃料ポンプ不具合):届出番号 5321
    1. 不具合の内容
    2. 改善の内容
    3. 自動車使用者等に周知させるための措置
    4. 対象となるタントカスタムの車台番号とリコール手続きについて
スポンサーリンク

4代目タントカスタムとは?特徴など

2020年7月にフルモデルチェンジし、4代目となったダイハツ・タント。

7年ぶりとなる全面改良では「新時代のライフパートナー」をキーワードにどの世代のニーズにも答えられる良品廉価なモデルとなった。

新型タントは2代目から登場したミラクルオープンドアを発展させた「ミラクルウォークスルーパッケージ」を実現。使い勝手をさらに向上させた。

さらにそれまでの先進安全装備である「スマートアシストⅢ」はバージョンアップし、「次世代スマートアシスト」として登場。

それまでの機能に加え車線逸脱抑制制御機能、アダプティブドライビングビーム、標識認識機能、ブレーキ制御付き誤発進抑制機能が追加された。

加えてオプションで全車速度追従機能付きアダプティブクルーズコントロール、レーンキープコントロール、スマートパノラマパーキングアシスト、サイドビューランプがセットになった「スマートアシストプラス」を追加できるようになった。

①ミラクルウォークスルーパッケージ

L650S_first (31)

4代目タントで新たに導入された「ミラクルウォークスルーパッケージ」は既存のミラクルオープンドアに運転席のロングスライドシート機能、助手席イージークローザー、

タッチアンドゴーロック機能、ウェルカムオープン機能をプラスしたもので運転席から座ったまま後部座席の子供の世話をしたり荷物を取ったりなど利便性が大幅に向上した。

このほか16mmの低床化、メーターレイアウトの変更、Aピラーの細化、ホールド性とフィット感を高めた新形状のシート、助手席を含めたシートアレンジの拡大、

ラクスマグリップ&ミラクルオープンステップ(※オプション設定)、格納式シートバックテーブル、USBソケット端子などを新たに追加し他社の追従を許さない豪華なパッケージングとなっている。

②「次世代スマートアシスト」と「スマートアシストプラス」

L650S_first(31).png

従来のスマートアシストに加えて「アダプティブドライビングビーム」、「標識認識機能」、「ブレーキ制御付き誤発進抑制機能」を追加。

アダプティブドライビングビームはハイビームで走行中に対向車を検知すると自動的に対向車の部分を遮光する(カスタムのみに標準装備でノーマルはオプション設定無し)。

標識認識機能は進入禁止の標識をステレオカメラが検知するとマルチインフォメーションディスプレイ内に表示してお知らせする。

ブレーキ制御付き誤発進抑制機能は誤発進抑制装置にブレーキ機能を加えたものでエンジン性能のほか自動的にブレーキを付加して急発進を抑制する。

L650S_first(32).png

さらにオプションで全車速度追従機能付きアダプティブクルーズコントロール、レーンキープコントロールをXターボに設定。

スマートパノラマパーキングアシストはLグレードを除いてオプション設定。サイドビューランプはほぼ全グレードで標準装備とした。

③新開発プラットフォームのDNGAを採用した高い基本性能

4代目タントは親会社であるトヨタのTNGAをダイハツ版に落とし込んだDNGAをベースに新開発のプラットフォームを採用。

乗り心地や操縦安定性を最優先にボディ骨格を最適配置し衝突安全性やボディ強度も大幅向上させた。また、曲げ剛性を30%向上させせつつハイテン材や構造合理化により約40kgの軽量化を実現した。

また、エンジンは従来のKF型を大幅改良。日本初となる複数点火の採用や燃料噴射方法の改良で燃費を向上させた。

さらにCVTも世界初のスプリットギヤのや採用でベルトとギヤのダブル駆動を実現。これにより伝達効率が約8%上昇し、かつよりワイドなギア比となり加速と低燃費をアップさせた。

さらにサスペンションジオメトリを最適化した足回りを採用。ハイトワゴンでもイメージ通りの動作と乗り心地を両立させつつハイテン材等の採用で足回り全体で約10kgの軽量化も実現した。

足回り以外でも静粛性をあげるためボディ形状を工夫。隙間や段差軽減によりボディそのもので風切り音を低減した。

④洗練されたデザインと福祉対応

L650s_custom_first (36)

出典:ダイハツ認定中古車

4代目タントはデザインにもこだわりが。ノーマルタントではシンプルさを追求しつつも愛着がもてるようなデザインだったが、カスタムでは厚みをもたせてメリハリを与え、明快で存在感のあるスタイルに。

出典:ダイハツ認定中古車

さらに全グレードでフルLEDヘッドライトを標準装備に加えカスタムではアダプティブドライビングビームにクリアクリスタルLEDテールランプを標準装備とするなどカスタムらしい順当なアップグレードが施された。

またインテリアでは視界の良さを確保すると同時にそれまでのアイデンティティーだったセンターメーターにテコ入れを行い、右寄りのセンターメーターに変更することで視界移動の少ない配置とした。

カスタムではブラックを基調とし、メッキ加飾プレミアムシャインブラックを施して高級感や上質感を表現した。

さらにボディカラーは新色のマスタードイエローマイカメタリックのほか、パール輝くシャイニングパールホワイト、パールブラックを含めた全9色(※ノーマルタントには無いツートンカラーを含めて)を設定。

加えてオプションでLグレードを除きLEDフォグランプとフォグランプガーニッシュ、リアリフレクターガーニッシュがセットになった「スタイルパック」を設定。

ディーラーオプションでフードガーニッシュ、フロントバンパーロアガーニッシュ、バックドアガーニッシュ、サイドスカートガーニッシュ、フロントガーニッシュ、リアガーニッシュ、バックドアスポイラー等を組わせてセットにしたオプションパック(メッキパックA、メッキパックB、プレミアムプラン、プレミアムプラスプラン、スポーツプラン)を設定している。

福祉車両仕様である「フレンドシップシリーズ」もノーマルタント同様に引き続き設定。4代目では助手席に回転機構が備わった「ウェルカムシートリフト」が追加され、「ウェルカムターンシート」、「ウェルカムシートリフト」、「スローパー」の3種類となった。

回転シート車である「タント ウェルカムターンシート」では助手席側に30度の回転角度を設け、補助用のラクスマグリップを使うことにより介護が必要な人に対しその補助や一人での場合でも乗り降りをしやすくした。

さらに「パワークレーン」という車椅子収納用のクレーンをラゲッジルーム上部に接地。力のない女性でもラクラクで車椅子をラゲッジルームに収納可能とした。

降車シート車の「ウェルカムシートリフト」ではシート座面を見直したことにより乗り降りのしやすさが向上。

加えて助手席の前後位置を調整するスイッチを運転席側にも追加。さらにシートの下降位置をより低くしたことで車椅子からの移動のしやすさがアップ。社外への突出量を低減し電動スライド量増加等で回転時の足元スペースを45mm拡大して使いやすさを向上させた。

車椅子移動車の「スローパー」は「リトラクタブルスロープ」というワンタッチでスロープの前倒が可能な収納式のスロープを新開発。

さらにリヤシートロック解除をワンタッチ式に変更。室内車椅子乗車スペース幅を20mm拡大し乗降性がアップした。

なお、ミラクルオープンステップ、ラクスマグリップはこの福祉車両以外のノーマルグレードでもオプションで装着可能とし、気軽に福祉車両のような補助機能を追加できるようにした。

スポンサーリンク

4代目タントカスタムと標準タントとの違い

タントカスタムと標準タントでは内外装が異なる。

L650s_custom_first (15)

4代目・前期タントカスタムのフロント

L650S_first (2)

4代目・標準タントのフロント

出典:ダイハツ認定中古車

タントカスタムのエクステリアでは大型エアロバンパー(フロント&リア)、サイドストーンガード、大型フロントグリル、テールランプ(クリアータイプ)、フォグランプ、アルミホイールが専用品となり、カスタムらしいエクステリアとなる。

L650s_custom_first (2)

4代目・前期タントカスタムのインテリア

L650S_first (21)

4代目標準タントのインテリア

出典:ダイハツ認定中古車

インテリアでもタントカスタムはブラックやグレーを基調としたインテリアに、XとRSではファブリック×レザー調シートの採用で、上質感が高くなる。

特に4代目では標準タントとタントカスタムとで印象がかなり異なり、まったく別モデルといえるぐらいにイメージが変化する。

4代目前期タントカスタムの一部改良など

2019年12月・グレード追加

新グレードの「セレクション」シリーズを追加。詳細は以下を参照。

2020年6月・グレード追加

標準タントに新グレード「X”スペシャル”」を追加。

2020年12月・一部改良

2020年12月の一部改良ではタントカスタムにメッキパーツや専用アルミホイールによる上級感をプラスした「スタイルセレクション」を追加。

スタイルセレクションは先代の「トップエディション」に相当する新グレードで、大型メッキフロントグリルやガーニッシュ、RSには専用アルミホイールの追加でスタイリッシュ感をアップ。

このほか内装色が変更となり、インパネやドアトリムのカラーがグレーから黒に変更となった。

自動ブレーキのスマートアシストⅢには新たに「夜間歩行者検知機能」、「路側逸脱警報機能」、「ふらつき警報機能」を追加。

標識認識機能は新たに「最高速度」と「一時停止」も検知可能となった。

2021年9月・一部改良

2021年9月の一部改良では「カスタムRS」、「カスタムRSスタイルセレクション」のパーキングブレーキを電動化。

オートブレーキホールド機能とダイハツ車で初となるコーナリングトレースアシスト(CTA)を標準装備とした。

ボディカラーも一部変更となり、新色「ターコイズブルーマイカメタリック」が追加された。

4代目・前期タントカスタムのグレード カスタムL、カスタムX、カスタムRS、セレクション、スタイルセレクションの違いなど

4代目前期タントカスタムのグレード展開はエントリーグレード「カスタムL」、上級「カスタムX」、最上級ターボ仕様「カスタムRS」の3種類。

パワースライドドアは「L」に非装備で、「X」と「RS」では両側パワースライドドアとなる。

モデル途中にはパックオプションを標準装備化した「セレクション」と、先代「トップエディション」グレードに相当する後継グレード、「スタイルセレクション」をXとRSに追加している。

標準タントはこちらから。

【4代目】ダイハツ タント(LA650S/LA660S型)グレード一覧・概要解説

カスタムL

4代目前期タントカスタムのエントリーグレード。他のグレードよりも装備が簡略化され、価格が抑えられていた。

エクステリアでは電動格納式ではない、手動ドアミラー(※LEDターンランプ付き)を採用。LEDフォグが非装備。アルミホイールが非装備で14インチホイールキャップ仕様となる。

インテリアではセパレートシートを採用し、アームレストが非装備。ステアリングのメッキオーナメントがオプション設定。センタークラスターの加飾シャインブラックが無し、スピードメーターのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイも非装備となる。

安全装備ではスマートアシストⅢの機能から「標識検知機能」が省略される。

快適装備はプッシュエンジンスタートやキーフリーシステム、フルオートエアコンが非装備で、従来タイプの電波式キーレスエントリーにマニュアル式エアコンを標準装備。

運転席ロングスライドシート(540mm)とリアの左右分割ロングスライド(240mm)はLグレードでは非装備。

助手席のスライドドアイージークローザーをオプション設定。スライドドアは手動タイプとなる。

カスタムX

4代目前期タントカスタムの上級グレード。Lグレードよりも装備が良くなる。

カスタムXのエクステリアでは電動格納式ドアミラーに後席両側パワースライドドア(ワンタッチオーン機能/ウェルカムオープン機能/タッチ&ゴーロック機能付)、14インチ切削加工アルミホイールを標準装備。

スライドドアイージークローザー(左右)も標準装備する。

オプション設定で360°スーパーUV&IRカットガラス(フロントクォーター/フロントドア/リヤドア/リヤクォーター/バックドアウインドゥ)が選択可能となる。

さらにフロントLEDイルミネーションもカスタムX以上に標準装備。

インテリアではフロントシート表皮がファブリック×レザー調となり、ベンチシートを採用する。

ステアリングはメッキオーナメント付きのウレタンステアリングとなり、センタークラスターはプレミアムシャインブラックの加飾付き

スピードメーターにはTFTマルチインフォメーションディスプレイが付き、インパネスイッチ照明がホワイトに変更。

安全装備ではスマートアシストⅢの機能に「標識検知機能」が追加される。

快適装備はプッシュエンジンスタートやキーフリーシステム、フルオートエアコンD assist切り替えステアリングスイッチを標準装備。

運転席ロングスライドシート(540mm)とリアの左右分割ロングスライド(240mm)も標準装備する。

カスタムX セレクション

カスタムXにパックオプションの「コンフォータブルパック」と「スタイルパック」をセットにして標準装備したグレード。

単体でオプションを選択するよりもお買い得としたグレード。追加装備は以下のとおり。

なお、カスタムRSのセレクションと比較すると、クルーズコントロールなどをセットにした「スマートクルーズパック」カスタムXセレクションには含まれない。

コンフォータブルパック

  • 360゚スーパーUV&IRカットガラス(フロントクォーター/フロントドア/リヤドア/リヤクォーター/バックドアウインドゥ)
    格納式シートバックテーブル(運転席/助手席)&シートバックポケット(運転席)
  • 運転席シートリフター
  • チルトステアリング
    【2WD車のみ/4WD車は標準装備】
  • シートヒーター(運転席/助手席)
  • リヤヒーターダクト

スタイルパック

  • LEDフォグランプ
  • フォグランプガーニッシュ(メッキ)
  • リヤリフレクターガーニッシュ(メッキ)

カスタムX スタイルセレクション

2020年12月に追加設定された自然吸気エンジン・最上級グレード。

出典:ダイハツ認定中古車

カスタムXをベースに先代の「トップエディション」のように外装をメッキパーツによりスタイリッシュに仕立てた追加グレード。

エクステリアでは専用大型フロントメッキグリル、バンパーガーニッシュ(メッキ)、サイドガーニッシュ(メッキ)を追加装備する。

※カスタムXベースではアルミホイールは標準と同じデザインのまま

インテリアでは2020年12月の一部改良を適用。グレー内装から変更してブラック内装となった。

スマートアシストには「夜間歩行者検知機能」、「路側逸脱警報機能」、「ふらつき警報、標識認識機能(最高速度/一時停止)」を追加。

【4代目】ダイハツ タントカスタム スタイルセレクション(L650S/L660S型)

カスタムRS

4代目前期タントカスタムの最上級ターボ仕様。Xグレードをベースにターボエンジンを搭載し、力強い走りが特徴のモデル。

エクステリアではXグレードに追加でアルミホイールが専用デザインの15インチアルミホイールに変更。

インテリアではステアリングが本革巻きステアリングに変更される。

カスタムRS セレクション

カスタムRSにパックオプションの「コンフォータブルパック」と「スマートクルーズパック」、「スタイルパック」をセットにして標準装備したグレード。

単体でオプションを選択するよりもお買い得としたグレード。追加装備は以下のとおり。

コンフォータブルパック

  • 360゚スーパーUV&IRカットガラス(フロントクォーター/フロントドア/リヤドア/リヤクォーター/バックドアウインドゥ)
    格納式シートバックテーブル(運転席/助手席)&シートバックポケット(運転席)
  • 運転席シートリフター
  • チルトステアリング
    【2WD車のみ/4WD車は標準装備】
  • シートヒーター(運転席/助手席)
  • リヤヒーターダクト

スマートクルーズパック

  • 全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)
  • LKC(レーンキープコントロール)
  • スマートクルーズ専用ディスプレイ
  • ステアリングスイッチ(運転支援用)
  • 運転席シートリフター、チルトステアリング
  • ETCユニット【Xターボのみ/カスタムRSは標準装備】
  • 革巻ステアリングホイール(メッキオーナメント・シルバー加飾付)
  • ドライブアシストイルミネーション(エコドライブアシスト照明付)

スタイルパック

  • LEDフォグランプ
  • フォグランプガーニッシュ(メッキ)
  • リヤリフレクターガーニッシュ(メッキ)

カスタムRS スタイルセレクション

2020年12月に追加設定されたターボエンジン・最上級グレード。

カスタムRSをベースに先代の「トップエディション」のように外装をメッキパーツによりスタイリッシュに仕立てた追加グレード。

07_02_05.jpg

エクステリアでは専用大型フロントメッキグリル、バンパーガーニッシュ(メッキ)、サイドガーニッシュ(メッキ)、RSはスタイルセレクション専用デザインの15インチアルミホイールを追加装備する。

インテリアでは2020年12月の一部改良を適用。グレー内装から変更してブラック内装となった。

スマートアシストには「夜間歩行者検知機能」、「路側逸脱警報機能」、「ふらつき警報、標識認識機能(最高速度/一時停止)」を追加。

【4代目】ダイハツ タントカスタム スタイルセレクション(L650S/L660S型)

エクステリア

L650s_custom_first (15)

出典:ダイハツ認定中古車

フロントデザイン。ノーマルタントでは正統な進化でシンプルでありながらカスタムに通ずるスタイリッシュさを兼ね備えていたが、タントカスタムでは先代のギラギラというか押しの強いオラオラ感がかなり抑えられ、上品さや気品を感じる顔つきに変化した。

L650s_custom_first (5)

出典:ダイハツ認定中古車

ヘッドライトは全グレードでハイロー独立式のフルLEDヘッドライトを標準装備。ノーマルタントではハイローのランプが左右に並んでいたがカスタムでは上下に配置。

ポジションランプは中央部にラインのように配置。ここはウィンカーも兼ねている。上側ロービームのとなりにあるライトはサイドビューランプという通常のランプでは照らせない角を照らすためのランプが備わる。

L650s_custom_first (14)

出典:ダイハツ認定中古車

サイド。横からの見た目は先代とほぼ同じように見えるがボンネット先端の角が4代目ではより立って四角くなったのと、リアのクォーターガラスが4代目では少し小さくなった点が異なる。

L650s_custom_first (30)

出典:ダイハツ認定中古車

ツートンカラーを選択した場合は、フロントドア下部~リアドア下部にサイドドアトリムが標準で付く。これにより個性感が強くなる。

L650s_custom_first (28)

出典:ダイハツ認定中古車

助手席側のドアは「ミラクルオープンドア」を引き続き採用。4代目ではこれをさらに発展させた「ミラクルウォークスルーパッケージ」を新たに採用。

L650s_custom_first (31)

出典:ダイハツ認定中古車

具体的には運転席のスライド量を最大540mmにし、かつ助手席のスライドレールを床に内蔵しスライド量を前方向に大幅に拡大。

床をフラットにしたことで運転席から一旦外に降りること無くそのまま後部座席に移動したり、助手席側のドアから乗り降りできるようにした。これにより子育で中のママが後部座席の子供の世話を座ったまましやすくしたり、後部座席の荷物をとりやすくした。

L650s_custom_first (34)

出典:ダイハツ認定中古車

足元はXグレードで14インチアルミホイールとなり、

L650s_custom_first (7)

出典:ダイハツ認定中古車

カスタムRSでは15インチアルミホイールとなる。デザインは先代と同じく14インチと15インチで異なるデザインが採用される。

なお、デビュー当初存在したカスタムLグレードではノーマルタントと同じ14インチのフルホイールキャップとなるが、2020年12月改良でカタログ落ちした。

L650s_custom_first (13)

出典:ダイハツ認定中古車

リア。3代目タントからコンビランプが縦型に変更されたが、4代目もそれを踏襲。縦方向に少し大きくすることで視認性アップと存在感を大きくさせている。

L650s_custom_first (33)

出典:ダイハツ認定中古車

カスタムでは歴代続くクリアータイプでストップランプもLEDを活用した縦長のものが採用されている。

エンジン・機能装備・安全装備など

L650s_custom_first (24)

エンジンは大幅改良型のKF型直列3気筒自然吸気エンジンまたは同ターボエンジンの2種類。

3代目タントに搭載されていたKF型をベースに(※発表時)日本初となるマルチスパークの採用やフワール噴霧を採用したことで燃焼効率を大幅に向上。

自然吸気エンジンは最高出力52ps(38kW)/6900rpm、最大トルク6.1kg・m(60N・m)/3600rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6400rpm、最大トルク10.2kg・m(100N・m)/3600rpm。

これに新開発のスプリットギヤを採用したD-CVTの採用でFFのJOC08モード燃費は27.2kmを達成した。

また「ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ」、略してDNGAの第1段として設計され軽量化もさることながらサスペンション性能を追求。

乗り心地と運動性能を高次元で両立させた。さらに静粛性もボディのエアロ加工による風切り音の低減と防音材の最適配置等で向上させている。

インテリア

L650s_custom_first (29)

インパネ。 メーターはタント伝統のセンターメーターを引き続き採用しているが運転席寄りのセンターメーターに変更となった。

カスタムではブラックを基調にメッキ加飾のプレミアムシャインブラックをところどころに施してプレミアム感を高めている。エアコンはLグレードを除きオートエアコンとなる。

L650s_custom_first (32)

出典:ダイハツ認定中古車

スピードメーターもデジタル表示でぱっと見での見やすさが向上した。

左側にはカスタムの全グレードでマルチインフォメーションディスプレイが標準装備(※Xグレード以上はTFTカラーマルチ液晶となる)となり、タコメーター、エコドライブ、オートエアコンステータス、時計などを切り替えられるようになっている。さらに最左部にはドライブアシストイルミネーションが備わる。

L650s_custom_first (17)

出典:ダイハツ認定中古車

ステアリングはカスタムRSのみ本革巻タイプ。それ以外はウレタンステアリングホイール。

L650s_custom_first (2)

出典:ダイハツ認定中古車

フロントシートはベンチシートタイプ。カスタムではブラック基調のシートとなる。

L650s_custom_first (21)

出典:ダイハツ認定中古車

リアシート。

L650s_custom_first (16)

出典:ダイハツ認定中古車

ラゲッジルーム。

L650s_custom_first (9)

出典:ダイハツ認定中古車

リアシートを倒した状態。

まとめ

4代目・前期タントカスタムの総評

約7年ぶりのフルモデルチェンジとなった4代目タントカスタム。

先代と比較すると外観、特に顔つきがノーマルではかなり精悍になったが、カスタムでは上質さや落ち着き感が与えられ先代のどぎつい感じがなくなり、親しみのあるデザインとなった。

インテリアではセンターメーターが右寄りになったりエンジンやCVTの改良、プラットホームの一新で走りが良くなったりと満を持しての全面改良に相応しい内容となっている。

その背景には競争の激しいスーパーハイトワゴン界(スズキ・スペーシアホンダ・N-BOX日産・ルークス三菱・eKスペース)の熾烈な戦いがあるのだが、その先駆者としてダイハツが作り上げたスーパーハイトワゴンはこうあるべき。

あるいはこうだというメッセージ的なモノが伝わってくるようだった。

ノーマルタントのデザインはシンプルさを追求しつつ歴代のイメージもちゃんと残っててよかったが、カスタムでは個性を強調しつつも丸みを与え独特なデザインとなった。

こちらも好みはあると思うが好感の得られるデザインだと思う。

なお、4代目タントカスタムは2022年10月に後期型マイナーチェンジを実施しフロントデザインを変更。3代目後期タントカスタムのようなシャープな顔つきに変化した。

4代目前期のデザインが苦手だった人にも嬉しいデザイン変更となった。

【4代目・後期型】ダイハツ タントカスタム(L650S/L660S型)概要解説
タントはダイハツのトールワゴン型軽自動車。タントカスタムはそのカスタムモデルである。本稿では4代目L650SおよびL660型Sの2022年10月~を後期型とし、これを扱う。4代目タントカスタムとは?特徴など2020年7月にフルモデルチェンジ...

OEMモデル スバル 2代目・シフォンカスタム

なお、スバル自動車へは2代目シフォンカスタムとしてもOEM供給された。

タントカスタムの違いはエンブレム程度だが、カスタムXに相当するカスタムRグレードでは機能装備が一部充実化するなど、より豪華な仕様となる。

また圧倒的な販売台数も少なく、タントカスタムとは被りづらいため他人と被りづらい軽自動車を探している人には嬉しい選択肢でもある。

【2代目・前期 タントカスタムOEM】スバル シフォンカスタム(LA650F/LA660F型)概要解説
出典:スバル認定中古車2代目 スバル・シフォンとは?2代目シフォンの概要2019年7月にフルモデルチェンジし、2代目となったスバル・シフォン。先代はダイハツの3代目タントのOEMモデルとして登場。2代目はタントのフルモデルチェンジに伴い、全...

タントカスタムのリコールについて(燃料ポンプ不具合):届出番号 5321

ダイハツは令和5年5月26日付でタントカスタムに関するリコールを届けを国土交通省に提出した。

不具合の内容

この不具合では燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。

そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。

改善の内容

全車両、燃料ポンプを対策品と交換。

自動車使用者等に周知させるための措置

使用者:ダイレクトメール等で通知。
自動車特定整備事業者:日整連発行の機関誌へ掲載

対象となるタントカスタムの車台番号とリコール手続きについて

対象となるタントカスタムは4代目の前期モデルで、その中でもフルモデルチェンジして登場から約1年後の2020年5月9日から2020年6月21日までに生産された2WD、4WDモデルの両方が対象。

所有者には家にリコールに関する郵便物が届くので、これを持って近くのダイハツディーラーでリコール対応(無償交換)してもらうことになる。

また、これから4代目タントカスタムを中古で購入の場合はリコール対策済みかなど、確認することをオススメする。未対策の場合は納車前に不具合箇所を対策してもらったほうが後でトラブルにならないため安心だ。

ちなみに同年代のミライースやムーヴ、ハイゼットカーゴ、ムーヴキャンバスなどでも同様のリコールが出ているが、この中でもムーヴキャンバスがタントに次いでリコール台数が多い。

DBA-LA600Sタント/タントカスタムLA600S-0781186~LA600S-0797988

令和元年5月9日~令和元年6月21日

16,510台
DBA-LA610SLA610S-0153034~LA610S-0156244

令和元年5月9日~令和元年6月21日

3,210台

コメント