【2代目・前期型】ダイハツ タント・カスタム(L375S/L385S型)概要解説

タントカスタム

タントはダイハツのトールワゴン型軽自動車。カスタムはそのスポーティモデルである。本稿では2代目・L375SおよびL385S型のデビュー当初(2007年12月~2010年9月までを前期型とし、これを扱う。

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画像参照元:Goo-net

概要とカスタムの特徴

2007年12月にフルモデルチェンジし、2代目となったダイハツ・タント

2代目では先代のイメージを踏襲し、ベーシックでありながら可愛らしい外観となりより女性向け感を強めた。メカニズムでは助手席側後方のセンターピラーレスとスライドドアの初採用(ミラクルオープンドア)で利便性が大幅向上。

特に子供の乗り降りや買い物時の荷物の出し入れなどに大変便利で、タントの人気上昇につながった。

エンジンは初代と異なるKF型の自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類を設定。ただし、初代ではモデル前半でノーマルタントにもターボモデル(タントRS)があったのに対し、2代目ではタントRSを完全廃止。ターボエンジンはカスタム専用となった。

トランスミッションも従来では3ATの設定があったがこれを4ATに置換。また、上級グレードではCVTも設定され燃費向上と巡航時の静粛性アップにつながった。

2代目タントのモデルの構成はベーシックでファニー寄りな顔つきのタントと、スポーティーと上級感あふれるタントカスタムの2本立て。

初代のタントカスタムはモデル中盤から追加設定となったが、2代目タントカスタムではノーマルタントと同時デビューとなった。

タントカスタムは初代と同じくノーマルタントに対し専用ヘッドライト、専用メッキグリル、専用バンパー、専用コンビランプにフルエアロで外観をスポーティーにあしらい、内装でもブラックインテリアと専用シート。タコメーター付き専用スピードメーター等でノーマルと差別化を行なったグレードである。

特に2代目においてはノーマルが女性向けモデルになったため、タントカスタムの方は主に男性向けとされていた。

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。初代の直線基調を強襲しつつ、エッジラインを加える事で新鮮味と高級感が出ている。また、ノーマルモデルでは搭載されないハイ・ロー独立式のヘッドランプが、その違いを引き立てている。

ヘッドライトは全グレードロービームにディスチャージヘッドライトを標準装備。

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なお、2011年12月マイナーチェンジ(後期型)ではグリルとフォグランプのデザインが小変更された。

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サイドから。全グレードではLEDターンランプ付きドアミラーが標準装備。Lグレードではオプション設定だが、Xグレード以上でサイドストーンガード(サイドアンダースポイラー)が付く。

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助手席側はミラクルオープンドアでセンターピーラーレスとなり開放的な乗車口が生まれる。Xグレード以上でイージードアクローザを標準装備し、上級のRSグレードでは電動パワースライドドアとなる。

足元は廉価なカスタムLでは13インチスチールホイール+ホイールキャップの145/80R13。2代目タントカスタムの前期モデルではLグレードのみ13インチ&ホイールキャップとなっていたため、純正状態であればここが見分けるポイント。

カスタムのXグレードでは14インチアルミホイールが付く。タイヤサイズは155/65R14。後期モデルではカスタムLもカスタムXも14インチアルミホイールで統一された(ただしアルミデザインは前期と変更される)。

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最上級のカスタムRSでは専用デザインの15インチアルミホイールで、タイヤサイズは165/55R15となる。

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リア。初代同様コンビランプは専用品でクリアータイプ。赤いレンズの位置が初代と逆転したデザインとなっている。ただしコストカットなのかメッキは不使用のちょっと見た目が良くないタイプ。さらにリアガーニッシュでフロント同様のワイド感を演出。

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2011年11月マイナーチェンジではブレーキランプがLED化され、赤いレンズも省略され完全クリアータイプに。

エンジン・機能

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エンジンはKF型の3気筒DOHC自然吸気エンジン(Vセレクション)とインタークーラー付きターボ(Vセレクションターボ)の2種類。自然吸気エンジンでは最高出力58ps(43kW)/7200rpm、最大トルク6.6kg・m(65N・m)/4000rpm。

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ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは10.5kg・m(103N・m)/3000rpmとなる。トランスミッションは4ATまたはCVT。駆動方式はFFまたは4WDとなる。

この他安全装備として運転席&助手席エアバッグとABS(EBD&ブレーキアシスト付)を全グレードで標準装備。さすがにこの年代のモデルなので自動ブレーキなどの最新装備はなし。

2代目タントカスタム L375SとL385S型との違い

L375SタントカスタムとL385Sタントカスタムの違いは駆動方式にある。

L375Sは前輪駆動のFFモデル。L385SはFFベースの4WDモデルとなる。ただし、L385Sは本格的な4WDとは異なりいわゆる生活四躯(スタンバイ4WD)と呼ばれるタイプ。FFをベースにビスカスカップリングで後輪を駆動させる。

ジムニーパジェロミニなどの本格4WDでは2駆と4駆を任意に切り替えるパートタイム4WDが採用されるが、スタンバイ4WDは必要なときだけ自動的に4WDに切り替わるので、燃費性能やコスト面で有利なシステム。SUV以外の一般的な乗用車によく用いられる4WDシステムである。

このビスカスカップリングは消耗品で走行距離により寿命を迎える。よって過走行の4WDのタントカスタムを購入する際は特にカーブ等でビスカスカップリングから異音がしないかなど試乗して確認することをオススメする。

2代目タントカスタムL375S/L385Sの持病や故障しやすいポイント

2代目タントカスタム(L375S/L385S)には故障しやすい箇所や持病ともいえる部分がいくつかある。

まずは定番のオイル漏れとオイル消費。2代目タントカスタムに限らずムーヴコンテエッセなど初期のKF型エンジンを搭載するダイハツ車はかなりの確率でオイル漏れが発生しやすく、ヘッドカバーとシリンダーヘッドの間からオイルが漏れやすい。

ヘッドカバーパッキン(ガスケット)の交換で修理できるが、漏れを放置するとオイルが想像以上に減ってエンジンにダメージを与え、最悪エンジンブローの原因となるので注意が必要だ。

また、オイル交換もこまめにやっていないと初期型のKFエンジンでは有名な「オイルリング固着」が発症している可能性も。これはオイルリングがスラッジで固着し、オイルを大量消費する事態に発展する。オイル消費が激しい場合は対策品ピストンへ交換修理が必要で、費用がかさむケースも。

次にウォーターポンプ。これも初期のKF型エンジンでは有名な故障箇所で、後に対策品になるほど壊れやすかった。初期段階ではキキキーという金属音やアイドリング時にガラガラ音が鳴り、症状がひどくなるとウォーターポンプのベアリングがもげる場合も。ウォーターポンプも放置するとエンジンが冷却できなくなり、これが走行中に発生するとオーバーヒートとなって最悪エンジンブローに至るケースも。

最後にエンジンマウント。KF型エンジンではエンジンマウントのゴムの劣化が激しく、駄目になってくると運転席や助手席側へ不快な振動音が車内に入ってくる。ゴムがちぎれてしまうと車検も合格しないため、これも確認ポイント。

前期型の中古2代目タントカスタムを買う場合はヘッドカバーからにじみや漏れがないか、ウォーターポンプから異音がしないか、あるいは交換済みかを確認することをオススメする。

ウォーターポンプは過走行(約10万キロ)で寿命になるのが定説だが、KF型エンジンのウォーターポンプは例外で、低走行でもダメになるケースもある。格安で購入できてもエンジンブローで走行不能になっては修理に多額の費用がかかり、もう一度車本体を買い直すハメになりかねない。

インテリア(内装)

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インパネ。ブラックとダークグレーの2トーンカラーで上質感とスポーティー感を演出。センタークラスターパネルはシルバー塗装でアクセントを与えた。

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RSではムーヴカスタム同様にモモステを標準装備。

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スピードメーター。

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フロントシートはベンチシートタイプ。カスタム専用のスエード調ブラックシート表皮。

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リアシート。

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リアシートを倒した状態。

まとめ

2代目のタントカスタムは、タントの使い勝手をそのままに内外装に専用パーツを与えてより上質にしたカスタムモデルである。

タントのオーソドックスなデザインでは物足りない人なんかにうってつけなモデルである。2代目タントカスタムは初代のイメージそのままにワンランクアップした上質感が特徴である。

2013年9月には3代目タントカスタムがデビューし、新しいデザインに加え自動ブレーキなどの安全装備も設定されより魅力がアップ。4代目ではガラッとイメージを買えたフルモデルチェンジとなる。

その一方で3代目タントカスタムはデザインにどこかコテコテ感な部分があり、初代のイメージが強い人には2代目が魅力的に見えることだろう。

価格も年数経過によりかつてよりはかなり安価になってきており、タマ数も豊富で探しやすい。手頃な中古価格でこの手のハイト系を購入出来る点もこのモデルの魅力である。

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