タントはダイハツのトールワゴン型軽自動車。タントカスタムはタントのカスタムモデルである。本稿では3代目のデビュー当初(2013年10月)~2015年11月までを前期型とし、これを扱う。
出典:ダイハツ認定中古車
3代目タントとは?特徴など
2013年10月にフルモデルチェンジし3代目となったダイハツタント。
2代目より採用された電動パワースライドドア(ミラクルオープンドア)を引き続き採用。2代目モデル後半ではライバルに遅れを取っていた運転席後方のスライドドアも採用したとで、3代目では両側スライドドアとなった(グレードにより運転席側後方も電動パワースライドドアとなる)。
さらにスライドドアのスライド幅を10cmアップさせたことで利便性が向上。また、室内空間の再設計により上部空間が12cmほど拡大。
さらに軽自動車初となる助手席シートバックレバーを採用したことでさらなる利便性の向上をはかった。
軽量化においてはフロントフェンダー、バックドア、フューエルリッド(給油口蓋)、レールカバーを樹脂化したことで3代目の改良に伴う重量増を相殺。車重は先代とほぼ同じに抑えた。
燃費関係ではボディの空力特性を高め空気抵抗を低減。背の高い軽自動車でありながら、ベーシックなミラと同等の抵抗値に抑えた。
また、エンジンは圧縮率を高め、VVTやCVTサーモコントローラーをターボモデルにも適用したことでターボ仕様でも「平成27年度燃費基準+20%」を達成した。
自動ブレーキにおいては3代目より全グレード(廉価グレード含む)に搭載グレードを設定。エマージェンシーストップシグナルは非スマートアシストグレードでも採用したことで安全性を高めている。
タントとタントカスタムの違い、3代目タントカスタムとは?
そのカスタムモデルである「タントカスタム」は、初代はデビューからおよそ2年半後に追加設定という形で登場し、以降2代目はノーマルと同時設定。3代目でもノーマルモデルと同時期の登場となった。
タントカスタムでは初代から専用ヘッドライト、専用グリルに専用バンパー。
サイドアンダースカートに専用リアコンビランプ、リアスポイラーなど迫力と精悍さアップさせた外観が特徴で、ムーヴカスタムのようにノーマルとは異なる外観が特徴。
3代目タントカスタムではそれまで以上に大きなグリルを装着。ノーマルモデルよりもかなりの差別化をはかった外観が与えられてる。
3代目タントカスタムLA600SとLA610Sとの違い
3代目タントカスタムLA600SとLA610Sの違いは駆動方式にある。
LA600Sは前輪駆動のFFモデル。LA610SはFFベースの4WDモデルとなる。
ただし、LA610Sは本格的な4WDとは異なりいわゆる生活四躯(スタンバイ4WD)と呼ばれるタイプ。FFをベースにビスカスカップリングで後輪を駆動させる。
ジムニーやパジェロミニなどの本格4WDでは2駆と4駆を任意に切り替えるパートタイム4WDが採用されるが、スタンバイ4WDは必要なときだけ自動的に4WDに切り替わるので、燃費性能やコスト面、扱いやすさで有利なシステム。SUV以外の一般的な乗用車によく用いられる4WDシステムである。
このビスカスカップリングは消耗品で走行距離により寿命を迎える。
よって過走行の4WDのLA610Sタントカスタムを購入する際は特にカーブ等でビスカスカップリングから異音がしないかなど試乗して注意したほうがいい。
3代目前期タントカスタムのグレード カスタムX、カスタムRS、カスタムX SA、カスタムRS SA、トップエディション、スマートセレクション、SAⅡ の違いなど
3代目前期タントカスタムのグレード展開は自然吸気エンジン・エントリーグレード「カスタムX」、自動ブレーキ搭載「カスタムX SA」、ターボ搭載上級グレード「カスタムRS」と自動ブレーキ搭載「カスタムRS SA」の4種類。
カスタムではいずれのグレードにも後席助手側スライドドアを標準装備し、RSでは後席両側パワースライドドアを標準装備する。
自動ブレーキのスマートアシスト搭載グレードは「SA」、モデル後半でスマートアシストⅡに置換され「SAⅡ 」となった。
特別仕様車は安全装備や機能装備を与えつつお買い得とした「スマートセレクション」。上級な内外装を与えた「トップエディション」をXとRSの両方に設定していた。
3代目前期の標準タントについてはこちらから。

カスタムX
3代目前期タントカスタムの自然吸気エンジン・エントリーグレード。カスタムRSより若干装備が簡略化され、買いやすい価格としたベーシックグレード。
出典:ダイハツ認定中古車
RSと比較してエクステリアではアルミホイールが14インチ。RSのLEDイルミネーショングリルは非装備。
インテリアではステアリングがウレタンステアリング、シフトノブがメッキプレート付きの樹脂タイプ、
安全装備はSRSカーテンシールドエアバッグと格納式アシストグリップのオプションが非設定。
快適装備はパワースライドドアが標準で後席左側のみ(右側はオプション)。
これ以外はRSと共通でカスタム用エアロパーツや専用ヘッドライト、メッキグリル、クリアテール、ブラックインテリアなどカスタムらしい内外装となる。
安全装備はデュアルSRSエアバッグ、サイドエアバッグ、EDB付きABS、エマージェンシーストップシグナルなどを標準装備。
2015年4月の一部改良では「VSC&TCR」が標準装備となった。
カスタムX SA
カスタムXに第1世代自動ブレーキのスマートアシストを搭載したグレード。
カスタムX SAではカスタムXの装備に加えて「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」、「誤発進抑制制御機能」、「先行車発進お知らせ機能」、「VSC&TCR」が標準装備となる。
カスタムX SAⅡ
カスタムXに第2世代自動ブレーキのスマートアシストⅡを搭載したグレード。後期モデルチェンジ直前に一部改良となったため、前期のSAⅡ はタマ数が少ない。
SAⅡ ではそれまで未対応だった対歩行者の自動ブレーキを可能とし、「衝突警報機能(対歩行者)」と「車線逸脱警報機能」、「誤発進抑制制御機能(後方)」を追加。
既存の「衝突回避支援ブレーキ機能」と「衝突警報機能(対車両)」は動作速度域を向上するなど、ステレオカメラによるパワーアップがなされた。
出典:ダイハツ認定中古車
ボディカラーは「ディープブルークリスタルマイカ(メーカーオプション)」と「トニコオレンジメタリック(タントカスタム専用色)」を追加。
このほか、ステレオカメラを用いたハイビームアシストも搭載し、パワースライドドアにはワンタッチオープン機能が追加された。
カスタムRS
3代目前期タントカスタムの上級ターボ仕様。ターボエンジンを搭載し走りが良くなる他、内外装がグレードアップする。
出典:ダイハツ認定中古車
エクステリアではLEDイルミネーション付きメッキグリルに専用デザインの切削加工15インチアルミホイールを標準装備。
インテリアでは本革巻きステアリングに革巻シフトノブ(シルバー加飾付き)も標準装備。
快適装備では後席両側の電動パワースライドドアを標準装備する(左側はオプション設定)。
オプション設定でSRSカーテンシールドエアバッグと格納式アシストグリップが選択可能となる。
カスタムRS SA
カスタムRSに第1世代自動ブレーキのスマートアシストを搭載したグレード。
カスタムRS SAではカスタムXの装備に加えて「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」、「誤発進抑制制御機能」、「先行車発進お知らせ機能」が標準装備となる。
カスタムRS SAⅡ
カスタムRSに第2世代自動ブレーキのスマートアシストⅡを搭載したグレード。後期モデルチェンジ直前に一部改良となったため、前期のSAⅡ はタマ数が少ない。
SAⅡ ではそれまで未対応だった対歩行者の自動ブレーキを可能とし、「衝突警報機能(対歩行者)」と「車線逸脱警報機能」、「誤発進抑制制御機能(後方)」を追加。
既存の「衝突回避支援ブレーキ機能」と「衝突警報機能(対車両)」は動作速度域を向上するなど、ステレオカメラによるパワーアップがなされた。
ボディカラーは「ディープブルークリスタルマイカ(メーカーオプション)」と「トニコオレンジメタリック(タントカスタム専用色)」を追加。
このほか、ステレオカメラを用いたハイビームアシストも搭載し、パワースライドドアにはワンタッチオープン機能が追加された。
特別仕様車 カスタムX スマートセレクションSA/カスタムRS スマートセレクションSA
「カスタムX」と「カスタムRS」をベースに人気の安全装備と機能装備の
・衝突回避支援システム「スマートアシスト」
・スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)
・スーパーエアクリーンフィルター
を特別装備としつつ、お買い得とした特別仕様車。
特別仕様車 カスタムX スマートセレクションSN/カスタムRS スマートセレクションSN
「カスタムX」と「カスタムRS」をベースに人気の機能装備
・スマートフォン連携メモリーナビゲーションシステム
・スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)
・スーパーエアクリーンフィルター
を特別装備としつつ、お買い得とした特別仕様車。スマートセレクションの中では自動ブレーキが唯一付かない特別仕様車。
特別仕様車 カスタムX スマートセレクションSA&SN/カスタムRS スマートセレクションSA&SN
「カスタムX」と「カスタムRS」をベースに人気の安全装備と機能装備の
・衝突回避支援システム「スマートアシスト」
・スマートフォン連携メモリーナビゲーションシステム
・スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)
・スーパーエアクリーンフィルター
を特別装備としつつ、お買い得とした特別仕様車。
特別仕様車 カスタムXトップエディションSA/カスタムRSトップエディションSA
2014年10月設定の特別仕様車。3代目登場後、新車販売台数でタントがNo.1になったのを記念して設定された特別仕様車。
トップエディションはカスタムXとカスタムRSをベースとし、専用装備として
内装ではシルバーステッチが施された上質なファブリック×ソフトレザー調シート、シャドウフロー柄をあしらったプレミアムシャインブラックセンタークラスター。
出典:ダイハツ認定中古車
外装ではブルーLEDが光るフロントグリルイルミネーションなどを採用。
内外装でタントカスタムの上級感をアップさせた特別仕様車となっている。

特別仕様車 カスタムXトップエディションSAⅡ/カスタムRSトップエディションSAⅡ
トップエディションにに第2世代自動ブレーキのスマートアシストⅡを搭載したグレード。後期モデルチェンジ直前に一部改良となったため、前期のSAⅡ はタマ数が少ない。
SAⅡ ではそれまで未対応だった対歩行者の自動ブレーキを可能とし、「衝突警報機能(対歩行者)」と「車線逸脱警報機能」、「誤発進抑制制御機能(後方)」を追加。
既存の「衝突回避支援ブレーキ機能」と「衝突警報機能(対車両)」は動作速度域を向上するなど、ステレオカメラによるパワーアップがなされた。
このほか、ステレオカメラを用いたハイビームアシストも搭載し、パワースライドドアにはワンタッチオープン機能を追加。LEDフォグランプも追加した。
ボディカラーは「ディープブルークリスタルマイカ(メーカーオプション)」と「トニコオレンジメタリック(タントカスタム専用色)」を追加。
さらにカスタムXトップエディションはアルミホイールのデザインを変更した。
エクステリア
出典:ダイハツ認定中古車
フロントデザイン。ノーマルとは大きく差別化されキリッとしたヘッドラインと高級感漂う大型メッキグリルが目につく。
先代の2代目タントカスタムよりグリルは大型化され、ヘッドライトも特徴的な刻み込みが内側に設けれれた。
3代目標準タントのフロント
出典:ダイハツ認定中古車
プロジェクター式ハイロー独立ヘッドランプ(ロービーム:LED、ハイビーム:ハロゲン)とフォグランプは全グレードに標準装備。RSではLEDイルミネーション付きグリル(ブルー色)となる。
なお、オプション設定でXグレードにも装着でき、かつRSではLEDイルミネーションのカラーをホワイト色にも変更可能だった。
出典:ダイハツ認定中古車
戻って3代目タントカスタム。横からのデザインはまさに箱といった感じ。ボンネットは角ばっていて運転席からの見切りに貢献する。
RSグレードでは両側電動パワースライドドア。Xグレードでは運転席後方の電動パワースライドドアがオプション設定となる。この他セキュリティーアラームを標準装備。
アルミホイールは自然吸気エンジンのXグレードがベーシックなデザインの14インチアルミホイール。
ターボエンジンのRSグレードはエアロ形状の切削加工15インチアルミホイールとなる。タイヤサイズは165/55R15。
特にこのRS用の15インチアルミホイールは先代よりも精悍さや迫力が増し、カスタムモデルらしい豪華なホイールデザインとなっている。
出典:ダイハツ認定中古車
リア。バックドアにはリアメッキガーニッシュを装着。2代目よりも高級感や迫力が増した。コンビランプはクリアー仕様で、ストップランプはLED。
高級車に見られる変わった形の光方をする。カスタムではこの他ルーフスポイラーと専用リアバンパーが備わる。
エンジン・機能装備・安全装備など
出典:ダイハツ認定中古車
エンジン構成は3気筒NAと3気筒ターボの2本立て。KF型3気筒DOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付きターボエンジンとなる。
自然吸気エンジンは最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルク6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。
ターボエンジンは64ps(47kW)/6400rpm、最大トルクは9.4kg・m(92N・m)/3200rpm。
トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。
安全技術としては自動ブレーキのスマートアシストをグレード別に設定(グレード名に「SA」の文字がつく)。
スマートアシストでは 「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」、「誤発進抑制制御機能」、「先行車発信お知らせ機能」、車両の横滑りなどを防止する「VSC&TRC」をセットにしたもの。
2015年4月の一部改良では自動ブレーキがスマートアシストⅡ(SAⅡ)にバージョンアップ。
SAⅡ ではそれまで未対応だった対歩行者の自動ブレーキを可能とし、「衝突警報機能(対歩行者)」と「車線逸脱警報機能」、「誤発進抑制制御機能(後方)」、オートハイビームを追加。
既存の「衝突回避支援ブレーキ機能」と「衝突警報機能(対車両)」は動作速度域を向上するなど、ステレオカメラによるパワーアップがなされた。
この他アイドリングストップ、ABS、エマージェンシーストップシグナル、ヒルホールドシステムが標準装備となる。
なおターボモデルはデビュー当初タントカスタムのみだったが、のちの改良でノーマルのタントにも追加されている(グレード名:Xターボ)。カスタムは高すぎるけどターボは欲しいという人にはうってつけだろう。
中央部のメッキグリルがアクセントとなってノーマルのタントといえど見た目がシャキッとしている。ダイハツエンブレムよこの穴はインタークーラーを冷やすための吸入口。
かつてのターボ車はボンネット上にエアダクトを設けるのが一般的だったが、最近ではこのようにグリル部分から取ることが多い。
タントカスタム(LA600S/LA610S) ターボ車の見分け方
3代目タントカスタム(LA600S/LA610S)のターボ車を見分ける方法はアルミホイール。
ターボ無しはベーシックなデザインの14インチアルミホイール。
ターボエンジンのRSグレードはエアロ形状の切削加工15インチアルミホイール。
ターボ仕様のRSでは専用の切削加工15インチアルミホイールが標準装備となり、自然吸気エンジン仕様のXグレードでは通常タイプの14インチアルミホイールとなるため、このあたりが見分けるポイント。
なお、自然吸気エンジンでも最上級のトップエディションに関しては2015年5月以降にRSと同じ切削加工タイプを採用したため、少し見分けがつきずらい。
サイズは14インチのままなので、切削加工で15インチアルミホイールがターボかターボ無しかを見分けるポイント。
インテリア
出典:ダイハツ認定中古車
インパネ。先代から続くセンターメーターを継承。ステアリングはRSが本革巻き、Xグレードはウレタンステアリングとなる。
出典:ダイハツ認定中古車
エアコン操作部。全グレードでフルオートエアコンを標準装備。センタークラスターはプレミアムシャインブラックカラーとなる。
出典:ダイハツ認定中古車
カスタムではタコメーターが付きの半3眼式。パネルは自発光式で右上にはマルチインフォメーションディスプレイが付く。
出典:ダイハツ認定中古車
RSグレードではステアリングとシフトレバーが本革巻きステアリング。Xにはウレタンステアリング。
出典:ダイハツ認定中古車
フロントシートはベンチシート。カスタムモデルではブラックを基調とした専用シート表皮となり、インパネとあわせてシックな雰囲気となる。
またドアトリム付近のパネルもブラック加飾されて高級感を与えている。
出典:ダイハツ認定中古車
トップエディションでは専用のソフトレザー調シート(シルバースティッチ入り)を採用する。
出典:ダイハツ認定中古車
助手席側のセンターピーラーが無いのでこのように電動スライドドアを開けるとかなり開放的な開口部となる。
出典:ダイハツ認定中古車
リアシートの足元も広い。後部座席はスライド機構を備える。
出典:ダイハツ認定中古車
ラゲッジルーム。
出典:ダイハツ認定中古車
リアシートを倒した状態。後部座席を普通に倒すと段差が残るが、さらに押しこんで倒せばフルフラットになる。
助手席も前側に倒すことができ、長モノを積んだり、運転席側から倒してシートバッグテーブルとして使ったりと使い勝手が向上している。
まとめ
3代目前期タントカスタムの総評
出典:ダイハツ認定中古車
3代目タントカスタムの前期型はは直近のライバル N BOXよりも後に出たことでライバルに対応しつつ、先代の悪いところをさらに改良(両側スライドドアなどを追加)し、元祖トールワゴンの最高峰に君臨するモデルである。
圧倒的な室内空間はノーマル譲りでターボモデルであれば走りも良く、一昔前では一般的だった「軽=セカンドカー」ではなくファーストカーにもなりうる広さと走行性能を持ち合わせている。カスタムモデルは値が張るがノーマルには無い圧倒的な存在感なので、そこは考察すべき点だろう。
あとはジャンル的に似ているライバル N-BOXカスタムやスペーシアカスタム、三菱や日産の EKスペースカスタム(デイズルークス ハイウェイスター)との比較だろうか。
なお、2015年12月マイナーチェンジ(後期型)ではフロントグリルやフォグランプガーニッシュ、リアガーニッシュ等のデザインを変更し見た目がより上級になる。
好き嫌いが別れる部分だが、3代目タントカスタムを検討している人は要チェックである。

3代目前期タントカスタムは年数経過により以前よりも中古価格が下落、買いやすくなった
3代目前期のタントカスタムは年数経過やモデルが古くなったこともあり、以前よりは買いやすい価格帯に落ちてきている。
標準タントに比べると人気のカスタムモデルとあって、前期モデルであってもそこまで下落はしていないが、かつの高値と比べると幾分中古価格が下落し手頃感が出た個体もでている。
自動ブレーキや燃費性能は3代目後期モデルや最新モデルに叶わないが、比較的新しいタントカスタムが欲しい場合はこの3代目前期モデルあたりもオススメ。
タントカスタムのリコールについて(燃料ポンプ不具合):届出番号 5321
ダイハツは令和5年5月26日付でタントカスタムに関するリコールを届けを国土交通省に提出した。
不具合の内容
この不具合では燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。
そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。
改善の内容
全車両、燃料ポンプを対策品と交換。
自動車使用者等に周知させるための措置
使用者:ダイレクトメール等で通知。
自動車特定整備事業者:日整連発行の機関誌へ掲載
対象となるタントカスタムの車台番号とリコール手続きについて
対象となるタントカスタムは4代目の前期モデルで、その中でもフルモデルチェンジして登場から約1年後の2020年5月9日から2020年6月21日までに生産された2WD、4WDモデルの両方が対象。
後期モデルに関しては対象外なので心配不要だ。
所有者には家にリコールに関する郵便物が届くので、これを持って近くのダイハツディーラーでリコール対応(無償交換)してもらうことになる。
ちなみに同年代のミライースやムーヴ、ハイゼットトラック、ムーヴキャンバスなどでも同様のリコールが出ているが、この中でもハイゼットトラック、ミライース、ムーヴキャンバスの次にリコール台数が多い。
DBA-LA600S | タント/タントカスタム | LA600S-0781186~LA600S-0797988 令和元年5月9日~令和元年6月21日 | 16,510台 | |
DBA-LA610S | LA610S-0153034~LA610S-0156244 令和元年5月9日~令和元年6月21日 | 3,210台 |
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