【初代】ダイハツ ムーヴキャンバス(LA800S/LA810S型)グレード・概要解説 | シン・軽自動車マニア

【初代】ダイハツ ムーヴキャンバス(LA800S/LA810S型)グレード・概要解説

ムーヴキャンバス

ムーヴキャンバスはダイハツのトールワゴン型軽自動車。ムーヴの派生モデルである。

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ダイハツ・初代ムーヴキャンバスとは?特徴など

2016年9月に登場したダイハツ・ムーヴキャンバス

ムーヴと名前が付くことから想像できるように、ムーヴキャンバスはムーヴの派生モデルとして誕生した。

かつてのムーヴの派生モデルといえばスクエアボディにカクカクシカジカのキーフレーズが有名な「ムーヴコンテ」や、丸目ヘッドライトと丸いボディでキュートに仕上げた「ムーヴラテ」などがあった。

これらを統合し、新世代の女性向け軽自動車として誕生したのがムーヴキャンバスだ。

ムーヴキャンバスでは同年代の6代目ムーヴよりもわずかに25mm高い全高とムーヴシリーズ初となるスライドドアを装備した軽自動車として誕生した。

主な販売ターゲットは「親と同居する独身女性」。

近年の晩婚化や若年離婚、独身女性の増加に伴い、実家ぐらしの女性が増えていること、また世帯内で車を共有することが増えているという使用実態をムーヴキャンバスで反映。

若い女性に好まれそうな愛嬌あるデザインとツートンカラーに加えバリエーションとしてモノトーンカラーも設定し、若い女性以外の年代層でも親しみやすいデザインとした。

キャッチフレーズは「できるミニバス」で、ムーヴキャンバスでは上記の市場背景を外観や内装に反映し、デザイン性と機能性を両立した新感覚のスタイルワゴンとして、自身のライフスタイルを楽しむ女性に寄り添う軽自動車としている。

メカニズムでは6代目ムーヴのDサスペンションやDモノコックなどを採用しフラットで快適な乗り心地と操縦安定性を実現。

また、電動パワーステアリングの制御によってステアリングの操舵力を最適化。市街地での取り回しや駐車場での切り返しの利便性を向上した。

エンジンは第2世代KF型エンジンにミライーステクノロジーの「樹脂化ボディ」、「高着火スパークプラグ」、「低フリクションエンジンオイル」、「CVT制御の最適化」などを採用。

背の高いモデルながらFFで28.6km/L(JC08モード)の低燃費を実現した。

また、自動ブレーキはグレード別で「スマートアシストII」を採用。カメラ&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせて衝突回避支援ブレーキ、衝突警報機能、車線逸脱警報機能、誤発進抑制機能(前方&後方)、先行車お知らせ機能を搭載した。

この他ヒルホールドシステム、エマージェンシーストップシグナルを全グレードで標準装備とした。

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初代ムーヴキャンバスの改良点や後期型の違いなど

2017年9月・一部改良

2017年9月には一部改良を実施。

これにより自動ブレーキの「スマートアシストⅡ」が「スマートアシストⅢ」へバージョンアップ。また一部グレードが見直され、スマートアシストが無い無印のXグレードが廃止となった。

2018年8月・一部改良

2018年8月には2度目の一部改良を実施。ここでも一部グレードが見直され「X”リミテッド SA III”」と「X”メイクアップ SA III”」を廃止。

廉価グレードのLグレードを廃止して「L”SA III”」に統合したことで全グレードでスマートアシストが標準装備となった。

さらにそれまでの「X”リミテッドメイクアップ SA III”」と「G”メイクアップ SA III”」ではパノラマモニター対応純正ナビ装着用アップグレードパックが新たに標準装備化。

グレード名もそれぞれ「X”メイクアップリミテッド SA III”」、「G”メイクアップリミテッド SA III”」に名称変更となった。

さらに新グレードとしてオプション設定の「ブラックインテリア」を標準装備とした「X”ブラックインテリアリミテッド SA III”」、「G”ブラックインテリアリミテッド SA III”」を追加設定。

これらはブラック内装とDアシスト切り替えステアリングスイッチを標準装備とした新グレードとなっている。

さらに「X”SA III”」グレードでは「X”リミテッド SA III”」に既装備の両側パワースライドドア(ワンタッチオープン機能・予約ロック機能付)とスライドドアイージークローザー(左右)が標準装備化された。

その一方でアルミホイールがホイールキャップに変更されるなど快適装備&外装パーツの入れ替えが行われ、かつボディカラーの「シルキーブルーパール」を廃止とした。

ムーヴキャンバスは生産終了する?噂話などについて

ムーヴキャンバスの生産終了の話が出てきたのは2022年。初代ムーヴキャンバスはこの時登場から8年ほど経過しており、フルモデルチェンジを一度もすることなく販売が続けられていた。

一般的に軽自動車のモデルサイクルは軽バンや軽トラなどの商用車、ジムニーやコペンなどの趣味性の高いモデルを除くとマイナーチェンジが2年、フルモデルチェンジが4年とかなり速く8年もフルモデルチェンジしないムーヴキャンバスはかなりの異例だった。

そのため2021年後半~2022年前半頃にはムーヴキャンバスはこのままフルモデルチェンジすることなく、生産終了するのでは?という噂が出てきた。このためネット検索すると生産終了の話題が多数散見される。

実際には2022年7月にフルモデルチェンジし、8年ぶりの新型登場で生産終了の話は真実でなかったことが判明している。

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ムーヴキャンバスはデビュー当初、ムーヴとタントの間を埋めるモデルとして投入され、若い女性をターゲットとしていたが、実際には年配の女性や男性などにも好評で、販売台数も底型売れ続けていた。

2代目ではその点を反映し、年配女性や男性にもウケやすいボディカラーの追加や初代で要望の多かったターボエンジンの新設定など、これらユーザーの需要を反映させたフルモデルチェンジとなった。

またスズキがライバル車種として「ワゴンRスマイル」を投入したことなどからも、ムーヴキャンバスのようなパッケージングのモデルは今後の成長市場といえる。

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初代ムーヴキャンバスのグレード L、X、G、L SAⅡ、L SAⅢ、X SAⅡ、X SAⅢ、G SAⅡ、G SAⅢ、Xリミテッド、ブラックインテリアリミテッドの違いなど

初代ムーヴキャンバスのグレード展開は標準タイプが下から順に、廉価グレード「L」、ミドルグレード「X」、パワースライドドア搭載「Xリミテッド」、上級「G」の4種類。

自動ブレーキ搭載モデルは「L SAⅡ」、「X SAⅡ」、「Xリミテッド SAⅡ」、「G SAⅡ」。

モデル後半では自動ブレーキがスマートアシストⅢにアップデートされ、グレード名が変更。それぞれ「L SAⅢ」、「X SAⅢ」、「Xリミテッド SAⅢ」、「G SAⅢ」となった。

カスタムモデルではグレード名に「メイクアップ」の名称が付き、メッキパーツやプロジェクター式LEDヘッドランプ、専用内装など内外装が豪華になる。

【初代 カスタムモデル】ダイハツ ムーヴキャンバス メイクアップ(LA800S/LA810S型)概要解説

特別仕様車はカスタムモデルのメイクアップに設定されていた。

L

初代ムーヴキャンバスのエントリーグレード。他のグレードよりも内外装や装備を厳選し、価格を抑えた安いグレード。


出典:三菱認定中古車

エクステリアではダイハツ共通デザインの14インチホイールキャップ、電動格納ミラーを標準装備。

キャンバス専用デザインホイールキャップやキーフリー連動オート可能式ミラー、パワースライドドアは非装備で、手動スライドドアとなり、ボディカラーもモノトーンカラーのみの設定。

インテリアでは自発光式大型一眼式メーター(タコメーター無し)を標準装備する。

快適装備はマニュアル式エアコンに電波式式キーレスエントリーとなる(キーフリーシステムや運転席シートリフターやチルトステアリング、運転席シートヒーターは非装備)。

このほか安全装備&快適装備として全グレードに運転席&助手席エアバッグ、EBD付きABS、横滑り防止装置(VSC)、パワステ、パワーウィンドウ、集中ドアロック、UVカットガラス、リアのスモークガラスを標準装備する。

2018年9月一部改良でカタログ落ち&廃止。L SAⅢに移行。

L SAⅡ

上記Lグレードに自動ブレーキのスマートアシストⅡを標準装備したグレード。

カメラ&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせて衝突回避支援ブレーキ、衝突警報機能、車線逸脱警報機能、誤発進抑制機能(前方&後方)、先行車お知らせ機能を搭載する。

L SAⅢ

上記L SAⅡの自動ブレーキがアップグレードされ、スマートアシストⅢを搭載したグレード。

「スマートアシストⅢ」ではカメラ&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせることで衝突回避支援ブレーキの動作速度域がスマートアシストⅡよりも大きくなり、かつ対歩行者でも機能するようになった。

さらにスマートアシストⅢではオートハイビーム機能も標準搭載。状況に応じて自動的にハイビームとロービームが切り替わる。

このほか横滑り防止機能にトラクションコントロールを組み合わせた「VSC&TRC」が標準装備となる。EBDとブレーキアシスト付きABSは全グレードに標準装備。

X

初代ムーヴキャンバスのミドルグレード。Lグレードよりも内外装や装備が良くなる。

出典:ダイハツ認定中古車

エクステリアではキャンバス専用デザインホイールキャップ、キーフリー連動オート可能式ミラーを標準装備。

ボディカラーは2トーンカラーをオプションで選択可となる。ただし、Xグレードでもパワースライドドアは非装備となる。

インテリアはほぼ同じだが、快適装備は豪華になりオートライト、フルオートエアコン、キーフリーシステム&プッシュエンジンスタート、チルトステアリング、運転席シートリフター、運転席シートヒーターを標準装備する。

2018年9月一部改良でカタログ落ち&廃止。X SAⅢに移行。

X SAⅡ

上記Xグレードに自動ブレーキのスマートアシストⅡを標準装備したグレード。

カメラ&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせて衝突回避支援ブレーキ、衝突警報機能、車線逸脱警報機能、誤発進抑制機能(前方&後方)、先行車お知らせ機能を搭載する。

X SAⅢ

上記X SAⅡの自動ブレーキがアップグレードされ、スマートアシストⅢを搭載したグレード。

「スマートアシストⅢ」ではカメラ&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせることで衝突回避支援ブレーキの動作速度域がスマートアシストⅡよりも大きくなり、かつ対歩行者でも機能するようになった。

さらにスマートアシストⅢではオートハイビーム機能も標準搭載。状況に応じて自動的にハイビームとロービームが切り替わる。

このほか横滑り防止機能にトラクションコントロールを組み合わせた「VSC&TRC」が標準装備となる。EBDとブレーキアシスト付きABSは全グレードに標準装備。

X ブラックインテリアリミテッド SA III

2018年9月設定の新グレード。

「X SAⅢ」に本来オプション設定の「ブラックインテリア」と「D assist切り替えステアリングスイッチ」を標準装備としつつ、お買い得としたグレード。男性ユーザー向けのグレードとされていた。

外観はベースと同じだが、オーディオパネルやインパネトレイ、ドアアームレスト、シート表皮などがブラックカラーとなる、ブラック内装を適用。ステアリングにはD assistスイッチも付く。

本来はオプション設定で2万円ほど高くなるところ、ベースグレードと同じ価格設定とした。

ベースモデルのベージュ内装から、ブラック内装に変更され男性向けのシックな雰囲気が与えられる。

Xリミテッド SAⅡ

X SAⅡグレードに追加で両側パワースライドドアを標準装備した上級グレード。

車速感応式オートパワースライドドアに加え、ワンタッチオープン機能・予約機能付きパワースライドドア、スライドドアイージークローザーがそれぞれ両側に標準装備。

オプション設定で2トーンカラー仕様のホイールキャップも選択可となる。

Xリミテッド SAⅢ

X SAⅡグレードの自動ブレーキがスマートアシストⅢにアップグレードとなったグレード。

G SAⅡ

初代ムーヴキャンバスの最上級グレード。内外装や快適装備が標準ムーヴキャンバスの中でも最も豪華だったグレード。

エクステリアではLEDヘッドライトを標準装備。ホイールキャップは2トーンカラーがオプションで選択可となる。

インテリアでは自発光式3眼式メーター(タコメーター付き)を。快適装備には両側パワースライドドアと、スーパーUV&IRカットガラスをフロントドアに標準装備する。

これ以外はXと同じでオートライト、フルオートエアコン、キーフリーシステム&プッシュエンジンスタート、チルトステアリング、運転席シートリフターを標準装備する。

自動ブレーキもスマートアシストⅡを標準装備し、カメラ&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせて衝突回避支援ブレーキ、衝突警報機能、車線逸脱警報機能、誤発進抑制機能(前方&後方)、先行車お知らせ機能を搭載する。

G SAⅢ

X SAⅡグレードの自動ブレーキがスマートアシストⅢにアップグレードとなったグレード。

G ブラックインテリアリミテッド SA III

2018年9月設定の新グレード。

「G SAⅢ」に本来オプション設定の「ブラックインテリア」と「D assist切り替えステアリングスイッチ」を標準装備としつつ、お買い得としたグレード。男性ユーザー向けのグレードとされていた。

外観はベースと同じだが、オーディオパネルやインパネトレイ、ドアアームレスト、シート表皮などがブラックカラーとなる、ブラック内装を適用。ステアリングにはD assistスイッチも付く。

ベースモデルのベージュ内装から、ブラック内装に変更され、男性向けのシックな雰囲気が与えられる。

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。ムーヴキャンバスではシンプルかつおおらかな面構成による丸みのシルエットでナチュラル感を演出。

ヘッドライトは愛嬌感の高い楕円形とし内部のリフレクターを丸型とすることでキュートな目を表現。グリルやバンパー開口部もシンプルに丸みのかかった台形とその逆台形で口のようなデザインとなっている。

パット見は2代目タントの顔つきに近いが、ムーヴキャンバスはヘッドライトを大きくとることでそれに可愛らしさを120%ぐらい追加したようなデザインである。

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GグレードではLEDヘッドランプを標準装備。

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GグレードのLEDヘッドライトは軽自動車初となる「ステアリング連動ヘッドランプ」となり、進行方向にヘッドライトが追従。夜間での安全性を向上させた。

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出典:ダイハツ認定中古車

サイド。フロントドアにはUVカットガラスを全グレードで標準装備。最上級のGグレードではこれがスーパーUV&IRカットガラスとなる。

パット見はタントに見えるのだが、全高は6代目ムーヴの1630mmよりもわずかに高い1655mm。3代目タントは1750mmなのでおよそ100mm程度低い。そのためタントにあったような背高ノッポ感がなくなり、独特のフォルムとなっている。

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ボディカラーは帯状に塗り分けた2トーンカラーの「ストライプス」が8色とモノトーンカラーの9色とで全17色を設定。

ストライプスはそれまでのルーフを中心とした2色ではなく、パジェロミニの「3WAYツートン」ようなボディ中央とそれ以外を塗り分けたオシャレなカラーリングで、若い女性向けにホワイトを用いたポップなカラーから男性受けしそうなグレーを用いたシックなカラーまで8色を用意。

ツートンカラー選択時にはかつてのワーゲンバスのような雰囲気となる。

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セキュリティーアラームは全グレードで標準装備。

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リアドアはタントと同じく両側スライドドアを採用。パワースライドドアはXリミテッドとGグレードで標準装備となる。

タントと異なるのはセンターピラーレスとはならない部分で、これは乗り降りではなく荷物の出し入れをメインとしたためとしている。スライドドアは乗り降り用途以外に、例えば後部座席に荷物を積み込むときにも重宝する。

両手がふさがりやすい状態でも比較的用意に荷物を詰めるし、開口部がフロントドアに近いため、リアの位置まで移動せずともすぐに荷物を積めるなど利便性がかなり高い。

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足元は廉価グレードで他モデルと共通の14インチフルホイールキャップ。タイヤサイズは155/65R14。

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Xグレード以上でオシャレな14インチデザインフルホイールキャップとなる。

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出典:ダイハツ認定中古車

ななめ後ろ。

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出典:ダイハツ認定中古車

リア。3代目タントと同じくコンビランプを両サイド中央に配置。ストライプカラーではバックドアがホワイトまたはグレー。バンパーの下部もホワイトまたグレーとなる。

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出典:ダイハツ認定中古車

モノトーンではオーソドックスな外観に。コンビランプはブレーキランプにLEDを標準採用し、全グレードでエマージェンシーストップシグナルを標準装備する。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジン・トランスミッション・駆動方式

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エンジンは第2世代KF型3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/5200rpmを発生。

トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WDとなる。

低燃費化に際しミライーステクノロジーから「樹脂化ボディ」、「高着火スパークプラグ」、「低フリクションエンジンオイル」、「CVT制御の最適化」などを適用。背の高いモデルながらFFで28.6km/L(JC08モード)の低燃費を実現した。

自動ブレーキ・スマートアシストⅡ

また、自動ブレーキはグレード別で「スマートアシストII」を採用。

搭載モデルでは「単眼カメラ&レザーレーダー&ソナーセンサー」の3つの組み合わせて「衝突回避支援ブレーキ」、「衝突警報機能」、「車線逸脱警報機能」、「誤発進抑制機能(前方&後方)」、「先行車お知らせ機能」を搭載した。

この他ヒルホールドシステムを全グレードで標準装備する。

ムーヴキャンバスのスマートアシストⅢ(SAⅢ) とスマートアシストⅡ(SAⅡ)の違い

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2017年9月の一部改良ではこの「スマートアシストⅡ」が「スマートアシストⅢ」へバージョンアップ。

カメラが1個の単眼式から、2個を用いたステレオカメラとなったことにより、スマートアシストⅡよりもより強力な自動ブレーキ機能が搭載された。

「スマートアシストⅢ」では双眼カメラ(ステレオカメラ)&レザーレーダー&ソナーセンサーの3つの組み合わせることで衝突回避支援ブレーキの動作速度域がスマートアシストⅡよりも大きくなり、かつ対歩行者でも機能するようになった

さらにスマートアシストⅢではオートハイビーム機能も標準搭載。状況に応じて自動的にハイビームとロービームが切り替わる。

このほかスマートアシストⅢ搭載モデルでは横滑り防止機能「VSC&TRC」が標準装備となる。

EBDとブレーキアシスト付きABSは全グレードに標準装備。

2018年8月の2度目の一部改良では自動ブレーキレスのグレードが消滅し、全グレードでスマートアシストⅢが標準装備となった。

ムーヴキャンバスLA800SとLA810Sとの違い

ムーヴキャンバスLA800SとLA810Sの違いは駆動方式。LA800Sはボンネットにエンジンを配置し前輪を駆動するFFのムーヴキャンバス。

LA810SはLA800Sをベースにビスカスカップリングを使って全輪を駆動する4WDのムーヴキャンバス。

ただし4WDに関してはジムニーパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、基本はFFで、前後の回転差が生じた時(滑った時など)に4WDとなるパッシブタイプのオンデマンド4WD方式。

パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。

インテリア(内装)

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インパネ。ホワイトとブラックでシンプルなインテリアを表現。

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ムーヴキャンバスではアラウンドビューモニターをダイハツ車初設定

オプション設定となるが4箇所のカメラで上から見下ろしたような映像をナビに表示。駐車以外に狭い道でのすれ違いや見通しの悪い交差点で活躍する。

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スピードメーターは自発光式メーターで、タントと同じくセンタメーター式を採用。

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Lグレード以外ではエンジンスタートがプッシュ式に。電動パワースライドドア(※XリミテッドとGグレード以上)のスイッチもここにつく。

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女性に嬉しい収納スペース(ポケッテリア)は、普通車顔負けの装備内容。

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フロントシートはベンチシートタイプ。プレーンで飽きのこないデザインを採用している。Lグレード以外では運転席シートリフターを標準装備。

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リアシート。スライド機構付きで240mmのスライド幅となる。

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ムーヴキャンバスでは国産車初となる後席シート下収納の「置きラクボックス」を採用。

シート下にスライド式の収納ボックスを格納することで、後部座席のシート上に載せたくない荷物を容易に載せられるようにした。

また、置きラクボックスは中敷きを設け、少し高さのある荷物(バッグなど)も安定して載せられるようにした。乗り降りよりも荷物の積載性をメインとしたムーヴキャンバスらしい装備である。

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ラゲッジルーム。こちらもひと工夫あり、

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ラゲッジルーム下にはラゲッジアンダーボックスを設け、背の高い荷物を載せられるようにした。

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リアシートを倒した状態。

まとめ

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出典:ダイハツ認定中古車

ムーヴキャンバスは愛嬌ある顔つきやボディスタイル、個性的なカラーリングに利便性の高いスライドドアや置きラクボックスなど実用性とスタイリングを兼ね備えた軽自動車である。

それまでのムーヴタントでは主に実用性がメインとなっていたが、ムーヴキャンバスでは独特の個性がプラスされムーヴやタントとは方向性が異なるモデルになっている。

スズキでいうとハスラーあたりから実用性に個性をプラスしたモデルが大ヒットになっているが、ダイハツでもキャストに続いて個性的な外観を採用した形となった。

ジャンル的にはかつてのムーヴラテムーヴコンテの後継となりうるモデルで、特に丸目ヘッドライトに丸いボディのムーヴラテからであれば確実に乗り換え需要を狙えそうな1台。

またカラーリングによっては意外と男性もイケそうな部分もあり、その独特の外観に機能性を兼ね備えたパッケージングは、それまでの実用性一辺倒だった軽自動車の概念を取り払う革新的モデルとなった。

その後、スズキがライバル車種として似たような「ワゴンR・スマイル」を投入。

【ワゴンR派生・スライドドア付き】スズキ ワゴンRスマイル(MX81S/MX91S型)
ワゴンRスマイルはスズキのトールワゴン型軽自動車で、ワゴンRの派生モデルである。本稿ではMX81S型とMX91S型の両方を扱う。出典:ガリバースズキ・ワゴンRスマイルとは? 2021年9月に登場したスズキ・ワゴンRスマイ...

スーパーハイトワゴンよりも少し低めの全高にスライドドア、可愛らしいルックスの軽自動車がムーヴやワゴンRに革新たなジャンルの軽自動車として人気を集めている。

ムーヴキャンバスのリコールについて(燃料ポンプ不具合):届出番号 5321

ダイハツは令和5年5月26日付でムーヴキャンバスに関するリコールを届けを国土交通省に提出した。

不具合の内容

この不具合では燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。

そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。

改善の内容

全車両、燃料ポンプを対策品と交換。

自動車使用者等に周知させるための措置

使用者:ダイレクトメール等で通知。
自動車特定整備事業者:日整連発行の機関誌へ掲載

対象となるムーヴキャンバスの車台番号とリコール手続きについて

対象となるムーヴキャンバスは初代モデルで、その中でもモデル中盤の2020年5月9日から2020年9月2日までに生産された2WD、4WDモデルの両方が対象。

タントカスタムでも同様のリコールが出ているが、ハイゼットトラックミライースに次いでムーヴキャンバスのリコール台数が多く、影響を受けるユーザーが多い。

所有者には家にリコールに関する郵便物が届くので、これを持って近くのダイハツディーラーでリコール対応(無償交換)してもらうことになる。

5BA-LA800Sムーヴキャンバス
ムーヴキャンバスメイクアップ
LA800S-0180467~LA800S-0196275

令和元年5月9日~令和元年9月2日

15,807台
5BA-LA810SLA810S-0035343~LA810S-0038498

令和元年5月9日~令和元年9月2日

3,156台
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