N-BOXはホンダのトールワゴン型軽自動車。N-BOX SLASH(スラッシュ)はその派生モデルである。本稿では2018年1月マイナーチェンジ~のモデルを後期型とし、これを扱う。
出典:ホンダ認定中古車
ホンダ N-BOXスラッシュとは?特徴やN-BOXとの違いなど
2014年12月に登場したN-BOXスラッシュは、ホンダの軽復活の代名詞となったNシリーズの第5段としてデビューした。
N-BOXという名前からも推測がつくようにN BOXをベースとした派生モデルである。
独創的なインテリア&エクステリア(ボディカラー)
インテリアはエクステリアカラーとをトータルでコーディネート。下記、5つの世界観を表現し、ボディスタイルと合わせてN-BOXスラッシュの個性を表現した。
オプションのインテリアカラーについてはこちらへ。
N-BOXベースでありながらクーペスタイルを実現したボディフォルム
N-BOXスラッシュは普通の派生モデルとは大きく異なり、大胆にもルーフを100mmカット。
出典:ホンダ認定中古車
さらに後部座席のドアノブを通常の位置からそらしたデザインとしたことで、ぱっと見はタントなどの背の高いモデルでありながらクーペ風に見える独特のスタイリングを持った軽自動車となった。
またN-BOXに搭載されていたスライドドアを排除し、通常のヒンジドアを搭載。低くしたルーフに最適なデザイン・使い勝手とし、スライドドアが無くなったことによる軽量化も実現した。
包まれ感や落ち着きさを表現したインテリア
N-BOXスラッシュのインテリアはフロントドアからラゲッジスペースまでシルバービレット調ガーニッシュを直線基調にレイアウト。
出典:ホンダ認定中古車
インパネとフロントドアパネルには同じ色や加飾を使用。ドアライニングにはソフトパッドを採用し、シートと同じ素材を採用してシートに包まれるような心地よい空間とした。
ライブ会場さながらの8スピーカー+1サブウーファーのN-BOXスラッシュ「サウンドマッピングシステム」
N-BOXスラッシュのオーディオにはパワフルな重低音と、全域でバランスのとれた高音質サウンドを追求した8スピーカー+1サブウーファーを採用。
サブウーファーは専用の「バックロードホーン型サブウーファー」を新開発。インパネ下部に埋め込み、低音再生には「ケブラーコーンスピーカー」、高温再生には「アルミドームツィター」を採用した。
さらに高音質でハイパワーなサウンドを実現するために、専用のMOS-FETパワーアンプも新開発。サウンドマッピングシステム装備車には防音材も追加した。
車外からのノイズやスピーカーの音によるドアパネルやライニングなどの不要な微振動を低減するデッドニングキット「ピュアサウンドブース」を新開発し、ディーラーオプションとして設定。
ワイヤレス給電規格「Qi(チー)」に対応したワイヤレス充電器をサウンドマッピングシステム搭載車に採用。充電しながら車内でスマートフォンからN-BOXスラッシュのスピーカーに接続し、音楽を楽しめるようにした。
N-BOXゆずりの使い勝手と充実装備
エンジンは初代N-BOXと同じS07A型DOHC自然吸気エンジンとDOHCターボエンジンを採用。
トランスミッションにはCVTを専用チューニングし、優れた加速性能と燃費性能を両立。
リアシートにはチップアップ&ダイブダウン機構に加え、前後スライド機構も搭載したリアシートを採用。シートアレンジの幅を増やした。
また、全グレードで電子パーキングブレーキを採用。運転席&助手席シートヒーターはグレード別に設定。エマージェンシーストップシグナル、ヒルスタートアシスト機能は全グレードに標準装備とした。
自動ブレーキ類では約30km/h以下での前方車両との衝突の回避・被害軽減をサポートする「シティブレーキアクティブシステム」、側面衝突時の頭部、胸部への衝撃を緩和する「サイドカーテンエアバッグシステム」、「前席用i-サイドエアバッグシステム」を「あんしんパッケージ」としてタイプ別に設定した。
N-BOXスラッシュ「あんしんパッケージ」とは?
N-BOXスラッシュにオプション設定されていた「あんしんパッケージ」とは安全装備の
- シティブレーキアクティビティシステム
(低速域衝突軽減ブレーキ + 誤発進抑制機能) - サイドカーテンエアバッグシステム
- 前席用i-サイドエアバッグ
をセットにしたオプション。2代目のN-BOXでは「ホンダセンシング」として一部を除いて自動ブレーキなどの安全装備は標準装備化されているが、N-BOXスラッシュでは一部を除いてオプション扱いだった。
後期型N-BOXスラッシュとは?前期との違いや改良点など
そのN-BOXスラッシュは2018年1月にマイナーチェンジを実施し後期型となった。
後期モデルではエクステリアでの変更が無かったものの、内装色のインテリアカラーパッケージに「ダークスタイル」を追加設定。特別仕様車を含め全8種類とし、基本内装の「ブライトロッドスタイル」はシート表皮色がモカに変更された。
さらに後期型ではボディカラーの追加と整理が行われ、モノトーンでは「プレミアムホワイト・パールII(有料色)」を新色の「プラチナホワイト・パール(有料色)」に差し替え。
既存の
- ミラノレッド
- プレミアムディープモカ・パール ※有料色
- プレミアムイエロー・パールII ※有料色
- プレミアムピンク・パール ※有料色
の4色を廃止。代わりに
- プレミアムアガットブラウン・パール ※有料色
- サンセットオレンジII
の2色を追加し全7色とした。
2トーンは上記モノトーンのバリエーション変更などで、12色が廃止される替わりに6色を追加設定したことで10色にそれぞれ整理された。
後期モデルではグレード体系も変更となり、既存の「G・Lパッケージ」と「G・ターボLパッケージ」を「G・L」と「G・Lターボ」にそれぞれ名称変更。
「X」はターボ車の「X・ターボパッケージ」に集約して「X・ターボインテリアカラーパッケージ」に名称変更。
後期モデルではそれまで「インテリアカラーパッケージ」が選択できなかったベーシック「G」グレードにも「G・インテリアカラーパッケージ」が追加設定となった。
そして後期モデルでは魅力的な特別仕様車(インディロックスタイル、ノヴァカントリースタイル)が2種類設定された。
後期型N-BOXスラッシュのインテリアカラーパッケージとは?種類や前期との違いなど
「インテリアカラーパッケージ」とはN-BOXスラッシュに設定される内装色のオプションで、基本内装以外に好きな内装色に変更可能となるオプション。
デビュー当初は上級「X」グレードのみに設定されていたが、2015年12月11日の一部改良以降は廉価グレードの「G」を除いた他のグレードでも選択可能となり、後期モデルの2018年1月マイナーチェンジ以降はGグレードも含めて、全グレードで選択可能となった。
後期モデルの内装色の種類は基本が全6種類、特別仕様車として2種類が設定され、全部で8種類。
後期では「ストリートロッドスタイル」との入れ替えで新色「ダークスタイル」が追加設定されている。
ブライトロッド スタイル(インテリアカラー:ベージュ)
1950〜60年代のアメリカ雑貨や家電などをイメージしたデザイン。晴れやかなベージュにより、若々しく軽快な雰囲気を醸し出すとともに、古き良き時代のおおらかな日常を表現。
ダークスタイル(インテリアカラー:ブラック)
後期マイナーチェンジで新設定されたインテリア色。それまでのストリートロッドスタイルと同じブラック内装にレザーシート表皮、メッキ&ピアノブラック加飾で、シックな雰囲気を演出。
トレッキングスタイル(インテリアカラー:ベージュ&ダークグリーン+オレンジ)
山登りなどのアウトドアユースをイメージした冒険心を刺激する。軽やかなスタイル。2016年9月一部改良時に追加。
ダイナー スタイル(インテリアカラー:レッド&チェッカーフラッグ)
カリフォルニアの道路沿いにあるダイナーレストランをイメージ。赤を基調にチェッカーフラッグをあしらったカラーリング、ブースソファを思わせるシートなど、ダイナーレストランの雰囲気を細部にわたって表現。
グライド スタイル(インテリアカラー:ホワイト&ライトブルー)
太陽の光が降り注ぐハワイの海岸線を、サーフ&ドライブするイメージ。空と海とビーチの砂、明るく爽やかな空気感を表現。
セッション スタイル(インテリアカラー:ブラウン&ブラック)
古いジャズやブルースが演奏されるライブハウスをイメージ。長年使い込まれたギターやカウンター、革ソファなどの雰囲気をデザインに取り入れることで、渋く、深みのある空間に仕上げた。
特別仕様車専用・インディロックスタイル(インテリアカラー:ブラック)
特別仕様車のインディロックスタイル専用の内装色。黒系内装にメッキやピアノブラック加飾でダークスタイルと似ているが、シート表皮はレザーではないファブリックシート表皮を採用する。
特別仕様車専用・ノヴァカントリースタイル(インテリアカラー:ブラウン&パール)
特別仕様車のノヴァカントリースタイル専用の内装色。ブラウン&パール内装に専用ブラウンカラーインパネやメッキ加飾、パール色革巻きステアリングなどでレトロ感を高めた内装色。
後期型N-BOXスラッシュのグレード一覧 違いなど
後期型N-BOXスラッシュのグレード展開はベーシックな「G」、「G・インテリアカラーパッケージ」、ミドルグレード「G・Lパッケージ」、「G・Lインテリアカラーパッケージ」、ミドルターボ仕様の「G・Lターボ」、「G・Lターボインテリアカラーパッケージ」、上級ターボ仕様「X・ターボインテリアカラーパッケージ」の全7種類。
前期に設定の上級自然吸気エンジンの「X」は廃止され、「X・ターボインテリアカラーパッケージ」に統合。2トーンボディカラーは「G」グレード以外に設定。
「インテリアカラーパッケージ」が付くグレードでは内装色を選択可能で、ボディカラーによって好きな内装色を任意に選択できた。
特別仕様車も後期モデルでは「インディロックスタイル」「ノヴァカントリースタイル」の2種類が設定された。
G
N-BOXスラッシュのエントリーグレード。一番装備が簡素で、価格を抑えたグレード。ボディカラーも2色のみ。
出典:ホンダ認定中古車
エクステリアではハロゲンヘッドライトに14インチスチールホイール+フルホイールキャップで簡素な外観に。
電動格納式リモコンカラードドアミラー(LEDターンランプ付き)を標準装備し、4WD仕様では親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラスを標準装備。
ボディカラーは「ポリッシュドメタル・メタリック」と「プレミアムホワイト・パールⅡ」の2色のみ。
インテリアはメッキ加飾が無く、
- インテリアカラーパッケージ
- サウンドマッピングシステム
- ディスプレイオーディオ
- ナビ装着用スペシャルパッケージ
などのオプション設定が一切ない。内装は基本のブラウン内装(ブライトロッドスタイル)となる。
快適装備は
- Hondaスマートキー
- ディスチャージヘッドランプ(※2015年12月一部改良でGグレードは非装備化)
- プッシュエンジンスタート/ストップスイッチ
- モード切替ステアリング
- 運転席ハイトアジャスター
- アイドリングストップシステム
- ワンタッチウインカー(軽く触れると3回点滅)
- プラズマクラスター搭載フルオートエアコン
などを標準装備する。
このほか安全装備として
- エマージェンシーストップシグナル
- ヒルスタートアシスト機能
- VSA(ABS+TCS+横滑り防止装置)
- 電子制御パーキングブレーキ
- ピタ駐ミラー
- 運転席用i-SRSエアバッグシステム&助手席用SRSエアバッグシステム
- ヒルスタートアシスト機能
- フロント3点式ロードリミッター付プリテンショナーELRシートベルト
を標準装備。
「あんしんパッケージ」はマイナーチェンジ当初オプション設定で、2018年10月の仕様変更で標準装備となった。
G・インテリアカラーパッケージ
後期N-BOXスラッシュのスタンダード・インテリアカラーパッケージ適用グレード。
後期モデルから新設定された、廉価グレードのGをベースとしたインテリアカラーパッケージ適用グレード。インテリアカラーパッケージを適用したグレードの中で最も安い価格帯のグレードだった。
Gの装備に加えて「インテリアカラーパッケージ」が選択可能となり、
- 本革巻きステアリングホイール
- 本革巻きセレクトレバー
- あんしんパッケージ
- オプション設定で2トーンボディカラーも選択可能
などで内外装がGグレードよりも良くなる。
G・Lパッケージ
後期モデルの自然吸気エンジン・ミドルグレード。
Gグレードよりも装備が良くなり、個性的な「インテリアカラーパッケージ」や「2トーンボディカラー」も選択できた。
エクステリアではGグレードの装備に加えて
- 360°スーパーUV・IRカットパッケージ
・IRカット〈遮熱〉/UVカット機能付フロントウインドウガラス
・IRカット〈遮熱〉/スーパーUVカットガラス(フロントコーナー/フロントドア)
・IRカット〈遮熱〉/スーパーUVカットプライバシーガラス(リアドア/テールゲート) - 車速連動間欠/バリアブル間欠ワイパー
- 電動格納式オートリトラミラー
- ディスチャージヘッドランプ
インテリアではブラウンインテリア(ブライトロッドスタイル)を適用。
快適装備は
- サウンドマッピングシステム
- ディスプレイオーディオ
をオプション設定。ナビ装着用スペシャルパッケージは標準装備。
「あんしんパッケージ」はマイナーチェンジ当初オプション設定で、2018年10月の仕様変更で標準装備となった。
G・Lインテリアカラーパッケージ
G・Lパッケージにインテリアカラーパッケージを適用したグレード。
G・Lパッケージの装備に加えて「インテリアカラーパッケージ」が選択可能となり、
- 本革巻きステアリングホイール
- 本革巻きセレクトレバー
- オプション設定で2トーンボディカラーも選択可
- サウンドマッピングシステムがオプション選択可
- カラードディッシュホイール
- フロントマップランプ/ラゲッジルームランプのLED化
- あんしんパッケージ
などでG・Lパッケージよりも内外装の質感や特別感、個性などがアップする。
G・Lターボパッケージ
後期N-BOXスラッシュのエントリーターボ仕様。G・Lパッケージをベースとし、ターボエンジンにより走りが良くなる。
出典:ホンダ認定中古車
装備はG・Lパッケージに追加で
- クルーズコントロール
- パドルシフト
- インテリアのクロームメッキ加飾
- ブラウンインテリア(ブライトロッドスタイル)
となる。足元はアルミホイールとならず、G・Lインテリアカラーパッケージと同じスチールホイール+カラードディッシュホイールを標準装備する。
「あんしんパッケージ」はマイナーチェンジ当初オプション設定で、2018年10月の仕様変更で標準装備となった。
G・Lターボインテリアカラーパッケージ
G・Lターボパッケージにインテリアカラーパッケージを適用したグレード。
G・Lターボパッケージの装備に加えて「インテリアカラーパッケージ」が選択可能となり、
- 本革巻きステアリングホイール
- 本革巻きセレクトレバー
- オプション設定で2トーンボディカラーも選択可
- サウンドマッピングシステムがオプション選択可
- カラードディッシュホイール
- フロントマップランプ/ラゲッジルームランプのLED化
- あんしんパッケージ
などでG・Lパッケージよりも内外装の質感や特別感、個性などがアップする。
X・ターボインテリアカラーパッケージ
後期N-BOXスラッシュの最上級ターボ仕様。
出典:ホンダ認定中古車
G・Lターボの装備に加えてエクステリアでは15インチアルミホイールを標準装備。
内装でも本革巻きステアリングや本革巻きシフトノブ、パドルシフトなどを標準装備する。
快適装備ではサウンドマッピングシステム、インテリアイルミネーション、サングラスホルダーと4WDモデルにステアリングヒーターを標準装備。
インテリアカラーパッケージとあんしんパッケージも標準装備し、最も内外装の装備が豪華なグレード。
特別仕様車 インディロックスタイル
2018年7月設定の特別仕様車。ブラックを基調としたカスタムパーツで個性やファッション性をアップさせた特別モデル。
インディロックスタイルは「G・L」グレードをベースに自動ブレーキシステムの「あんしんパッケージ」を標準装備としつつ、お買い得とした。
エクステリアではブラックペイントフロントグリル、ブラックペイントリアライセンスガーニッシュ、ブラックペイントビレットに
14インチスチールホイール+ブラックディッシュホイールを
インテリアではブラックシート、
ピアノブラック調ステアリングガーニッシュ、ブラックペイントオーディオガーニッシュ、ブラックペイントドアオーナメントパネルを。
自動ブレーキとしては「あんしんパッケージ」を標準装備としている。
特別仕様車 ノヴァカントリースタイル
2018年11月設定の特別仕様車。ブラウンを基調としたカスタムパーツで個性やファッション性をアップさせた特別モデル。
ノヴァカントリースタイルは「G・L」グレードをベースに「運転席&助手席シートヒーター」と「ステアリングヒーター」を標準装備としつつ、お買い得とした。
エクステリアではブラウンペイントフロントグリル、ブラウンルーフ、ブラウンドアミラー、ブラウン塗装のカラードディッシュホイール付き14インチスチールホイールを。
インテリアではブラウンペイントインパネガーニッシュ、本革巻ステアリングホイール、ブラウンペイントドアオーナメントパネル、クロームメッキ加飾を
快適装備としては「運転席&助手席シートヒーター」と「ステアリングヒーター」標準装備。
自動ブレーキとしては「あんしんパッケージ」を標準装備とし、ブラウンカラーでドレスアップした特別仕様車となっている。
エクステリア
出典:ホンダ認定中古車
フロントデザイン。ベースは非カスタムのノーマルN-BOXだが、専用のメッキグリルを用いることでN BOXのベーシックさと、さりげないカスタム感を演出している。
あえてカスタム顔にしなかったことでクーペスタイルが浮かび上がる面白いデザイン。
後期モデルはエクステリアでの変更は特になく、見た目はほぼ前期と同じ。
出典:ホンダ認定中古車
サイドから。この車最大の特徴がこの横からのデザイン。
リアにかけてサイドガラスを小さくすることでまるで2ドアクーペのような雰囲気を出しつつ、リアのドアノブもいつもとは違う場所に配置したことでぱっと見のクーペデザインを実現している。
なお運転席側後部座席のドアノブは後部サイドガラス、最端の凹んだところに配置されている。
N-BOXベースながらスライドドアは非装備で、このあたりもN-BOXスラッシュの特徴である。
出典:ホンダ認定中古車
天井もこの手の軽自動車ではのっぺりと平らなデザインになりがちだが全高を少し削って、余った分でアーチを描くことで個性とデザイン性を引き出している。
特にツートンカラー仕様にすればそのデザインがより際立つようになっている。
出典:ホンダ認定中古車
足元はG系グレードが通常デザインの14インチホイールキャップ。
出典:ホンダ認定中古車
G・L系グレードは14インチスチールホイール+カラードディッシュホイール。タイヤサイズは155/65R14。
出典:ホンダ認定中古車
Xターボのみ15インチアルミホイールで全3種類(15インチアルミホイールは2016年9月の一部改良で前期よりデザイン変更されている)。こちらのタイヤサイズは165/55R15。
出典:ホンダ認定中古車
リア。全高がベースよりも落ちているため、デザインもリアガラスが小さくなったデザインをしている。
コンビランプはN-BOXカスタムに使われていたLEDタイプを装備。メッキパーツもカスタムと同じものである。車名エンブレムは「N /」のみで「BOX」の表記が無い専用品。
りあまわりも前期とほぼ同じ。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジン・トランスミッション・駆動方式など
エンジンは初代N-BOXと同じS07A型3気筒の自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類。
自然吸気エンジンの最高出力は58ps(43kW)/7300rpm、最大トルクは6.6kg・m(65N・m)/4700rpm。
出典:ホンダ認定中古車
ターボ仕様では最高出力は64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは10.6kg・m(104N・m)/2600rpm。
トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。アイドリングストップを全グレードで標準装備する。
N-BOXスラッシュはホンダセンシングが非装備でひと世代前の「シティーブレーキアクティビティシステム」を採用
安全技術としてはVSA(ABS+TCS+横すべり抑制)とヒルスタートアシスト機能を標準装備。
メーカーオプションとして「低速度域衝突軽減ブレーキ+誤発進抑制機能」のシティーブレーキアクティビティシステムと「サイドエアバッグシステム」をセットにした「あんしんパッケージ」をグレード別に設定。
初代N-BOXがベースなため2代目のホンダセンシングは非装備で、最新モデルに比べると先進安全装備が見劣りする。
N-BOXスラッシュの快適装備
快適装備としてはスマートキーシステム、車高の高さから来るリアの見づらさをカバーする「ピタ駐ミラー」、「ヒルスタートアシスト機能」、「ディスチャージライト(※2015年12月改良でG系グレードなどで非装備化)」、などを標準装備する。
他にメーカーオプションとして車内音楽に拘る人のための「サラウンドマッピングシステム」をG系グレードにオプション設定。X系グレードでは標準標準する。
前期N-BOXスラッシュの持病 CVTの不具合について、ガラガラ、ギー、ゴーなど変なうなり音がする原因など
CVT不具合の内容と原因
前期型N-BOXスラッシュのCVTは、走行距離が増えるとミッション内部の加工片が偶発的にドリブンプーリーベアリング内部に噛み込み、ベアリング内部の軌道面が剥離して異音が発生するケースがある。
これに関してはホンダからCVTの延長保証が出ており、不具合が発生しやすいようだ。
特にCVTフィールドを定期的に交換していないと異音が発生しやすく、一度も交換していないようなN-BOXスラッシュは発生の可能性が高くなる(N-BOXスラッシュのCVTフィールドは4万キロごとが交換推奨時期)。
※ただし定期的な交換をしている場合でも走行距離によっては異音が発生するケースもあり
そのまま放置し続けると加速不良から走行不能にまで発展するため、乗り続ける場合はかならず対処が必要となる。
なお、N-BOXスラッシュ以外に同年代のN-BOX、N-WGNやN-ONEなどNシリーズとS660の前期モデルの一部で同様の不具合が発生している。
後期モデル(2018年1月以降)ではこの不具合(リコール)が出ていないので安心であるが、一応CVTフィールド交換のメンテナンス状況や実際に走ってみて異音や違和感が無いかなどを確認することをオススメする。
保証期間
①初度登録日から経過、6年未満の車両
5年または10万km以内 ⇒ 7年または10万km以内
②初度登録日から経過、6年以上の車両
5年または10万km以内 ⇒ 保証期間延長開始後から1年または10万km以内
CVT不具合に対する修理費用について
万が一この現象が出ているモデルで保証期間がすぎると自己負担による有償修理(ミッション載せ替え)が必要。不具合の部品だけの交換は難しく、トランスミッション丸ごと(ASSY)交換となる
新車登録年以外に10万キロ以上の車では保証外なため、8年落ち以上の個体や10万キロ超過の過走行車を買う場合は要注意。
購入後に不具合が発覚しても保証外なため自腹修理となり、ミッション本体と工賃をあわせると約30万円ぐらいの高額修理になる場合がある。
そのため中古で前期モデルのN-BOXスラッシュを買う場合はこの不具合が出ていないか、あるいは対策済みなどかを確認してから購入することを強くオススメする。
インテリア
出典:ホンダ認定中古車
インパネ。ベースはN-BOXなのだが専用に用意されたインテリアパネルやインパネを含めた全体をカスタム出来る「インテリアパッケージ」によってインテリアカラーもカスタム出来る。
内装デザインも基本的には前期と同じだが、後期の基本内装(ブライトロッドスタイル)ではシート表皮がモカ色に変更された。
さらに追加オプション「ダークスタイル」では前期のストリートロッドスタイルには非採用だったレザーシート表皮の採用で質感が高くなった。
出典:ホンダ認定中古車
スピードメーターはN-BOXと共通のタコメター付き3眼式スピードメーター。
基本のブライトロッドスタイル内装では標準N-BOXのスピードメーターだが、インテリアカラーパッケージを適用するとカスタム用のスポーティなデザインとなる。
出典:ホンダ認定中古車
エアコンは全グレードフルオートエアコン。プッシュエンジンスタートも備える。
出典:ホンダ認定中古車
ステアリングはインテリアカラーパッケージ、Xグレード以上で本革巻きステアリングを採用。GやG・Lパッケージなどはウレタンステアリング。
出典:ホンダ認定中古車
サウンドマッピングシステムはXターボに標準装備。インパネ下部に埋込式のサブウーファーが備わる。
出典:ホンダ認定中古車
フロントシートはセパレートタイプ(画像はダイナースタイル)。
出典:ホンダ認定中古車
後期モデルで追加の「ダークスタイル」のフロントシート。レザーシートの採用で質感を高めた。
出典:ホンダ認定中古車
グライドスタイルのフロントシート。
出典:ホンダ認定中古車
Gグレードのフロントシート。前期のベージュ色からモカ色に変更された。
出典:ホンダ認定中古車
リアシート。スライド機構を備える。
出典:ホンダ認定中古車
ラゲッジルーム側に折りたたんだ状態。センタータンクレイアウトを採用し、後部座席の足元空間が広いことを利用したホンダ独自の収納システム。縦方向に高さのある荷物を積む時に重宝する。
出典:ホンダ認定中古車
リアシートを運転席側に倒した状態。
出典:ホンダ認定中古車
なお、シートアレンジ次第ではこのようにフルフラットのような空間も可能で、簡易的な車中泊も容易に可能。
まとめ
N-BOXスラッシュは流行りのスーパーハイト系でありながら独特のスタイリングで、個性ある内外装が特徴のモデルである。。
ベースはN-BOXなので居住空間は十分でかつホンダ以外のメーカーでは見られない独創的なスタイリングは、他人とは被ることが嫌なひとにはもってこいのモデル。
たくさん用意されたインテリアとエクステリアのカラーリングを見ても個性を求める人向けであることは良く分かる部分である。
後期モデルではエクステリアでの変更が無かったが一部内装色やボディカラーを変更し、より魅力をアップさせたマイナーチェンジとなった。
中古市場ではベースのN-BOXよりもタマ数が少なく、特に後期モデルはその中でも生産期間が短いためかなり少ない。2代目のフルモデルチェンジが予定されていないことから、もしかしたらレアな軽自動車として今後プレミアム価値が付くかもしれない。
2代目N-BOXと比べるとホンダセンシングなどの最新装備が無いためこの点がネックだが、デザイン性では2代目には無い魅力がある。
ちなみにN-BOXスラッシュの中でもターボ仕様はタマ数がかなり少なく、中古市場でも見つけづらいグレードとなっている。
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