【3代目・前期型】ダイハツ ムーヴ(L150S/L160S型) 概要解説 | シン・軽自動車マニア

【3代目・前期型】ダイハツ ムーヴ(L150S/L160S型) 概要解説

ムーヴ

ムーヴはダイハツのワゴン型軽自動車。本稿ではカジュアルムーヴの3代目・L150および160系のデビュー当初である2002年10月~2004年11月までを前期型とし、これを扱う。

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画像参照元:Goo-net

概要

2002年10月にフルモデルチェンジ、3代目となったダイハツ・ムーヴおよびムーヴカスタム

ノーマルムーヴ(カジュアルムーヴ)ではそれまでのイタルデザインによるエレガントなエクステリアから一転。カジュアルな印象を強めより上質感あふれる外観に変化した。ボディも先代までの初代ベースとは異なり完全新設計。プラットフォームも一新し居住空間においては室内長が1730mmから1920mmに大幅拡大。

室内幅も1220mmから1305mmに拡大したことで乗り込んだときの広さは格段にアップした。また、DVDナビゲーションシステムやクルーズコントロールなど快適&豪華装備もオプションで設定するなどより高級路線をも強めるモデルへと変化していった。

先代と同じくスポーティーなカスタムと同時設定のノーマル(カジュアル)ムーヴは、カスタムに対してオーソドックスやベーシック感を強くし万人受けしやすいデザインとした外観が特徴で、スズキでいうところの「ワゴンR」に相当するモデル。

先代(2代目)ではイタルデザインによるスタイリッシュな外観となっていたが、3代目ではそのイメージを一新。よりカジュアル路線を追求したデザインとなっている。

また、内装においては2代目より専用設計となりベースとなったミラとは差別化されたが、3代目ではそれを発展。インテリアのデザインが2代目よりも洗練され軽自動車とは思えないような上質なものへと変化した。この点は広くなった室内空間とあわせて3代目ムーヴで評価が高いポイント。

このあたりからそれまでの「我慢グルマ」という軽自動車のイメージを一新し、快適性や実用性を兼ね備えた付加価値の高いモデルへとシフトしていくことになる。

3代目ムーヴL150SとL160Sとの違い

3代目ムーヴのL150SとL160Sとの違いは駆動方式。FFモデルがL150Sで、L160SはFFベースの4WDとなる。ただし、ジムニーなどのクロカン4WDとは異なりビスカスカップリングを用いたオンデマンド式の4WDとなっている。

そのため常時4WDではなく、前輪と後輪の回転差が生じたときのみ4WDとなる生活四躯仕様となる。

なお、このビスカスカップリングは消耗品で、寿命が来ると異音が出て、次第に大きくなり最後にはビスカスカップリングとして機能しなくなってしまう。そのため中古で過走行のL160Sを購入する場合は必ず試走して交差点やカーブなどで異音がしないか確認することをオススメする。

エクステリア

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フロントデザイン。ノーマルのカジュアル系ムーヴでは先代もオーソドックスなデザインだったが今回もそれを強襲している。

ただし、2代目ではイタルデザインによる細目のヘッドライトなどスタイリッシュな外観となっていたが、高くなったボンネットに合わせるようにヘッドライトが上方向に大きくなり、先代のシャープだった印象から少し可愛らしさや上質感を感じるデザインとなった。

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3代目のヘッドライトは上部にメイン(ハイ・ロー共通)。外側上部にポジション球。メッキパーツを隔てて下部にウィンカー球とした大型のデザインとなっている。

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横から。全高と室内高さは先代と変わっていないが、ボンネット部分が上に伸びたおかげで一回り大きくなった印象を受ける。室内長は先代より155mm、室内幅は80mmほどアップしているので広く感じる。

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セキュリティーアラームはこの代から登場。前期型ではオプション設定で後期型で全車標準装備となる。

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足元はLグレードで13インチのフルホイールキャップ。オプション設定でアルミホイールが選択可能。

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XグレードとRグレードではそれぞれ13インチと14インチアルミホイールを標準装備。

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リア。先代と同じデザインを引き継いで縦型に長いコンビランプ。前期ではウィンカー部分がオレンジ、バックランプ部が丸くなっている。リアゲートはムーヴ伝統の横開き式。

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ちなみに後期型ではウィンカー部分がクリアータイプに。バックランプはバンパー部へ移動する。なお社外品がかなり出ており、見た目を気にする人はカスタムすると面白い。

エンジン・機能

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エンジンはEF-VE型3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力・58ps(43kW)/7600rpm、最大トルク・6.5kg・m(64N・m)/4000rpm。トランスミッションは5MTまたは4AT。駆動方式はFFまたは4WD。安全装備としてはABS&電子制動力配分装置がXグレードとRグレードで標準装備。Lグレードではオプション設定となる。

インテリア

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インパネ。3代目ムーヴではインパネのデザインが飛躍的に良くなり、同年代の普通車と比較してもひけをとらないデザインとなった。

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スピードメーター。タコメーター付きはムーヴカスタムのみ設定。

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5MTのシフトノブ。

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フロントシートは先代と同じくベンチシートを採用(ATモデル)。

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5MT仕様ではセパレートタイプとなる。

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リアシート。この時代の軽から後部座席の足元が広く設計されるようになった。リアシートはスライド機構付き。

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ラゲッジルーム。

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もちろん倒せば広大な荷室が。

まとめ

3代目ムーヴの前期型は2代目より拡大された室内空間と少し可愛らしい感じが特徴の軽自動車だ。

ムーヴカスタムとはキャラクターを完全に区別し、上質感を出している。ちょっとやんちゃなカスタム系のデザインより落ち着いたこちらがいいという人も居るだろう。ただし3代目ムーヴカスタムから見ると人によってはかなり好き嫌いもはっきりするデザインで、外観で毛嫌いしそうな部分も持っている。

ノーマルムーヴでは顔つきがネックな点があるがこれを除けばパッケージングなど2代目よりも優れた部分は魅力的だ。さらに最新モデルとの比較では燃費や自動ブレーキなど劣る点があるものの中古価格はかなり割安なので、後期型同様広くて使い勝手のよい足車として嬉しい1台である。

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