アルトはスズキのハッチバック型軽自動車。エポターボは5代目の前期型に設定されていたM(マイルド)ターボモデルである。
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5代目アルトとは?
1998年10月デビューの5代目アルト。
それまでの角張ったフォルムから曲線を意識したデザインに変更され、1998年の軽乗用車新規格にあわせて新開発の「軽量衝撃吸収ボディー」を採用。
クラッシャブル構造や骨格構造も取り入れ安全性と軽量設計を両立させた。
ボディサイズは先代よりも全長は100mm、全幅は80mm拡大。これにあわせて重量増を抑えるために小さな部品にまで軽量化を徹底。全体での軽量設計が追求されている。
メカニズムでは上級グレードに新技術となるDOHCリーンバーンエンジンや、SOHCターボ、CVT、電子制御スロットルの採用で低燃費を追求。
特にリーンバーンエンジン仕様車(FF・5MT)では10・5モード燃費で29.0km/リットルの低燃費を実現した。
また、ホイールベースの延長やトレッドの拡大により乗り心地をアップ。ボディ剛性の向上で静粛性を高めるなど先代よりも快適性が向上した。
また、一部グレードを除いてブレーキアシスト付4輪ABSをオプション設定するなど安全機能も向上させている。
アルトエポターボとは?特徴や違いなど
5代目アルトのターボモデルというとスポーティーな4代目アルトワークスが一番に思いつくが、前期型にはワークスではないターボモデルが存在した。それがこの「アルト エポターボ」である。
この年代のターボモデルには2種類あり、スポーツモデル用に自主規制一杯の出力を出したハイプレッシャーターボ(64馬力)と、燃費とパワーを両立させたマイルドターボ(60馬力)があった。そのうちエポターボには60馬力のMターボが搭載せれている。
※アルトワークスでもエンジンがieとRS-ZでSOHCターボ、DOHCターボの2種類が存在したが、エポターボとieのエンジンは同じものである
エクステリア
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前期型のインナーブラック仕様のヘッドライトに大きなエアダクト付きのボンネットが付いている。非ワークス顔でボンネットにエアダクトが付いていたらまず間違いなくエポターボだと思っていい。
アルトワークスは結構見慣れた車種なのでこっちのほうが面白みがあると思う人も居るようで、ワークス仕様でもあえてこのオーソドックスな顔つきに変更する人もいる(ただしヘッドライトは後期型のマルチリフレクター仕様にすることが多い)。
最近のこの手の軽ターボではエアダクトが無いことが多いので旧来の古き良いデザインといったところ。
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サイドから。このへんは特にノーマルモデルと変更はない。
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リア。ワークス用のテールランプではなくノーマルタイプのテールランプとなる。
エンジン・機能装備・安全装備など
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エンジンはF6A型直列3気筒SOHCインタークーラー付きターボエンジン。
燃費と出力を両立させたマイルドターボ仕様となり最高出力は5.8kg・m(57N・m)/3500rpm、最大トルクは8.5kg・m(83N・m)/4000rpm。
このエンジンはエポターボ以外に同年代のワゴンRやKeiなどでも用いられ、価格を抑えたターボ仕様となっていた。
トランスミッションはデビュー当初3ATと5MTの2種類だったが、次のマイナーチェンジで4ATのみとなった。駆動方式はFFまたは4WDとなる。
インテリア
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インパネ。スピードメーターはノーマルと同じくタコメーターが付かないオーソドックスなタイプだ。
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フロントシートはセパレートタイプ。ワークスではスポーティーなセミバケットタイプが付いていたがこちらは普段使いの車なのでこれに準じたオーソドックスなシートとなっている。
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リア。フロントシートが後ろにスライドしているせいもあるが基本的には足元はあまり広くない。
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ラゲッジルーム。リアシートを倒せば結構広くなる。ただしリアシートのスライド機構は付いていない。またリアシートは一体可倒式だ。
まとめ
アルトエポターボは5代目アルトの隠れたターボモデルで、当時としてはターボ付き新車でも80万円台から購入できるのが魅力の車種だった。
足回りはワークスには及ばないがFFモデルで680kgの車重から来る加速はワークスに匹敵するものがあり、5MTモデルは改造ベースの中古車としては安いアルトのターボモデルとして隠れた人気を誇っていた。
そんなアルトエポターボだが登場から20年以上経過し、元々生産期間が1年にも満たいないこともあって現存する中古車はほとんど無く、かなり希少車となっている。
アルトワークスじゃなくてあえてエポターボというのも面白いが探すのには困難となりそうだ。
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