【前期型 アルトエコOEM】マツダ キャロルエコ(HB35S型)グレード一覧・概要解説 | シン・軽自動車マニア

【前期型 アルトエコOEM】マツダ キャロルエコ(HB35S型)グレード一覧・概要解説

キャロル

キャロルエコはマツダのハッチバック型軽乗用車。スズキ・アルトエコのOEMモデルである。本稿ではデビュー当初の2012年11月~2013年2月までのモデルを前期型とし、これを扱う。

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出典:マツダ認定中古車

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マツダ・キャロルエコとは?

2012年11月に登場したマツダ・キャロルエコ。

ベーシックなキャロルの低燃費特化モデルとして登場したキャロルエコは、ベースとなったスズキ・アルトエコのマツダOEMバージョンである。

キャロルエコではベースと同じくそれまでのK6A型エンジンに代わり、新世代のR06A型エンジンを採用。トランスミッションも副変速機内蔵のCVTを改良し、アイドリングストップシステムも新たに搭載した。

さらにリアコンビランプとハイマウントストップランプをLED化&燃料ポンプの改良で省電力化。サスペンションパーツやドライブシャフト、フルホイールキャップなどもエアロ形状&軽量化することでFFモデルで30.2km/L(JC08モード)の低燃費を実現した。

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キャロルエコとアルトエコとの違い

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出典:マツダ認定中古車

キャロルではマツダ仕様として五角形を取り入れたフロントバンパーなどが専用品となっていたが、キャロルエコではそれを廃止。

ベースと同じ空力特性に優れた形状のフロントバンパー(グリル一体型)が与えられた。

このためエンブレム以外はほぼ同じ外観となっている。なお、ボディカラーは専用色となる「リーフホワイト」が設定されていた。

【前期型】スズキ アルトエコ(HA35S型)

前期型キャロルエコのグレード一覧 エコ-L、エコ-Xの違いなど

前期型キャロルエコのグレードは廉価グレードの「ECO-L」と上級グレードの「ECO-X」の2種類。

スズキのアルトエコには特別仕様車の設定があったが、マツダ版には非設定で基本グレードのみとなる。

【前期型 特別仕様車】スズキ アルトエコ エコブルーパッケージ(HA35S型)

後期モデルでは上級グレードに4WD仕様が追加されるが、前期モデルでは両グレード2WD仕様のみの設定だった。

エコ-Lグレード

キャロルエコの廉価グレード。

外装では樹脂タイプ(非塗装)の手動式ドアミラーに樹脂タイプ(非塗装)のアウタードアハンドル、リアガラスとリアゲートガラスはプライバシーガラス(スモークガラス)が非装備。

内装ではほぼ同じだが、リアシートのヘッドレストが非装備。

快適装備ではプッシュエンジンスタートとスマートキーが非装備(従来タイプの電波式キーレス・施錠解除一体式)となる。

エコ-Xグレード

出典:スズキ認定中古車

キャロルエコエコの上級グレード。装備が少し豪華になる。アルトエコのECO-Sと同じ。

エクステリアではLEDターンランプ付き電動格納ミラーをオプション設定。リアのプライバシーガラスは標準装備となる。

内装はリアシートのヘッドレストを標準装備。快適装備ではプッシュエンジンスタートとスマートキーが標準装備となる。

前期型・キャロルエコのエクステリア(外装)

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出典:マツダ認定中古車

フロントデザイン。ノーマルのキャロルではアルトと差別化されたペンタゴングリルのバンパーを装着していたが、キャロルエコではアルトと共通となった。

これはアルトエコのバンパーが空力からくる低燃費を考慮したデザインとなっているためで、OEM先のキャロルエコでは(マツダ用に専用設計はコスト増となるためなのか?)そのままになっている。

ただ、元々この6代目キャロル(7代目アルト)は日本車離れしたヨーロピアンなフロントデザインをしているので、欧州デザインのイメージが強いマツダとの相性はかなり良い。マツダエンブレムによりスズキの安っぽさが薄れている。

なお、アルトエコの前期モデルではスズキエンブレムがエコロジーをイメージしたグリーン系のカラーだったが、マツダ版では特に変更されていない。

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出典:マツダ認定中古車

サイドから。ベースと同じくノーマルよりも車高が15mm下げられている。これはスポーティーなセッティングというわけでなく、全高を落として空気抵抗の低減を狙ったもの。ミライースに対向するために空気抵抗をかなり考慮したモデルとなっている。

なお、上級グレードではドアミラーが電動格納式でターンランプ付きのカラータイプに。セキュリティーアラームは全グレードで標準装備となる。

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出典:マツダ認定中古車

足元は13インチフルホイールキャップ。

中央のMマーク以外はスズキと同じ。空力を意識したエコ専用のエアロタイプ・ホイールキャップで軽量化のほか、タイヤ周りの空気抵抗を減らして燃費向上に貢献する。

タイヤサイズはノーマルと同じ145/80R13。

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出典:マツダ認定中古車

リア。マツダエンブレムとキャロルエンブレム以外はベースと同じだ。アルトエコで見られた専用のエンブレム(ECO付き)は装着されず、ベースのキャロルと同じ。

MAZDAエンブレムはリアゲート右側。メーカーロゴエンブレムが中央でと「Carol」エンブレムは左側に付く。コンビランプのストップランプは標準でLED化され省電力が考慮されている。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンはR06A型直線3気筒DOHC自然吸気エンジンのみの設定。

最高出力は52ps(38kW)/6000rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4000rpm。

3代目MRワゴンで初採用された新型のエンジンを搭載し、これに改良型の副変速機付きCVTが組み合わされる(CVTのみで従来型の4ATやMTの設定は無し)。

駆動方式はFFのみ(※2013年3月の後期型以降で4WDが追加)となる。その他アイドリングストップが標準装備された。

安全装備としては運転席&助手席エアバッグとABSを標準装備する。

前期型・キャロルエコのインテリア(内装)

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出典:マツダ認定中古車

インパネ。内装はノーマルのキャロルと同じ。ステアリングのみマツダ仕様となり、SマークからMマークに変更される程度。エアコンは全グレードでマニュアル式エアコンを採用する。

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出典:マツダ認定中古車

このほかベースと同じで収納スペースもインパネトレー、大型グローブボックス、ショッピングフック、前席3個、後席2個のドリンクホルダー、インパネアンダートレー、フロントドアポケットなどを設定。

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スピードメーターはベースと同じ。なお、後期型ではタコメーターとエコインジケーター付きの3眼式タイプに変更される。

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CVTのシフトノブ。フロアシフト式を採用。シフトボタンすぐ下にはDsモード用のスイッチが備わり、スイッチオンで坂道や信号手前でエンジンブレーキを効かせたり、常用回転数を高めたスポーツ走行が可能となる。

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出典:マツダ認定中古車

フロントシートはセパレートタイプ。こちらもノーマルと同じタイプ。

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出典:マツダ認定中古車

リアシート。足元はまぁまぁといった広さ。スライド機構は非装備。なお、2013年3月のマイナーチェンジで、「ECO-S」グレードではリアシートのヘッドレストが追加されている。

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出典:マツダ認定中古車

ラゲッジルーム。

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出典:マツダ認定中古車

リアシートを倒した状態。

前期型・キャロルエコの評価

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出典:マツダ認定中古車

キャロルエコはスズキのアルトエコのOEMモデルで、ミライースに対抗しうる低燃費が売りの軽自動車であった。

その後にフルモデルチェンジした7代目キャロル8代目アルトベースであるが、かなり個性的でアルトの原点回帰のようなデザインとなっており、マツダのイメージとはかけ離れたものとなっている。

その点を考慮するとこのヨーロピアンなこの6代目キャロルはマツダのブランドイメージに沿うもので、(燃費こそ最新モデルにはかなわないが)7代目キャロルのデザインがどうしても気にいらないといった人にとってはまだまだ魅力的な1台といえよう。

この後2013年3月マイナーチェンジ後の後期型では外装はほとんど変更がないが、タコメーター付きのスピードメーター(エコドライブアシスト照明付き)に新シート表皮などで内装の雰囲気がよくなる。もしキャロルエコを検討している場合はこの前期型よりも後期型がオススメだ。

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