アルトはスズキのハッチバック型軽自動車。本稿では9代目のHA37S型を扱う。
出典:スズキ認定中古車
9代目 スズキ・アルトとは?特徴など
2021年12月にフルモデルチェンジし、9代目となったスズキ・アルト。
7年ぶりのフルモデルチェンジではよりスタイリッシュになったエクステリア、質感と使い勝手が向上したインテリア、マイルドハイブリッドの搭載、バンの廃止など大幅改良となった。
①親しみやすい・愛着のわくデザイン
エクステリアは8代目までの個性的な顔つきやボディラインを一新。7代目や8代目、6代目に共通するオーソドックススタイルに先祖返りし、丸みを与えて親しみやすさを強調。
8代目で特徴的だったヘッドライトやグリルまわりも大幅変更し、オーソドックスなグリルに先代のイメージが残る楕円形のヘッドライトなどを組み合わせ、親しみやすさをアップさせてた。
さらに上級グレードではLEDヘッドライトを採用。メッキフロントバンパーガーニッシュを組み合わせて上級グレードらしいスタイリッシュなデザインとした。
ボディカラーには新色「ダスクブルーメタリック」と「ソフトベージュメタリック」に加え、ホワイト2トーンルーフ車4色を含む合計12パターンを設定。
インテリアはインパネやオーディオパネル、スピードメーターなどに楕円形モチーフを取り入れ、線や面の中にワンポイント的なアクセントを採用。立体的な造形で質感を向上させた。
また、シート表皮やインパネガーニッシュにはネイビーカラーを採用し、質感の高さを表現。シート表皮にはジーンズのようなデニム調表皮を採用し、親しみやすさを演出した。
②アルト初のマイルドハイブリッド搭載
9代目アルトでは初となる「マイルドハイブリッド」を新採用。
8代目のエネチャージは回生発電で補助蓄充電池(リチウムイオンバッテリー)に蓄えた電力をメインバッテリーに対して補うシステムだったが、マイルドハイブリッドでは発電と駆動を兼用する専用オルターネーター(ISG:モーター機能付き発電機)を採用。
可変バルブタイミング機構付きの新型R06D型エンジンと専用リチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムとし、WLTCモード燃費では軽自動車トップの27.7km/Lを達成した。
③強化した自動ブレーキを全グレード標準装備化&安全装備を拡充
先代までアルトの自動ブレーキは「レーダーブレーキサポート」だったが、9代目では2代目ハスラーや2代目スペーシアにも採用している「デュアルカメラブレーキサポート」を新採用。
夜間の歩行者検知も可能とし、衝突軽減ブレーキは対応速度がそれまでの時速約30km/hから、約5km/h~100km/hまでに大幅上昇。
これ以外にも誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、ハイビームアシスト、後退時ブレーキサポート、後方誤発進抑制機能を全車に標準装備とした。
また、エアバッグは運転席&助手席に加え、フロントシートSRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグを含めた6エアバッグを全グレードに標準装備化。
アルト初となるヘッドアップディスプレイも採用し、標識認識機能[最高速度、はみ出し通行禁止、補助標識「終わり」、一時停止、車両進入禁止]も採用してドライバーをサポート。
全方位モニター用カメラ装着車では、狭い道を時速5km/h以下で走行した時に、自動でモニターに「サイド(左側)+フロント映像」を表示し、狭い道でのすれ違いで死角を減らす「はすれ違い支援機能」を搭載した。
④さらに拡大されたパッケージング
9代目アルトでは8代目よりも全高が50mm、室内高は45mm、室内幅は25mm拡大。
室内空間を拡大しながら、最小回転半径は4.4mとした。さらにフロントドア開口部の高さを20mm拡大して前席の乗降性を向上している。
⑤使い勝手の良い収納スペースや機能装備
9代目アルトでは助手席側にインパネトレー、フロアコンソールトレー、インパネドリンクホルダー、インパネセンターポケットなど収納スペースを豊富に新設置。
ハスラーやワゴンRのように運転席から手の届く位置に機能的な収納スペースを設けた。
また、インパネ中央部にはスマートフォンが充電可能なUSB電源ソケット2口を新設置。
7インチディスプレイオーディオも設定し、バックアイカメラや全方位モニター、燃費、航続距離などを表示できるようにした。
⑥新世代プラットフォーム採用で高剛性と防音化、快適な乗り心地と静粛性を向上
9代目アルトでは新世代の軽量・高剛性のプラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用。
剛性や衝突安全性、走行性能を高めつつ、「環状骨格構造」やルーフパネルとルーフメンバーの接合部に高減衰マスチックシーラーを採用し、優れた低燃費でありながら快適な乗り心地と静粛性も実現した。
9代目アルト(HA37S)のグレード A、L、ハイブリッドS、ハイブリッドX、アップグレードパッケージ、LEDパッケージ、全方位モニターの違いなど
9代目アルトのグレード展開は廉価グレード「A」、エントリーグレード「L」、ハイブリッド・エントリー仕様「ハイブリッドS」、ハイブリッド・上級仕様「ハイブリッドX」の4種類。
マイルドハイブリッドは「ハイブリッドS」と「ハイブリッドX」グレードのみで、「A」と「L」には非搭載(※エネチャージのみ搭載)。
全グレード自動ブレーキの「デュアルカメラブレーキサポート」を標準装備する。
A
9代目アルトの廉価グレード。8代目アルトの4ナンバー貨物グレード、アルトバン(VP)の後継に相当するグレードでもある。
出典:スズキ認定中古車
エクステリアではスチールホイール、樹脂&非塗装の手動ドアミラー、樹脂タイプアウタードアハンドル(非塗装)で、リアのプライバシーガラスが非装備で簡素な見た目が特徴。
ボディカラーはホワイト、ダスクブルーメタリック、シルキーシルバーメタリックの3色のみ。
インテリアではステアリングガーニッシュの加飾が省略される。
快適装備は電波式キーレスエントリー、マニュアル式エアコン、パワステ、集中ドアロックを標準装備。バニティミラーは非装備となる。UVカットガラスはフロントドアのみ。
Aグレードではパワーウィンドウはフロントだけで、リアは手動式。
安全装備は6エアバッグ、EBD付きABS、デュアルカメラブレーキサポートなどを標準装備する。
マイルドハイブリッドは非搭載だが、回生充電のエネチャージシステムを搭載する。
なお、9代目からはMTモデルが非設定となり、廉価AグレードでもCVTのみの設定となる。
L
9代目アルトのエントリーグレード。Aグレードよりも内外装や装備が良くなる。マイルドハイブリッド非搭載グレードとしては上級グレードの位置づけ。
出典:スズキ認定中古車
エクステリアではホイールキャップ、電動格納式ドアミラー(※塗装無しの樹脂タイプ)、カラードアウタードアハンドルを標準装備。スモークガラスは非装備。
ボディカラーはAグレードよりもかなり多く、全8色を設定。ただし2トーンカラーは非設定。
インテリアはAグレードと同じ。
快適装備はパワーウィンドウがフロント&リアに標準装備となり、4WD車ではヒーテッドドアミラーが標準装備となる。UVカットガラスはフロントドアのみ。
L(アップグレードパッケージ装着車)
Lグレードにオプションの「アップグレードパッケージ」を装着したグレード。
ボディカラーが2トーンカラーを含めた全12色から選択できるようになり、以下の快適装備がプラスされる(2021年12月仕様)。
- フルオートエアコン[エアフィルター付]
- リヤシートヘッドレスト
- LEDヘッドランプ[ハイ/ロービーム、マニュアルレベリング機能付]
- スモークガラス(リヤドア、バックドア)
- 助手席シートヒーター(2WD車)※4WD車は標準装備、
- UVカット機能付ガラス(全面)
- 運転席シートリフター
- バニティミラー(運転席)
- ステアリングガーニッシュ[シルバー]
ハイブリッドS
9代目アルトのマイルドハイブリッド仕様エントリーグレード。アルト初のマイルドハイブリッドを搭載し、内外装や装備も良くなる。
エクステリアにはカラード電動格納式ドアミラーを標準装備するが、スモークガラスは非装備。
ボディカラーは2トーンカラーを含めた全12色を設定。
インテリアでは自発光式メーターがシルバー加飾、エアコンサイドルーバーリング、エアコンサイドルーバー、オーディオガーニッシュの一部がサテンメッキ調加飾。インサイドドアハンドルはシルバー塗装となる。
快適装備はエコクールを標準装備する。
ハイブリッドS LEDヘッドライト装着車
ハイブリッドSグレードにオプションの「LEDヘッドライト装着パック」を標準装備したグレード。
LEDヘッドライトなど以下の装備がハイブリッドSに追加装備となる。
- LEDヘッドランプ[ハイ/ロービーム、マニュアルレベリング機能付]
- スモークガラス(リヤドア、バックドア)
- UVカット機能付ガラス(全面)
ハイブリッドX
9代目アルトのマイルドハイブリッド仕様・上級タイプ。
Sグレードの装備に追加でLEDヘッドライトとメッキグリル、14インチアルミホイール、スモークガラス、リモート格納・電動格納式ミラーを標準装備。
快適装備はキーフリーシステム、プッシュエンジンスタート、熱線吸収ガラスをフロントとフロントドアに。UVカットガラスは全ガラスに採用。
運転席&助手席バニティミラーにフルオートエアコンを採用し内外装や装備が豪華となる。
ハイブリッドX 全方位モニター用カメラパッケージ装着車
ハイブリッドXにオプションの「全方位モニター用カメラパッケージ」を標準装備したグレード。
以下装備が追加される。
- 全方位モニター用カメラ[フロント/サイド(左右)/バックカメラ]
- ヘッドアップディスプレイ[カラー]
- USB電源ソケット(インパネ、2個)
- ステアリングオーディオスイッチ
- 標識認識機能[最高速度、はみ出し通行禁止、補助標識「終わり」、一時停止、車両進入禁止]USBソケット、GPSアンテナ、TV用ガラスアンテナ
ハイブリッドX 全方位モニター付きディスプレイオーディオ装着車
ハイブリッドXにオプションの「全方位モニター付きディスプレイオーディオパッケージ」を標準装備したグレード。
以下装備が追加される。
- ディスプレイオーディオ[7インチディスプレイ、AM/FMラジオ・スマートフォン連携機能付、Bluetooth®対応]
- 全方位モニター用カメラ[フロント/サイド(左右)/バックカメラ]
- ヘッドアップディスプレイ[カラー]
- USB電源ソケット(インパネ、2個)
- ステアリングオーディオスイッチ
- 標識認識機能[最高速度、はみ出し通行禁止、補助標識「終わり」、一時停止、車両進入禁止]
- USBソケット
- GPSアンテナ
- マイク
9代目アルトのオプションについて
メーカーオプション一覧
メーカーオプション名 | 設定機種 |
---|---|
全方位モニター付ディスプレイオーディオ装着車 ディスプレイオーディオ[7インチディスプレイ、AM/FMラジオ・スマートフォン連携機能付、Bluetooth®対応]、全方位モニター用カメラ[フロント/サイド(左右)/バックカメラ]、ヘッドアップディスプレイ[カラー]、USB電源ソケット(インパネ、2個)、ステアリングオーディオスイッチ、標識認識機能[最高速度、はみ出し通行禁止、補助標識「終わり」、一時停止、車両進入禁止]、USBソケット、GPSアンテナ、マイク | HYBRID X |
全方位モニター用カメラパッケージ装着車 全方位モニター用カメラ[フロント/サイド(左右)/バックカメラ]、ヘッドアップディスプレイ[カラー]、USB電源ソケット(インパネ、2個)、ステアリングオーディオスイッチ、標識認識機能[最高速度、はみ出し通行禁止、補助標識「終わり」、一時停止、車両進入禁止]、USBソケット、GPSアンテナ、TV用ガラスアンテナ | HYBRID X |
LEDヘッドランプ装着車 LEDヘッドランプ[ハイ/ロービーム、マニュアルレベリング機能付]、スモークガラス(リヤドア、バックドア)、UVカット機能付ガラス(全面) | HYBRID S |
バックアイカメラ付ディスプレイオーディオ装着車 ディスプレイオーディオ[7インチディスプレイ、AM/FMラジオ・スマートフォン連携機能付、Bluetooth®対応]、バックアイカメラ、ステアリングオーディオスイッチ、USBソケット、GPSアンテナ、ハンズフリーマイク、ステアリングガーニッシュ[シルバー] | A L HYBRID S |
アップグレードパッケージ装着車 フルオートエアコン[エアフィルター付]、リヤシートヘッドレスト、LEDヘッドランプ[ハイ/ロービーム、マニュアルレベリング機能付]、スモークガラス(リヤドア、バックドア)、助手席シートヒーター(2WD車)※4WD車は標準装備、UVカット機能付ガラス(全面)、運転席シートリフター、バニティミラー(運転席)、ステアリングガーニッシュ[シルバー] | L |
ホワイト2トーンルーフ仕様車 | Lアップグレードパッケージ装着車 HYBRID S HYBRID X |
ピュアホワイトパール塗装 | L HYBRID S HYBRID X |
9代目アルトの改良点など
2023年12月・2型改良
2023年12月の一部仕様変更では法律改正に伴う対応でメーターパネル内にリアパーキングセンサー作動灯を追加。
快適装備としてはオプション選択時に追加となるインパネUSB電源ソケットを
- Type-A 2個 → Type-A、Type-C 1個ずつ
に変更。
ボディカラーではガソリングレード(AやLグレード)専用色だった「ホワイト」がハイブリッドグレードでも選択可能となった。
9代目アルトのエクステリア(外観)
出典:スズキ認定中古車
フロントデザイン。9代目アルトは先代までイメージをもたせつつ、親しみやすさを強調。
個性的だったデザインは薄れ、誰からでも受け入れやすいベーシックなデザインに回帰した。
8代目のアイデンティティだったメガネガーニッシュも廃止され、7代目アルトや5代目アルトなど、かつての平成時代アルトのイメージが強くなった。
なお、上級グレードやオプションパック装着車ではLEDヘッドライトを純正採用。上級ハイブリッドXではメッキグリルも標準装備となる。
出典:スズキ認定中古車
サイド。横からのスタイリングも先代とはかなり変更され、従来どおりのセダンタイプらしいオーソドックススタイルに回帰した。
フロントからルーフにかけてはAピラーの角度がきつくなり、より箱型デザインに近くなった。
出典:スズキ認定中古車
特にリアクォーターやリアガラス付近が8代目では特徴的だったのに対し、9代目はかなりベーシックなデザインとなっている。
室内空間も9代目ではわずかにアップし、さらに快適としている。
出典:スズキ認定中古車
足元はAグレードが14インチスチールホイール。LとハイブリッドSがホイールキャップ。タイヤサイズは155/65R14。
出典:スズキ認定中古車
上級ハイブリッドXのみ純正で14インチアルミホイールを採用。
出典:スズキ認定中古車
リア。8代目アルトで特徴的だったバンパー埋込式テールランプが廃止され、9代目では従来どおりのリアゲート左右に配置する往年スタイルに回帰した。
軽貨物のアルトバンが廃止され開口部をそこまで広くとる必要が無くなったことも大きい。
エンジン・機能装備・快適装備など
エンジン・モーター・トランスミッション・駆動方式など
出典:スズキ認定中古車
エンジンはR06AとR06D型の直列3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。
AグレードとLグレードにはR06A型。
最高出力46ps(34kW)/6500rpm、最大トルク5.6kg・m(55N・m)/4000rpmを発生。
マイルドハイブリッド仕様のハイブリッドSとハイブリッドXにはR06D型を採用し、吸排気可変バルブタイミング機構(VVT)を搭載。
最高出力49ps(36kW)/6500rpm、最大トルク5.9g・m(58N・m)/5000rpmを発生。
ISG(モーター機能付き発電機)はWA04C型直流同期電動機を採用。
最高出力2.6ps(1.9kW)/1500rpm、最大トルク4.1kg・m(40N・m)/100rpmを発生。
トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WDを設定する。
安全装備は運転席&助手席エアバッグなどを含めた6エアバッグにEBD付きABS、ヒルホールドコントロール、エマージェンシーストップシグナル、横滑り防止装置(ESP)を全グレードに標準装備。
9代目アルトのハイブリッドSまたはハイブリッドXではモータのアシストにより、発進加速や追い越し加速などが力強くなり、非搭載モデルよりも楽な運転が可能だ。
また、アイドリングストップによる再始動も独特のキュルキュル音がなくスムーズで、かなり快適。予算に余裕がある限りはマイルドハイブリッド仕様を強くオススメする。
9代目アルトの自動ブレーキについて
自動ブレーキの「デュアルカメラブレーキサポート」では
- 夜間の歩行者検知も可能な「衝突軽減ブレーキ」
- 「後退時ブレーキサポート」
- 「誤発進抑制機能」
- 「車線逸脱警報機能」
- 「ふらつき警報機能」
- 「先行車発進お知らせ機能」
- 「ハイビームアシスト」
- 「後退時ブレーキサポート」
- 「後方誤発進抑制機能」
を備える。
これにオプション設定で「標識認識機能」、「全方位モニター用カメラ」、「ヘッドアップディスプレイ」も設定。
すれ違い支援機能、フロントビュー自動表示機能、3Dビュー、左右確認サポート機能など、アルトにおいても特に街乗りや狭い路地で運転しやすい機能を搭載した。
また、ヘッドアップディスプレイではスピードメーターに加えタコメターや交差点案内、瞬間燃費などを表示する。
9代目アルトのインテリア(内装)
インパネ。9代目アルトでは楕円形のデザインをモチーフにインパネやインパネガーニッシュ、メーターパネルに取り入れて、立体感のある造形とした。先代よりもベーシック感が薄れ、質感の向上にも繋がった。
また、9代目アルトではインパネトレー、フロアコンソールトレー、インパネドリンクホルダー、インパネセンターポケットなどを新規配置。使い勝手を大幅向上させた。
さらにセンター下部にはUSB電源ソケットも採用し、スマホ充電など使い勝手も向上させている。
出典:スズキ認定中古車
ステアリングは全グレードでウレタンステアリング。シルバーの加飾はハイブリッドXやアップグレードパッケージなどに標準装備。
9代目アルトのスピードメーター。先代と同じく単眼式メーターに全グレードで大型マルチインフォメーションディスプレイを加えたタイプを採用。
文字盤が大型化かつよりシンプルとなり見やすさが向上している。
エアコンはA、L、ハイブリッドSグレードがマニュアル式エアコン。
ハイブリッドXやLアップグレード装着車などでフルオートエアコンとなる。
出典:スズキ認定中古車
フロントシートはセパレートタイプ。先代と同じくヘッドレスト一体型シートを採用する。9代目ではシート表面がデニム調素材を採用。背面はブラウンとの組み合わせで先代よりも質感がアップした。
インナードアハンドルはハイブリッドXでシルバー塗装となる。
出典:スズキ認定中古車
リアシート。スライド機構は非装備。ベーシックなアルトながら足元は十分広く、後部座席の快適性や実用性は高い。
リアヘッドレストはハイブリッドXのみ標準装備で、他グレードではレス仕様。
出典:スズキ認定中古車
ラゲッジスペース。
出典:スズキ認定中古車
リアシートを倒した状態。左右一体可倒式シートのためシートアレンジはできないが、容量自体は広く、使い勝手は良い。
9代目アルトの評価
9代目アルトの総評
出典:ガリバー
9代目のアルトはより親しみやすさを強くしたエクステリアに質感や機能性が向上したインテリア。
強化された自動ブレーキにマイルドハイブリッドの搭載など、7年ぶりのフルモデルチェンジにふさわしい全面改良となった。
その一方で伝統グレードのアルトバン(軽バン)グレードやMTが完全廃止され、アルトワークスも現時点では未設定となるなど、グレード集約や構成が見直されたフルモデルチェンジともなった。
モデル全体で見るとデザインに加え中身も自動ブレーキもかなり良く、完成度はかなり高い。これで売れないはずは無いのだが、実際には芳しくない模様。
永遠のライバル、ダイハツのミラ(ミライース)もタントやムーヴキャンバスなどのハイトワゴンやスライドドア付きモデルに需要がシフトしているためアルト同様にかつてほど販売台数は多くない。
9代目アルトがあまり売れてない理由
現在の軽自動車の売れ筋はスーパーハイトワゴン(N-BOXやスペーシア、タント)を筆頭に、スライドドアが付いたムーヴキャンバス、クロスオーバーSUVのハスラーなど、背の高いモデルが人気となっている。
昔ながらのセダンタイプである「アルト」はフルモデルチェンジとなってもそこまで人気とならず、数字にもその実情が出た状態。
同じ値段で同じ維持費なら室内空間が広く、使い勝手の良いモデルが好まれるというのが軽自動車におけるセオリーとなってしまった。
個人的には背の高い軽自動車は横風や横からの衝突に大変弱く、燃費も不利になりがち。
昔ながらのセダンタイプは室内空間が狭めでスライドドアも無いがそういった欠点が無く、ボディスタイルもいかにも箱的な要素が無くて特に9代目アルトは洗練されている。
そいうった利点がもう少し評価されても良いものと個人的には思う。
OEMモデル マツダ・8代目キャロル(HB37S)
9代目アルトはマツダ自動車へ8代目キャロルとしてOEM供給されている。
アルトと比べるとAグレードが非設定で、ボディカラーも少なくアップグレードパッケージがGLのみでそのアップグレードには2トーンカラーが含まれないなどかなり厳選されたモデル構成となる。
ただし先代と同じくマツダブランドにより人によってはイメージが若干異なるので、スズキが苦手だったりマツダ好きの場合は8代目キャロルは選択肢のひとつとなりうるだろう。
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