【超お買得な特別仕様車】スズキアルト40周年記念特別仕様車 Lリミテッド(HA36S型)

アルトはスズキのハッチバック型軽自動車。本稿では８代目(HA36S型)に設定されたアルト誕生４０周年を記念する特別仕様車、「Lリミテッド」を扱う。

８代目アルトとは？
アルト・４０周年記念Lリミテッドとは？特別装備や違いなど
エクステリア
エンジン・機能装備・安全装備など
インテリア
まとめ

８代目アルトとは？

2014年12月にフルモデルチェンジし、８代目となったスズキ・アルト。

８代目のアルトは個性と実用性を両立させた独特のエクステリアに新世代プラットフォームと徹底した軽量化、新型エンジンに新型トランスミッション、広くなった室内空間に先進の自動ブレーキとフルモデルチェンジに相応しい相当なアップデートとなった。

①シンプルかつスタイリッシュなデザイン

８代目アルトの外観はシンプルさの中に美しさや品格を追求。特に眼力を追求したヘッドライトに特徴的なフォルム、バンパー下部に移動したコンビランプに大きなリア開口部などデザインと実用性を両立させている。

②アルトエコよりもさらに進んだ低燃費としっかりした走り

新プラットフォームには軽量衝撃吸収ボディー、「テクト」を採用。エンジンは新世代のR06A型エンジンを大幅改良し低中速の動力性能を高めつつ燃費性能を大きく向上させた。

トランスミッションは副変速機付きCVTを車体の軽量化に伴い変速比を最適化。バングレードではそれまでの3ATから5AGSの採用により先代の3ATモデルよりも大幅な燃費向上とダイレクトな走りを実現。

低燃費技術としては「エネチャージ」と「新アイドリングストップシステム」と「エコクール」をグレード別に設定。

ボディは最大で約60kgの軽量化。一番軽いグレードで約610kgを実現し自然吸気エンジンながら軽快な走りと高燃費を実現。さらに軽量化しつつ剛性を確保したテクトにより走りそのものも良くなっている。

③快適な室内空間にイージードライブ

新プラットフォームの採用により2460mmのロングホイールを実現。室内長はクラストップレベルの2040mmで前後の乗車間距離は900mmを実現。先代よりも室内空間が広くなった。

また、チルトステアリングを上級グレードで採用しドライビングポジションを調整可能としたほか、豊富な収納スペースを用意し扱いやすさも向上させた。また、最小回転半径は4.2mと軽自動車としての小回りの良さも踏襲されている。

④先進安全技術を搭載

レーダーを使った自動ブレーキの「レーダーブレーキサポート」をグレード別に設定。

スリップや横滑りを抑えるESPは全グレードに標準装備。ヒルホールドコントロールはグレード別。シートベルトリマインダーを標準装備とした。

2018年１2月には自動ブレーキの「レーダーブレーキサポート」がステレオカメラとセンサーを併用した「デュアルセンサーブレーキサポート」にアップデート(２型改良)。

誤発進抑制機能
車線逸脱警報機能
ふらつき警報機能
先行車発進お知らせ機能
ハイビームアシスト

を搭載し、安全装備を充実させた。

また、リヤバンパーに内蔵した4つの超音波センサーによる「後退時ブレーキサポート」も設定。あわせて後方誤発進抑制機能、リヤパーキングセンサーを搭載している。

アルト・４０周年記念Lリミテッドとは？特別装備や違いなど

その８代目アルトに2019年6月。アルトが誕生して４０周年を記念する特別仕様車が設定された。それがこの「40周年記念特別仕様車 Lリミテッド」(※以下、Lリミテッドと略する)である。

Lリミテッドではミドルグレードでデュアルセンサーブレーキサポートを装備した「L スズキセーフティサポート装着車」がベース。

エクステリアでは

電動格納式リモコンドアミラー
カラードドアミラー
4WD仕様にはヒーテッドドアミラー
リアドアとバックドアにスモークガラス
全面にUVカット機能付きガラス
４０周年記念エンブレム

を。

インテリアには

ブラック内装
ブラックカラーのインパネカラーパネル
ピアノブラック調ドアアームレスト
サテンメッキ調のエアコンサイドルーバーリング
サテンメッキ調のエアコンセンタールーバー
メッキインサイドドアハンドル

を特別装備。

ボディカラーには４０周年記念特別設定となる「ブリスクブルーメタリック」を含む全５色を設定しつつ大変お買い得な特別仕様車となっていた。

エクステリア

フロントデザイン。８代目アルトはシンプルながら強調されたヘッドライト、オーソドックスだけど特徴的な左右非対称グリルによる個性的な顔つきが特徴だ。

オプションでカラーグリルやメッキグリルが用意されており、メガネを掛けかえるようなドレスアップも可能。

Lリミテッド仕様としては外観上の変更はなくパット見はまったく同じ。

ただしボディカラーは写真の専用設定となる「ブリスクブルーメタリック」がこのLリミテッドのみに設定され、後にも設定がないことからブリスクブルーメタリックがLリミテッドであるかを見分ける一つのポイント。

「８代目アルトのブリスクブルーメタリック色＝Lリミテッド」と思っていい。

なお、ディスチャージヘッドランプはオプション設定となる。

サイド。Lリミテッド仕様としてドアミラーがボディカラー同色の電動格納式ドアミラー化(ベースモデルは樹脂タイプで非電動格納式)。さらに全面UVカット機能付きガラスとなり、後部座席のガラスがスモークガラスとなる。

アルトの低グレードではコストカットのためリアガラスが非スモークガラスではない「見えちゃうガラス」が一般的。オプション設定でスモーク化も可能なのだが、Lリミテッドでは上級グレードと同じく標準でスモークガラス仕様としている。

足元は１３インチのホイールキャップ付きスチールホイール。

リア。Lリミテッド仕様として後部座席のガラスと同じくルーフガラスもスモークガラスとなる。

リアゲート右下には４０周年記念を示す専用エンブレム、「40th Anniversary」が付きボディカラーとあわせて特別感を演出する(専用エンブレムと引き換えにエネチャージエンブレム)。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジンはR06A型直列３気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。

最高出力52ps(38kW)/6500rpm、最大トルク6.4kg・m(63N・m)/4000rpmを発生。トランスミッションはCVTのみで、駆動方式はFFまたは4WD。

燃費向上技術としてエネチャージ、新アイドリングストップシステム、エコクールを搭載する。

自動ブレーキとしてはデュアルセンサーブレーキサポートをベースグレード同様に標準装備。

ステレオカメラとレーダーを併用したスズキの新世代システムで、デビュー当初のレーダーブレーキサポートに比べ歩行者検知が可能となり、動作範囲も約5km/h～30km/h以下から、約5km/h～100km/h以下までにアップデートされている。

これにより高齢運転者に推奨する「セーフティ・サポートカーS」(サポカーS)のワイドに相当する車種となる。

これ以外に

誤発進抑制機能
車線逸脱警報機能
ふらつき警報機能
先行車発進お知らせ機能
後退時ブレーキサポート
後方誤発進抑制機能
ハイビームアシスト

も搭載する。

この他に横滑り防止装置のESP、EBD・ブレーキアシスト付ABS、ヒルホールドコントロール、オートライトシステム、セキュリティーアラームも標準装備。

インテリア

インパネ。Lリミテッドでは通常ベージュカラーのインパネがブラックカラーに変更される。

ステアリングはウレタンステアリングホイール。Lリミテッド仕様はエアコンサイドルーバーリングとエアコンセンタールーバーがサテンメッキ調に変更される。

スピードメーターはベースと共通でタコメーター無しのシンプルな１眼タイプ。エコドライブをスピードメーターバックカラーとして表示し、右側にはマルチインフォメーションディスプレイを備える。

エアコンはマニュアル式エアコン。

なお、Lグレードに標準装備だったオーディオはレス仕様となり、オプションでCDプレーヤーを選択可能となっていた(1万800円)。

フロントシートはセパレートタイプ。シート形状はベースと同じくヘッドレスト一体型でコスト重視の形状となる。

Lリミテッド仕様としてはドアインナーハンドルがメッキ化。ドアアームレストはピアノブラック調となる。

リアシート。ヘッドレスト非装備の簡素なシートで足元は広いものの長距離は少々辛いタイプとなる。

まとめ

８代目アルトに設定された特別仕様車、「Lリミテッド」は外装にリア＆リアゲートのスモークガラス、カラー電動格納式ドアミラー、専用エンブレムを。

内装にはブラックインパネにサテンメッキ調のエアコンセンタールーバーまわり、ピアノブラック調のドアアームレストなどLグレードをベースとしながらより上級グレードに近づけた内外装が魅力の特別仕様車である。この特別装備でありながらベースモデルからわずか3000円アップという超お買い得な特別仕様車なっていた。

ただし本来標準装備のCDプレイヤーがレス仕様となり、実質１万円分の差額が出ているが、スモークガラスを純正でオプション購入＆取り付けするだけで３万円はするので、これ以上の特別装備(インテリアの加飾等)があるLリミテッドが超お買い得なモデルであった。

また、専用エンブレムや鮮やかなブルーの専用ボディカラーなど価格が安い割に特別感もあってこの点も嬉しい。

過去にもスズキはそのモデルの誕生記念やスズキの生誕を記念するモデル(アルト３０周年記念、ワゴンR２０周年、ワゴンR２５周年記念など)が出ているが、毎度のごとく価格設定がバーゲンプライス。今回のアルト４０周年記念特別仕様車Lリミテッドも例外なくお買い得な１台となっている。