ワゴンRはスズキのワゴン型軽自動車。本稿では2代目の前期型(1998年10月~2000年5月)を扱う。
概要
1998年10月の新規格と同時に登場した2代目ワゴンR。初代の爆発的なヒットを受けてボディスタイルはほぼそのままに軽自動車新規格サイズに対応。全体的に丸みがプラスされて、ちょっとだけ上品になったのが外観上の特徴である。さらに2代目ワゴンRでは初代から続く「運転席側1枚+助手席2枚+ハッチバック」の変則4枚ドアをグレード別で継続設定。特徴的なサイドビューは踏襲されている。
エクステリアは張りと丸みを強調させより存在感を強くしたデザインに加え質感も向上。さらに丸みを与えたことで空力性能もアップさせた。
2代目は使い勝手も向上し最小回転半径が4.6mから4.2mに減少。可倒式リアヘッドレストの採用や助手席シートバックトレーの採用&前方にフルフラット化。運転席にはシートリフターを採用。インパネアンダートレー、カップホルダーなど収納スペースの大幅増加。
エンジンは一部のターボモデル以外でK6A型DOHCエンジンを採用し、それまでのEPI&プラグコードにかわるダイレクトイグニッションコイルの導入で初代よりも燃費がアップ。また、トランスミッションはワゴンR史上初となるCVTを設定するなど地道かつ順当な進化を果たした。
さらに2代目では走りの基本性能もアップ。全車のブレーキに8インチマスターバックを採用し制動力を向上。エンジンマウントは3点支持方式に変更し、メインマフラーの容量アップ&制振材・遮音材の材質変更等で先代よりも振動・騒音を低減した。
インテリアでは全車にフルトリムを採用。樹脂類もシボ変更を行うことでより質感の高い内装とした。
MC11SとMC12S、MC21Sとの違い
MC11SとMC12S、MC21Sの違いはエンジン型式にある。MC11Sはタイミングベルト方式のF6A型直列3気筒自然吸気エンジン。MC12SはF6A型直列3気筒ターボエンジンを採用する。MC21Sはタイミングチェーン方式のK6A型直列3気筒エンジンで自然吸気エンジンのみ。
2000年12月の後期型へのマイナーチェンジ実施後もターボグレードとして一部でF6A型が採用され続け、2001年11月あたりまでMC12系が設定され続けた。
そのため2代目ワゴンRでも前期型のターボモデルは、「F6A型のターボエンジン」と覚えるといいだろう。なお、F6Aはタイミングベルトのため過走行の場合は交換が必要になってくる。中古で買う場合は交換歴があるかどうか要確認のポイントである。
エクステリア
フロント。初代と同じく角型のヘッドライトだが、斜め方向への切込みを入れることでスタイリッシュ感を出した。グリルとバンパー開口部は初代のメッシュタイプを踏襲。初代のイメージを残している。
先代と同じくターボモデルではボンネット上のエアダクトが備わる。
サイドから。先代よりもボンネットの傾斜がきつくなりいかにも感はかなりある。この点は代が進むに連れて傾斜が緩くなりスタイリッシュに進化している。ちょうどこの2代目はスペースが優先された時代で、横からの見た目は近年のモデルと比べると劣ってしまう。
なお、スポーツモデルの「RR」とノーマルグレードの「Rc」、「RX」、「RX-T」グレードでは運転席後方のドアが無い1+2ドアモデルとなる。
足元は廉価グレードでフルホイールキャップ。
上級グレードで13インチアルミホイールとなる。
リア。先代ではバンパーに埋め込む形でリアコンビランプが配置されていたが、2代目からはハッチの左右に。バンパー埋込み型は事故で損傷した際にコンビランプまで交換する必要性が出てくるためこの位置のほうが経済的で合理的である。
ちなみに2代目以降はすべてコンビランプがこの位置にある。前期型ではレンズカットタイプだが、後期モデルではキラキラ感のあるマルチリフレクタータイプへ変更されている。
エンジン・機能
エンジンはK6A型3気筒DOHC自然吸気エンジンとF6A型3気筒SOHCインタークーラー付きターボの2種類。自然吸気エンジンでは最高出力54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpmを発生。
ターボエンジンは最高出力60ps(44kW)/6000rpm、最大トルク8.5kg・m(83N・m)/3500rpmを発生。ターボに関しては出力を抑え燃費を重視したSOHCのMターボで、スポーツモデルのRRのみ64馬力ターボが設定された。トランスミッションはデビュー当初は3ATか5MT、後の改良で4ATが追加され、さらに一部グレードでCVTも設定された。駆動方式はFFまたは4WDとなっていた。
インテリア
インパネ。
スピードメーター。全グレード同じでタコメーター付(※RR除く)。
フロントシートはセパレートタイプ。ただしこれ3AT仕様で、
4AT仕様車ではコラムシフトとなりベンチシートが組み合わされた。
リアシートはラゲッジルームを広くとった設計のため若干狭め。ワゴンRでおなじみのリアシートのスライド機構はこの時点では非搭載。後期型の2002年9月マイナーチェンジ(5型)で追加されることとなる。
ラゲッジルーム。
リアシートを倒した状態。先代と同じくこの点はかなり広い。
まとめ
2代目ワゴンRの前期型は新規格となった最初のワゴンRである。
初代のコンセプトを元にそのままボディを拡大し、ベーシック感を残しつつスタイリッシュになったことでさらに人気が加速した。特にスポーツモデルのワゴンR RRはちょいワル軽の代表格としてライバル、ダイハツ・ムーヴカスタムと熾烈なシェア争いを繰り広げていったモデルでもあった。
中古市場的には登場からかなりの年数が経過し、くたびれた個体も多いためかなり安価に購入可能である。ただし状態をよく見ないとメンテナンスで高くつく場合もあるのでその点は注意である。状態が良いものであればその広さや使い勝手からまだまだ足車としての需要を満たせる1台である。
それでも状態が良いものであればその広さや使い勝手からまだまだ足車としての需要を満たせる1台である。


















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