エブリイワゴンはスズキのワンボックス型軽自動車。「レザーセレクション」は2代目 DA64W型エブリイワゴンに設定されていた特別仕様車である。
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2代目 エブリィワゴンとは?
2005年8にフルモデルチェンジし、2代目となったスズキ・エブリイワゴン。商用モデルの「エブリイ」に対し、乗用モデルは「エブリイワゴン」となる。
開発コンセプトは「ファミリーがファーストカーとして選んで満足できる『軽ミニバン』」。快適な居住空間と便利な積載性能を追求し、パワースライドドアの採用など乗用モデルとしての使い勝手をさらに向上させたフルモデルチェンジとなった。
エクステリアでは箱型で安定感のあるスクエアかつスタイリッシュなボディデザインにピラーの一部をブラックアウト化。開放的かつ大きな窓を表現した。
さらにグリップ式メッキドアハンドルの採用や、スライドドアレールガーニッシュの採用、3つの新色を追加した7種類の豊富なボディカラーを採用した。
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インテリアではベージュとブラウンの2色を採用し、グレード別でJPとJPターボにはブラウンシート。PZターボ、PZターボスペシャルグレードにはブルー&グレーの2タイプのシート表皮を用意。
便利装備としては軽乗用モデルでは初となるパワースライドドアを採用し、スライドドアクローザーも新規採用した。
さらにPZ系グレードには電動オートステップ(※PZターボのみ)、フルオートエアコンなど上級装備を充実させた。
パッケージングは全車にインパネシフトを採用し、前席は左右ウォークスルーを実現。前席と後席に内蔵式乗降ステップを採用。また乗り降りしやすいよう大型乗降グリップも使用した。
また、L型ロアアーム+サスペンションフレームの新構造を採用し、サスペンションの取付け剛性を上げることで、操縦安定性と乗り心地を向上させた。
ボディにはハシゴ状のフレームや高張力鋼板を多用した新開発ボディーを採用し、万が一の歩行者への頭部衝撃を緩和する衝撃吸収構造をボンネットやフェンダーなど車体前部に採用。
乗員に対してはピラーやルーフサイドなどの一部に衝撃吸構造を採用した。
快適装備としては全車にカテキン・エアコンフィルター付きエアコン、AM/FMラジオ(JOINグレードはCD付き)を全グレードに標準装備。
安全装備としてもパワードアロック、セキュリティアラーム、運転席・助手席SRSエアバッグを全車標準装備とした。
2代目エブリイワゴン(DA64W)・レザーセレクションとは?特別装備と他との違い
その2代目エブリイワゴンにより内装を豪華にした特別仕様車が2006年12月に登場した。それがこの「レザーセレクション」というモデルである。
「レザーセレクション」では「PZターボスペシャル」をベースにエクステリアに
- 専用メッキグリル
- ブルーリフレクターヘッドランプ
- フォグランプ
- 専用ホワイトフェンダーターンランプ
を特別装備。
インテリアではシート表皮の一部に本革を採用。インパネにも木目調専用インパネガーニッシュと木目調エアコンパネルを採用し上質感をアップさせた。
この他便利機能として、ナビとDVD画面の同時分割2画面表示が可能な、7.0インチ大画面の「HDDナビゲーションシステム」をメーカーオプションとして選択可能とし、内外装でより上質と特別感を高めたモデルとなっている。
エクステリア
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フロントデザイン。レザーセレクションではノーマルとは異なる専用のメッキグリルを採用。向かって右側には「Limited」のエンブレムが付き、粋なスポーティーカスタム車のようなフロントデザインとなっている。
かつて初代エブリイワゴンにはスポーティー思考の「エブリイワゴン・スポーツ」というモデルがあったが、それを連想させるような出で立ちだ。
これ以外に青みがかった反射板のブルーリフレクターヘッドランプとフォグランプを採用。昼間の見た目もアップさせている。
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サイドから。ベースモデルがPZターボスペシャルなのでサイドアンダースポイラーを標準装備する。フロントのグリルを相まってスポーティーな外観だ。フェンダー部のサイドターンランプはクリアー化されている。
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リア。リアスポイラーとリアアンダースポイラーを標準装備。リアには専用のエンブレムは無し。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジンはK6A型直列3気筒DOHCインタークーラー付きターボ付きのみ。
最高出力は64ps(47kW)/6500rpm、最大トルクは10.5kg・m(95N・m)/3500rpm。
トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFRまたは4WDとなる。
自動ブレーキ等の装備は一切設定がなく、搭載されるのは次の3代目エブリイワゴンからとなる。
このほか安全装備として運転席&助手席エアバッグとABS、セキュリティーアラームが標準装備となる。
インテリア
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インパネ。レザーセレクションではシート以外にも木目調の専用インパネガーニッシュとエアコンパネルを採用し、上級感を演出している。
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スピードメーターはPZターボスペシャルと共通。
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フロントシートはセパレートタイプ。レザーセレクション最大のウリである専用シートは一部に本革を採用した軽自動車では珍しい上級なシートとなっている。
後付でレザーシートカーバーを付けるとなるとどうしてもフィット感が100%とはいかないため、このように純正でレザータイプ(※ただし一部)となっているのは軽自動車では珍しくそして嬉しい装備だ。
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リアシートも同様に一部レザータイプ。
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ラゲッジルーム。
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リアシートを倒した状態。
まとめ
2代目エブリイワゴンのレザーセレクションは軽自動車では珍しい、そして軽ワンボックスタイプでは唯一の純正で(※一部)レザーシートを採用した軽自動車である。
それまでの軽ワンボックスカーのイメージを覆す上質なシートはそれだけで価値あるもので、軽自動車のワンボックスタイプでもシートにこだわりたいという人にはうってつけなモデルといえよう。
外観もスポーティーにまとめられてあり、内外装両方で手が加えられたこのモデルは2代目DA64Wの中でもかなり特出した1台で、3代目エブリイワゴンの外観どうしても…といった人にも良いかもしれない。
新車時は専用のグリルや上質なシートをおごったせいでベースとなった最上級PZターボスペシャルよりも5万ほど高い高価なモデルであった(2WDで158万5500円、4WDで171万1500円)。
中古市場ではその特出した内容から人気なモデルで、かつタマ数が少ないこともあってか少し高価なモデルとなっている。
素直に3代目の新車を買ったほうが良くも感じるが、2代目のスッキリとそしてベーシックなフロントと乗用モデルに近いリアのコンビランプのデザインなど3代目にはない良い点もあるので、2代目が気に入ったのならその人気モデルとして仕方なのない価格かもしれない。
気軽には買えない特別仕様車だが、その価値は確実にある。
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