【前期型】トヨタ ピクシスメガ(L700A/L710A型) | シン・軽自動車マニア

【前期型】トヨタ ピクシスメガ(L700A/L710A型)

ウェイク

ピクシスメガはトヨタのトールワゴン型軽自動車。ダイハツ・ウェイクのOEMモデルである。本稿では2015年7月~2016年4月までを前期型とし、これを扱う。

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出典:Goo-net
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トヨタ・ピクシスメガとは?

2015年7月登場のピクシスメガ。トヨタの軽自動車はすべて子会社のダイハツからOEM供給され、名前も「ピクシス○○○」とかならずピクシスの名前が付く共通点がある。

そのピクシスシリーズに2015年7月、売れ筋のタントよりもさらに背の高いウェイクをOEMとしたモデルが追加された。それがトヨタ・ピクシスメガである。

ピクシスメガはピクシス エポックに続いて第4弾のOEMモデルとなり、トヨタの軽自動車では初のスーパーハイト系ワゴンとなった。

ピクシスメガではダイハツ・ウェイク同様に様々な生活シーンで活躍できるクルマを目指し、「視界の良さ」と「広々とした室内空間」をキーワードに開発。

室内高は軽自動車トップレベルの1455mmを確保し、大人4人がゆったりと乗れる室内空間を確保。一方で全高1835mmの車両を安定させるため、「ファン&リラックスドライブコンセプト」としてフロントアブソーバーロッドやリヤアブソーバーのサイズアップによる高剛性化で安定性を向上。

さらにウレタンバンプスプリングやスタビライザーの標準採用でコーナリングのロールを低減している。また、少しでも重心を低くするためにルーフパネルを薄くし、外板を樹脂化することで重心より上のパーツを軽量化。

同年代のダイハツ・3代目タントより85mm全高がアップしたにも関わらず、重心高は10mmアップに抑えた。操縦安定性を実現した。

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また実用性の面では「ミラクルラゲージ」として、後部座席後ろのラゲッジルームに約90Lの「大容量ラゲージアンダートランク」を設定。ゴルフバッグやスノーボードなど立てて積めばリアシートを倒すこと無く長物を積載可能とした。

また、シートは撥水加工が施されたフルファブリックシートとし、背面は塩化ビニール加工で汚れや水濡れも簡単に拭き取り可能に。これ以外では車内の隅々に収納スペース(ポケッテリア)を設け使い勝手を向上させた。

エンジンはKF型エンジンにミライーステクノロジーからクールドi-EGR(※自然吸気エンジンのみ)、CVTサーモコントローラー、エコ発電制御などを適用。1トン近い車重ながら自然吸気エンジンのFFで25.4km/L(JC08)、一番悪いターボの4WDでも23.2km/L(JC08)の低燃費を実現。さらにエコドライブアシストを全グレードで備えドライブ面でも低燃費をサポートする。

自動ブレーキとしてはスマートアシストをグレード別に設定。横滑り防止装置のVSC&TRC、エマージェンシーストップシグナル、SRSサイドエアバッグは全グレードで標準装備とした。

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ピクシスメガと(L700A/L710A)とウェイクとの違い(LA700S/LA710S)

トヨタのピクシスメガとダイハツ・ウェイクとの違いは前後のエンブレムやステアリングオーナメントのマークが異なる程度で、中身はまったく同じ。グレード構成もまったく同じで、価格帯も同じ。

細かな違いとしてはピクシスメガ用のフロントエンブレムは黒背景にシルバーのメッキエンブレムに対し、ウェイクではすべてメッキ基調でなおかつダイハツマークではなく、ウェイクのWを示すマークが付く。

リアもエンブレムの位置が若干異なりピクシスメガはリアゲート右側。ウェイクはリアゲート左側に車名エンブレムが付く。

初代前期・ピクシスメガのグレード D、D SA、L、L SA、X、X SA、G SAの違いなど

前期ピクシスメガのグレード構成はエントリー「D」、エントリー+自動ブレーキ搭載の「D SA」。

ミドルグレード「L」、ミドル+自動ブレーキ搭載の「L SA」。

上級ターボ「X」、上級ターボ+自動ブレーキ搭載「X SA」。

最上級ターボ「G」、最上級ターボ+自動ブレーキ搭載の「G SA」で全8種類。

グレード名や仕様はダイハツ・ウェイクとまったく同じ。

ただし、特別仕様車の「ファインセレクション」、「波伝説バージョン」、「モンベルバージョン」が非設定で、基本グレードのみとなっていた。

D

前期ピクシスメガのエントリーグレード。装備を簡略化し価格を抑えた低価格グレード。

ただし前期のDグレードは一番安いグレードながらLEDヘッドライトを標準装備し、新車価格が高めの設定だった。

出典:ダイハツ認定中古車

エクステリアでは

  • 電動格納式ドアミラー
  • LEDヘッドライト
  • ホイールキャップ

で一部簡素な外観に。パワースライドドアやイージークローザーは非装備で、両側とも手動スライドドアとなる。

後期モデルはLEDヘッドライトがハロゲンヘッドライトに変更され、グリルもブラック塗装のベーシックなタイプに変更となる。

インテリアではベーシックな1眼式スピードメーター(タコメター無し)とチェック柄のシート表皮を採用。

快適装備はマニュアルエアコンとなり、電波式キーレスエントリーを標準装備する。オートライトは非装備。

D SA

Dグレードに自動ブレーキのスマートアシスト(第1世代)を搭載したグレード。

D SAではスマートアシストの

  • 低速域衝突回避支援ブレーキ機能
  • 誤発進抑制機能
  • 先行車発進お知らせ機能

を搭載する。

L

前期ピクシスメガのミドルグレード。Dグレードよりも装備を拡充させた充実グレード。

LグレードではDグレードに対し

  • 後席左側のパワースライドドア
  • 左右イージークローザー
  • オート格納ドアミラー(4WDモデルはヒーテッドタイプ、2WDはヒーテッドをオプション設定)

を標準装備。右側パワースライドドアはオプション設定。

インテリアではメッキプレート付きシフトノブ、シルバセンタークラスターを標準装備。

快適装備は

  • プッシュエンジンスタート
  • キーフリーシステム
  • フルオートエアコン
  • 4WDモデルは運転側シートヒーター(2WDはオプション設定)

を標準装備。スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)をオプション設定。

見た目と実用性が高くなる。

なお、後期モデルのLグレードでは装備内容が大きく異る。

L SA

上記Lグレードに自動ブレーキのスマートアシスト(第1世代)を搭載したグレード。

L SAではスマートアシストの

  • 低速域衝突回避支援ブレーキ機能
  • 誤発進抑制機能
  • 先行車発進お知らせ機能

を搭載する。

X

前期型ピクシスメガの上級ターボ仕様。ターボエンジンを搭載し走りが良くなる他、装備もLグレードより拡充される。

出典:ダイハツ認定中古車

エクステリアではLグレードに装備に加えて「14インチアルミホイール」と「フォグランプ」を標準装備。

インテリアでは

  • タコメター付きの3眼式スピードメーター(自発光式)
  • ハニカムパターンのシート表皮
  • カップホルダーのシルバー加飾
  • メッキエアコンレジスターノブ
  • メッキインナーハンドル

を採用。

快適装備にリアロールサンシェードを標準装備する。

X SA

上記Xグレードに自動ブレーキのスマートアシスト(第1世代)を搭載したグレード。

X SAではスマートアシストの

  • 低速域衝突回避支援ブレーキ機能
  • 誤発進抑制機能
  • 先行車発進お知らせ機能

を搭載する。

G

前期型ピクシスメガの最上級ターボ仕様。Xグレードよりもさらに装備が良くなる。

出典:ダイハツ認定中古車

エクステリアではGグレード専用の「ブラック塗装&切削加工15インチアルミホイール」、「スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)」を標準装備。

インテリアでは

  • 革巻きステアリング、
  • 本革シフトノブ(シルバー加飾付き)
  • シルバードアアームレスト
  • インパネトレイとインパネセンタートレイにマットが付属
  • 上下2段調節式デッキボード

などを標準装備する最上級グレード。

G SA

上記Xグレードに自動ブレーキのスマートアシスト(第1世代)を搭載したグレード。

G SAではスマートアシストの

  • 低速域衝突回避支援ブレーキ機能
  • 誤発進抑制機能
  • 先行車発進お知らせ機能

を搭載する。

エクステリア(外装)

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出典:Goo-net

フロントデザイン。その他のピクシスシリーズにならいトヨタ版の変更点はフロントエンブレムのみ。

OEMモデルの軽自動車ではそのブランドらしさを表現したり販売促進のために専用デフォルメで差別化をおこなうものだが、このピクシスメガではそれがほとんど無くエンブレムのみの変更となっている。

ただ、ベースモデルでは不思議なエンブレムだったのに対し、トヨタ版では馴染み深いトヨタエンブレムとなったことでベースよりもオーソドックス感が増したイメージを受ける。

特にグリル周辺がブラックに塗られたことでトヨタエンブレムがより引き立つデザインとなっている。これはこれでアリなOEMモデルだ。

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出典:Goo-net

サイドから。この辺りは特に変更点は無い。タントよりも全高が高いだけあって横から見るとそれが良く分かる。実車では特に上方向に大きく感じるので気になった人は確認して欲しい。

Lグレードはホイールキャップ(※オプション設定有り)。Xグレードではアルミホイールを標準装備。

ターボ仕様では専用デザインの15インチアルミホイールを採用。

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出典:Goo-net

リア。こちらもエンブレムの変更点のみとなる。左側には車名エンブレムが付いている。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンはKF型3気筒DOHC自然吸気エンジンとKF型3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンの2種類を設定。自然吸気エンジンでは最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルク6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。

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ターボエンジンでは最高出力64ps(47kW)/6400rpm、最大トルク9.4kg・m(92N・m)/3200rpmを発生する。

このほか、ミライーステクノロジーからクールドi-EGR(※自然吸気エンジンのみ)、CVTサーモコントローラー、エコ発電制御などを適用。1トン近い車重ながら自然吸気エンジンのFFで25.4km/L(JC08)、一番悪いターボの4WDでも23.2km/L(JC08)の低燃費を実現。また、エコドライブアシストを全グレードで備えドライブ面でも低燃費をサポートする。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。

ベースのウェイク登場時には全てターボモデルのみだったが、マイナーチェンジ時に廉価グレード(DもしくはLグレード)で自然吸気エンジンが追加。トヨタ版でも同様に廉価グレード(DグレードもしくはLグレード)に自然吸気エンジンが設定される。

トランスミッションは全グレードでCVTのみ。駆動方式はFFまたは4WD。

安全装備としてはSAの付いたグレードでダイハツお馴染みのスマートアシストを搭載。低速域衝突回避支援ブレーキ、誤発進抑制機能、先行車お知らせ機能がセットになっている。

これ以外に全グレードで横滑り防止装置とトラクションコントロールシステムのVSC&TCR、ABSを標準装備する。

インテリア(内装)

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インパネ。ステアリングのエンブレムがトヨタマークになっている以外はベースと同じ。

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最上級のGグレードでは本革巻ステアリングホイールを標準装備。

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スピードメーターはセンターメータータイプ。

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出典:Goo-net

フロントシートはベンチシートタイプ。

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出典:Goo-net

リアシート。

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出典:Goo-net

ラゲッジルーム。写真では見えないがラゲッジアンダーボックスも結構な容量があり(ただし4WDモデルは小さい)、荷物がたくさん詰める工夫がなされている。

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出典:Goo-net

リアシートを倒した状態。ピクシスメガ(ウェイク)では自転車(スポーツタイプ含む)を分解せずともそのまま乗せる能力があり、普通車顔負けの積載能力を誇る。

まとめ

トヨタのピクシスメガは特徴的な顔つきと大容量のラゲッジルームが特徴のウェイクのOEMモデルである。

基本的はウェイクとほぼ変わらないが、トヨタ版軽自動車全般で言える「トヨタマーク効果」により、エンブレムの変更のみにもかかわらずパット見印象が変わって見えるモデルである。

普通車で慣れ親しんだトヨタマークがそれまで見たことなかった軽自動車に貼られていることでダイハツのイメージが払拭されているのだ。そういった視覚効果も狙ってあえてトヨタ版を選んでみるのも悪く無いと思う。
ウェイクを購入しようとしている人はトヨタ版のピクシスメガも検討してみて欲しい。

ちなみにウェイクには特別仕様車としてサーファー向け情報サイトの波伝説とコラボレーションした「波伝説バージョン」、アウトドア総合メーカーびモンベルとコラボレーションした「モンベルバージョン」、人気のオプションを標準装備した「ファインセレクション」など3種類の特別仕様車の設定があったが、トヨタ版では一切それがない。

豪華や希少な特別仕様車を探している人は素直にダイハツ版を選んだほうがいいかもしれない。

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