【初代・後期型 ミライースOEM】トヨタ ピクシスエポックLA300A/LA310A型 | シン・軽自動車マニア

【初代・後期型 ミライースOEM】トヨタ ピクシスエポックLA300A/LA310A型

ピクシスエポック

ピクシスエポックはトヨタのハッチバック(セダン)型軽自動車。ダイハツ・ミライースのOEMモデルである。本稿では2013年8月マイナーチェンジ~を後期型とし、これを扱う。

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画像参照元:トヨタ認定中古車
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トヨタ・初代ピクシスエポックとは?

トヨタの軽自動車第3弾として2012年5月に登場したピクシスエポック。

トヨタの軽自動車は子会社であるダイハツからすべて供給されるが、第1弾が箱型ワゴンのムーヴコンテ、第2弾が軽トラのハイゼットトラックおよび軽ワンボックスのハイゼットカーゴ、そして第3弾はオーソドックスなハッチバックのミライースがOEM供給された。

ピクシスエポックはそれまでのトールワゴン、軽トラック、軽ワンボックスとは異なるベーシックなセダンタイプ(ハッチバックタイプ)であり、ハイブリッド技術を使わない低燃費がウリのモデル。

また、ムーヴコンテよりも乗用モデルとしては低価格な価格設定も魅力的なモデルで、ベースモデル同様に低燃費と低価格をコンセプトとする。

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その低燃費技術は車体の軽量化にはじまり回生ブレーキ、アイドリングストップ、高圧縮化エンジンの採用、ボディ形状による空力抵抗の低減など持っていた技術を1台にそそぎこむことで当時の軽自動車としては驚異的な32.0km/lを実現。

それでいて一番安いグレードの新車価格はおよそ80万円からと低燃費でありながらハイブリッドや電気自動車よりもはるかに安い価格設定が魅力的であった。

OEMにあたってはピクシスシリーズ共通で専用のデフォルメは与えられれずエンブレムの変更のみとなっている。

軽自動車のOEMというと、マツダや日産あたりが自社ブランドの雰囲気を出すために外装を若干変更して販売しているが、トヨタの軽自動車に至ってはそれが一切なく、エンブレムがトヨタに切り替わっているだけである。

ただ、ほぼ変更がないと行っても見慣れたダイハツエンブレムがトヨタエンブレムになったことでどこか新鮮味や斬新さは多少出ている。

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後期型・初代ピクシスエポックLA300A/LA310Aの改良点と前期との違い

そのピクシスエポックはベースのミライース同様に2013年8月のマイナーチェンジでフロントデザイン等の変更を行い後期型となった。

後期型ではグリルが大型化され、かつ開口部を大きくしたバンパーにより存在感とスタイリッシュ感がアップ。ベーシックでありながらより万人受けしやすい顔つきへと変更された。

この他イーステクノロジーをさらに進化させることでFFモデルでは燃費が33.4km/Lへと向上。

さらにスマートアシストを一部グレードで採用するなど外観に加え燃費向上と安全機能がアップしたマイナーチェンジとなっている。

なお、後期型でも前期同様にミライースとの違いはエンブレム程度。

初代・後期型ピクシスエポック グレードの違い D,L,L SA,Lf,X,Xf,X SA,Xf SA,G SA,Gf SAと特別仕様車

初代後期型ピクシスエポックのグレード構成は下から順番に「D」、「L」、「L SA」、「Lf」、「X」、「Lf SA」、「X SA」、「Xf」、「Xf SA」、「G SA」、「Gf SA」の12種類。

グレード名はダイハツミライースと全く同じで、装備内容も同じ。ただし、ピクシスエポックには特別仕様車の設定は一切なく、基本グレードのみとなる。

なお、SAが付くグレードは自動ブレーキの「スマートアシスト搭載グレード」で、グレード名に付く小文字の「f」は4WDのfourからとった頭文字を意味し、「4WD仕様」を示している。

Dグレード

Dグレードは廉価グレードで装備を簡略化し、価格を抑えたグレード。軽バンのような貧素な外観が特徴で、いわゆるベースグレード的な位置づけ。

エクステリアは樹脂タイプの手動ミラー、非塗装のアウタードアハンドル、スチールホイール、プライバシーガラス、キーレスエントリーが非装備。オーディオレス仕様でボディカラーもホワイト1色のみ

それでもパワーステアリング、運転席&助手席エアバッグ、EBD付きABS、マニュアル式エアコン、パワーウィンドウは標準装備のため、最低限の装備はひととおりついている。

※DグレードはFFモデルのみの設定で4WDは非設定。

Lグレード、L SAグレード

LとL SAグレードは初代ピクシスエポックのエントリーグレード。Dグレードよりも外観の見た目が良くなり、快適装備も増える。

エクステリアではボディ同色ミラーにボディ同色カラーアウタードアハンドル、ホイールキャップを標準装備。ボディカラーは10色を設定。

快適装備ではDグレードに追加でキーレスエントリー、CD・AM/FMラジオ+フロント2スピーカー、集中パワードアロック、セキュリティーアラーム、メッキオーナメント付きウレタンステアリングなどが標準装備となる(※ただしエアコンはDグレードと同じくマニュアル式エアコン)。

特に白以外のボディカラーが選べるのが特徴だつた。

L SAグレードは後期モデル追加された自動ブレーキのスマートアシストアシスト搭載モデルである。

Lfグレード、Lf SAグレード

Lfグレードは上記Lグレードの4WD仕様版。基本的にはLグレードと同じだが外観ではドアミラーが非塗装の樹脂タイプに変更。アウタードアハンドルはブラック塗装仕様。

快適装備では寒冷地仕様が標準装備。ただし、CD・AM/FMラジオはオプション設定となる。

Lf SAグレードは後期モデル追加された自動ブレーキのスマートアシストアシスト搭載モデルである。

Xグレード、X SAグレード

Xグレードはピクシスエポックの上級グレード。

Lグレードに対してメッキグリルとドアミラーが電動格納式ドアミラーが標準装備となり、リアガラスやリアゲートガラスがプライバシーガラス仕様で、アルミホイールを標準装備。

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インテリアではインパネカラーが上級の2トーンインパネとなり、リアシートがヘッドレスト付きに変更。メッキインナーハンドル、自発光式メーター、メッキエアコンレジスターノブ、メッキパーキングブレーキボタン、メッキプレート付きシフトノブが標準装備となり、内装が豪華になる。

さらにオプションでブラック内装の「ブラックインテリア」もXグレードから選択可能だった。

X SAグレードは後期モデル追加された自動ブレーキのスマートアシストアシスト搭載モデルである。

Xfグレード、Xf SAグレード

XfグレードはXグレードの4WD仕様版。

基本的にXグレードと同じだが、Lfになかった「電動格納式ヒーテッドドアミラー」が標準装備となる。ただしアルミホイールは標準装備とならず、ホイールキャップ仕様。

Xf SAグレードは後期モデル追加された自動ブレーキのスマートアシストアシスト搭載モデル。

Gグレード、G SAグレード

Gグレードはピクシスエポックの最上級グレード。

Xグレードに対し便利装備のキーフリー連動・カラードオート格納式ドアミラーを標準装備。さらにドアミラーにはLEDターンランプが付く。

インテリアでは本革巻きステアリングに運転席シートリフター、フルオートエアコン、キーフリーシステム、プッシュスタートボタン、シルバーセンタークラスターも標準装備となり、最も豪華な仕様となる。

G SAグレードは後期モデル追加された自動ブレーキのスマートアシストアシスト搭載モデル。

Gfグレード、Gf SAグレード

GfグレードはGグレードの4WD仕様版。

基本的にはGグレードと同じだが、キーフリー連動・カラードオート格納式ドアミラーが寒冷地仕様のヒーテッドドアミラーに変更。

アルミホイールでなくホイールキャップ仕様となる。

Gf SAグレードは後期モデル追加された自動ブレーキのスマートアシストアシスト搭載モデル。

初代・後期型ピクシスエポックのエクステリア(外装)

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フロントデザイン。前期型ではグリルとバンパーの開口部は小さめだったが、後期ではこれを大型化。存在感に加えスタイリッシュ感をアップさせた。

加えてバンパーも空力形状を意識した新形状(エアロコーナー)とし、フォグランプまわりと開口部をつなげることで全体的にワイドなイメージを与えている。

なお、低価格なDやベーシックなL系グレードでは写真のようにボディカラーと同じグリル。上級グレード(X系やG系)ではメッキグリルが標準装備となる。

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横から。背の低いハッチバックらしく全高が低い。フロントから天井にかけて空力を意識したなめらかな曲線を描いている。ボンネットのスペースが狭いが、その分室内空間が広く取られている。

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足元は最廉価のDグレードで鉄チンホイール。

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L系とX系グレードはフルホイールキャップ。G系グレードではアルミホイールとなる。

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リア。エンブレム以外はベースと同じだ。後期型ではリアコンビランプのテールライト部分がクリスタル化された。

さらに2013年8月マイナーチェンジではエマージェンシーストップシグナルが全グレードで標準装備となった。

トヨタ仕様として車名エンブレムはバックドア上部左側(ミライースは上部右側)、バックドア左下(ミライースは右下)には「エコアイドル」のエンブレムが付く。

ちょうどトヨタ版ではミライースと比較してエンブレムが左右反転に付く形となる。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンは KF型3気筒DOHC・NAエンジンのみの設定。最高出力は49ps(36kW)/6800rpm、最大トルクは5.8kg・m(57N・m)/5200rpm。

2013年8月のマイナーチェンジで進化した「e:Sテクノロジー」が適用され、CVTサーモコントローラー、気筒別燃焼制御、EGRクーラーなどで燃費性能がアップ。

さらに2014年7月のマイナーチェンジではエンジンの高圧縮化などでさらに燃費が向上。デビュー当初、FFモデルで32.0km/lだったものが、35.2km/lまでアップしている。

トランスミッションはCVTのみで、駆動方式はFFまたは4WDとなる。

安全装備としては2013年8月のマイナーチェンジでダイハツおなじみのスマートアシストを搭載したグレードが追加。

このほか、横滑り防止装置のVDCはスマートアシスト搭載グレード(SA)で標準装備される。

LA300AとLA310A型との違い

LA300A型ピクシスエポックとLA310Aの違い駆動方式。

LA300Aはボンネットにエンジンを配置し前輪を駆動するFFのピクシスエポック。LA300AはLA310Aをベースにビスカスカップリングを使って全輪を駆動する4WDのピクシスエポックとなる。

ただし4WDに関してはジムニーパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、基本はFFで、前後の回転差が生じた時(滑った時など)に4WDとなるパッシブタイプのオンデマンド4WD方式。

パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。

なお、後期型の初代ミライースでは燃費改善のためFFモデルのみローダウンサスペンションを標準装備。

これにより全高がFFモデルのLA300S型の場合1490mmで、4WDのLA310S型よりも10mmほど低くなる。

最低地上高もFFモデルの方が10mm低い140mmとなる。豪雪地帯などではスタックしやすくなるため、FFモデルを選択する場合は要注意。

初代・後期型ピクシスエポックのインテリア(内装)

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X系とG系の上級インパネ。後期型ではセンター部分のカラー配色が変更されいている。

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DグレードとL系グレードインパネ。

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スピードメーターはデジタル仕様で、エコ運転を緑色のランプで知らせる仕組みだ(画像ではオレンジ)。全車タコメーターの設定は無いので、社外品を後付けする例がネット上にある。

ピクシスエポックのエアコンはG系グレードのみオートエアコン。それ以外のDやL、X系グレードではマニュアル式エアコンとなる。

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フロントシートは年配の人にもうれしいセパレートタイプ。

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ハッチバック型でありながらリアシートの足元はかなり広い。これはボンネットエリアを切り詰めて室内空間を確保したことに起因している。

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上級グレードではヘッドレスト付き。

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さすがにその分ラゲッジルームは狭くなっている。

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大きな荷物を積むときはリアシートを倒したほうが良いだろう。

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最近の車らしくスペアタイヤは非装備。代わりにパンク修理キットが備わる。

初代・後期型ピクシスエポックの総評

初代・ピクシスエポックの後期型は、フロントデザインの変更によりデザインが洗練され、かつイーステクノロジーの進化により燃費の向上。

加えてスマートアシストの採用で自動ブレーキも備わるなど、かなりの改良が加えれれたモデルとなっている。

トヨタバージョンではミライースのエンブレムをトヨタにしただけの軽自動車なのだが、エンブレムが違うだけでぱっと見雰囲気が変わって見える軽自動車だ。

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そのスタイリングと顔つきから往年のヴィッツにも見えなくもない。旧モデルのヴィッツユーザーならすんなりと乗り換えできそうな雰囲気も持っている。

この他にもワゴン型のピクシスペースがあるが昔ながらのセダン型が良いという人や腰高感が嫌いな人はこのピクシスエポックを選ぶといいだろう。

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燃費に関してはトップクラスをほこり、そして価格も安いのでへたな中古車よりも(軽の中古は高い傾向にあるので)新車を買ったほうが良い。

トヨタ自身は軽自動車の販売にそれほど力を入れていないが案外名車だったりもする面白い車である。

初代・後期ピクシスエポックの中古車はタマ数が少ないが安く、被りづらい

中古市場ではではN-BOXなどのスーパーハイトワゴンに人気が集中していることから、この手の背の低い軽自動車の人気はなく、年式の割には安価な価格帯となっている。

前期型であればなお安いが、デザインの良い初代・後期モデルでも手頃なタマが多いので、ミライースやアルトを買おうと思っている人は、トヨタのピクシスエポックもオススメしたい。

ネックなのはタマ数の少なさで、豊富な台数をほこるミライースに比べてタマ数が1/7ぐらいしかく、2024年9月時点でミライースが1500台に対して、ピクシスエポックは200台もないほど。

エンブレムの違い程度しかないので、そこまで大きな変化はないがブランドにこだわりたい人には少々探しづらいOEMモデルである。

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