【初代・前期型 ミライースOEM】トヨタ ピクシスエポックLA300A/LA310A型 | シン・軽自動車マニア

【初代・前期型 ミライースOEM】トヨタ ピクシスエポックLA300A/LA310A型

ピクシスエポック

ピクシスエポックはトヨタのハッチバック型軽自動車。ダイハツ・ミライースのOEMモデルである。本稿ではデビュー当初の2012年5月~2013年7月までを前期型とし、これを扱う。

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画像参照元:Goo-net

概要

2012年5月登場のトヨタ・ピクシスエポック。2011年9月からはじまったダイハツ・OEMによるトヨタの軽自動車販売は第1弾がムーヴコンテピクシススペース)、第2弾がハイゼットトラック(ピクシストラック)&ハイゼットカーゴ(ピクシスバン)。

そして第3段としてミライース・をOEM供給した「ピクシスエポック」となった。

ピクシスエポックはそれまでのトールワゴン、軽トラック、軽ワンボックスとは異なるベーシックなセダンタイプ(ハッチバックタイプ)であり、ハイブリッド技術を使わない低燃費がウリのモデル。

また、ムーヴコンテよりも乗用モデルとしては低価格な価格設定も魅力的なモデルで、ベースモデル同様に低燃費と低価格をコンセプトとする。

その低燃費技術は車体の軽量化にはじまり回生ブレーキ、アイドリングストップ、高圧縮化エンジンの採用、ボディ形状による空力抵抗の低減など持っていた技術を1台にそそぎこむことで当時の軽自動車としては驚異的な32.0km/lを実現。

それでいて一番安いグレードの新車価格はおよそ80万円からと低燃費でありながらハイブリッドや電気自動車よりもはるかに安い価格設定が魅力的であった。

初代ピクシスエポックLA300A/LA310AとミライースLA300S/LA310Sとの違い

OEMにあたってはピクシスシリーズ共通で専用のデフォルメは与えられれずエンブレムの変更のみとなっている。

グレード構成もダイハツ・ミライースとまったく同じで新車価格もまったく同じ。エンブレム以外は違いがないOEMモデルである。

ただし、普段見かけない「黄色ナンバーにトヨタマーク」の組み合わせは少し違った印象に感じられ、特に街中で被ることの多いミライースとはパット見雰囲気が異なるため、独特の存在感を放つ仕様となっている。

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。ピクシスエポックはインナーブラックのヘッドライトとベーシックなグリル、バンパーが特徴で、ベースモデルの派生元であるミラよりもより万人受けしやすいデザインが特徴だ。

その一方でヘッドライトのインナーメッキをブラック化することでミラとの差別化とスタイリッシュ感を演出している。トヨタ仕様ではフロントエンブレムをトヨタマークに変更。ダイハツ版ではミライースのマークが付いていたが、ここをベーシックなブランドエンブレムとしたことですっきりとした印象を与えている。

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なお、上級グレード(GとGf)ではダイハツ版同様にメッキグリルが標準装備となる。

前期型のデザインは廉価グレードだとかなりベーシック感が強く、上級グレード以外では正直言って「ダサい」感じがするが、2013年8月の後期型マイナーチェンジではこれを一新。スタイリッシュ感がアップしたフロントデザインに変更され下級グレードでも見た目が良くなった。

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サイド。同年代のミラに似た背の低いボディにボンネットから上部にかけてゆるやかな曲線を描いている。ボディは安全性を保ちながら徹底的な軽量化でノーマルのミラよりも60kg軽減。

また空力抵抗を減らす工夫も行なっている。上級グレードではターンランプ付きドアミラーとカラードドアハンドルを標準装備し、

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足元は(GとGfで)アルミホイールとなる。

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それ以外のDの廉価グレードは鉄チンホイール。

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ミドルグレード(D、L、X、Lf、Xf)ではフルホイールキャップ。

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コンビランプは中央の両サイドに配置。ブレーキランプはLED化され、省電力化に貢献する。後期型ではブレーキランプ部分がクリアー化された。

トヨタ仕様として車名エンブレムはバックドア上部左側(ミライースは上部右側)、バックドア左下(ミライースは右下)には「エコアイドル」のエンブレムが付く。ちょうどトヨタ版ではミライースと比較してエンブレムが左右反転に付く形となる。

エンジン・機能

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エンジンは KF型3気筒DOHC・NAエンジンのみの設定。最高出力は52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。

電子スロットルによるエンジン制御に加え、CVTを協調制御することで燃費と加速性能を両立させている。トランスミッションは全グレードでCVTのみ。駆動方式はFFまたは4WDとなる。

イーステクノロジーとして回生ブレーキによるエコ発電制御や軽自動車としては初となる「停車前アイドリングストップ機能」を標準装備。これら技術等をあわせることで当時の軽自動車としては驚異的なカタログ燃費、(FFモデルで)32.0km/lを実現した。

それでいて最廉価グレードでは80万円から購入可能と低燃費と低価格を実現したモデルとなっていた。

LA300AとLA310A型との違い

LA300A型ピクシスエポックとLA310Aの違い駆動方式。LA300Aはボンネットにエンジンを配置し前輪を駆動するFFのピクシスエポック。LA300AはLA310Aをベースにビスカスカップリングを使って全輪を駆動する4WDのピクシスエポックとなる。

ただし4WDに関してはジムニーパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、基本はFFで、前後の回転差が生じた時(滑った時など)に4WDとなるパッシブタイプのオンデマンド4WD方式。

パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。

なお、後期型の初代ミライースでは燃費改善のためFFモデルのみローダウンサスペンションを標準装備。そのため最低地上高がFFのLA300S型の場合1490mmで4WDのLA310S型よりも10mmほど低くなる。このため最低地上高もFFモデルの方が10mm低い140mmとなる。

インテリア(内装)

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G系とX系(ミドルグレード以上)のインパネ。

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DグレードとL系グレードではセンターパネルのみカラード。

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最上階のG、Gfグレードではオートエアコンと本革巻ステアリングホイールが標準装備となる。

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スピードメーター。ダイハツ版と同じもので全グレードでデジタルメーターを採用し、プリウスのような近未来感を演出。上級グレード(X、G、Xf、Gf)ではエコドライブアシストディスプレイによりエコドライブやエネルギーの回生状態、ガソリン節約量をメーター内に表示する。

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フロントシートはセパレートタイプ。ワゴンR等とは異なり従来型のシート。

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リアシート。スライド機構は非装備。

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上級グレードではヘッドレストが標準装備となる。

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ラゲッジルーム。

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リアシートを倒した状態。

まとめ

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初代ピクシスエポックの前期型はベースのミライース同様にガソリン車でありながらリッター30kmを越える燃費に廉価グレードであれば80万円から購入可能な低価格が魅力のモデルである。

特にトヨタ版ではミライースよりもベーシック感が強まりかつミライースとは若干異なる印象に見えるため、ミライースを検討中の人はあえてトヨタ版を選んでみるのも面白い。

ひとつネックなのはそのデザインだが、後期型ではフロントデザインがよりスタイリッシュに変化し、かつ燃費も更にアップ。加えて自動ブレーキを搭載したグレードも追加設定となるため、前期型でしっくりこなかった人は是非とも後期型がおすすめである。

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