【前期型】マツダ スピアーノ ターボ(Turbo) (MH21S型) | シン・軽自動車マニア

【前期型】マツダ スピアーノ ターボ(Turbo) (MH21S型)

スピアーノ

スピアーノはマツダのハッチバック型軽自動車。スズキ・アルトラパン(初代)のOEMモデルで、「ターボ」は前期に設定されたMターボを搭載したターボ仕様車である。

HF21S_turbo (1)

画像参照元:Goo-net

スピアーノターボの概要

2002年2月デビューのマツダ・スピアーノ。スズキのアルトラパンよりOEM供給を受けるこのモデルはアルトラパンのボディフォルムはそのままに。フロントグリルを専用品としベースモデルよりもより一般受けしやすい外観としたモデルである。

後期モデルでは一部グレードに丸目ヘッドライトが採用されるが前期ではスポーツグレードの前期スピアーノSSを含め、マツダ風のペンタゴングリルによりベーシック感が強いのも特徴である。ベースにあったうさぎマークは付いていないため、ターゲット的にはラパンの若い女性向けからより裾野を広げた感じだ。

スピアーノはデビュー当初、アルトラパンと同じくターボモデルの設定がなかったが2002年10月にベースのアルトラパンにターボモデルが追加設定されたのを期にOEMのスピアーノにもターボモデルが追加となった。それがこの「スピアーノ ターボ」である。

スピアーノ ターボではアルトラパン ターボ同様に60馬力のMターボエンジンが採用されたほか、グリルこそノーマルスピアーノと同じものの、専用フォグランプ付きバンパーが与えられ、フロントにはベンチレーテッドディスクブレーキを採用。またオプションとなっていたブレーキアシスト付4W-ABSも標準装備とし、街乗りの扱いやすさを向上させたマイルドなターボ仕様となっている。

エクステリア

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フロントデザイン。ベースはミドルグレードのXグレード。スピアーノターボではグリルこそ同じだが、専用のフォグランプ付きバンパーを採用し若干見た目を変化させている。穴の空いた部分はちょうどエアインテークダクトとなっており、機能性の面でも効果のある部分だ。可愛らしいラパンに対して、スピアーノはベーシック路線なため、フロントデザインもこのように機能性を重視したデザインとなっている。

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サイドから。このあたりはベースモデルと同じで特に変更点は無い。Xグレードと同じアルミホイールを装着する。ブレーキは前述のとおりターボ化に伴い、フロントがベンチレーテッドディスクブレーキに変更されている。サイドアンダースポイラーなどエアロパーツも付かない。

これはスピアーノ ターボがあくまでノーマルの快速版的な位置づけであるためで、ラパンSSのようなスポーティモデルではないためだ(※ただし、ラパンSS(マツダ版はスピアーノSS)もスポーティなわりにエアロパーツは殆ど無いが)。

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リア。このあたりも特に変更点はなく、リアビューではTurboグレードなのか見分けが付かない。

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エンブレムもノーマルと同じで左がMAZDAエンブレム、真ん中がマツダロゴエンブレム、右が車名のSpianoエンブレムとなっている。なお、コンビランプはラパン同様に社外品がリリースされており、ラパン用のものが流用可能だ。

エンジン・機能

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エンジンはK6A型3気筒のDOHCインタークーラー付きターボエンジン。KeiワークスラパンSSに搭載された高出力な64馬力のハイプレッシャーターボに対し、街乗りでのトルクと燃費のバランスをとった「Mターボ」と呼ばれるもので、最高出力は60ps(44kW)/6000rpm、最大トルクは8.5kg・m(83N・m)/3000rpmとなっている。スポーツモデルではないため扱いやすさを重視したセッティングで、64馬力仕様よりもほんのわずかに燃費が良かった。スピアーノ以外では同年代のAZワゴン非RR系グレードのターボ仕様(AZワゴン FT等)にも採用され、非力なエンジン&4ATの加速性能を補うものであった。駆動方式はFFまたは4WDでトランスミッションは4ATのみとなる。

インテリア

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インパネ。このあたりはベースと同じ。クラリオン製AM/FMチューナー付MD/CDプレーヤーが標準装備となっていた。シフトはコラムシフト。

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スピードメーターもベースと同じ。

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ターボ仕様ということで、それまでアナログ時計があった部分にラパンSSと同じくタコメーターが追加された。

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フロントシートはセパレートタイプ。ボディカラーによってマツダ版オリジナルのブルー系とラパン共通のアプリコットの2種類がある。

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リアシート。スピアーノ ターボではリアシートが分割可倒式となり、使い勝手が向上している。

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ラゲッジルーム。

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リアシートを倒した状態。

まとめ

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「スピアーノ ターボ」はスピアーノのデビュー後から8ヶ月後に追加されたライトなターボ仕様車である。OEM元の「ラパン ターボ」とほぼ同じ内容で、違いはフロントグリルやエンブレムがオリジナルとなっている程度である。

ただし、フロントグリルはベースから元々違い、加えてエアダクト付きの専用バンパー(フォグランプ付き)によりスピアーノを若干勇ましくしたようなデザインが特徴で、ベーシックでありながらどこかスパルタンな印象を持つモデルとなっている。

ノーマルのスピアーノ同様にラパンの「うさぎマーク」が一切ないので、ボディスタイルと合わせてうさぎマークが苦手な人にもオススメなモデルだ。もう少しスポーティなデザイン&エンジンが好みであればスピアーノSSの後期モデルという選択肢もあるが、そこまでオシの強さを求めないベーシック好きな人にはこの程度が調度良いのかもしれない。

中古市場ではラパン ターボよりもタマ数が少なく、スピアーノSSと同等かそれ以下の個体数で若干探しづらい。が、飽きのこないボディスタイルと合わせて状態が良ければまだまだ現役なモデルで、足車として活躍してくれることだろう。タントなどのスペース軽には室内空間で勝てないが、それを補うデザインの良さがスピアーノの魅力で、これにMターボが加わったことで不満な走りも改善した1台だ。

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