AZワゴンはマツダのワゴン型軽自動車。スズキ・ワゴンRのOEMモデルで、「FX-Sスペシャル」は3代目MJ21SおよびMJ22S系に設定された特別仕様車、「FX-スペシャル」のバージョンアップグレードである。
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マツダ 3代目・AZワゴンとは?
2003年10月にフルモデルチェンジし、3代目となったマツダ・AZワゴン。
先代同様にスズキ・ワゴンRのOEM供給をうけて販売されるモデルである。3代目はベースモデルのフルモデルチェンジから一ヶ月遅れてのデビューとなった。
3代目AZワゴンは先代よりも一回り大きく、スクエア型のボディが特徴でこれにより室内空間が拡大。快適性や使い勝手をより向上させた。ドア開口部も先代より広くなり乗降性もアップしている。
インテリアでもスクエアボディと同じく水平感とフラットな空間を演出。シンプルでありながら開放的なデザインとした。また、ATのシフトレバーは足元空間が広く使えるコラムシフトを採用。AZワゴン(ワゴンR)はこの代から質感がアップしより近代的なモデルとなっていく。
プラットフォームも一新しスバルと共同開発した新サスペンションにより乗り心地や走行性・静粛性を向上。
スポーティーモデルのRRでは軽自動車初となる直噴ターボの搭載など、技術も大きく進歩した。また、車内の収納スペースを豊富に設定することで使い勝手も向上させた。
安全装備としてはそれまでのABSのみから積載重量に応じて後輪の制動力をコントロールし、リヤブレーキを最大限に機能させる「EBDシステム」(電子制御制動力配分システム)をABSにプラス。軽量衝撃吸収ボディーの「TECT」も一新しより安全性を向上させた。
AZワゴンFX-Sスペシャルとは?特徴とノーマルとの違い、ワゴンR FX-Sリミテッドとの違い
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その3代目AZワゴンの特別仕様車、第1弾として2004年2月に登場した「FX-スペシャル」をベースにフロントメッキグリルやブルーリフレクター内蔵ヘッドランプを追加装備し、スポーティな外観とした新グレードを追加した。それがこの「FX-Sスペシャル」である。
「FX-Sスペシャル」はスズキ版である3代目ワゴンRの特別仕様車、「FXーSリミテッド」のOEM版にあたるもので、外装では
専用フロントメッキグリル
- ブルーリフレクター内蔵ヘッドランプ
- フロントアンダースポイラー
- サイドアンダースポイラー
- ルーフエンドスポイラー
- アルミホイール
- ローダウンサスペンション
内装では
- ブラック&シルバーの2トーン専用シート表皮(ファブリックタイプ)
- 2トーンの本革巻ステアリングホイール
- AM/FMチューナー付MD/CDステレオ(2DINサイズ)
- 6スピーカー(リアスピーカー&ツイーター含む)
- メッキタイプのインサイドドアハンドル
- シルバー塗装ドアトリムパネル
を標準装備とし、内外装をスポーティにあしらった自然吸気エンジンの最上級グレードとなっている。
AZワゴン FX-Sスペシャルのエクステリア(外装)
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フロントデザイン。FX-Sスペシャルではスズキ版と同じくフロントメッキグリルを標準装備。ただし、形状はマツダ仕様のペンタゴンタイプとなり、差別化がなされている。
これ以外にもフロントバンパー下部にはフロントアンダースポイラーを標準装備し、スポーティな外観とした。なお、写真のフォグランプは自然吸気エンジンでは非設定。
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2005年9月一部改良ではフロントバンパーのデザイン変更が行われ、開口部が4段の階段形状から横2口、縦方向に4口の開口部へ変更。フォグランプ付近もくぼみが設けられスタイリッシュなデザインとなった。
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ヘッドライトはFX-Sスペシャル仕様としてブルーリフレクタータイプのハロゲンヘッドランプとなる。
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サイド。FX-Sスペシャルではサイドアンダースポイラーを標準装備。足回りもノーマルから10mmローダウンしたサスペンションが与えられる。
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足元は14インチアルミホイールを標準装備。
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2005年9月一部改良ではフロントバンパーの形状変更と同時期にアルミホイールの形状変更が行われ、若干エアロ感のあるデザインとなった。
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リア。FX-Sスペシャルではルーフエンドスポイラーとリアバンパースポイラーを標準装備。
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これ以外はベースと同じで、バックゲート中央上部にマツダロゴエンブレム、左下にMAZDAエンブレム、右下にAZWagonエンブレムが付く。
コンビランプもAZワゴン専用品だが、FX-Sスペシャル専用とはならずベースと共通品となる。
このコンビランプはスズキ版のMH21Sまたは22系ワゴンRと互換性があるため、AZワゴン用が無くとも社外品などの流用が可能だ。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジンはK6A型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpm。
トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WDとなる。このほかABSやEBD、セキュリティーアラートはベースモデルと同じく標準装備。
AZワゴン MJ21S/MJ22S型との違い
3代目AZワゴンのMJ21SとMJ22Sの違いは年式にある。
MJ21Sは3代目ワゴンRデビュー当初の2003年9月~2007年4月まで用いられた。その後2007年5月以降は型式がMJ22Sに変更された。この間、2005年9月にマイナーチェンジを受け3代目AZワゴンは後期型となるが、型式はMJ21Sのままとなっいた。
そのためMJ21Sだからといって一概に後期型や前期型といった区別が出来ない(逆にMJ22Sは3代目後期型マイナーチェンジ後のため確実に後期といえる)。MJ22Sは2007年5月以降の3代目AZワゴンの型式である。
AZワゴン FX-Sスペシャルのインテリア(内装)
インパネ。FX-Sスペシャル仕様として、ステアリングはブラック&シルバーの2トーン本革巻ステアリングホイールとなる。
2005年9月一部改良では本革巻ステアリングホイールの2トーンが廃止され、代わりにシルバーガーニッシュがプラスされた。エアコンはマニュアル式エアコン。
このほかFX-SスペシャルではAM/FMチューナー付MD/CDステレオ(2DINサイズ)と6スピーカー(リアスピーカー&ツイーター含む)を標準装備。
スピードメーターはベースモデルと同じくタコメーター付き。
2005年9月一部改良ではスズキ版と同じくブラック背景の自発光式メーターへ置換。
エンジンスタートはキーフリーシステムを採用。
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フロントシートはベンチシートタイプ。FX-Sスペシャルではステアリングと同じくブラック&シルバーの2トーン専用シート表皮(ファブリックタイプ)となる。
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インサイドドアハンドルもFX-Sスペシャルではメッキタイプに変更となり、ドアトリムも一部がシルバー塗装となる。
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リアシート。スライド機構付き。
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ラゲッジルーム。
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リアシートを倒した状態。
AZワゴン FX-Sスペシャルの総評
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3代目AZワゴンの上級グレード、FX-Sスペシャルは、自然吸気エンジンながら外装にスポーティなエアロパーツにローダウンサスペンション、アルミホイールに存在感の大きいフロントメッキグリル。
内装でもブラック系シートに本革巻ステアリングホイール、6スピーカーシステムなどを標準装備し、内外装でスポーティにあしらったグレードとなっている。
ベースモデルのベーシックな雰囲気を残しつつ、適度にカスタムされた外観は標準仕様にはないプラスアルファの雰囲気が与えられ、「派手すぎず、だけど標準では物足りない」という無難なニーズに答えられそうな仕様となっていた。
スズキ版では「FX-Sリミテッド」として特別仕様車となっていたが、マツダ版ではカタロググレードとして登場したものの絶対数ではマツダ版が少ないため、中古車であっても他人と被りたくない人向けといえよう。
中古市場では年数経過や現行よりも3世代以上も前のモデルとあって安価な価格となっている。燃費や静粛性、自動ブレーキなど劣る部分は多いものの室内空間の広さは十分なため、街乗りの足車としてまだまだ活躍してくれることだろう。
なお、これとほぼ同じ仕様で60馬力のMターボエンジンを搭載した「FT-Sスペシャル」も存在するため、自然吸気エンジンの非力さが難点な場合はあわせて「FT-Sスペシャル」もチェックすることをオススメしたい。
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