S660はホンダのオープンカー型軽自動車。「トラッドレザーエディション」は期間限定で発売されたS660の特別仕様車、第４弾である。
出典：ガリバー
ホンダ S660とは？
2015年4月に登場したS660は、軽自動車の売れ筋モデルである箱型とは一線を画する本格的なスポーツカーとして登場。
かつてバブル時代に販売してたビートの実質的な後継モデルでありおよそ19年ぶりの本格的軽スポーツカーの復活となった。
先代と同じくエンジンはリアに配置、後輪を駆動するMR方式を採用し、完全開放では無いもののオープンカーに近い開放的なルーフ開放部分(ロールトップ)を備えている。
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S660はスポーティーな外観はもちろんのこと、「曲がる」・「走る」・「操る」の３つを追求したモデルでミッドシップレイアウトによる前後重量配分45:55を実現。
ロールセンター高と重心高の最適化、軽自動車初となる電子制御システムの「アジャイルハンドリングアシスト」の採用などで「曲がり」を追求。
新設定のターボチャージャーや軽自動車初の6MTの採用、吸・排気音、タービン音やブローオフバルブ音をあえて出すことでスポーツカーならではのサウンドや脱着式の「ロールトップ」の採用で「走る」を追求。
ドライバーの着座姿勢やヒップポケット、アクセルやブレーキ位置を最適化してまるでゴーカートに乗っているような独特のドライビングポジションを実現した。
ステアリングホイールにはφ350mmの物を採用し、「ミッドモード付フルオート・エアコンディショナー」や昇降式リアセンターガラスを採用し、オープン時でも快適な室内空間の実現で「操る」を追求した。
安全面では直線となめらかな曲線で構成したボディ骨格に万が一の横転対策としてフロントピラーとセンターピラーに補強材を追加し、横転事故での高い乗員保護性能を実現。
このほか「運転席i-SRSエアバッグシステム」「助手席用i-SRSエアバッグシステム」に加え、側面衝突時の衝撃を吸収する「i-サイドエアバッグシステム」を標準装備。横滑り防止装置のVSAやヒルスタートアシスト機能に加えエマージェンシーストップシグナルも全グレードで標準装備、「シティブレーキアクティブシステム」はグレード別で標準装備とした。
S660 トラッドレザーエディションとは？特別装備とノーマルとの違いなど
そのS660に2018年12月。ブラウンルーフトップにトラッドレザーインテリアなどを特別装備とした特別仕様車が期間限定で販売された。
それがこの「トラッドレザーエディション」である。
トラッドレザーエディションではエクステリアに「ブラウンロールトップ」、「本体ブラッククリア塗装＆ホイールナットブラック塗装の専用アルミホイール」を。
インテリアには
- 専用トラッドレザーのバケットシート
- トラッドレザー本革巻ステアリングホイール
- トラッドレザーインパネソフトパッド
- アルミ製コンソールプレート
を特別装備とし、トラッドレザーによる上質感や洗練された存在感を追求した特別仕様車となっていた。
エクステリア（外装）
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フロントデザイン。トラッドレザーエディションでは上級グレードのαグレードがベース。これに特別装備が備わる。フロントにかけてはベースモデルと同じで見た目上の違いはない。
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サイド。トラッドレザーエディションではルーフ部分に特別装備として、ブラウンロールトップを採用。前回の特別仕様車、「コモレビエディション」でも採用されたオシャレなカラーのルーフトップで、特別感がかなりある装備となる。
ボディカラーはαグレードから厳選し、黒系「ナイトホークブラック・パール」、緑系「ブリティッシュグリーン・パール」、白系「プレミアムスターホワイト・パール」の3色のみの設定。
足元はフロントが15インチアルミ。リアが16インチアルミホイール。タイヤサイズはそれぞれ165/55R15と195/45R16。
トラッドレザーエディションの特別装備として、ホイールナットをブラック塗装、アルミホイール本体をブラッククリア塗装とした専用品となる。
ブラウンロールトップと組み合わせて上質感あふれる見た目となっている。
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リア。こちらもベースモデルと同じ内容で、専用エンブレム類も外装に関しては他の特別仕様車同様に特になし。よってリアビューからはトラッドレザーエディションを見分けるのは少々難しい。
エンジン・機能装備・安全装備など
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エンジンはS07A型３気筒直列DOHCのターボエンジンのみ。エンジン自体はノーマルと同じで最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは10.6kg・m(104N・m)/2600rpmを発生する。
トランスミッションはCVT(7速マニュアルモード付き)のみの設定。駆動方式はもちろんMR（ミッドシップレイアウト）のみ。
安全装備としてはシティブレーキアクティブシステム（低速域衝突軽減ブレーキ＋誤発進抑制機能）は本来オプション設定だが、トラッドレザーエディションでは特別装備(※MTモデルは誤発進抑制機能は非搭載)。
これ以外にベースモデル同様、エマージェンシーストップシグナル、VSA、ヒルスタートアシストも標準装備とした。
インテリア（内装）
インパネ。トラッドレザーエディションでは内装に一番特徴がある。その名前のとおりトラッドレザーを用いたインテリアで上質感を追求。他のS660と比較してもそれが際立つ。具体的にはインパネソフトパッドに。
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ステアリングはトラッドレザーを用いた本革巻ステアリングホイール。
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トラッドレザーのスポーツレザーシートを採用した。この3点セットで特別感を演出している。
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スピードメーターはベースモデルと共通。
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エアコンはオートエアコンタイプ。
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マニュアルのシフトノブまわり。
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CVT(オートマ)のシフトノブのまわり。このあたりはベースモデルと共通だが、
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シフトノブのすぐ下にはトラッドレザーエディションを示す「Trad Leather」ロゴ入りのアルミ製コンソールプレートが付く。これもまた特別間を演出する。
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２シーターの車なのでラゲッジスペースはほぼ皆無だが、ボンネット内部のボックスを利用しわずかにある。この点は他のS660と同じ仕様。
まとめ
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S660に設定された第４段の特別仕様車、「トラッドレザーエディション」はエクステリアにブラック塗装の専用アルミホイール、ブラウンロールトップを。
インテリアではトラッドレザーのスポーツシートや本革巻ステアリングホイール、専用アルミプレートなどトラッドレザーによる専用パーツで特に内装面で差別化。上質や洗練された存在感を追求したモデルである。
S660の内装に拘った特別仕様車は過去に、ブルーノレザーエディションやコモレビエディションなどあったが、トラッドレザーエディションはそれに準ずる特別仕様車で、特に内装にこだわりたい人に嬉しいモデルだ。
一般的にこういったスポーツカーはガチガチな走りを求めるパターンと、ガチガチな走りよりも内装や外観にこだわるパターンの2種類がある。このトラッドレザーエディションは後者で、ガチガチな方に振ったモデューロXとはまた違った魅力を備えている。
S660は既に生産終了がアナウンスされ、受注も完全終了。今後は絶版車として中古の価値が高まる中、こういった特別仕様車はより価値があがると予想され、乗って楽しい見て楽しい。持って楽しいが三拍子揃った特殊な軽自動車といえよう。
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