3代目 スズキ・スペーシアカスタムとは?
3代目スペーシアの特徴
2023年11月にフルモデルチェンジし、3代目となったスズキ・スペーシアカスタム。この手のモデルとしては前身のパレット時代を含めると4世代目のモデルとなる。
先代スペーシアカスタムではスーツケースをモチーフとした内外装デザインが特徴だったが、3代目では先代のスーツケースからコンテナのイメージに変更し、顔つきは踏襲しつつも標準モデルはワクワク感やカジュアル感を向上。
カスタム仕様ではより洗練されたデザインでスタイリッシュかつスポーティな雰囲気が与えられている。
3代目スペーシアカスタムのエクステリア
出典:ガリバー
3代目スペーシアカスタムの顔つきは、先代までのイメージを継承しつつより直線基調やエッジを効かせて存在感の高いカスタム顔に進化した。
かつてのスティングレーに見られたグリルとヘッドライトまで直線基調としたデザインに、バンパー部は内側へのくぼみを持たせて立体感を強調。フォグランプまわりのガーニッシュはバンパーに沿うように迫力をもたせている。初代や2代目よりもさらによりカスタム感の強い顔つきといえよう。
ヘッドライトは全グレードでLEDヘッドライトを採用。ハイローが独立した4灯式を採用。ポジションランプは標準でLED仕様だ。なお、標準スペーシアではロービームのみLEDでハイビームはハロゲンが採用されている。
出典:ガリバー
リア周りも特にテールランプのデザインが大きく変更され、上部リアゲート付近からN-BOXやタントのように中央付近に移動。ライバルと似たような雰囲気となった。
一方でテールゲートにも切り込みのような空力を意識したデザインが採用され、箱型ボディでありながらスタイリッシュな雰囲気も持たせている。
カスタムモデルでは先代と同じくクリアーテールを採用し、スタイリッシュ感をプラス。バンパーもエアロタイプでカスタムらしいリアビューとなる。
3代目スペーシアカスタムのタイヤサイズ、アルミホイールなど
3代目標準スペーシアカスタムのタイヤサイズは先代と同じく上級XSとターボのXSターボが165/55R15の15インチ。
エントリーのGSでは155/65R14の14インチアルミホイールとなる。XSとXSターボでは切削加工+ブラック塗装が施されたよりスタイリッシュデザインのアルミホイールを採用する。
3代目スペーシアの先進安全装備・快適装備
安全装備ではミリ波レーダー+単眼カメラを組み合わせたバージョンアップ仕様の「デュアルセンサーブレーキサポートII」を全グレードに標準装備化。
アダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能・停止保持機能付]や車線維持支援機能をカスタムの全グレードに採用し、安全機能を拡充した。
3代目スペーシアカスタムのインテリア
インパネ周りは、運転席や助手席からの動線や使いやすさを考慮したレイアウトとしたほか、助手席前のビッグオープントレーなど、多彩な収納スペースを設置。カスタムではブラックとボルドーを組み合わせた上品で落ち着きのある色合いとし、質感を向上させている。
電動パーキングブレーキとステアリングヒーターをスズキ軽自動車で初採用。
特にスピードメーターは完全にデジタル化され、ハイブリッド車にふさわしい近代的な雰囲気が与えられた。さらにヘッドアップディスプレイはXSとXSターボに標準装備化。
3代目スペーシアカスタムのエンジン・走行性能
エンジンは先代から採用されたR06D型エンジンにマイルドハイブリッドを搭載。R06Dエンジンのスペックは
最高出力:49ps(36kW)/6500rpm
最大トルク:5.9kg・m(58N・m)/5000rpm
ターボ仕様は
最高出力:64ps(47kW)/6000rpm
最大トルク:10.0kg・m(98N・m)/3000rpm
モーター(WA05A)は
最高出力:2.6PS(1.9kW)/1500rpm、
最大トルク:4.1kg(40N・m)/5,000
燃費性能は軽ハイトワゴンクラストップの25.1km/Lの低燃費を実現。フレームには環状骨格構造や減衰接着剤などの採用し、剛性を高めて操縦安定性や静粛性、快適な乗り心地を実現した。
3代目スペーシアのグレード構成 ハイブリッドGS、ハイブリッドXS、ハイブリッドXSターボの違いなど
3代目スペーシアカスタムのグレード構成は、エントリーのハイブリッドGX、上級ハイブリッドXS、上級ターボ仕様のハイブリッドXSターボの3種類。先代モデルとグレード名は同じだ。
標準スペーシアには非設定のターボ仕様はカスタムのみの設定で、全グレードマイルドハイブリッド仕様。全グレードで2WD(FF)と4WDを設定する。
標準スペーシアについてはこちらから。
ハイブリッドGX
3代目スペーシアカスタムのエントリーグレード。カスタムの中では一番価格が安いが、標準スペーシアに比べて新車価格は高く装備も豪華。
エクステリアでは
- カスタム用エアロバンパー&専用大型メッキグリル&バンパーガーニッシュ
- サイドアンダースポイラー
- ルーフエンドスポイラー
- LEDサイドターンランプ付きドアミラー
- 14インチアルミホイール
インテリアでは
- カスタム用ブラック内装
- 革巻きシフトノブ
- メッキインサイドドアハンドル
- 残照式・LED3ポジションルームランプ
快適装備は
- 両側後席スライドドアクローザー
- 後席左側ワンアクションパワースライドドア
- メッキ加飾付きフルオートエアコン
- インパネUSB電源ソケット
などが標準装備となる。
ハイブリッドXS
3代目スペーシアカスタムの自然吸気エンジン・上級グレード。GXの装備よりも内外装が豪華になる。
エクステリアではGXの装備に加えて
- メッキアウターハンドル
- 15インチアルミホイール(切削加工+ブラック塗装)
- ボディカラーに「ブラック2トーンルーフ」がオプションで選択可能
インテリアでは
- 革巻きステアリング
- 一部レザー調ファブリックシート&ボルドーシートパイピング
- ステアリングロアガーニッシュ
- パーソナルテーブル
- 後席センターアームレスト
- 6スピーカーシステム(フロント2、リア2,フロントツィーター2)
快適装備は
- スリムサーキュレーター
- プレミアムUV&IRカットガラス(フロントドア)
- ロールサンシェード
- マルチユースフラップ
- ステアリングヒーター
- 後席右側ワンアクションパワースライドドア(GSには非設定)
- マルチユースフラップ(後席オットマン)
- インパネ&後席右側USB電源ソケット
など内外装や快適装備がワンランクアップする。
ハイブリッドXSターボ
3代目スペーシアカスタムのターボエンジン搭載・最上級グレード。XSをベースにターボエンジンを搭載し、パワフルな走りを実現する。装備が最も豪華だが価格も最も高いスペーシアのフラグシップモデル。
ハイブリッドXSターボではハイブリッドXSの装備に加えて
- パドルシフト
- パワーモード
が追加されている。
3代目スペーシアとスペーシアカスタムの違い
3代目スペーシアとスペーシアカスタムの違いは
- ターボエンジンの有無
- 内外装の違い
- アルミホイールの設定
などがある。ターボエンジンはかつては標準仕様にも設定があったが先代からスペーシアカスタムのみの設定となっている。
内外装は見た目にも違うが、全グレード標準装備のLEDヘッドライトも標準スペーシアはハイローが独立した4灯式を採用するが、LEDバルブはロービーム側のみ採用で、ハイビームはハロゲンランプとなる。
スペーシアカスタムはロービーム&ハイビームが独立したLEDヘッドライトを採用し、かつウィンカーもLEDシーケンシャルウインカーを採用する。
ただし価格差が30万円ほど開きがあり、一番安いハイブリッドGSグレードでもスペーシアカスタムは約180万円から。
2024年5月の軽自動車販売台数で、遂にN-BOXを抑えて1位を記録
3代目スペーシアは、登場から約半年後の2024年5月の軽自動車販売台数においてホンダN-BOXを抑えて1位を記録した。これは2022年5月期以来のことである。
要因としてはもうひとつのライバル、ダイハツ・タントが生産停止だった影響もあるが、ライバルN-BOXの3代目フルモデルチェンジが思うようにユーザーに受け入れられず、価格面でコスパの良いスペーシアに流れてたという説もある。
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