【初代】スズキ ワゴンR(CT21S/CV21S/CT51S/CV51S型) | シン・軽自動車マニア

【初代】スズキ ワゴンR(CT21S/CV21S/CT51S/CV51S型)

ワゴンR

ワゴンRはスズキのワゴン型軽自動車。本稿では初代のCT21S型を扱う。

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画像参照元:Goo-net

概要

1993年9月登場のスズキ・ワゴンR。それまでの軽自動車というと普通車のボディスタイルをそのまま小さくしたような形が主流で、デザインこそ良いものの室内空間が圧倒的に狭いという欠点を持っていた。

そこでワゴンRではそれまでの常識を覆すスペース優先の箱型ボディを与え、男性の大人が乗っても窮屈に感じない室内空間を確保。それまでの窮屈な軽自動車のイメージを一転し、実用性と快適性を兼ね備えた軽自動車の全く新しいジャンルを築き上げたのだった。

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それまで一般的だったハッチバック型のアルトをベースに、車高を大胆にも上げて室内空間を広く取ったパッケージングは「狭くて窮屈」な軽自動車のイメージを払拭し、またたくまに大ヒットした。その大ヒットぶりはライバルのダイハツが後追いでムーヴを登場させるほどだった。

ベースは同年代の4代目アルト。プラットフォームやエンジン、トランスミッションを流用するも床面は2重構造で80mmアップ。運転時の視線もアルトより高くした。

また、初代では特徴的な1+2枚ドアにリアハッチで異型4枚ドアを採用。運転時側から見ると2ドア車に見え、助手席側からは4ドア車にみえるという不思議なデザインとなっている。これは後部座席の子供が不用意に表に出ないように設けられた仕掛けだったが、2代目以降では5ドアが主流となり、3代目では完全消滅した。

エクステリア

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フロントデザイン。初代のワゴンRはベースのアルトをそのまま上に引っ張ったようなデザインで、四角い箱のような形が特徴。それまで一般的だった横長ライトをあえて縦長にすることで存在感の強いフロントデザインとした。

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1997年4月マイナーチェンジではフロントグリルのデザインが変更された。

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サイド。横か見るとそれが顕著で、天井が高いことがわかる。

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廉価グレードではフルホイールキャップ。ただしモデル初期にあった商用モデルでは鉄チンホイール。

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上級グレードではアルミホイールとなる。

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リアまわり。テールランプに関しては社外品のユーロタイプが出ているので交換するのも面白い。ヤフオクだと1000円~2000円前後で入手可能だ。

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※これ以外にも様々な社外テールが出ている

エンジン・機能

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エンジンはデビュー当初はF6A型の3気筒SOHC自然吸気エンジンのみの設定で、最高出力55ps(40kW)/7500rpm、最大トルクは5.8kg・m(56.9N・m)/5500rpmを発生。1995年2月には好調な売れ行きを反映してF6A型SOHCインタークーラー付きターボエンジンを追加。最高出力は61ps(45kW)/6000rpm、最大トルクは9.2kg・m(90.2N・m)/3500rpm。

1997年4月マイナーチェンジでは新エンジンとなるK6A型の3気筒DOHC自然吸気エンジンと3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジン(RS)を追加。自然吸気エンジンは「RX」と「FX」グレードでF6Aから置換され最高出力58ps(43kW)/7500rpm、最大トルク6.1kg・m(59.8N・m)/6000rpmを発生。ターボエンジンは「RS」グレードに搭載し最高出力64ps(47kW)/6500rpm、最大トルク10.5kg・m(103.0N・m)/3500rpmを発生する。

駆動方式はFFまたは4WD、トランスミッションは3ATまたは5MT。1997年4月マイナーチェンジ後にK6Aエンジンの追加と同じく4ATモデルが追加されている。ターボに関してはRSグレード追加の後にRRグレードが追加され、現行のワゴンR・スティングレーの原型となったグレードだ。

インテリア

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運転席まわり。年式が年式なので古臭い部分がある。写真のATシフトノブはアルトと共通部品。

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スピードメーター。

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ATのシフトノブ。MTもフロアシフトだが、ATでコラムシフトを採用した「ワゴンR コラム」が1997年11月マイナーチェンジで追加された。

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フロントシートはセパレートタイプ。コラムシフト仕様ではワゴンR初のベンチシートとなる。

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荷室が大きく取られているため、後部座席の足元は狭い。初代ではリアシートのスライド機構は非装備。

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荷室はその反面、座席が起きた状態でもかなり広い。旧規格ながら広大なラゲッジスペースを確保。

まとめ

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初代ワゴンRは旧規格ながら広い車内が特徴の軽自動車で、街乗りに最適な1台だ。年式が古いため状態がいいものを探すことが条件だが、値段もかなりお手頃で足車としての使い道はかなりある。

デザインが古いためこれが気になる人はダメだろうが、「とにかく安くて室内がそこそこ広い足車」を探している人には良いだろう。ターボモデルに関しては車重が重たいものの、アルトワークス譲りのターボエンジンに5速マニュアルなので改造する楽しみもある。

この後の2代目では1998年の軽自動車新規格に対応しボディが拡大。デザインも丸みを帯びて近代化。さらに2代目後期型ではマルチリフレクターヘッドライトやコンビランプの採用でさらにスタイリッシュと進化していく。

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