【4代目・前期型】ホンダ ライフ(JB5/JB6/JB7/JB8型)  概要解説 | シン・軽自動車マニア

【4代目・前期型】ホンダ ライフ(JB5/JB6/JB7/JB8型)  概要解説

ライフ

ライフはホンダのワゴン型軽自動車。本稿では4代目のJB5/JB6/JB7/JB8系の2003年9月~2005年9月を前期型とし、これを扱う。

画像参照元:ホンダ認定中古車
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4代目ホンダ・ライフとは?特徴など

2003年9月登場の4代目ライフ。

先代の可愛らしいイメージを踏襲しつつもボディフォルムを全体的に丸みを帯びさせたワンモーションフォルムとすることで先代よりもひと回り大きくなり、より上品さと可愛らしさがアップしたモデルとなっている。

開発テーマは「ハートフル・テクノロジー」。

使う人の心を満たすために安心やおしゃれ、快適、使いやすい、クリーンな新世代の軽自動車を目指して開発された。

エクステリアデザインは「Fun Fun Function」をコンセプトに先進性や機能美を表現。

バンパー下部からフロントピラーまで縦に走るラインなど、ベーシックかつ安心感のあるフロントデザインやダイナミックな弧を描いた躍動感のあるルーフライン。

はみ出しフェンダーや大型マルチリフレクターヘッドライトや大型リアコンビネーションランプ、丸形アウタードアハンドルなどそれまでのライフのイメージとは大きく異る外観とした。

インテリアでは「遊・優・Useful」をコンセプトに明るく居心地の良い空間に機能性や使い勝手、先進技術を盛り込んたデザインを採用。

ベージュとグレーのツートン基調の内装にインパネにはメタリックを採用することで上質なイメージを与えた。

※ライフDターボ

また、4代目ライフではマルチインフォメーションディスプレイを初採用。必要に応じて燃費計やタコメーター、トリップメーターを切り替えて表示するようにした。

また、インナードアハンドルもアウターと同じく丸形を採用。デザイン性や操作性を両立している。

ボディカラーには新色の「マッチャクレム、、「バニラクレム」、「カラメルクレム」を含む全12色を設定。

パッケージングは室内空間の広さに加えて見た目の美しさを含めたパッケージングを追求。

室内は低床設計により前モデルより30mm高い室内空間を実現。また、高い衝突安全性を確保しながら先代比-90mmのボンネットエリアの縮小を実現。

これにより当時の軽自動車としては最大級のロングホイールベースを実現しつつ、快適な室内空間を両立させた。

ステアリングもコラムカバーをコンパクト化し、ステアリング角度やアクセルペダルの位置調整などにより体格やシートポジションにあわせたドライビングポジションを設定できるようにした。

快適装備としては「助手席チップアップスライド機構」をFグレードに採用。助手席座面をチップアップしてスライドさせることで運転席から後部座席にかけてのサイドウォークスルーを実現した。

これにより子供の世話など運転席から一度降りることなく後部座席へのアクセスを容易にした。

また、運転席アッパーボックス、2段式インパネトレイなど収納スペースも豊富に設定。ドアも積み降ろしが行いやすい3段階開閉ドアを採用。

超薄型カードを携帯していると、ドア及びテールゲートの開錠/施錠、イグニション操作が行えるHondaスマートカードキーシステムをグレード別に採用。

これを選択すると車両盗難防止に効果的なイモビライザーも装備する。

エンジンは新開発のP07A型i-DSIエンジン& i-DSIターボエンジンの2種類を設定。

ショートストローク型で高回転域のフリクションロスを考慮し、燃焼効率が良いi-DSIを採用した。

1気筒あたり2本の点火プラグでタイミングをずらして点火することで急速燃焼を実現。ショートストロークでありながら圧縮比を高め低燃費と高出力を両立させた。

トランスミッションは新開発の電子制御式4速ATを採用。プロスマテックとロックアップ機構も採用し、ロックアップは低速域から広く働くようにし、きめ細かく制御することで低燃費に貢献。

また登坂ではプロスマテックにより変速タイミングを最適に制御するようにした。

安全装備として運転席&助手席エアバッグ、EBD付きABSを全グレードに標準装備する。

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4代目・前期ライフのグレード C、F、D、Cターボ、Fターボ、Dターボの違いなど

グレード構成は廉価のC、ベーシックなF、上級のDの3種類。遅れること1ヶ月後の2003年10月にはターボモデルが追加され、それぞれCターボ、Fターボ、Dターボなっていた。

4代目ではデビュー当初、3代目のターボモデルである「ダンク」に相当する独立したネーミングはなかった。

が、2004年12月に特別仕様車として「ディーバ」を追加。以降はカタロググレードへ昇格し5代目にもディーバが継続設定。しばしホンダのスポーティーな軽ワゴンの代名詞として君臨した。

C

4代目・前期ライフの廉価グレード。装備が一番簡素で価格が安かったグレード。

エクステリアではプライバシーガラスが非装備。電動リモコンミラー(非電動格納式)、カラーアウタードアハンドルは標準装備。足元は13インチホイールキャップ。

インテリアではセパレートシートを採用し、リア5:5分割シートも標準装備する。

快適装備ではマニュアル式エアコン、AM/FMラジオを標準装備。

安全装備は運転席&助手席エアバッグ、EBD付きABSに加え、ISO FIX対応チャイルドシート固定専用バー(リア左右席)なども標準装備となる。

2005年10月の一部改良でHondaスマートカードキーシステムがオプション選択可能となった。

F

4代目・前期ライフのミドルグレード。Cグレードよりも装備が少し良くなる。

エクステリアではドアサッシュがブラックアウト化、プライバシーガラスを標準装備。ドアミラーも電動格納式に変更。足元は13インチホイールキャップ。

インテリアでは助手席チップアップスライド機構付フロントセパレートシートに加え、モデル途中からDグレードのベンチシートも選択可能となった。

このほかFグレードではタコメーターに切り替え可能な「マルチインフォメーションディスプレイ」付きのスピードメーターを標準装備。

快適装備は運転席ハイトアジャスターにマニュアル式エアコン、シートバックポケット、コンビニフック、AM/FM/CDオーディオ(AUX端子付き)に4スピーカーを標準装備。。フルオートエアコンをオプション設定。

Hondaスマートカードキーシステムとディスチャージヘッドランプをオプション設定。

D

4代目・前期ライフの上級グレード。最も装備が豪華なグレード。

Fグレードの装備に加えてエクステリアでは14インチアルミホイール、カラードロアスカート、サイドシルガーニッシュ、リアスポイラーでフルエアロ化。

インテリアではベンチシートを採用し、Dグレードのみスウェード調シート表皮を採用。

快適装備はフルオートエアコン、ハーフシェイド・フロントウインドウなどを標準装備する。

Cターボ

上記Cグレードにターボエンジンを搭載した廉価ターボグレード。

Cグレードに追加でタコメーター等の切り替え表示が可能な「マルチインフォメーションディスプレイ」がスピードメーターに備わる。

Fターボ

Fグレードにターボエンジンを搭載したミドルターボ仕様。

Dターボ

Dグレードにターボエンジンを搭載した上級ターボ仕様。

4代目ライフ JB5型/JB6型/JB7型/JB8型との違い

4代目ライフのJB5、JB6、JB7、JB8型のそれぞれの違いは駆動方式と自然吸気エンジンまたはターボエンジンの違いにある。まず、2駆のFFモデルはJB5とJB7、4WDのモデルはJB6とJB8である。

さらに自然吸気エンジンはこのうちJB5とJB6、ターボエンジンはJB7とJB8型。つまりJB5はFFの自然吸気エンジンモデル。JB7は4WDの自然吸気エンジンモデル。

JB7はFFのターボエンジン仕様。JB8は4WDのターボエンジン仕様となる。

エクステリア

フロントデザイン。先代の斜めの切り込みが入ったヘッドライトによるファニーフェイスを踏襲し、4代目ではボディスタイルにあわせて丸みを与えたヘッドライトを採用した。

これにバンパーにも丸みを与えることで、3代目よりも可愛らしいフロントデザインとした。男性ユーザーにはより抵抗感の強いデザインであるが、女性には嬉しいキュート顔である。

画像参照元:ガリバー

なお、ターボ仕様のCターボ、Fターボ、Dターボではエアダクト付きボンネットにフロントアンダースポイラーが標準装備となり、スポーティな雰囲気となる。

サイドから。全高は先代よりも30mm前後ダウンし、この手の軽自動車としては低めの高さ(FFで1575mm、4WDでも1595mm)となっている。

一方でボンネットからフロントガラスにかけて穏やかなエッジを設けることで先代とはことなる特徴的なフォルムとなっている。フロントクォーターガラスも新規に採用し、室内長は1660mmから1805mmに大幅アップ。全高は落ちたが室内長は1255mmから1285mmへ。

室内幅も1210mmから1275mmへと奥行き、高さ、幅の3つすべてでワンランクアップし快適性が向上した。

なお、上級グレードのDグレードではアルミホイールとフルエアロが標準装備となり見た目がスポーティーになる。さらにターボ仕様ではサイドアンダースポイラーが標準装備となり、フロント同様にスポーティな見た目に。

足元は13インチスチールホイール+ホイールキャップでタイヤサイズは155/65R13。最上級のDグレードのみアルミホイールを標準装備。それ以外はスチールホイール+フルホイールキャップとなる。

リア。4代目ではコンビランプを縦長に変更。ちょうどダイハツの3代目~5代目ムーブのようなデザインで迫力と視認性を向上させた。デザインはレンズカットの入った旧タイプで古臭いが社外品が出ているので交換は可能。

なお、後期型ではこれがメッキ仕様ではないもののマルチリフレクター化される。

加えてターボ仕様ではリアアンダースポイラーが標準装備となる。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジンはP07A型直列3気筒SOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付ターボエンジンの2種類。前述のとおりデビュー当初はターボの設定がなかったが遅れて1ヶ月後にターボ仕様が追加された。

自然吸気エンジンでは最高出力52ps(38kW)/6700rpm、最大トルクは6.2kg・m(61N・m)/3800rpm。

ターボエンジンでは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.5kg・m(93N・m)/4000rpm。トランスミッションは全グレードで4ATのみとなる。

先代の3AT時代にあった高速走行時のエンジンの静粛性が改善された一方でMTが廃止されるなどメカニズムでもメインターゲットを女性としていた点が伺える。駆動方式はFFまたは4WDの2種類。

安全装備としてABSをFFモデルを含めた全グレードに標準装備。当時は4WDモデルにはABSが標準装備となることが多かったが、廉価グレードでも4代目ライフはABSを標準装備とし、安全装備をうたっていた。

インテリア

インパネ。4代目ではシフトがインパネシフト化され、デザインがらりと変更された。

廉価グレードではブラックのモノートンステアリング。それ以外ではシルバーを組み合わせたツートンカラーステアリングとなる。

4代目の特徴のひとつであるハイブリッドスピードメーター。右側はスピードメーター用のアナログ、左側は走行距離や燃料、ターボ仕様ではタコメーターなどを任意に切り替えて表示するデジタルメーターとなっており他のメーカーには見られない珍しいデザインとなっている。

このハイブリッドメーターは4代目後期5代目前期まで採用され、しばらくの間ライフのアイデンティティでもあった。

エアコンはCグレードがマニュアル式エアコン。Fグレード以上でオートエアコンとなる。

フロントシートは上級のDグレードでベンチシートタイプ。CとFグレードはセパレートタイプで、Fグレードのみ「助手席チップアップスライド機構」を搭載し、チルトアップで助手席を前へスライドさせれば後部座席のアクセスを容易に可能とした。

リアシート。スライド機構は付かない。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

まとめ

4代目、前期型ライフは先代のイメージを引き継ぎつつ、ワンランク外観も室内も向上したモデルである。

特にパット見がとても可愛らしく女性には受けの良いモデルであった。室内空間の向上により歴代ライフの中でもよく売れたモデルで、中古市場のタマ数も未だ豊富。

その次の5代目ライフよりも古くなるため経年劣化など注意点はあるものの、エレガントなボディスタイル+中古価格は低走行でも安くかなり魅力的である。

特に現行はNシリーズに移行し経過年数の観点からも人気が無いことが大きい。足車を探している人にはちょうどよいモデル。

なお、スポーティーなエアロとインナーブランディング仕様のヘッドライト等を装備した「ライフディーバ」はこの可愛らしいライフをベースとしながら独特のスポーティーな外観に仕上がっており、女性だけでなく男性にもオススメなモデルだ。

気になった人はライフディーバも確認されたい。

【4代目・前期 中期】ホンダ ライフ ディーバ(JB5/JB6/JB7/JB8型)

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