モコは日産のワゴン型軽自動車。スズキ・MRワゴンのOEMモデルである。本稿では初代MG21S型の後期に設定された特別仕様車「ブランベージュ・セレクション」を扱う。
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日産 初代モコとは？
2002年4月にスズキからのOEM供給を受けて誕生した初代モコ。モコは日産史上初となる、660CCエンジンを搭載した軽自動車だった。
コンセプトは
若いアクティブなママが、子供と一緒にどこへ行ってもジャストフィットできるベストパートナー
とし、子供を持つ女性をメインターゲットとした「ママワゴン」として登場した。
ベースはスズキの初代MRワゴン(MF21S)。ぱっと見はスズキのMRワゴンだが、その独特なスタイリングを活かしつつ、フロントグリルを変更し、日産風のアレンジがなされたOEMモデルとなった。
使い勝手もよく、ロングホイールベースで室内空間を最大限に確保したことで当時としてはクラストップレベルの室内長を実現。多彩なシートアレンジも採用し街乗りでの利便性を高めている。
インテリアもシンプルかつ洗練されたインパネに視認性の良いファインビジョンメーター(自発光式メーター)、２色配色のファブリックシート＆ドアトリム。ベンチシートの採用など、リラック感の高い室内空間とした。
エンジンはK6A型DOHC自然吸気エンジンとターボエンジンの２種類を設定。トランスミッションには全車4ATを採用。
安全装備としては軽量衝撃吸収ボディ、運転席・助手席SRSエアバッグシステム、チャイルドシート固定式機能付3点式シートベルトなど、全グレードに標準装備とした。
モコ ブランベージュセレクションとは？ノーマルとの違いなど
その初代モコのモデル終盤、2004年12月に設定された特別仕様車が「ブランベージュ・セレクション」だ。
ブランとはフランス語で「白」を意味し、
- 専用インテリア
- 専用インストルメントパネル
- 専用シートクロス
- 専用デザインの１３インチアルミホイール
- メッキアウターハンドル
- ブルーリフレクター式ハロゲンヘッドライト
- 2DIN MD・CD一体AM/FM電子チューナーラジオ（専用デザイン）
- 6スピーカー（フロント４＋リア２）
- タコメーター付きスピードメーター
- ドアトリムクロスをホワイトとベージュでコーディネート
とすることで特別感とおしゃれ感を高めたモデルとなっている。また専用ボディカラーとしてココナッツベージュが追加設定されモコの魅力を高めていた。
ブランベージュセレクションのエクステリア（外装）
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フロントデザイン。ベースモデルは廉価グレードの「C」とし、外観上の変更点は特になく見た目はベースと同じだ。ヘッドライトはブルーリフレクターの最適配光マルチリフレクターハロゲンヘッドランプとなっている。
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サイド。ブランベージュではメッキアウトサイドドアハンドルを標準装備。
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足元は専用デザインの１３インチアルミロードホイールを装着。
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リアはベースと同じでエンブレム等の専用品は無い。
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斜め後ろ。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジンはK6A型直列３気筒DOCH自然吸気エンジンのみ。最高出力は54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpm。
トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WDとなる。ノーマルのモコにはターボモデル（Mターボ）の設定があるがブランベージュセレクションでは特別仕様車の慣例にならって自然吸気エンジンのみとなる。
ブランベージュセレクションのインテリア（内装）
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インパネ。インストルメントパネルの上部がホワイト塗装され車名のとおり白を基調としたカラーリングとなっている。ハンドルはウレタン仕様だがステアリングパッドの一部がシルバー塗装されている。
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デフォルトで2DIN MD・CD一体AM/FM電子チューナーラジオと６スピーカーを搭載。
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スピードメーター。ベースのCグレードではタコメーター無しだったがブランベージュセレクションではＱとターボのTグレードに標準装備のタコメーター付きスピードメーターが付く。
なお、MRワゴン同様に前期では自発光式メーターだったが後期では廃止され標準タイプとなっている。
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フロントシートはベンチシートタイプ。ブランベージュセレクション専用のシートクロスとドアトリムクロスとなっている。
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リアシート。スライド機構付き。2004年2月マイナーチェンジ以降のモデルのためリアのスライド量が105mmから135mmに拡大している。
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ラゲッジルーム。
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リアシートを倒した状態。
ブランベージュセレクションの評価
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初代モコのブランベージュ・セレクションは外観は同だが内装にホワイトを基調としたカラーリングを施すなどインテリアの質感を向上させた特別仕様車であった。
初代MRワゴンゆずりの独特の外観に日産デフォルメで個性的かつスタイリッシュな外観が気に入った人で内装も少しこだわりたいという人に嬉しいモデルである。
中古市場では登場からかなり年数が経っているため手頃な価格で購入が可能だが、登場から２０年以上も前の古いモデルとなるため、タマ数もめっきり減り、過走行車や経年劣化による部品交換が心配なところ。
ただしブランベージュセレクションはターボモデルが無いため特有のトラブルの心配が少ない点はひとつのポイント。状態が良ければ手頃な足車としてまだまだ魅力的な１台である。
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