【初代】トヨタ ピクシストラック (S201U/211U型・ハイゼットトラックOEM)

ピクシストラック

ピクシストラックはトヨタのトラック型軽自動車。ダイハツ・ハイゼットトラックのOEMモデルである。本稿では初代・S201UおよびS211U系のピクシストラックを扱う。

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概要

2011年12月登場のトヨタ・ピクシストラック。トヨタの軽というと、ムーブコンテのOEMであるピクシススペースがメジャーだと思うが、実はこの軽トラックもトヨタへOEM供給されている。それがこの「ピクシストラック」という軽乗用車だ。

OEMのベースはダイハツの軽トラックである「ハイゼットトラック」。初代のピクシストラックは当時販売されていた「9代目ハイゼットトラックの後期型」をベースとし、トヨタ仕様としてエンブレムの変更と車名デカールの変更のみというシンプルな仕様であった。

9代目・ハイゼットトラックそのものは1999年1月に8代目からフルモデルチェンジし登場したモデルで、9代目は1998年の軽乗用車新規格に対応しつつもコストカットの観点から先代をベースに設計。そのためボディスタイルそのものは8代目のハイゼットトラックによく似たスタイリングとなっている。

デビューからおよそ5年後の2004年12月には1回目のビッグマイナーチェンジを行い中期型に。フロントデザインを大幅変更したほか、ガードフレームの形状を変更。積み重ね時の効率をあげると共に1945mmの荷台長を確保。

内装でもインパネを同年代のハイゼットカーゴをと同じタイプに変更し、ユーザー調査に基づく大型グローブボックス、大型インパネセンターポケット、大型インパネアンダーポケットなどの収納スペースを設けた。

この他メカニズムではタイヤの切れ角アップにより小回り性能を向上、最小回転半径3.7m(※前期型は3.8m)を実現。エンジンは引き続き廉価グレード用SOHCエンジンとと上級グレード用DOHCエンジンの2本立てで、それぞれ前期型よりもパワーアップがなされた。

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そして9代目ハイゼットトラックは2007年12月には2回目のビッグマイナーチェンジを受けて後期型に。この後期型が初代のピクシストラックとしてOEM供給された

エンジンは9代目ハイゼットトラックの後期型で新採用となったツインカムエンジンのKF型を全グレードで採用。これによりパワー、燃費、走行性能、静粛性が向上しFFの2WDモデルでは「平成22年度燃費基準+10%」、FFのMTと4WDのATでは「平成22年度燃費基準+5%」を達成した。

また全グレードで「平成19年排出ガス規制」の認証を取得した。これ以外に内装ではライトグレー色のインテリアカラーとし、さらに間欠ワイパーを全グレード標準装備としたものである。

初代ピクシストラックとハイゼットトラックとの違い

初代ピクシストラックとハイゼットトラックの違いはエンブレムのみ。これ以外は基本的に同じでグレード名もほぼ同じ。エンブレム違いのOEMモデルといったところ。

ただしジャンボやダンプといった上級グレードや特装車のラインナップは一切なく、基本グレードのみの設定となる。

初代ピクシストラック グレード構成と違い

初代ピクシストラックのグレード構成は下から順番に「スペシャル」、「スペシャル エアコン・パワステバージョン」、「スペシャル農用バージョン」、「エクストラ」の4種類。

エクストラと農用バージョンのMTには副変速機が標準装備となるが、スペシャルでは非装備。

スペシャル

初代ピクシストラックのエントリー(廉価)グレード。ハイゼットトラックのスペシャルと同じ構成で装備が簡略化され、価格を抑えたモデル。

スペシャルでは快適装備のパワステ、エアコン、パワーウィンドウ、キーレスエントリーを非装備とした廉価仕様。ただしUVカットガラスとAMラジオは標準装備。エアコンもオプション設定可能。

外装では樹脂タイプのドアミラー&アウタードアハンドル。スチールホイールにボディカラーはオフホワイトの1色のみの設定。トランスミッションは5MTと3AT。駆動方式はFRと4WDを設定。

スペシャル エアコン・パワステバージョン

上記スペシャルグレードにエアコンとパワステを標準装備としたエントリーグレード。

これ以外はスペシャルと同じで、キーレスエントリーやパワーウィンドウは非装備。

スペシャル 農用バージョン

上記スペシャルグレードをベースに農家向けに特化させたグレード。スズキ・キャリィの農繁仕様と同じ位置づけ。

農用バージョンでは農道などの急勾配やぬかるみに対応できるよう、副変速機とスーパーデフロックを標準装備。さらに繁忙期の収穫や荷物運搬に対応すべく重荷に耐えうるリヤ4枚リーフスプリングを標準装備とし、荷台には「あゆみ板掛けテールゲート」と荷台作業灯も標準装備する。

快適装備ではパワステとエアコン、シガライターを標準装備。キーレスエントリーとパワーウィンドウは非装備で、5MT&4WDのみな硬派な仕様となる。

エクストラ

ピクシストラックの上級グレード。快適装備や見た目、内装が豪華になる。

外装ではメッキフロントグリルにボディ同色ミラー&アウタードアハンドルを標準装備。

快適装備ではパワステ、エアコン、パワーウィンドウ、キーレスエントリーにCDオーディオ+2スピーカーなどを標準装備。シート表皮もファブリックシートとなる。

ボディカラーは「オフホワイト」のほか、「ブライトシルバーメタリック」の全2色を設定。

このほか4WD仕様ではリヤ4枚スプリングを標準装備。4WDの5MTには副変速機のほか、デフロックも標準装備となる。

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。エンブレム以外は変更がなく、基本的には9代目・後期型ハイゼットトラックと同じ外観だ。

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ただし、ピクシストラックでは「HIJET」デカールに相当する「PIXIS TRUCK」デカールにがボンネット中央でなく右下に貼られており、若干印象が異なって見える。

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最上級のエクストラグレードでははハイゼットトラック同様にフロントメッキガーニッシュ(ラジエーター風)が付き、ドアミラーがボディ色にカラー化される。

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サイドから。このあたりはまったく同じでダイハツ・ハイゼットトラックそのもの。

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足元は鉄チンホイール。タイヤサイズは145R12-6PRLT。

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リアも基本的にハイゼットトラックとまったく同じ。車名デカールはハイゼットトラックのおあり右側から、ピクシストラックではあおり左側に変更されている。

装備面はハイゼットトラックと同じで農用バージョンでは荷台作業灯や「あゆみ板掛けテールゲート」が標準装備となる。

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2012年12月マイナーチェンジではハイゼットトラックと同様に2013年1月からの灯火器および反射器等に関する規則に対応すべくコンビランプ近くの外側両端に後方反射板を追加した。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンやグレードはベースと同じ。9代目ハイゼットトラックの後期型で新搭載のKF-VE型直列3気筒DOHCエンジンを搭載。

最高出力37kw(50ps)/5700rpm、最大トルクは64n・m(6.5kg)/4000rpmを発生。

これを全グレードに搭載。トランスミッションは5MTまたは3ATの組み合わせ。駆動方式はFRか4WDで、エンジンは運転席の下に配置されている。

なおベースと同じく4WDモデルにはハイローのスイッチで4WDの出力を変化させるレバーが付き、さらにMTモデルの農用バージョンのみ「スーパーデフロック」というぬかるみ時にタイヤの空転を抑え駆動力を強制的に伝える機構が備わる。

ピクシストラック S201Uと211U型との違い

ピクシストラックのS201U型とS211U型との違いは駆動方式。S201U型は後輪を駆動するFRのピクシストラック。

S211U型はS201Uベースで前輪を駆動する4WDのピクシストラック。なお、S211U型の4WDはパートタイム式4WDとなっており、運転者が任意で4WDと2WDの切り替えを行うタイプ。

一般的な軽自動車に用いられる生活四駆よりもパートタイム4WDは普段2駆の時は燃費が良く、いざという時の4駆は悪路となる荒れ地や畑、農道を走る際には頼もしいシステム。伝統的に軽トラなどではパートタイム4WDが採用されやすい。一方でタイトブレーキング現象が発生するため取り扱いには注意が必要だ。

ダイハツ・ハイゼットトラックとはS201PがS201U。S211PがS211Uに対応するOEMモデル。

インテリア(内装)

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インパネ。デザインはステアリングのエンブレム以外はハイゼットトラックとまったく同じ。軽バンのピクシスバン(ハイゼットカーゴ)と同じデザインで商用車らしいシンプルな見た目と便利な収納スペースなどが配置される。

廉価のスペシャルグレードではマニュアル式エアコンとパワステが非装備(レス仕様)で、「スペシャル エアコン・パワステバージョン」グレードか、上級のエクストラグレードに標準装備となる。

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スピードメーターもベースと同じ。タコメーター無しで1眼式のシンプルなメーター。

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ATのシフトノブ。

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MTのシフトノブ。

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4WD仕様ではハイローの切り替えレバーがシフトノブの下側に付く(廉価のスペシャルには非装備)。加えて農用スペシャルの5MTモデルではデフロックを標準装備する。

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シート。こちらもベースと同じ。エクストラのみシート表皮が撥水ファブリックシートに変更される。

初代ピクシストラックのまとめ

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初代ピクシストラックは9代目の後期型ハイゼットトラックをベースとしたOEMモデルで、エンブレム以外はベースと全く同じ軽自動車である。

手の込んだOEMモデルとは異なり専用デフォルメがほぼ無いのだが、「エンブレム効果」により人によっては同じデザインなのに印象が異なって見えるモデルであもる。

この点は他のピクシスシリーズ(ピクシススペース、ピクシスエポック、ピクシスギガ等)と同じポイントで、ダイハツの軽乗用車が圧倒的に多い中であえてトヨタ版を選んでみるのも面白いかもしれない。

なお、トヨタ版ではダイハツにあるジャンボ仕様やハイルーフ、ダンプなどの特別仕様車や特装車の設定が一切なく、農家向けの色合いが濃い。そのため購入対象も農業従事者がメインとなるだろう。

ピクシストラックはハイゼットトラックの10代目フルモデルチェンジにあわせて2014年9月にフルモデルチェンジし2代目へ。2代目でも初代と同じくエンブレムのみの変更となるが、マルチリフレクターヘッドライトの採用等でよりスタイリッシュになるため中古が割高な場合は思い切って2代目を買ったほうが良い。

ピクシストラックの変更点はささいなものだが、少しでも他人との違いを求める人には良いモデルなのかも。

コメント

  1. SECRET: 0
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    初めまして!ストレッチマン2号と言う者です。自分の車を検索していたら偶然このサイトを見つけて思わずコメントを書かせてもらいました。恥ずかしながら未だに「DAIHATSU Mira TR-XX AVANZATO ×4(クロスフォー)」に現役で乗っています(笑)

    一応今年の3月末位に動画を撮って見ました。

    http://www.youtube.com/watch?v=PZTb6Ae79nU

    自分の車はもう何十年も自分と同じ車を街で見かけることは無くなってしまいました・・・・、そしてインターネットの世界でも情報量が殆ど無くなりかけていますよ(笑)

    一応生存報告させてもらいます(笑)

    では、お邪魔しました!m(_ _)m

  2. さすらいのクラ吹き より:

    SECRET: 0
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    ストレッチマン2号さん、はじめましてこんにちは。

    ミラのアバンツァート×4ですか。良いですね。(特にご愛車はバケットシートでやる気マンマン(^^))

    最近は同年代のアルトワークスはたまに見かけますが、ミラのアバンツァートとなるとほんと見ないですね。寂しい限りです。
    また何時でもいらしてくださいね~

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