【2代目 ミラOEM】スバル プレオ(L275B/L285B/L275F/L285F型) | シン・軽自動車マニア

【2代目 ミラOEM】スバル プレオ(L275B/L285B/L275F/L285F型)

プレオ

プレオはスバルのハッチバック型軽自動車。ダイハツ・ミラのOEMモデルである。本稿では2代目のL275FおよびL285F型を扱う。

L275F (11)

出典:スバル認定中古車

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2代目 スバル・プレオとは?

初代プレオは1998年の新規格と同時デビューしたトールワゴンに相当する車種だったが、2代目のプレオは2010年にダイハツ・ミラのOEM車種として登場した。

ノーマルのプレオ、スポーティーなプレオカスタム、商用版のプレオバンの3タイプの3構成でOEM先であるミラと同一構成だった。このうち本稿ではノーマルのプレオと商用モデルのプレオバンを記述する。

2代目は7代目ミラベースとなっため室内長、室内幅、室内高が飛躍的に拡大。

外観上は室内長が2000mm。室内幅は1350mm、室内高は1265mmとなるなど背の低いハッチバックタイプながら優れた居住性を与えている。

もちろんムーヴタントでは不可能な立体駐車場に入る高さ(全高1530mm)も健在で、従来のニーズに答えられるパッケージングとしている。

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デザイン面でもそれまでのセダンとトールワゴンを足しにて2で割ったようなデザインから一新。フレンドリー感あふれるスタイリッシュかつダイナミックなデザインとなり、内装もシンプルながら上質感を高めたのものとした。

エンジンはエッセから採用された新開発のKF型エンジンを採用。一部グレード(最上級のXリミテッド)ではアイドリングストップ機構を採用し、FFのCVTモデルで25.5km/L(10.5モード)の優れた低燃費を実現した。

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7代目ミラと2代目プレオとの違い

プレオとミラの違いはエンブレム程度で、それ以外はまったく同じ。軽貨物で4ナンバー仕様(軽バン)のミラバンOEM、「プレオバン」も設定され、完全なエンブレム違いのOEMモデルとなっている。

2代目プレオのグレード A、F、Fスペシャル、L、Lリミテッド、Lスペシャルの違いなど

2代目プレオのグレード展開は軽貨物・軽バン(4ナンバー)の「A」グレード。廉価グレード「F」、ミドル「L」グレード、上級「Lリミテッド」などが設定されていた。

このほかモデル途中では機能装備や専用シート表皮・インパネを採用しつつお買得とした「Fスペシャル」と「Lスペシャル」を追加。

終盤にはグレード整理され、Lグレードが廃止された。

カスタム仕様の「プレオカスタム」はこちらから。

スバル プレオカスタム(2代目 L275/285型)

A

2代目プレオの軽貨物・4ナンバー仕様。別名:プレオバン。ダイハツの7代目ミラバン「TXスペシャル」のOEMグレード。

機能装備ではセキュリティアラーム、パワードアロック、キーレスエントリーは非設定。

パワーウィンドウ、マニュアル式エアコン、 AM/FMラジオ、UVカットガラス、運転席&助主席エアバッグを標準装備する。

ただしスモークガラスとABSはオプション設定。トランスミッションには5MTと4ATを採用し、後に4ATはCVTに置換された。

OEM元の7代目ミラバンについてはこちらから。

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中古車の中ではミラバンよりタマ数が少なく、特にMTモデルはレアな1台。

A アップグレードパッケージ

上記Aグレードに「セキュリティアラーム」、「パワードアロック」、「キーレスエントリー」をなどの快適装備を標準装備したセットパッケージ適用グレード。

F

2代目プレオの廉価グレード。7代目ミラ「L」グレードのOEM。装備を簡略化し価格を抑えた安いグレード。ミラバンの装備に少し近い。

エクステリアでは手動ドアミラーにプライバシーガラスが非装備。13インチホイールキャップは標準装備。

インテリアでは大型1眼式メーター(タコメーター無し)、フロアシフト、レバー式サイドブレーキにバニティミラーは照明が省略される。

快適装備はマニュアル式エアコン。キーレスエントリーは標準装備。ABSがオプション設定。トランスミッションは5MTのみの設定。

なお、乗用モデルではミラバンで省略されていたパワーウィンドウ、パワードアロック、フューエルリッドオープナーは標準装備で、カラードドアハンドル、UVカットガラスがフロントドアにも追加。

インパネはツートンカラー、シート形状もヘッドレスト分離タイプとなるなど乗用車らしい内外装や装備となる。

Fスペシャル

2011年7月設定の新グレード。「F」グレードをベースに

  • アイボリー色内装&シート表皮
  • 大型1眼メーター
  • アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
  • UVカットガラス
  • マルチリフレクターヘッドランプ

などを装備しつつ、Fグレードよりも価格を少しさげお買得とした新グレード。入れ替えでFグレードが廃止となった。

L

2代目プレオのミドルグレード。7代目ミラ「X」のOEM。Fグレードよりも若干装備が良くなる。

エクステリアでは電動格納ミラー(リバース連動ドアミラー)にプライバシーガラスを標準装備。

快適装備はフルオートエアコンを標準装備。トランスミッションは4ATとなる。

Lリミテッド

2代目プレオの上級グレード。7代目ミラ「Xリミテッド」のOEM。Lグレードよりも内外装が豪華になり、快適装備も追加装備される。

エクステリアではメッキグリル、LEDターンランプ付きドアミラー(リバース連動電動ドアミラー)を標準装備

インテリアでは瞬間燃費計付きの3眼式スピードメーター(タコメーター付き)、インパネシフト、足踏み式サイドブレーキ、バニティミラーが照明付きとなる。

快適装備は4WD仕様でリアヒーターダクトも標準装備となる。

安全装備はEDB付きABSを標準装備。トランスミッションはCVTを採用。

Lスペシャル

2011年7月設定の新グレード。「L」グレードをベースに

  • アイボリー色内装&シート表皮
  • 大型1眼メーター
  • アンサーバック機能付電波式リモコンドアロック
  • UVカットガラス
  • マルチリフレクターヘッドランプ

などを装備しつつ、Lグレードよりも価格を少しさげお買得とした新グレード。

エクステリア(外装)

L275F (12)

出典:スバル認定中古車

フロントデザインは先代の初代プレオと比べるとがらりとイメージがかわった。それもそのはずで、もともとミラと初代プレオではボディタイプ形状が異なり、初代プレオはハッチバックとワゴン型の間に位置する中間的なデザインだった。

それが一気にハッチバックタイプへとかわったためこのような印象を受ける。なお、ダイハツ版との相違点はエンブレムのみで、その他にスバル専用に与えられた変更点は無い。

L275F (13)

出典:スバル認定中古車

サイドから。初代プレオはボンネットの出っ張りが大きくて、普通車の背を高くしたようなスタイリングだったが、ミラのOEMとなり、ボンネットを切り詰めて室内空間を広めた近代のスタイリングに。その分室内空間が飛躍的に広くなっている。

L275F (1)

出典:スバル認定中古車

リア。コンビランプもダイハツ版と同じもの。

L275F (2)

出典:スバル認定中古車

こちらもエンブレム以外は同じとなる。偶然の一致なのかコンビランプの位置は先代の初代プレオと同じ位置にある。

エンジン・機能装備など

エンジンは3気筒のNAまたはターボの2種類で、ターボはカスタムモデルの「ミラカスタム」のみに設定されていた。ただし、ベースのミラカスタムの生産終了を受けて2013年にプレオカスタムも販売を終了している。トランスミッションは乗用モデルがCVTまたは5MTのいずれか。商用モデルはデビュー当初4ATまたは5MTだったがATモデルがCVTへ移行している。駆動方式はFFまたは4WDとなる。

2代目プレオ L275B/L285B/L275F/L285F型の違い

2代目プレオのL275B L285B L275F L285Fの違いは駆動方式と4ナンバー軽貨物か、5ナンバー乗用モデルかの違い。

Bが付くモデルはバン(Ban)を意味する型式で、プレオバンのこと。このうちL275Bは2駆のFFモデルで、L285Bは4WD仕様。

Fが付く方は乗用モデルでプレオのこと。L275FがFFの2代目プレオで、L285Fが4WDの2代目プレオとなる。

なお、ダイハツではバンを意味する型式にはVanからとった「V」が使われるがスバルへOEM供給にあたり、型式が重複する関係から、ローマ字のBanから「B」をとったものと思われる。

インテリア(内装)

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出典:スバル認定中古車

乗用モデルのインパネ。安い軽自動車でありながらデザインはそこそこ良く、シンプルでオーソドックスな感じ。価格から考えてもこのデザイン力は評価できる。

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出典:スバル認定中古車

こちらは商用モデル(プレオバン)のインパネ。中央部のデザインが違う。商用モデルではタコメーターは装備されない。OEM当初は画像のようなメーターだったがすぐさまマイナーチェンジして次のように。

L275F (4)

少数マニアに人気の5MTはこんな感じ。

L275F (14)

5MTのシフトまわり。シフトブーツが付いているので、同年代のアルトと比べると見た目は少し良い。乗用モデルと商用モデルの両方に5MTの設定があるが、たとえ乗用モデルといえど5MTにはタコメーターがつかない点に注意。

その他、5MTに関しては商用モデルと同じインパネとなる。ベースのミライースとミラとで競合車種調整が行われ、コストカットなのか年式によっては乗用モデルのATといえどタコメーターが付かないモデルも存在する。

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出典:スバル認定中古車

フロントシートはセパレートタイプ。

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出典:スバル認定中古車

リアの足元は広いのだが、シートの作りはそれなり&ヘッドレストも無いので現行の軽自動車と比べると安っぽさがある。ただしここはアルトと同じく街乗りメインで設計しているがゆえの仕方ないところか。

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出典:スバル認定中古車

リアシートの足元を広くとっている分ラゲッジルームは狭め。

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リアシートを倒した状態。

2代目プレオの総評

2代目プレオは個性的なギミックが詰まった初代とは全く異なり、ただのOEMモデルとなってしまった。

スバルらしさを求めるスバリストには見向きもされないモデルとなったが、資金力の少ないスバルにとって、致し方ない部分もあったと思う。ダイハツ製OEMになったことで普通車の開発に注力し、結果的に経営改善を果たすことができたので、そういった点では正しい判断だったと思う。

2代目プレオ自体の中身は7代目ミラそのままなので、ムーブやタントに及ばないものの室内空間は適度に広く、安くて荷物もそこそこ乗る軽自動車である。

2代目プレオの生産終了とプレオプラスへの移行

2代目プレオは7代目ミラの生産終了とミライース移行に伴い、2018年3月2日に生産終了となった。

これによりスバルの軽商用ボンネットバンもラインナップから消滅し、軽貨物はサンバーバンまたはサンバートラックのみとなった。

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その後は後継モデル&派生のミライースOEM、プレオプラスにバトンタッチし、細々と販売され続けてている。

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