ワゴンRはスズキのワゴン型軽自動車。「ワゴンR リミテッド」は特別仕様車である。本稿では3代目の後期型・MH22S型に設定された「ワゴンR リミテッド」について扱う。
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3代目 スズキ・ワゴンRとは?
2003年9月フルモデルチェンジを受け、3代目となったスズキのワゴンR。
先代同様にマツダには3代目AZワゴンとしてOEM供給される。MH系はプラットホームの刷新で先代よりも一回り大きく、より箱型に近くなったのが大きな特徴だ。
加えて屋根を長く広く、ドアの開口部も広げることで乗り降りのしやすさを向上。全体的なデザインも、角は丸みがあるものの直線を基調としており、初代のような雰囲気も。どの世代にも受け入れられやすいオーソドックスなものとなっている。
外観以外にメカニズムではスバルと共同開発のフロントサスを採用したり、スポーティーモデルのRRでは軽自動車初となる直噴ターボの搭載など、技術も大きく進歩した。また、車内の収納スペースを豊富に設定することで使い勝手も向上させた。
安全装備としてはそれまでのABSのみから積載重量に応じて後輪の制動力をコントロールし、リヤブレーキを最大限に機能させる「EBDシステム」(電子制御制動力配分システム)をABSにプラス。軽量衝撃吸収ボディーの「TECT」も一新しより安全性を向上させた。
その3代目ワゴンRは2008年6月に2003年度~2007年度国内軽自動車車名別新車新規届出台数5年連続No.1と、国内累計販売台数300万台を達成したのを記念して特別仕様車を設定した。それがこの「ワゴンR リミテッド」である。
3代目ワゴンR後期型(MH22S)リミテッドとは?特徴と違い
3代目後期、ワゴンRリミテッドのエクステリアはメッキビレットのフロントグリル、マルチリフレクタータイプのフォグランプ、LEDターンランプ付きドアミラー、ハイロー切替式のディスチャージヘッドランプを。
インテリアではアルカンターラとスエード調ジャージを採用した専用シート表皮に、メッシュ調のインパネセンターガーニッシュ、ブラックメッキのメーターベゼル&エアコンルーバーリング、サンドブラック柄のドアアームレスト、シルバーステッチ入り本革巻ステアリングホイール、専用ドアトリムクロスを
快適装備としてはフルオートエアコンを標準装備とし、内外装や機能面で特別感を高めたモデルとなっていた。
3代目後期ワゴンRリミテッドのエクステリア(外装)
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フロントには遠くからでも目立つ大型のビレット調メッキグリルを装備。これにスポーツタイプのRRでも使われていたHIDヘッドライトを組み合わせ、ノーマルとは大きく差別化した。さらにフォグランプも標準装備されている。
パット見ワゴンR RRに見えるがよく見るとメッキグリル部分が違うという構成だ。
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サイドから。リミテッド仕様としてLEDドアミラーターンランプが標準装備されている。
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リア。コンビランプはスティングレーで使われていたクリアータイプを装備。ハイマウントストップランプ付リアスポイラーも標準装備され見た目も洗練されている。なお、このテールランプは社外品が数多くリリースされているので交換するのも面白いだろう。
エンジン・機能装備・安全装備など
搭載されるエンジンはK6A型3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。自然吸気エンジンは最高出力54ps(40kW)/6500rpm、最大トルク6.4kg・m(63N・m)/3500rpmを発生。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WDだ。
3代目後期ワゴンRリミテッドのインテリア(内装)
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インパネ。リミテッド仕様としてステアリングは本皮巻仕様でシルバーステッチが施される。
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フロントシートはセパレートタイプ。リミテッド専用としてシート表皮にアルカンターラとスエード調ジャージを採用。アルカンターラ特有の生地感が適度なすわり心地と特別感を演出する。
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リアシートもアルカンターラ仕様。3代目から後部座席のスライド機構が備わったので、足元とラゲッジルームの広さをトレードオフで調節できるようになった。
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ラゲッジルーム。広さはリアシートのスライド機構で調節可能だ。
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リアシートを倒した状態。歴代のワゴンR同様にこの点はかなり広い。
3代目後期ワゴンRリミテッドの評価
3代目のワゴンR リミテッドはアルカンターラのシートにHIDヘッドライト、メッキグリルと、300万台達成を記念すべくノーマルとはかなり差別化された特別仕様車である。
ターボこそ無い点はターボ付きを考慮している人にマイナスだが、そうでない街乗り専用を考えている場合にはかなりプレミアム感のある軽自動車で、(燃費は劣るが購入価格のアドバンテージから)3代目ワゴンRを検討している人には是非とも選んで欲しい1台。顔つきがRRに似ているのでベーシック感は薄れいているが、この点が問題ないのであれば検討して欲しい。
中古市場では特別仕様車だったこともありあまりタマ数が少なく、希少車なっている。ただ、特別仕様車の割に価格的にはかなり安い部類でもし運良く見つければ即買といってもいい希少車だ。
4代目ではよりスタイリッシュなボディラインになるが、初代や2代目のイメージがある人には受け入れやすい3代目ワゴンRである。
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