【6代目・後期型】ダイハツ ミラ/ミラバン(L250V/L260V/L250S/L260S型) | シン・軽自動車マニア

【6代目・後期型】ダイハツ ミラ/ミラバン(L250V/L260V/L250S/L260S型)

ミラ

ミラはダイハツのハッチバック型軽自動車。本稿では6代目L250およびL260系の後期型(2005年8月~2006年10月)を扱う。

L250S_last (10)

出典:Goo-net
スポンサーリンク

6代目 ダイハツ・ミラとは?

2002年12月にフルモデルチェンジし、6代目となったミラ。

新規格から数えて2回目のフルモデルチェンジではハッチバック型でありながら全高が先代よりも75mmもアップし、「背の低いムーヴ」という表現が数多く聞かれた。6打目ミラはワゴンタイプであるムーブ寄りのモデルチェンジとなっている。

6代目では外観からも想像がつくようにプラットフォームを一新(3代目ムーヴのプラットフォームを適用)。

初代ミラの基本コンセプトである「広々空間&小粋なスタイル」を受け継ぎながら軽乗用車の本質である「高い経済性&高い実用性」に加えて「クラスを超えた高品質・高性能」を実現した革新的なパッケージングとなった。

ボディサイズは5代目の全長3395×全幅1475×全高1425mmから全長3395×全幅1475×全高1500mmと上述のとおり上方向に高さが75mmアップ。

全長と全幅は5代目と変わらないものの室内空間は室内長1720×室内幅1220×室内高1180mmから1895×1300×1250mmへと拡大。室内長と全高に至っては100mm以上もの大幅拡大となった。

これにより室内空間は飛躍的にアップ。ムーヴのようなゆったり広々とした居住空間を確保している。

インテリアも新プラットフォームに相応しくそれまでのデザインを一新。シンプルでありながら上質感を感じるデザインが与えられた。特にインパネは面構成とウェーブデザインで親しみやすい雰囲気を与えている。

エンジンは従来どおりの

  • EF-SE型直列3気筒SOHC自然吸気エンジン
  • EF-VE型直列3気筒DOHC自然吸気エンジン

に上級モデルの「AVY(アヴィ)」には

  • EF-DET型直列3気筒DOHCインタークーラー付ターボエンジン

の3種類に加えて

  • EF-VE型を直噴化したEF-VD型直列3気筒DOHC自然吸気エンジン

を設定。全部で4種類のラインナップとしていた。

このエンジンとアイドリングストップ機構を組み合わせることにより、ミラVグレードの5MTのFFで30.5km(10.5モード)を達成した。

スポンサーリンク

後期型6代目ミラとは?改良点と前期との違い

そのミラはデビューからおよそ3年後の2005年8月に内外装のリフレッシュを伴う大規模なマイナーチェンジを行い後期型となった。

乗用モデルでは外装に新しいグリルとバンパー、内装ではベージュ系のインパネとシートを採用し、前期型よりも上質感がアップしたのが特徴だ。

また、後期モデルではグレード整理が行われ、最上級のXグレードが廃止。Uグレードが最上級となった。

6代目・後期型ミラのグレード A、U、2シーター、V、D、Lの違いなど

6代目後期型ミラのグレード展開は乗用モデルが廉価グレード「D」、ミドルグレード「L」、低燃費仕様「V」の3種類。このうちミドルグレードLには3ドアモデル「L 3door」が設定されていた。

軽貨物(軽バン)のミラバンは廉価グレード「2シーター」、エントリー「A」、上級「U」の3種類。ミラバンはすべて3ドアのみ。

後期モデルには特別仕様車は非設定。上級・ラグジュアリー思考の「ミラアヴィ」はこちらから。

【後期型】ダイハツ ミラアヴィ(L250S/L260S型)

A

6代目ミラバンの廉価グレード。

エクステリアは

  • 樹脂タイプのドアミラー(手動式)
  • 樹脂タイプドアハンドル
  • 鉄チンホイール
  • リアプライバシーガラスレス

の軽バンらしい簡素な外観が特徴。

インテリアでも簡素化されたデザインで、とてもベーシック。ステアリングのメッキオーナメントすら付かない。

快適装備は

  • パワーステアリング(油圧式)
  • マニュアル式エアコン
  • AMラジオ
  • リアウィンドデフォッガー

などを標準装備。パワーウィンドウはオプション設定。キーレスエントリーは非設定。

安全装備は運転席エアバッグのみ標準装備で、助手席エアバッグとABSはセットでオプション設定。

ボディカラーは「ホワイト」と、「ブライトシルバーメタリック」の2種類のみ。

トランスミッションは5MTまたは3ATの2種類。

2シーター

6代目ミラバンの最廉価グレード。2名乗車限定の2シーターモデル。

Aグレードをベースにリアシートをレス仕様とし、ラゲッジスペースとしたグレード。リアシートを取り払ったことで一部装備を省略でき、新車価格と車体重量が下げられていた。

装備内容は「リアシート」が無いのと「フォースリミッター機構付きフロント3点式ELRシートベルト」が非装備な意外はAと同じ。

ただし、4WDが非設定で、2WDのみ。

U

6代目ミラバンの上級グレード。

装備はAグレードと同じだが、トランスミッションに4ATを採用したモデル。

Aグレードの3ATではなく、4ATの採用で燃費や静粛性が高められていた。

D

6代目後期ミラの乗用モデル・廉価グレード。5ドアのみの設定。

ミラバンに近い外観で、「樹脂タイプのドアミラー+アウタードアハンドル」、「プライバシーガラスレス」で簡素な外観が特徴。

ただしDグレードでは「ホイールキャップ」が標準装備となる。

インテリアでも2トーンカラーインパネを採用し、ヘッドレスト分離型シート、メッキオーナメント付きウレタンステアリングなど、バンよりも上質な内装となる。

スピードメーターはタコメーター無しのシンプルな1眼式を採用。

快適装備は

  • 電動パワーステアリング(※2WDは油圧式)
  • マニュアル式エアコン
  • 1DIN AM/FMカセット付きステレオ+10cmスピーカー

などを標準装備。ただしキーレスエントリーと集中ドアロックが非装備で、手動式の施錠となる。

ボディカラーはミラバンよりも豊富で、

  • ブラックマイカ
  • ホワイト
  • ラベンダーメタリックオバール
  • ライトローズメタリック or ローズメタリック
  • ブライトシルバーメタリック
  • カーディナルレッドマイカメタリック
  • シャンパンメタリックオパール

安全装備は運転席&助手席エアバッグを標準装備し、ABSはオプション設定。

トランスミッションは5MTまたは3ATで、駆動方式も2WDと4WDを設定する。

L

6代目後期ミラのミドルグレード。5ドアのほか、3ドアも設定する。

エクステリアにはDグレードに追加で

  • フロントメッキグリル
  • カラード電動式ドアミラー(4WDモデルはヒーテッドタイプ)
  • スモークガラス
  • カラードドアハンドル

インテリアでも2トーンカラーインパネに

  • メッキ付きエアコンレジスター
  • シルバー塗装センタークラスター

などの加飾で質感が向上する。

快適装備は

  • 集中ドアロック
  • キーレスエントリー

を標準装備し使い勝手を向上。トランスミッションや駆動方式、ボディカラーはDグレードと同じ。後期モデルでは前期の上級グレード「X」が廃止されたため、実質的な上級グレードでもあった。

V

6代目後期ミラの低燃費グレード。3ドアのみ。

6代目ミラで唯一のEF-VD型エンジン(直噴エンジン)を搭載し、車体の軽量化ともあわせて燃費性能を高めたエコカーグレード。

エクステリアでは軽量化のためミラバンのような手動式ドアミラーを採用。リアのプライバシーガラスも非装備で、簡素な見た目に。

一方で12インチアルミホイールを標準採用し、スチールホイールよりも重量抵抗を低減。

インテリアでもミラバンと同じモノトーンインパネを採用。シートもグレー色でヘッドレスト一体型のバンタイプのシートを採用する(※リアシートは乗用タイプを採用)。

快適装備のパワステは電動式を採用。このほかマニュアル式エアコンが付く程度で、パワーウィンドウやキーレスエントリーは非装備で軽量化。

トランスミッションは5MT、駆動方式も2WDの硬派な仕様ながら、ミラバンに匹敵する車体重量700kgを実現。低燃費と優れた加速性のがウリのモデルであった。

エクステリア(外装)

1100214A20160208E00717.jpg

出典:Goo-net

フロントデザイン。後期型では上級グレード(Lなどで)新たにメッキグリルを標準装備。ミラなどのベーシックモデルではデザインが無難なことが多いので6代目ミラにとってこの点はかなり新鮮だ。

これ以外にバンパーも新デザイン。前期では中央部が横に。サイドは縦に溝が入ったデザインだったが、後期型では大きく横に2本の帯を中心とするものへ変更。プラットホームを共有する同年代の3代目ムーヴ・後期型にかなり似たデザインとなっている。

L250S_last.jpg

出典:Goo-net

珍しいブラックカラーではメッキグリルがより栄える。

L250S_D_last (11)

出典:Goo-net

上級以外の廉価グレード(Dグレードなど)ではこのように非メッキタイプとなる。なお、商用モデルのバンタイプでは変更点はなく、前期型のままとなっている。

L250S_last (7)

出典:Goo-net

サイドから。このあたりは特に変更はない。ムーヴベースということで6代目ミラでは全高が先代よりも高くなっている。

ミドルグレードのLのみカラードドアミラー+カラードドアハンドルが付く。

L250S_first (14)

出典:Goo-net

足元はすべてのグレード(LグレードとDグレード)で12インチスチールホイール。

フルホイールキャップはLとDに装備。バンは非装備でスチールホイール。Vグレードのみアルミホイールとなる。タイヤサイズは145/80R12。

前期モデルには最上級のXグレードが存在し、13インチタイヤを履いていたが、後期モデルで廃止されている。

L250S_last (12)

出典:Goo-net

斜め後ろから。パット見同年代のムーヴをそのままミラサイズにしたような外観が特徴だ。

L250S_last (6)

出典:Goo-net

リア。この辺りも特に変更点はない。引き続き非エンブレムタイプの車名(Mira)デカールが付いている。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジンは3気筒の自然吸気エンジンのみで3種類。

廉価グレードのAや2シーター、Dグレード、LグレードはEF-SE型3気筒SOHC自然吸気エンジン。最高出力は48ps(35kW)/6400rpm、最大トルクは5.7kg・m(56N・m)/4800rpm。

上級グレードのUグレードではEF-VE型直列3気筒DOHC自然吸気エンジン。最高出力は58ps(43kW)/7600rpm、最大トルクは6.5kg・m(64N・m)/4000rpm。

5MT&FFオンリーのVグレードのみEF-VD型直噴3気筒DOHCエンジンで、最高出力は60ps(44kW)/7600rpm、最大トルクは6.6kg・m(65N・m)/4000rpm。

なお、ターボエンジンは前期型に引き続き、上級モデルのミラアヴィのみに搭載される。トランスミッションは3AT、4AT、5MTの3種類。

商用モデルのバンタイプでは3AT(ただしUグレードだけは4AT)または5MT。乗用モデルではATが3ATまたは4AT、マニュアルは5MTの2種類。

価格を抑えるべ3ATを積極採用し、4ATはLとUグレードなどに限られた。さらに面白のは直噴エンジンのVグレードは硬派にも3ドア&5MT&FFのみとなっていた。駆動方式はFFまたは4WDとなる。

安全装備として運転席&助手席エアバッグはグレード別に設定。ABSは全グレードでオプション設定となる。

6代目ミラ・L250V/L260V/L250S/L260Sの違い

6代目ミラのL250V/L260V/L250S/L260Sとではそれぞれ駆動方式や乗用モデル、貨物バンなどが異なる。

L250SとL250VはFFモデルの6代目ミラ。語尾にSが付くL250Sは乗用モデルで5ナンバーのFFの6代目ミラ。Vが付く方のL250Vは4ナンバーでFFの6代目ミラバン。

L260SとL260Vは4WDモデルの6代目ミラ。L260Sが5ナンバーの乗用モデルの4WDミラ。L260Vは4ナンバーで貨物タイプの4WDミラ。

ただし4WDにはビスカスカップリングを用い、滑ったときのみ4WDとなり、通常はFFとなるタイプ。街乗りでは扱いやすく生活4駆と呼ばれるタイプ。

インテリア(内装)

L250S_last (8)

出典:Goo-net

インパネ。乗用モデルではベージュ系を中心とした明るいカラーへ変更された。前期ではブラック&ブルー系のカラーでかつ商用モデルとあまり変化が無かったため、かなり印象が変わった。

なお、商用モデルでは内装に変更点はない。

L250S_last (9)

出典:Goo-net

スピードメーター。前期ではバックパネルがブルー系だったが、後期型ではホワイト系に。この点の印象も変化している。

L250S_last (2)

出典:Goo-net

フロントシートはセパレートタイプ。後期型ではベージュ系のシート表皮へと変更された。ドアトリムクロスと合わせて内装のイメージが明るくなった。

L250S_last (3)

出典:Goo-net

リアシート。

L250S_last (4)

出典:Goo-net

ラゲッジルーム。

L250S_last (5)

出典:Goo-net

リアシートを倒した状態。

まとめ

6代目ミラの後期モデルは上級グレードで内外装の変更が行われ、見た目と室内の雰囲気が一新された。

前期よりも全体的に質感がアップし、もともとベーシックだった6代目ミラにプラスポイントでアクセントが増えた形だ。

この後の7代目ミラではヘッドライトが挑戦的なデザインとなり保守的な路線から挑戦的な路線へと変更されため、旧来の角張った感じのヘッドライトが好きな人にとってはこちらの方が好みだろう。前期よりも外観や内装が良くなっているので6代目ミラに乗るのであれば後期型をオススメしたい。

中古市場では嬉しいことにかなり安価に購入できるモデルだ。一部4WDモデルは雪国での足車として需要が高いため例外だが、それ以外では全体的に安く、普段の足車として調度良い1台。

室内空間も先代の5代目より拡大しているので、5代目のイメージがある人あるいはそれ以前の旧規格の軽イメージがある人は室内の広さに驚くことだろう。

燃費や安全の最新技術では劣る点がかなりあるが、中古市場ではその価格の安さとベーシックな外観、室内空間が魅力の1台である。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ミラ
スポンサーリンク
シェアする
スポンサーリンク
シン・軽自動車マニア

コメント