i(アイ)は三菱のセダン型軽自動車。本稿では2007年12月~2009年10月までを中期型とし、これを扱う。
画像参照元:ガリバー
概要
2006年1月に登場したアイの特徴は軽自動車の中でも、R2やR1と同じくらい斬新なデザイン。コンセプトカーをそのまま市販化した異色の軽自動車としてデビューした。
5ドア4人のりの軽自動車としては珍しく、リアエンジン・ミッドシップマウントを採用し、室内空間を確保しながら重量配分の最適化により操縦安定性と走行性能を高めている。
かつてダイムラー・クライスラーとのいざこざがあったせいで途中2回も開発中止になったが、6年ちかく開発期間を経てようやく市販化された。
コンセプトは「軽自動車の新時代を切り開くプレミアムスモール」。
それまでの軽自動車の難題であった「デザインと居住性」、「居住性と衝突安全性」の二律背反する軽自動車の課題をアイではエンジンを後方に配置し後輪をメインとして駆動するリヤミッドシップレイアウト(MR)でアプローチしたものであった。
アイではエンジンをリア後方に配置したことによりデザインの制約から開放され、ボンネットからフロントガラスにかけてなめらから曲線のデザインが与えられ近未来的なワンモーションフォルムのスタイリングに。
またミッドシップレイアウトの特徴を生かしホイールベースは既存の軽自動車ではトップクラスの2550mmを実現していた。また、室内空間はコンパクトカーにも匹敵する居住スペースとラゲッジルームを両立した。
エンジンは新開発となるアルミ製DOHC12バルブMIVECインタークーラーターボエンジンと自然吸気エンジンの2種類を設定。
当時の軽乗用車では珍しい吸気側連続可変バルブタイミング機構のMIVECを取り入れ、これにインタークーラー付きターボと組み合わせてターボ仕様でありながら平成17年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆)と平成22年度燃費基準を達成していた。
サスペンションはフロントにマクファーソンストラット。リアは3リングド・ディオン式を採用。特にフロントはエンジンが無いことによるサスペンションの適切配置により十分なストロークを確保。
ロングホイールベースとも相まって上質感のあるフラットな乗り心地と優れた直進安定性、ハンドリングをバランスさせた。さらにロングホイールベースでありながらも最小回転半径は4.5m(同年代のeKワゴンと同程度)を達成している。
衝突安全性もフロント部分に十分な衝撃吸収ゾーンを設けることでエンジンが無いデメリットを相殺。フロント以外では大断面ストレートフレーム構造を設けて衝撃をボディ全体で吸収する構造とした。
側面衝突に対してもクロスメンバーやフロア、エンジンなどで全方位衝突安全性を高めている。
アイの特徴と他の軽乗用車との大きな違い
アイの最大の特徴はその丸っこい外観もあるが、エンジンを後方に配置し、後輪を駆動するMR方式を採用している点。
一般的な軽乗用車はエンジンをフロントに配置し、前タイヤを駆動するFFが主流で、一部ジムニーなどクロカン系やエブリィなどの軽バンではFRが採用されるものの、量産車でMR方式を採用する軽乗用車はとてもめずらしい。
過去にはスバル時代のディアスワゴンやサンバーバンがRR方式を採用していたが、これに匹敵するぐらい凝ったメカニズムを採用している点が他の軽乗用車との大きな違いである。
MR方式ゆえにリア寄りの前後重量配分(45:55)によりハンドリングもFFよりも素直で機敏に動き、高回転域では可変バルブタイミング機構も働いてスポーティーな走りを楽しめるなど優れた特徴がある。
またMR方式を採用したことで当時の軽乗用車としてはかなりのロングホイールベースである点もポイント。これにより直進安定性に優れたモデルでもある。
さらにエンジン搭載位置が低く低重心で、重量配分もとも相まって走りの性能も高い。
なお、この手のセダンタイプの軽自動車にしては後部座席が広く、ラゲッジスペースも奥行きが結構あり、使い勝手は良好。リアシートを倒すとフルフラットになる。
アイの中期型マイナーチェンジの改良点と前期との違いなど
中期型マイナーチェンジの内容
そのアイは2007年12月にマイナーチェンジをうけ中期型となった。
エクステリアではターボグレードのバンパーをブラックからボディ同色に変更。
パワーステアリングには「EPS+」追加装備し、軽快で自然なステアリングフィーリングと高速走行時の車両安定性を向上。
さらに前期で要望の大きかった低価格グレードとして、自然吸気エンジンモデルを追加。
快適装備では前期でミドルグレード以上に標準装備だった、「UV&ヒートプロテクトガラス」や、「電動格納式リモコンドアミラー」、「キーレスオペレーションシ」などの快適装備を下位グレードにも標準装備化(※Sグレードはオプション設定)。
ボディーカラーに「サクラピンクメタリック」と「ドーンシルバー」を追加。
インテリアでは運転席・助手席のシート形状を変更。座り心地とホールド性を向上させつつ、新シート生地(国際規格「エコテックス規格100」認証品)を採用。さらに後席の左右に、可倒式のアシストグリップを設定。
このほかセキュリティーアラームインジケーターメーター内に新採用した。
前期と中期の違い
前期と中期とではターボグレードでバンパーカラーが変更。ボディ同色となり、ターボ車の外観が若干異なる。
さらにボディカラーはピンク色の「サクラピンクメタリック」、と銀色「ドーンシルバー」が中期型で追加。
また廉価グレードのSグレードが自然吸気エンジン仕様に変更となり、SとMグレードの中間グレードにLとLXグレードが追加。
中期型はフロントシートのシート表皮と形状も変更され、中期型以降はホールド性が向上。表皮の質感もアップした。
快適装備では 「UV&ヒートプロテクトガラス」 がSグレードでもオプション選択できるようになった。
中期型アイのグレード構成 S、L、LX、M、G、ブルームエディションの違いなど
中期型アイのグレード展開は下から順に「S」、「L」、「LX」、「M」、「G」の5種類。
中期型ではSグレードが廉価グレードとなり、ターボエンジンから自然吸気エンジンに変更となった。これにより新車価格が約106万円~の低価格グレードとなり、前期の割高感が軽減された。
※2007年12月マイナーチェンジ(中期型)以降では自然吸気エンジンが追加され、装備見直しとグレード体系整理でエントリーグレードの新車価格が安くなった。
なお、通常モデル以外に特別仕様車として中期では「リミテッド」と「プレイエディション」の2種類が設定されていた。
S
中期型アイの廉価グレード。自然吸気エンジンを搭載し、快適装備なども厳選することで価格を抑えた。
エクステリアではディスチャージヘッドランプ、アルミホイール、電動格納ミラー、リバースポジション連動リヤ間欠ワイパー&ウォッシャーをオプション設定。
プライバシーガラスと UV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ) は中期型で標準装備となった。
インテリアではフルオートエアコンを標準装備するが、キーフリーシステムやプッシュエンジンスタート(キーレスオペレーションシステム)がオプション設定。
快適装備はパワステ、パワーウィンドウなどが標準装備だがインパネ一体型CD・AM/FMラジオ+スピーカーがオプション設定のオーディオレス仕様となってた。中期モデルでは 「UV&ヒートプロテクトガラス」 がオプション選択可能となった。
さらにインテリアは標準のグレーインテリアで固定。HDDナビゲーションは全グレードにオプション設定する。
安全装備は運転席&助手席エアバッグにABSを標準装備する。
L
中期型アイのベーシックグレード。自然吸気エンジン仕様で、Sよりも装備が豪華になる。
エクステリアではUV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ)、リバースポジション連動リヤ間欠ワイパー&ウォッシャー、電動格納ミラー、プライバシーガラスを標準装備。
快適装備ではキーレスオペレーションシステムとインパネ一体型オーディオを標準装備する。
インテリアではレッドインテリアが選択可能となり、グレー内装かレッド内装かの2色から選択可能となる。
LX
中期型アイの自然吸気エンジン・上級グレード。
Lグレードの装備に加えてエクステリアではGグレードと同じ15インチアルミホイールとディスチャージヘッドランプを標準装備し、スタイリッシュな雰囲気に。
ただしGグレードの本革巻きステアリングや本革シフトノブは非装備。
M
前期型アイのエントリーターボ仕様。Lグレードをベースにターボエンジンを搭載し、装備もLグレードと同じで利便性がアップする。
ただし、LXやGグレードに標準装備のアルミホイールはオプション設定で、価格が抑えられていた。
G
前期型アイの最上級ターボ仕様。Mグレードの装備に加えて内外装の質感が高くなる。
エクステリアでは15インチアルミホイールとディスチャージヘッドランプを標準装備。
インテリアでは本革巻きステアリングと本革巻きシフトノブの標準装備で、上級感がプラスされる。
特別仕様車 ブルームエディション
2007年12月設定の特別仕様車。Lグレードを女性に嬉しい特別装備を与えたモデル。
エクステリアでは「撥水機能付UV&ヒートプロテクトガラス」と「親水機能付き電動格納式リモコンドアミラー」、サイドクリアーターンシグナルランプを。
インテリアでは「Bloom Edition」専用の「ミント&ブラウンインテリア」を採用。運転席側だけでなく、助手席側にもバニティミラーを設定し女性からのニーズが高い快適性と安全機能を有する特別装備を与えいた。
特別仕様車 スポーツスタイルスタイルエディション
2007年9月設定の特別仕様車。スポーティな内外装与えてスポーツ仕様にしたてた特別モデル。
スポーツスタイルエディションはLグレードとGグレードをベースに、
外装ではグリル一体型フロントエアロバンパー、大型ルーフスポイラー、マフラーカッター、クリアターンシグナルを。
自然吸気エンジン仕様車ではリバースポジション連動リヤ間欠ワイパー&ウォッシャ-を標準装備としドアサッシュをブラック色に塗装した(※ターボ仕様ではベースモデルに既装備)。
内装ではブラックインテリア(インパネやドアトリムをブラック化)にピアノブラックセンター2DINパネル、本革巻ステアリングホイール(※ターボ仕様はベースモデルに既装備)、6スピーカーシステム(※オーディオレス)を与え内外装でスポーティな雰囲気を与えた特別仕様車。
三菱アイのターボグレードについて
中古で人気のアイ。走りが楽しめるターボグレードは
- 前期型(2006年1月~2007年11月)はS、M、Gグレード
- 中期型(2007年12月~2009年10月)はMとGグレード
- 後期型(2009年11月~)はTグレードのみ
となる。これ以外に特別仕様車のターボ車は「スポーツスタイルエディション(※Gグレードベース)」、「ロアコンプリートT」などがある。
エクステリア
エクステリア
フロントデザイン。中期型ではターボ仕様のバンパーのブラック塗り分けがなくなり、ボディ同色となった。これ以外は見た目の変更点は無く、前期と同じ。
中期型ではLとLXにUV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ)が標準装備となる(Sグレードはオプション設定)。
ディスチャージヘッドランプはGグレードとLXグレードに標準装備。LとMではオプション設定。Sには非設定。
サイドから。ミッドシップマウントにより室内長は軽自動車最長の2,550mmを確保。2006年時点であのN-BOXの2520mmをしのいでいる。
さらに軽自動車では唯一後面オフセット衝突にも対応している。また、リアエンジンがある荷物室は防熱対策がしっかりとされているので、荷物への影響はない。
アイの純正タイヤサイズ、ホイールキャップ
タイヤサイズは前後とも15インチだが、扁平率が異なりフロントが145/65R15。リアが175/55R15。荷重の重たいリアタイヤをワイド化することで、グリップ性能や優れた操縦安定性を実現する。
SとMグレードはスチールホイール+ホイールキャップ。アルミホイールはオプション設定。
アイの純正15インチアルミホイール
上級グレード(GグレードとLXグレード)ではアルミホイールを標準装備。
リア
リア。このあたりはR2のリアに似ている。コンビランプはマルチリフレクター式を採用し、全グレードにハイマウントストップランプが付く。
プライバシーガラスは後期モデルで全グレードに標準装備となった。
エンジン・機能装備・安全装備など
3B20型可変バルブタイミング機構(MIVEC)搭載エンジン
エンジンは吸気側に可変バルブタイミング機構MIVEC(マイベック)を搭載した3B20型直列3気筒DOHCターボとDOHC自然吸気エンジンの2種類。
これをラゲッジスペース下に斜め45度に傾斜させて搭載するMR方式を採用。
アイのために新開発したこのエンジンはシリンダーブロックをアルミ化し、インテークマニホールドには樹脂製を採用。
さらに電子スロットルの採用でターボエンジンでありながら滑らかなアクセルフィーリングを実現した。
さらに3B20型はアイでMR方式を実現スべく斜め45度に傾斜した状態で専用設計されたエンジンで、一般的なFF車のエンジンのように上方向に高さがなく、横方向に長い不思議な形状をしている。当時の三菱の技術力の高さがうかがえるシロモノ。
自然吸気エンジンの最高出力52ps(38kW)/7000rpm、最大トルク5.8kg・m(57N・m)/4000rpmを発生。
ターボエンジンエンジンの最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.6kg・m(94N・m)/3000rpmを発生。
斜め45度に傾斜させて搭載したエンジンは、ボディスタイルとは想像できないぐらい低重心となり、ロングホイールベースやMR方式と相まって驚くほどスポーティな走りを楽しめる。
トランスミッション、駆動方式、安全装備など
トランスミッションは4ATのみ。駆動方式はMR(ミッドシップエンジンリアドライブ)または4WDとなる。
安全装備として全グレードで運転席&助手席エアバッグにABSを全グレードに標準装備する。
三菱アイの持病・AT(オートマ)の不調&故障
三菱アイの持病として、ATの変速不良がある。これは3速から4速にシフトアップするとき、ギアが抜けて4速に入らなくなる現象だ。
同年代の2代目パジェロミニ、トッポBJ、eKワゴン、eKスポーツの4ATでも同様の不具合が見られる。
内容はバルブボディ内部のストッパープラグに不具合が生じて変速が上手く行われにくくなる。
これが発病すると冷間時に1速から2速へシフトアップするときに、ムチウチのような大きな変速ショックが発生しする。特に高速走行や登坂走行などを繰り返し、ATFが高油圧走行となるような使い方をすると壊れやすい。
アイの4ATに関するリコール情報:ミニカ、トッポBJ、eKシリーズ、アイの4A/T(バルブボデー)について
故障した場合はバルブボディASSYの交換で治るケースもあるがバルブボディで完治しない場合はATミッション交換修理となり、20万~30万円ほどかかるケースも。
そのためアイを購入する場合はかならず試乗して変速ショックが無いか、同時にリコール対応で対策部品に交換済みかを確認することと強くオススメする。
アイの盲点 タイヤ代が高い&打開策
アイは純正で前後違うタイヤサイズを採用している。これはMR方式によりリアの荷重が重たく、それを反映させてリアを太くしたためだが、まるでスポーツカーのS660のような構成である。
【後期型】ホンダ S660(JW5型)S660はホンダのオープンカー型軽自動車。本稿では2020年1月マイナーチェンジ~を後期型とし、これを扱う。画像参照元:ホンダ認定中古車概要2015年4月に登場したS660は、軽自動車の売れ筋モデルである箱…
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これが原因で、量販店(カー用品店)などで4本セットのタイヤを購入する際セット品が買えずコストがかさむ問題がある。
そのためアイはタイヤを購入する際は一般的な軽自動車よりもタイヤ代が高くなる傾向がある。特にスタッドレスタイヤ購入の際はそれが顕著で、15インチという少し大きめなサイズも要因だ。
タイヤ代を少しでも抑えたい場合は、ネット通販のバラ売りで前後2本ずつ購入し、取り付けれもらう方法がオススメ。
量販店では売れ筋のタイヤサイズ以外は割引がきかず、特殊サイズかつ2本ずつのアイ純正サイズも割引がほとんどない。
ネット通販であれば元々が安く、かなり安価に購入可能。取付が必要だが提携店や持ち込み可のお店を利用すればネット通販のタイヤでも問題ない。
そのためアイでタイヤ代を安く済ませたいのならネット通販によるタイヤ購入がオススメである。
三菱アイ ターボ車の見分け方
三菱のアイは中期型から自然吸気エンジンが追加され、ターボ付きとターボなしの2種類となった。
ただし一昔前のターボ車のようにボンネットにエアダクトが空いておらず、外観で見分けるのは少しむずかしい。
前期型であればターボ車のみバンパー下部が黒く塗り分けされているので、前期型のターボ車と中期以降の自然吸気エンジンとの見分けは可能だ。
ただし、中期型以降ではターボ車でもバンパー下部がボディ同色となったため、中期以降では見分けが難しい。
なお、インテリアでは最上級Gグレード(後期はTグレード)のみ本革巻きステアリングや本革シフトノブが付いているので、このあたりもターボ車の見分けるポイント。
Mグレードに関してはGと同じくターボ仕様だが、本革巻きステアリングでの判断はつかず、見分けが難しい。
インテリア(内装)
インパネ
インパネ。同年代のeKワゴンと比べるとすべて専用設計で、かつデザインが近代的でありコストがかかっていたのが容易に想像できる。ただし質感はプラスチック感強く、チープ感がある。
中期型ではインパネデザインの変更は特になく、前期と同じ。
本革巻きステアリング
ステアリングは上級のGグレードのみ本革巻きステアリング。
ウレタンステアリング
SとL、LX、Mはウレタンステアリング。
スピードメーター
スピードメーターはタコメーターがアナログ、スピードメーターがデジタルのハイブリッド式。
同年代のeKワゴンのメーターと構成は似ているが、こちらの方がシンプルかつ実用的なデザインで、どこか近未来的な雰囲気も感じさせるデザイン。今見ても古さを感じさせない。
フルオートエアコンパネル
エアコンは全グレードでオートエアコン(脱臭機能付クリーンエアフィルター)を採用。
一体型オーディオ
アイ純正AM/FMラジオ付CDプレーヤー。インパネ一体型オーディオで、デザインもかなり洗練されている。
なお、社外品オーディオやHDDナビゲーションを取り付ける場合は専用パネルに交換して2DINタイプを取り付ける。
シフトレバー
シフトは当時の軽自動車には珍しいゲート式フロアシフトを採用。
上級グレードではシフトノブの本革巻き仕様となる。
フロントシート(グレーインテリア)
フロントシートはセパレートタイプ。Sグレードではグレーインテリアのみ。
フロントシート(レッドインテリア)
廉価Sグレード以外のL、LX、MとGグレードではオプション設定でレッドインテリアが選択可能。シート表皮とインパネカラーの一部が赤色に変更さされる。
リアシート
リアシート。スライド機構が非装備で同年代のライバル他車(ワゴンRやムーヴ)に比べるとさすがに厳しいが、この手の軽自動車にしては足元は広く取られている。
ラゲッジスペース
ラゲッジルーム。昨今の軽自動車と比べると奥行きが結構あり、意外と広い。
スライド機構付きの軽自動車と比べると、荷物は結構載せられる。
ただしエンジンがこの下にあるので他の軽自動車よりラゲッジルームが上方向に少し狭くなっている。
ちなみにこのようにリアにエンジンが格納されている。
リアシートを倒した状態。フルフラットにすると高さが同じになるので使い勝手はかなり良い。
アイのまとめ
中期型アイの総評
中期型アイは追加された自然吸気エンジン仕様のグレード、快適装備の拡充、パワステのESP追加、シート表皮の変更など、細かいアップデートがなされたマイナーチェンジとなった。
外観こそほどんど変化していないが、グレード体系が増え新車価格も下がったことでライバルとの競争力も付いたマイナーチェンジだった。
その一方でさらに価格を抑えお手頃とした安い自然吸気エンジンのモデルは回さないとトルクが出ないエンジンで、メインターゲットであった女性にはこのエンジン特性(メカニズム)が理解されづらく、「壊れてるのか?」などと、良いイメージがあまり無かった。
NAはさすがに非力だが、ターボ仕様であればそこそこ速いので走りも楽しめ、リアエンジンや重量バランスからくる走行性能は他の軽自動車には無い魅力である。
スバルのR2と同じく今後このような尖った軽乗用車は2度と出てこないと思うので、分かる人にはたまらない1台でもある。
中古市場ではかつてよりも台数が減ってきており、不人気ゆえに過走行車は解体がすすんでいるものと思われる。いずれ入手が難しくなっていくので、安い今のうちに試してみるのも悪くない。
中期型アイの注意点
自然吸気エンジン仕様のSグレード、Lグレード、LXグレードはターボ車に比べるとかなり加速がもっさりしており、特に高速道路では辛い部分がある。
街乗りオンリーでゆっくり走るなら問題ないが、郊外や高速道路の利用がある場合はターボ車と乗り比べて確かめることをオススメする。
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