アトレーワゴンはダイハツのワンボックス型軽自動車。本稿では2代目S321系の中期型(2007年9月~2017年11月まで)を扱う。
出典:ダイハツ認定中古車
- 2代目 ダイハツ・アトレーワゴンとは?
- 2代目中期型・アトレーワゴンとは?改良点と前期との違い
- アトレーワゴン(S321G/S331G)とハイゼットカーゴ(S321V/S331V)との違い
- 2代目中期アトレーワゴンのグレード カスタムターボR、カスタムターボRS、カスタムターボRSリミテッドの違いなど
- エクステリア
- エンジン・機能装備・安全装備など
- 2代目アトレーワゴンS320G/S330Gと2代目アトレーワゴンS321GとS331との違い
- 2代目アトレーワゴン S321GとS331Gとの違い、ハイゼットカーゴの4WD(S331V)との違い
- 2代目アトレーワゴンS321GとS331Gの持病 不具合や故障しやすい箇所
- 初代・アトレーワゴン(S321G/S331G)は燃費が悪い&その原因とは?
- インテリア(内装)
- まとめ
2代目 ダイハツ・アトレーワゴンとは?
2005年5月にフルモデルチェンジし2代目となったダイハツのアトレーワゴン。
商用モデルのフルモデルチェンジから10ヶ月遅れの登場となった2代目は、先代同様に基本構造をハイゼットカーゴと共有しつつ外装や内装を乗用モデルとして上級なパーツに変更した軽自動車である。
先代までは乗用モデルはノーマルタイプとカスタムモデルの2本だてだったが、2代目ではスポーティーな外観のカスタムのみの構成となっている。
2代目アトレーワゴンでは優れた居住性と積載性を両立し、圧倒的な室内空間を実現。室内長はクラストップレベルの2015mm(後に2020mmに拡大)を確保。室内幅は1310mm、室内高は1350mmとし、4人が快適に乗りつつ十分な広さのラゲッジルームも同時に確保した。
ユーティリティにおいては大型グローブボックスやアンダーボックス、充実の収納スペースに加え、鉄板の穴あけ加工なしでボルトが取り付けられるユースフルナットとユースフルホールを採用した。
エクステリアは存在感と重厚感のある大型エアロバンパーにメッキグリル、軽ワンボックスとしては初となる4灯式のディスチャージヘッドライトを設定し、商用モデルのハイゼットカーゴと大幅な差別化を図った。
インテリアではメタル調のセンタークラスター、専用ファブリックシートの採用で内装面においても乗用モデルらしい上級感を演出。加えて液状制振材の採用により、エンジン透過音を大幅に低減すると共に、着力点の剛性も向上。遮音材の最適配置も行い、ハイレベルな静粛性を実現した。
エンジンは先代に引き続き全グレードでEF-DET型のターボエンジンを採用。ボディは衝突安全ボディーのTAFにデュアルSRSエアバック、プリテンショナー&フォースリミッター機構付フロント3点式ELRシートベルトを標準装備。さらにブレーキアシスト付きのABSも全グレードで標準装備とした。
2代目中期型・アトレーワゴンとは?改良点と前期との違い
出典:ダイハツ認定中古車
その2代目アトレーワゴンは2007年9月にマイナーチェンジを受け、中期型に。
中期型ではヘッドライトをインナーブラックとし、加えて新たなメッキグリル、ワイド感を表現した新フロントバンパーを採用しデザインを小変更。よりスポーティな顔つきとした。
リアのコンビランプでも新たにクリアーテールランプを採用し、ボディカラーも「プラムブラウンクリスタルマイカ」、「ブライトシルバーメタリック」の2色を追加し外装面をリフレッシュした。
エンジンは新型のKF-DET型ターボエンジンを採用。ターボの加給域を従来のEF-DET型よりも見直して低回転域から力強いトルクを発生。キビキビとした走りと低燃費を両立させた。
インテリアでもアトレーワゴン専用となる2トーンインパネを採用し、乗用モデルらしい上級感を演出。
内装もベージュカラーを基調とし、質感の高いシート表皮を採用した。これ以外ではインテグレートCD・AM/FM付ステレオを標準装備とし、最上級のRSリミテッドでは自発光式メーターを設定した。
便利機能としては前期モデルには非設定だった「パワースライドドア」を左側後方に新設定(※RSリミテッドのみ)。
オートエアコンとセキュリティーアラームは全グレードで標準装備とした。
アトレーワゴン(S321G/S331G)とハイゼットカーゴ(S321V/S331V)との違い
ハイゼットカーゴは4ナンバー軽貨物で軽バンと呼ばれるモデル。アトレーワゴンは5ナンバーで乗用モデルである。
ハイゼットカーゴとアトレーワゴンの違いは外装、内装、シート、グレード構成にある。
S321V/S331V ハイゼットカーゴのフロントデザイン
S321G/S332G2代目中期アトレーワゴンのフロントデザイン
出典:ダイハツ認定中古車
ハイゼットカーゴはベーシックなフロントデザインだが、アトレーワゴンは乗用モデルらしく専用4灯式ヘッドライトやメッキグリル、フォグランプ付きバンパー、LEDターンランプ付きドアミラーが与えられよりスタイリッシュな顔つき。
S321V/S331V ハイゼットカーゴのリア
S321W/S332W2代目中期アトレーワゴンのリア
出典:ダイハツ認定中古車
リアもアトレーワゴンではルーフスポイラーや専用リアバンパー、専用クリアーテールで差別化がなされる。また足元もハイゼットカーゴがスチールホイール(もしくはホイールキャップ)に対しアルミホイールとサイドアンダースポイラーを標準装備する。
スライドドアはアトレーワゴンもハイゼットカーゴも両側備えるが、アトレーワゴンが電動のパワースライドドアに対し、ハイゼットカーゴでは手動のスライドドア。
アトレーワゴンの方が豪華装備ゆえに車重が重たく、逆にハイゼットカーゴは簡略化されているので軽い。
ボディカラーもハイゼットカーゴは全4色に対し、アトレーワゴンでは全7色と豊富。
出典:ダイハツ認定中古車
インテリアでは大きく異なり、中期型アトレーワゴンでは専用インパネで完全差別化。質感が大幅向上する。特にスピードメーターはハイゼットカーゴの単眼式に対し専用3眼式となるなど明確な違いがある。
S321V/S331Vハイゼットカーゴのフロントシート クルーズ
S321W/S332Wアトレーワゴンのフロントシート
出典:ダイハツ認定中古車
さらにフロントシートはハイゼットカーゴがセパレート式に対し、アトレーワゴンではベンチシートを採用するなどよりゆったりと快適に乗れる。
リアシートもハイゼットカーゴよりアトレーワゴンの方が足元空間が広く、より快適な後部座席となる。
ただしエンジンとトランスミッションの組合せに違いがありハイゼットカーゴは自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類で5MT&3AT(後に4ATに置換)があり、特にクルーズターボには5MT&ターボの組合せがあるのに対し、アトレーワゴンでは全グレード4ATのみでターボエンジンのみの仕様となる。
そのため5MT&ターボを選択する場合は必然的にハイゼットカーゴのクルーズターボを選択する必要がある。
また4WDシステムもハイゼットカーゴがパートタイム4WDに対し、アトレーワゴンではフルタイム4WDの違いがある。
2代目中期アトレーワゴンのグレード カスタムターボR、カスタムターボRS、カスタムターボRSリミテッドの違いなど
2代目中期型アトレーワゴンのグレード展開はエントリー「カスタムターボR」、上級「カスタムターボRS」、最上級「カスタムターボRSリミテッド」の3種類。
中期型ではより豪華な装備を与えた「カスタムターボRSリミテッド」が追加された。
前期にあった特別仕様車の設定は無し。
軽バンのハイゼットカーゴについてはこちらから。

カスタムターボR
2代目中期アトレーワゴンのベーシックグレード。
出典:ダイハツ認定中古車
RSよりも一部装備を簡素化して価格をさげたグレード。ただし軽バンのハイゼットカーゴとは異なりターボエンジンを標準装備。内外装もカスタム用の専用装備が与えられる。
特に中期型以降ではインパネがアトレーワゴン専用デザインとなり、質感が大幅に向上した。
エクステリアでは
- カスタム用エアロバンパー(フロント/リア)
- サイドストーンガード
- カスタム用メッキグリル
- カスタム用メッキガーニッシュ(リア)
- カスタム用4灯式ヘッドライト
- 13インチスチールホイール+ホイールキャップ
RSに対してルーフエンドスポイラーやアルミホイール、ディスチャージヘッドランプ、フォグランプが非装備となる。
インテリアではメッキなどによる加飾がなく、シンプルな雰囲気。
快適装備・機能装備は
- フルオート式エアコン
- 電動格納ミラー
- パワステ
- パワードアロック
- 電波式キーレスエントリー
- 1DINタイプのAM/FM月CDステレオ&16cmスピーカー
- タコメーター付きスピードメーター
- リアヒーター
などを標準装備するが、「助手席側スライドドアイージークローザー」や「リアヒーター」などがオプション設定となる。パワースライドドアは非設定。
安全装備は
- デュアルSRSエアバッグ
- EBD付きABS
- プリテンショナー&フォースリミッター機構付きフロント3点ELRシートベルト
- チャイルドシート固定機構付きリヤ3点ELRシートベルト
- ISO FIX対応 チャイルドシート固定専用バー
などが標準装備となる。
カスタムターボRS
2代目中期アトレーワゴンの上級ターボ仕様。Rグレードよりも内外装が豪華になる。
出典:ダイハツ認定中古車
エクステリアでは
- 13インチアルミホイール
- サイドストーンガード
- ルーフエンドスポイラー
- ディスチャージヘッドランプ(ロービーム)
- フォグランプ
を標準装備。RSに対して「LEDターンランプ付きドアミラー」が非装備。
インテリアでは
- メッキインナーハンドル
- メッキシフトレバーボタン
- メッキドアロックノブ
を標準装備。メッキによる加飾でワンポイントのアクセントが与えられる。
MOMOの革巻きステアリングはRと同じくオプション設定するが、2012年の一部改良で廃止。ウレタンステアリングのみとなった。
快適装備は「助手席後方スライドドアイージークローザー」を標準装備する。リアヒーターはオプション設定。パワースライドドアも非装備で、手動式タイプ。
2010年8月の一部改良では「荷室アクセサリーソケット」が追加で標準装備となった。
カスタムターボRSリミテッド
2代目中期アトレーワゴンから追加された最上級グレード。
出典:ダイハツ認定中古車
RSに追加でエクステリアでは「LEDターンランプ付きドアミラー」に。
インテリアでは「自発光式メーター」や「フロントルームランプ」を。
快適装備ではモデル唯一の「助手席後方パワースライドドア」を標準装備。使い勝手が良くなる。
2010年8月の一部改良では「荷室アクセサリーソケット」と、「荷室蛍光灯」が追加で標準装備となった。
エクステリア
出典:ダイハツ認定中古車
フロントデザイン。後期型ではフロントグリルのデザインを変更。
前期では幅広い部分と2本と太いメッキラインの組み合わせだったが、後期では複数のラインを重ねたデザインとし高級車のようなグリルで上品さを演出した。
また、ヘッドライトのウィンカー部もクリアーからオレンジ色へ変更。バンパーも新デザインとし、RS以上の上級グレードではトップシェイドガラス、フォグランプ、ディスチャージヘッドライト(HID)を標準装備する。
出典:ダイハツ認定中古車
なお2015年4月マイナーチェンジでは再びウィンカーがクリアー化され、前期と同じ見た目になった。
出典:ダイハツ認定中古車
サイドから。リアアンダースポイラーやアルミホイールを標準装備する部分は同じだが、後期型では最上級の「RSリミテッド」を新設定。RSリミテッドでは左側パワースライドドアが標準装備されるほか、
出典:ダイハツ認定中古車
LEDターンランプ付ドアミラーも標準装備される。
足元は全グレード13インチアルミホイールで、タイヤサイズは165/65R13。
出典:ダイハツ認定中古車
リア。後期型ではコンビランプが刷新され、クリアータイプの新デザインに。
前期ではインナーメッキを使わないシルバー塗装タイプだったが、後期型ではインナーメッキを用いたクリスタルタイプとなっており後ろからの見た目がよくなった。
これ以外では前期同様にリアスポイラーを標準装備(※Rグレードには非装備)。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジンは前期(EF-DET型)とは異なりKF-DET型の3気筒ターボエンジンを搭載(これに伴い車両型式が変更)。
最高出力(64ps[47kw])や最大トルク(10.5kg・m[103N・m])自体は同じだが最高出力は5900rpmから5700rpmに。
トルクに至っては最大トルクの到達点が4000rpmから2800rpmに引き下げられ低回転からトルクが出るようになった。
エンジンは先代同様フロントシート真下に格納する。トランスミッションは全グレードで4ATのみ、駆動方式はFFまたはフルタイム4WD(回転差感応式カップリング式)だ。
安全装備として運転席&助手席エアバッグ、EBD付きABSを全グレードに標準装備する。
2代目アトレーワゴンS320G/S330Gと2代目アトレーワゴンS321GとS331との違い
2代目アトレーワゴンのS320/S330G型とS321G/S331G型との違いはエンジン型式。
下一桁に0が付く型式のものはデビュー当初2005年5月~中期マイナーチェンジ前の2007年8月までのモデルで、EF-DET型エンジンを搭載する。
下一桁に1が付く型式のものは2007年9月のマイナーチェンジ後で新型のKE-DET型エンジンを搭載するアトレーワゴン。
S321GはFFのKE-DET型エンジンを搭載するアトレーワゴン。S331Gは4WDでKF-DET型を搭載するアトレーワゴンとなる。
新型のKE-DET型エンジンの方が燃費性能が少し良くなっているので、燃費を気にする人は中期型以降のS321GまたはS331Gを選ぶようにしてほしい。
ただし、2代目中期のアトレーワゴンは、初期型KF型エンジンに関する不具合がいくつかある。
下記のような故障のリスクがあるため整備や交換など中古で購入の場合は不具合箇所の交換やメンテナンス、確認特に留意いただきたい。
2代目アトレーワゴン S321GとS331Gとの違い、ハイゼットカーゴの4WD(S331V)との違い
2代目アトレーワゴンS321GとS331Gとの違いは駆動方式。
S321Gは後輪を駆動するFRの2代目アトレーワゴン。S331GはS321Gをベースに前輪を駆動するフルタイム4WDのアトレーワゴン。
ただし4WDに関してはジムニーやパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、基本はFRで、前後の回転差が生じた時(滑った時など)に4WDとなるパッシブタイプのオンデマンド4WD方式。
パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。
なお、商用モデルのハイゼットカーゴの4WDとは4WDシステムが異なり、ハイゼットカーゴではスイッチで任意に切り替えて4WDとなるパートタイム4WDに対し(※ただし軽トラのようなデフロックは非装備)、乗用モデルのアトレーワゴンは自動で切り替わるフルタイム4WDとなる。
2代目アトレーワゴンS321GとS331Gの持病 不具合や故障しやすい箇所
初期型のKF型エンジンを搭載する2代目アトレーワゴンの中期型には故障しやすい箇所や持病ともいえる部分がいくつかある。特に新型エンジン搭載初期モデルではよく発生しやすい。
オイル漏れ
まずは定番のオイル漏れ。2代目アトレーワゴンに限らず4代目ムーヴカスタム(L175S/L185S)、エッセ、ムーヴコンテなど初期のKF型エンジンを搭載するダイハツ車はかなりの確率でオイル漏れが発生しやすく、ヘッドカバーとシリンダーヘッドの間からオイルが漏れやすい。
ヘッドカバーパッキン(ガスケット)の交換で修理できるが、漏れを放置するとオイルが想像以上に減ってエンジンにダメージを与え、最悪エンジンブローの原因となるので注意が必要だ。
オイルリング固着(オイルあがり、オイル消費)
また初期型のKFエンジンには有名な「オイルリング固着」という症状がある。
これはオイルリングがスラッジで固着し、オイルを大量消費する事態に発展する。メンテナンスに興味がないオーナーはたまにエンジンを高回転まで回すこともなく、オイル管理も疎かになっているケースがある。
また、この型のエンジンは普通のオイル交換頻度でもトラブルとなるケースがあり、よほどマメにオイル交換していないと発症するケースも。
特にKFエンジンが搭載された初期モデルにおいては個体によってはオイルリング固着の症状を抱えている可能性がある。
中古車で購入する前は記録簿や実物を確認し、マフラーから白煙が出てないか、オイル消費が激しくないかなどを確認することをオススメする。
ウォーターポンプの劣化
次にウォーターポンプ。これも初期のKF型エンジンでは有名な故障箇所で、後に対策品になるほど壊れやすかった。
初期段階ではキキキーという金属音やアイドリング時にガラガラ音が鳴り、症状がひどくなるとウォーターポンプのベアリングがもげる場合も。
ウォーターポンプも放置するとエンジンが冷却できなくなり、これが走行中に発生するとオーバーヒートとなって最悪エンジンブローに至るケースも。
2代目アトレーワゴンの中期モデルを買う場合はヘッドカバーからにじみや漏れがないか、ウォーターポンプから異音がしないか、あるいは交換済みかを確認すること(未交換の場合は予備整備で交換)をオススメする。
ウォーターポンプは過走行(約10万キロ)で寿命になるのが定説だが、KF型エンジンのウォーターポンプは例外で、低走行(5万キロぐらい)でもダメになるケースもある。
エンジンマウントの劣化
また、深刻な影響とはいかないまでも「エンジンマウント」にも持病的な不具合がある。具体的にはKF型エンジンのエンジンマウントゴムの劣化がしやすく、暖気後のアイドリングで運転席側やひどいときには助手席側の振動が激しくなる。なお、エンジンマウントに関してはリコールが出ていた(現在は延長保証期間が終了している)
格安で購入できてもエンジンブローで走行不能になっては修理に多額の費用がかかり、もう一度車本体を買い直すハメになりかねない。中古購入の際は要確認。
初代・アトレーワゴン(S321G/S331G)は燃費が悪い&その原因とは?
初代アトレーワゴンは燃費が悪いモデルである。
というのはこの手の軽ワンボックス全般にいえるのだが、車重が1トン近くもあり、ボディ形状も空力抵抗の大きい箱型形状、加えて初代アトレーワゴンは旧式のトルコン式4ATを採用しストップ・アンド・ゴーの多い街乗りでは伝達効率が悪く、燃費も悪くなる。
さらに4WDモデルで車重が2WDモデルよりも増え、路面状況によっては4WDとなるため走行抵抗も増す。
これら要因から実燃費は2WDモデルで10.34km/L~13.06km/L、4WDモデルに至っては6.58km/L~9.55km/Lと、リッター10に届かない時がある。
燃費を気にする人はアトレーワゴンを買うと少し後悔するので要注意。
インテリア(内装)
インパネ。後期型では乗用モデル専用のインパネが与えられ、商用モデルとは完全に差別化された。後期では全グレードでオートエアコンを標準装備。
スピードメーターもタコメーターが独立した上級感のあるタイプに。
さらに自発光式メーターとなっていて、夜間はとても見やすい。
出典:ダイハツ認定中古車
フロントシートはベンチシートタイプ。後期ではシートが刷新されカラーもベージュ系に。
出典:ダイハツ認定中古車
リアシート。
出典:ダイハツ認定中古車
ラゲッジルーム。
出典:ダイハツ認定中古車
リアシートを倒した状態。
まとめ
初代・中期アトレーワゴンの総評
2代目アトレーワゴンの中期型は、前期よりも上品になった外観にマイナスポイントであった内装が刷新され内外装ともに高級感のある軽ワンボックスカーに生まれ変わった。
この手の1BOXタイプは、各社、軽規格の最大サイズまで使い切るので形が似たり寄ったりになるのだがその中でもダイハツのアトレーワゴンは唯一ヘッドライトにハイロー独立の2灯式を採用しているのが最大の特徴である。
これによりフロントからの見た目はスポーティな感じで、他の1BOXとは違った個性が出ているだろう。メカニズムでは新エンジン搭載(KF-DET型)により最大トルクが引き下げられたことでより扱いやすいターボエンジンとなり、前期型よりも乗りやすくなった。
ただし車重が1トン近くもあるので、パジェロミニのように鈍足でターボといっても加速を期待してはいけない。ターボは1トンもの車重を引っ張るための補助装置と考えたほうが良い(NAでは非力すぎて、郊外や高速では非常に辛い)。それよりかは室内空間の広さや使い勝手を中心に考えるのが良いだろう。
前述のとおり、アトレーワゴンはこの年代の軽1BOXの中では唯一の4灯式&ディスチャージ搭載車。この手の軽1BOXを探している人で、4灯式が好きだったりフロントマスクが気に入った人は購入を検討されてはどうだろうか。
中古市場では初代・中期アトレーワゴンが比較的安価な価格帯に
中古市場では年数経過により以前よりも買いやすい価格帯になってきた。
過走行のものも増えているが、低走行のモデルでも50~60万円程度の価格帯が増えている。中期モデルはKF型エンジンに由来する不具合があるため、対策済みかなど状態をよく確認すること。
また燃費も軽自動車にしては良くないのでこのあたりはよく検討してほしい。
OEMモデル スバル・ディアスワゴン
なお、2009年9月にはスバル製ディアスワゴンの後継としてOEM供給された。エンブレムのみの変更であるが気になった人はこちらもチェックだ。

MTモデル&ターボで楽しみたい人はハイゼットカーゴ・クルーズターボがオススメ
ちなみに乗用モデルのアトレーワゴンには5MT&ターボの組合せが無いが、軽貨物のハイゼットカーゴにはクルーズターボというグレードに5MTターボが存在する。
軽ワンボックスでも走りを楽しみたい場合は、クルーズターボがオススメ。

コメント
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今日 街を歩いていたら
「あれ? トヨタマークの黄色ナンバーだ。」
とびっくり。
トヨタもついに軽自動車の販売を始めたんですね。
ダイハツのOEMかな。
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トンサン こんばんは。コメントありがとうございます。
僕もトヨタの軽自動車は見ましたよ。それにしても違和感だらけでしたね。楕円形のエンブレムは同じなんですが、中身が"D"じゃなくて"T"ですから。
トヨタは以前、軽自動車をOEMでダイハツから供給を受けると発表しました。
http://toyota.jp/pixisspace/
僕が見たのはピクシススペースという、ダイハツでいうムーブコンテのOEM版です。
http://toyota.jp/pixisspace/
今は軽自動車がよく売れる時代なので、子会社のダイハツでけなくトヨタでも扱うようにしたらしいです。ただしメインはダイハツなので、宣伝は殆どやってません。ゆくゆくは普通車への乗り換えを見据えているのでしょう。同じくダイハツからのOEMとなったスバルの軽自動車は、芸人使ってCMやってますが。
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>ゆくゆくは普通車への乗り換えを見据えているのでしょう。
逆ですよ。
今や車は「快適な足」としての役割なんです。
それなら維持費が安い方がいい。
車はステータスシンボルではなくなったんです。
普通車から軽自動車に乗り換える人を、自社販売して囲い込もうとしているのです。
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なるほど。確かにスズキの社長あたりがテレビで「今はかっこ悪くても燃費で売れる時代」と言ってました。軽自動車を選ぶ理由は、「足」としてのウエイトが高いんですね。
ただ、それだけ軽自動車を選ぶ人が増えれば、中にはスタイリングや走りなど、非実用性を求める人も出てくるでしょうね。ホンダの「N ONE」がヒットできるかが、それを見極めるポイントかもしれません。