【2代目・後期型】スバル ステラカスタム(LA100F/LA110F型) 概要解説

ステラカスタム

ステラはスバルのワゴン型軽自動車。ダイハツ・ムーヴのOEMモデルで、ステラカスタムはそのスポーティーモデルである。本稿では2代目・LA100FおよびLA110F系の2013年1月マイナーチェンジ~2014年11月までを後期型とし、これを扱う。

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画像参照元:Goo-net

概要

スバルの2代目ステラカスタムはダイハツとの業務提携強化発表後、5代目前期ムーヴ・カスタムのOEM供給を受けて2011年5月にデビューした。

2代目ステラのコンセプトは「Smart Active Small」。広い室内空間に扱いやすさ、優れた燃費性能が特徴のモデルとなっている。

ベースが初代とは異なりダイハツ製・5代目ムーヴカスタム(前期型)となったことで室内空間は飛躍的に拡大。室内長は初代ステラの1785mmから2075mmに。

室内幅は1205mmから1350mm。室内高は1295mmから1280mmとわずかにダウンだが、奥行きと横幅の大幅拡大で(この手の軽にしては)初代のちょっと小さめな室内空間から一転。ライバルと同じ巨大な空間へと生まれ変わっている。

メカニズムではOEM供給にあたりスバル伝統の…ではなく、すべてダイハツ製のメカニズムに切り替わった。エンジンは改良型の第2世代KF型エンジンを採用し、トランスミッションも全グレードでCVTを採用。スバルの軽乗用車では初となるアイドリングストップ(※電動オイルポンプを廃止し、変速制御域の最適化したタイプ)も採用した。

エコ分野ではこれまたスバルの軽乗用車では初めてとなるストップランプのLED化で省電力をアップ。ノーマルステラとステラカスタムの両方でLEDストップランプが標準採用となった。これに上述のエンジンやトランスミッション。アイドリングや省電力化によりFFモデルでは27.0km/L(10.5モード)の低燃費を実現した。

安全面では「セーフティパック」(SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグ、ダブルプリテンショナー&フォースリミッター機能付きフロント3点式ELRシートベルトの3点セット)がムーヴカスタムにオプション設定。

カスタムのRSには「インテリジェントドラインビングアシストパック」(衝突被害軽減ブレーキ、車載カメラを利用した車線逸脱防止支援機能、VSC、全車速対応型レーダークルーズコントロールの4点セット)もオプション設定となっていた。

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そのカスタムモデルである「ステラカスタム」は初代同様にノーマルに対し専用ヘッドライトやメッキグリル、フォグランプ付きエアロバンパーにサイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラー、専用コンビランプなどで外装をスポーティーにあしらったモデルである。

内装でもブラックインテリアの採用でノーマルよりも上級かつスタイリッシュな印象を与えている。ベースは5代目・前期型のムーヴカスタムとなるが、スバルへのOEM供給にあたってはエンブレム以外にフロントグリルとフロントバンパーを小変更。わずかではあるが差別化がなされている。

元々ステラはノーマルのステラとスポーティーなステラカスタムの2本立てだったが、OEM元のムーブにもならって同じ2本立てを継続した。

なお、スバル仕様として外装以外では全グレードでフロントスタビライザーを標準装備。安心感のある快適な走りを実現した。

また、ベースの5代目ムーヴでは設定のなかった運転席シートリフター、チルトステアリング、フロントシートベルトショルダーアジャスターも全グレードで標準装備とし、最適な運転姿勢が取れるようこだわりが反映されている。

後期型・2代目ステラカスタムLA100F/LA110Fの特徴と5代目ダイハツ・ムーヴカスタムLA100S/LA110Sとの違い

そして2代目ステラはデビューから約1年半後の2013年1月にビッグマイナーチェンジを受け後期型となった。

ベースの5代目ムーヴがライバルであるワゴンRの攻勢を受けてモデルサイクルの前倒しに伴い、ステラも通常よりはやいマイナーチェンジとなった。

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後期型ではベースモデル同様にフロントデザインを大幅変更したほか、クリアーコンビランプとストップランプのLEDを大幅増量。

内装ではそれまでのセンターメーターから通常メーターに戻し、インパネデザインを一新。メカニズムではスバル初となる軽乗用車での自動支援ブレーキの「スマートアシスト」をグレード別に採用。内外装のリフレッシュと自動ブレーキにより大幅なアップデートとなっている。

エクステリア(外装)

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2代目前期のステラカスタムは、ベースより若干の変更を加えての小規模な違いのみだったが今回の後期型ではそれ以上の変更となり個性が演出された。

ちょうどスズキ&マツダのワゴンR&フレア(旧AZワゴン)の関係に近いものがあり、少しでも生産台数を上げるための作戦と思われる。ベースとの大きな違いはフロントグリル

。ダイハツ版では前期型に似た横にラインの入った大型メッキグリルだったがスバル版ではグリルの奥が透けて見えるアクリル調のグリルに変更されている。グリルのデザインは格子状に近いものとなり、前期と比べるとひと目で違いがわかるデザインとなった。

その他バンパーも前期と同じくヘキサゴン型の開口部を持つデザインのバンパーとなっている。さらにフォグランプとウィンカー部には専用のブラックカーバーが付いて同社のBRZを連想させるデザインとなっている。

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なおこちらがベースの5代目後期型ムーヴカスタム。グリルとバンパー部のデザインが違う。

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横から。ここらへんはベースと同じだ。ムーヴと同じくボンネットの角が鋭角になって普通車っぽい見た目になった。カスタム仕様としてターンランプ付きドアミラーを標準装備。セキュリティーアラームも備える。

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足元は自然吸気エンジンで14インチアルミホイール。前期型と同じくフロントスタビライザーを標準装備。後期型では全グレードで14インチのベンチレーテッドディスクブレーキも標準装備とした。

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ターボ仕様(RS)で15インチアルミホイールとなる。

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リア。エンブレム以外はベースと同じ。コンビランプもクリアータイプへ変更されているのも同じ。

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ストップランプはLED仕様だが、前期よりもLEDの数が増えて眩しいぐらい明るくなった。リアへのアピールは抜群だ。

エンジン・機能

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エンジンはKF型直列3気筒DOHC自然吸気エンジン(カスタムR)とインタークーラー付きターボ(カスタムRS)の2種類。

先代ではスバル伝統のスーパーチャージャーであったがベースがムーヴなのに伴いターボになっている。

自然吸気エンジンは最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。

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ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6400rpm、最大トルク9.4kg・m(92N・m)/4000rpm。

トランスミッションは全グレードでCVTのみとなり駆動方式はFFまたは4WDとなる。ムーヴでお馴染みのスマートアシストもグレードにより設定される。

その他アイドリングストップはグレード別。横滑り防止装置のVDCはオプション設定。2013年8月マイナーチェンジ以降のスマートアシストグレードでは低速域衝突回避支援ブレーキ機能、誤発進抑制制御機能、先行車発進お知らせ機能、VDCの4つが標準搭載される。

後期型ではベースと同じくミライースの「e:Sテクノロジー」をさらに進化させ軽自動車初の「CVTサーモコントローラー」を採用。エコアイドルも車速9km/h以下でアイドリングストップするよう停止タイミングを変更したことでアイドリングストップ時間が延長し、無駄な燃料の消費を抑えた。

また、CVTにおいて変速ギアのハイギヤード化。ボディも空力抵抗を抑え車高を落としたことでFFモデルでは29.0km/L(JC08モード)を達成した。

安全技術としては自動ブレーキの「スマートアシスト」をグレード別に初設定。「スマートアシスト」はアクセルとブレーキの踏み間違いによる衝突を防ぐ「誤発進抑制制御機能」の他に、「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」、「先行車発進お知らせ機能」、「VSC&TRC」などをセットにしたもので、軽乗用車でありながら安心&安全の技術をプラスさせた。

2代目ステラカスタムLA100FとLA110Fとの違い

2代目ステラカスタムのLA100FとLA110F型との違いは駆動方式。LA100Fは前輪を駆動するFFモデルのステラカスタム。

LA110FはLA100Fをベースに全部のタイヤを駆動するAWDモデルの2代目ステラカスタム。

なお、AWDシステムにはビスカスカップリングを用いた生活4駆と呼ばれるAWDシステムが採用される。

これはジムニーパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、基本はFFで、前後の回転差が生じた時(滑った時など)に4WDとなるたパッシブタイプのオンデマンド4WD方式。

パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。

なお、OEM元の5代目ムーヴカスタムのLA100SはLA100Fと。LA110SはLA110Fの兄弟モデルで中身は基本的に同じと考えて良い。

初代ステラカスタム(RN1/RN2)と2代目ステラカスタムLA100FとLA110Fとの違い

初代ステラカスタム(RN1/RN2)はR2を流用した作りで、足回りは4輪独立懸架式サスペンション。エンジンはEN07型4気筒エンジン。過給器モデルにはスーパーチャージャーを組み合わせる。

一方、2代目ステラカスタムは5代目ダイハツムーヴのOEMモデルとなり、セッティングなどがスバル仕様となっているものの、中身はダイハツ製で、足回りはマクファーソン・ストラット式コイルスプリング、3気筒エンジン、ターボチャージャーを組み合わせる。

初代ステラはR2の流用のため、室内空間が同年代のムーヴやワゴンRと比較すると若干狭い特徴があった。その分独立懸架式サスペンションにより凹凸路面での乗り心地は良好。外観は他社に似ていても中身はスバルらしいモデルであった。

一方の2代目ステラカスタムは5代目ムーヴカスタムがベースのため車内は広くなったものの足回りやエンジンは基本的にムーヴそのもの。初代ステラカスタムとはまったくの別物となっている。

インテリア(内装)

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インパネ。ステアリングのエンジン以外はムーブカスタムと同じ。前期ではセンターメーターだったが後期型では従来タイプに先祖返りしている。

自然吸気エンジンではノーマルの本革巻ステアリングホイール。最上級のRSではモモ製本革巻ステアリングホイールとなる。前期型と同じくチルトステアリングも標準装備。

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スピードメーター。全グレードでタコメーター付き。

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フロントシートはベンチシートタイプ。このあたりは前期型と同じだ。

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リアシートは足元が広く普通車以上の広さだろうか。前期型同様にスライド機構付き。

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その分ラゲッジルームは狭い。

まとめ

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2代目後期のステラカスタムは前期以上に個性が演出されたOEMモデルである。

初代のスバル魂が注入されたステラカスタムに比べるとスーパーチャージャーも4気筒エンジンも独立懸架式サスペンションの何ひとつもないのでスバリストには魅力が感じられないかもしれないが、この手の軽自動車としては完成度が高く、ムーヴを買おうと思っている人にはデザイン違いの兄弟車ということで選択肢に入るだろう。

スズキ・ワゴンRのOEM版である「マツダ・フレア(旧AZワゴン)」と同じくムーヴに比べればこのステラカスタムはマイナーな車なので他人とかぶる可能性も低い。そういった意味でも個性を選ぶことのできる1台である。

中古市場では前期型は10年落ちとなるモデル。後期型でもこれに近く以前と比べるとかなり手頃な価格帯になっている。5代目ムーヴカスタムのOEMモデルであるが、スバル風のデザインとセッティングがなされているため、あえてスバル版を選んでみるのも面白い。

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