【初代・後期型 4独サス&4気筒&スーチャー搭載】スバル ステラカスタム(RN1/RN2型) | シン・軽自動車マニア

【初代・後期型 4独サス&4気筒&スーチャー搭載】スバル ステラカスタム(RN1/RN2型)

ステラカスタム

ステラはスバルが生産するワゴンタイプの軽自動車。ステラカスタムはそのカスタムモデルである。本記事では初代RN1/RN2系の2009年11月~2011年4月のステラカスタムを後期型とし、これを扱う(※尚、現行のステラはダイハツによるムーブのOEM供給車(エンブレムのみスバルで、生産はダイハツ)である。

RN1_custom_last (12)

出典:スバル認定中古車

スポンサーリンク

スバル 初代・ステラとは?

2006年6月にデビューした初代ステラ。ステラとはイタリア語の「Stella」に由来し、メーカー曰く「使っていただくすべての方々にとって、光り輝く存在になるようにとの思いを込めた。」とのこと。

ステラは「たのしい関係空間」をテーマに子持ちの母親をメインターゲットとし、それまでのスバルには無かった広い室内空間と多彩なシートアレンジ、収納スペースなどのユーティリティが与えられたモデルである。

これにメカニズムではスバル伝統もしくはお家芸ともいうべき4気筒エンジンに4輪独立サスペンション、無段変速機のi-CVT、一部モデルではスーパーチャージャーなどを組み合わせ、ただ室内が広い実用モデルにおさまらず見えないところでスバルのこだわりも感じられるモデルとなっている。

RN1_custom_first (14)

ここまで見ればステラはスバルらしい新ジャンルの軽乗用車にみえるが、実は当初から予定されていたものではなくそれよりも前にデビューしたR2の販売不信を受け、R2をベースに急ごしらえで作られた車である。

そのスピードは設計から販売に至るまでわずか11か月という驚きのはやさで、プラットフォームを流用したとはいえスズキやダイハツもびっくりな短期間であった。

R2の面影は(流用ゆえに)エンジンルームやインパネ、スピードメーターなどの垣間見え、R2ベースのため若干室内が同年代の他社よりも若干狭いなど初代ステラ特有の特徴があった。

R2時代ではムーブワゴンRにデザインや独自性で勝負を挑んだのだったが、結局は似たような車種を出すところに落ち着いた。軽自動車という実用性が重視される市場では、全体的に見ればスペース派の方が多くR2はそこまで大ヒットとはならなかったようである。

スポンサーリンク

ステラカスタムとは?標準ステラとの違いなど

そのカスタムモデルである「ステラカスタム」はダイハツ・ムーブでいうところのムーブカスタムに相当する車種で、外観に専用パーツを用いてスポーティー仕立てたモデル。

エクステリアでは

  • 専用4灯式プロジェクター式ヘッドライト
  • 専用メッキグリル
  • 専用エアロバンパー
  • 大型フォグランプ
  • サイドアンダースポイラー
  • ルーフエンドスポイラー
  • アルミホイール

インテリアでは

  • ブラック内装
  • タコメーター付きスピードメーター
  • 革巻きステアリング&革巻きシフトノブ

など上質かつスポーティな雰囲気が与えられる。

もちろんライバル同様に過給器モデルを設定し、加えて初代ステラでは伝統の4輪独立懸架サスペンションによる乗り心地の良さが特徴であった。

後期型・初代ステラカスタムとは改良点と前期との違い

2009年11月のマイナーチェンジ(D型)でステラカスタムはフロントデザインの変更を伴い後期型に。

後期型ではメッキグリルとフォグランプまわりとアルミホイールのデザインを変更し、前期よりも力強さやスタイリッシュ感、もしくは精悍なイメージを与えた。

この他内装では新シート表皮の採用。新ボディカラーとしては特別仕様車限定色だった「WRブルー・マイカ」をカタログカラーに昇格。

かつてのプレオRSのような鮮やかなスバルブルーをボディカラーに設定し、内外装で商品力を強化したマイナーチェンジとなっている。

後期・初代ステラカスタムのグレード一覧 カスタムR、カスタムRリミテッド、カスタムRSの違いなど

初代・後期ステラカスタムのグレード展開はベーシック・自然吸気エンジン「R」、上級・自然吸気エンジン「カスタムR リミテッド」、上級・スーパーチャージャー搭載「RS」の3種類。

このほかもうひとつのカスタム・レトロ仕様として「リベスタ」とスーパーチャージャー仕様「リベスタ S」が設定されていた。

【初代・レトロ仕様】スバル ステラ リベスタ(RN1/RN2型)

カスタムR

初代ステラカスタムのベーシックグレード。カスタムの中では一番安いグレードで、過給器が付かない自然吸気エンジン仕様。

エクステリアでは

  • 専用ヘッドライト
  • サイドアンダースポイラー
  • フォグランプ
  • LEDターンランプ付きドアミラー

インテリアでは

  • ブラック内装
  • ウレタンステアリング
  • マニュアル式エアコン
  • タコメーター付きスピードメーター

など標準ステラよりは上級かつスポーティな内外装となる。

ただしアルミホイールやリアスポイラー、ディスチャージヘッドライトはオプション設定。

カスタムR リミテッド

初代・後期ステラカスタムの上級グレード。

元はスバル車発売50 周年を記念して発売された特別仕様車で、後にカタロググレードに昇格。

RリミテッドではカスタムRグレードをベースにGD系インプレッサSTIやその他のスポーティーなグレードのみに設定されていたスバル・ブランドカラーの「WRブルー・マイカ」を専用色として設定。

RSグレードに準じたスポーティな内外装をまっとたグレード。

Rグレードに追加でエクステリアでは

  • ディスチャージヘッドライト
  • 14インチアルミホイール
  • リアスポイラー

インテリアや機能装備としては

  • 革巻きステアリング
  • 独立3眼エレクトロルミネセントメーター
  • フルオートエアコン
  • キーレスアクセス&キーレススタートシステム

などを標準装備し、内外装でスポーティ感を高めた自然吸気エンジンの上級グレード。

【初代・前期型&後期型】スバル ステラカスタム Rリミテッド(RN1/RN2型)

カスタムRS

初代・後期ステラカスタムの最上級・過給器エンジン搭載モデル。

インタークーラー付きスーパーチャージャーによる加給でパワフルな走りと、スポーティな内外装が特徴。

専用のエアインテーク付きボンネットが付き、カスタムRリミテッドと同じく

  • アルミホイール
  • ディスチャージヘッドライト
  • リアスポイラー
  • フロントスタビライザー
  • 独立3眼エレクトロルミネセントメーター
  • スポーツモードボタン

などを標準装備する。またRSのみi-CVTに「スポーツモード」が搭載され、スイッチONにすると変速プログラムが加速寄りに変化し、スポーティな走りを楽しめる。

後期・初代ステラカスタムのエクステリア(外装)

RN1_custom_last (21)

フロントデザイン。後期型ではメッキグリルのデザインを変更しより大型化した。前期型では上部に太いメッキグリル。中央部に3本線となっていたが、後期型ではエアロダイナミック形状のものを3つ並べた形に。

また、フォグランプもシルバーガーニッシュを用いボディカラーと異なるアクセントを用いることでスタイリッシュ感がアップ。バンパーの開口部も形状変更され全体的にスタイリッシュ感や精悍さがアップしている。

RN1_custom_last (15)

ヘッドライトは引き続き4灯式のプロジェクター式となり、ロービーム側にディスチャージヘッドライトがRSとRリミテッドで標準装備。Rグレードはオプション設定となる。

RN1_custom_first (8)

前期型に引き続きボンネットのエアダクトは採用され、自然吸気エンジンでは穴が無い。

RN1_custom_last (7)

サイド。後期型ではアルミホイールのデザインが変更された(Rグレードのみオプション設定)。ボディカラーは前期型の特別仕様車、「カスタムRS Sエディション」のみに専用設定されていた「WRブルー」がカタログカラーに昇格している。

RN1_custom_last (5)

リア。ルーフスポイラーは2008年11月(C型)マイナーチェンジで新形状となっている。これ以外は前期型と同じ。

エンジン・機能装備・安全装備など

RN1_custom_last (3)

エンジンは前期型と同じくEN07型直列4気筒DOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付きスーパーチャージャーエンジンの2種類。

自然吸気エンジンでは最高出力54ps(40kW)/6400rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4400rpm。

RN1_custom_last (4)

スーパーチャージャー仕様では最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.5kg・m(93N・m)/4000rpm。

かつてのスーパーチャージャー仕様エンジンではハイオク仕様となっていたが、ステラでは燃費に重点を置いたため、レギュラー仕様となり先代のプレオRSやR2の前期型スーパーチャージャー仕様車よりトルクが1.0kg落ちている。トランスミッションはCVTのみ。駆動方式はFFまたは4WDとなる。

安全装備として運転席&助手席エアバッグとEBD付きABSを全グレードに標準装備する。

初代ステラカスタム RN1とRN2型との違い

初代ステラカスタム RN1とRN2との違いは駆動方式。RN1は前輪を駆動するFFの初代ステラカスタム。

RN2はRN1をベースにすべてのタイヤを駆動するAWDのステラカスタム。

4WDシステムにはビスカスカップリングを用いたオンデマンド式が採用され、普段はFFで走行し、悪路や雪道などで後輪に差分が発生すると自動的に4WDへ切り替わるタイプ。

これはジムニーパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。

後期・初代ステラカスタムのインテリア(内装)

RN1_custom_last (18)

インパネ。デザイン変更そのものはないが、後期型ではインパネの上(スピードメーターの上あたり)に収納ボックスを追加し利便性を向上させている。

この他、前期型の2008年11月(C型)マイナーチェンジで青色LED間接照明・マップランプ・ルーフランプ・小物入れを一体化したオーバーヘッドコンソールが追加装備となった。

RN1_custom_last (19)

前期型と同じくRSグレードでは本革巻ステアリングホイールとなる。Rリミテッドでも本革巻ステアリングホイールを標準装備。

RN1_custom_last (13)

自然吸気エンジン用のスピードメーター。後期型では文字盤のデザインが小変更され見やすさがアップした。

RN1_custom_last (2)

RSとRSリミテッドではタコメーター付き独立式3眼自発光式メーター。

RN1_custom_last (20)

シフトノブ。スーパーチャージャー仕様のRSでは右側にスポーツボタンが加わり、押すとCVTの変速プログラムが加速寄りに変化。スポーティな走りを楽しめるようになっている。登坂車線や追い越し時などにも有用。

ただし、R2やR1のスーパーチャージャーにあったマニュアルモードはステラカスタムに設定が無い。

エアコンはカスタムRがマニュアル式エアコン。RリミテッドとRSはオートエアコン。

RN1_custom_last (8)

フロントシートはベンチシートタイプ。後期型ではシート表皮を刷新。光沢糸を織り込んだものとなっている。

RN1_custom_last (10)

リアシート。スライド機構付き。

RN1_custom_last (6)

ラゲッジルーム。

RN1_custom_last (9)

リアシートを倒した状態。

初代ステラカスタムの総評

初代ステラカスタムの後期型はより精悍さやスタイリッシュ感がアップしたフロントデザインにアルミホイールと新シート表皮。追加の収納ボックスなど前期型とはまた違った雰囲気のカスタムモデルとなっている。

顔つきのデザインは好き好きが別れるところだが、後期型ではフォグランプまわりが他社デザインに近づきリフレッシュされているため、デザインでいえば大型フォグランプが好きなら前期型。スタイリッシュなフォグランプが好きなら後期型といったところだろうか。

このあとのフルモデルチェンジ(2代目)ではダイハツ・ムーヴ(5代目前期型)の完全OEMモデルとなり、スバルのお家芸である4気筒エンジンや4輪独立サスペンション、スーパーチャージャーなどが失われてしまった。

【2代目・前期型】スバル ステラカスタム( LA100F/LA110F型)

そのためステラの生産終了が発表されて以降は異例の駆け込み需要で、受注数が伸びるという現象がおきた。これは熱心なスバルファンがいた事の証でもある。

現在では中古車のみとなるが、この手のワゴン型であってもスズキやダイハツ、ホンダなど一般的な軽乗用車にはないスバル独自のメカニズムにこだわりたい人にはこのステラカスタム(およびステラ)がオススメである。

特に年数経過もあり中古車はかなり手頃な価格帯のものが多い。ただし全体的に10万キロ付近の過走行車が多く、低走行な個体は少なめ。

EN07型4気筒エンジンのオイルにじみやタイミングベルト交換など過走行車では確認すべき点が多いが、これが許容できるなら他社にはない独立懸架式サスによる優れた乗り心地、静粛性の高いエンジンなど個性を楽しめる軽ワゴンである。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ステラカスタム
スポンサーリンク
シェアする
スポンサーリンク
シン・軽自動車マニア

コメント