【2代目・後期型】三菱 eKスポーツ(H82W型) | シン・軽自動車マニア

【2代目・後期型】三菱 eKスポーツ(H82W型)

eKスポーツ

eKスポーツは三菱のワゴン型軽自動車。ekワゴンのスポーツモデルである。本稿では2008年8月マイナーチェンジ~2013年5月までを後期型とし、これを扱う。

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画像参照元:Goo-net
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概要

2006年9月にフルモデルチェンジし、2代目となった三菱・eKワゴン

2代目のフルモデルチェンジでは軽自動車史上の中でも異例で、キーコンセプトを踏襲し初代とほぼ同じボディスタイルとなった(ただし、ボディは流用ではなくルーフ以外は新設計)。

その中でも大きく変更されたのは外装で、ヘッドライトとグリル、バンパー、リアコンビランプを刷新。特にリアコンビランプでは軽自動車初となるLEDストップランプを純正で全グレード標準搭載。

内装ではそれまでのコラムシフトからインパネシフトに変更し、新スピードメーターや新シートを採用。

また、乗用タイプの軽自動車としてはこれまた初となる電動パワースライドドアを一部グレードで採用し、初代のイメージはそのままに使い勝手を大きく向上させたフルモデルチェンジとなっている。

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2代目eKスポーツとは?特徴とノーマルとの違い

そのスポーツモデルである「eKスポーツ」は、2代目のフルモデルチェンジと同時にデビュー。

初代と同じくターボエンジンを搭載し、プロジェクターヘッドライトを採用したスポーティーな専用ヘッドライトに専用グリル、バンパー、サイドアンダースポイラー、リアスポイラー、アルミホイールなどでスポーティーに仕立てたモデルである。

内装でもブラック系のシートにブラック系インパネ。タコメーター付きスピードメーター(ハイブリッドメーター)に本革巻ステアリングホイールなど上級に仕立ててあり、ノーマルのeKワゴンとは外観も内装も走りも異なる1台である。

2代目・後期型eKスポーツの改良点と前期型との違い

2008年9月マイナーチェンジではノーマルモデル同様にフロントデザインを変更し、後期型に。

前期では先代に似た特徴的なグリルだったが、後期ではすっきりとしたシャープかつスタイリッシュなメッキ&メッシュグリルに変更し精悍かつスポーティな印象とした。

この他インストルメントパネル中央部をシルバーカラーに変更し、ブラックに映える上質な内装に変更。前期とは外観の印象が異なるマイナーチェンジとなっている。

2代目後期・eKスポーツのグレード X、XS、R、ロアコンプリートの違いなど

2代目後期eKスポーツのグレード展開は下から順に「X」、「XS」、「R」、「RS」の4種類。グレード名の後ろの「S」はスライドドアの意味をする。

特別仕様車には「サウンドビートエディション」が設定されていた。

なお、eKスポーツにはオプション設定で専用レカロシート(アームレスト付き)が設定されており、ホールド性の高いセミバケット形状と適度な座面の硬さで純正シートからの変更も可能だった。

現在はヤフオクあたりで中古品を購入可能だ。当時よりも安価に購入できるので、eKスポーツの純正シートに不満のある人は検討されたし。

X

2代目後期eKスポーツのエントリーグレード。自然吸気エンジン仕様で、ターボ仕様のRより若干装備が簡略化される。

エクステリアではディスチャージヘッドランプに13インチアルミホイール、eKスポーツ用専用グリル、ヘッドライト、専用バンパー、サイドアンダースポイラー、リアスポイラーでスポーティな外観に。

インテリアではブラック内装にタコメーター付きスピードメーターとなるが、ウレタンステアリングなど一部簡略化される。

安全装備はSRSエアバッグにABSを標準装備。

XS

上記Xグレードにスライドドアを追加した自然吸気エンジンの上級グレード。

R

2代目後期eKスポーツの上級グレード。ターボエンジンを搭載し、装備もXグレードより豪華になる。

エクステリアではフロントブレーキがベンチレーテッドディスクブレーキに変更。14インチアルミホイールを標準装備し、インテリアでは本革巻きステアリングホイールなどスポーティな装備となる。

RS

上記Rグレードにスライドドアを追加したターボエンジンの最上級グレード。

特別仕様車 ロアコンプリート

2009年11月設定の特別仕様車。三菱の架装メーカーである「ROAR」が手がけたカスタムカー

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自然吸気エンジンのXとターボ仕様Rがベース。

エクステリアでは専用グリル一体型バンパ、サイドアンダースポイラー、専用アルミホイール、専用リアバンパー、ルーフスポイラー(LEDストップランプ付き)でフルエアロ化。

インテリアではブラックセンターガーニッシュ、本革巻ステアリングホイール、専用シート表皮を与えよりスポーティ感や上級感を高めたモデル。

2代目eKスポーツの中でもタマ数が少なく、希少モデルとなっている。

【2代目 特別仕様・コンプリートカー】三菱 eKスポーツ ロアコンプリート(2代目 H82W型)

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。後期型では新たにメッシュ形状と外枠にメッキグリルを用いたハイブリッドデザインのものを採用した。

前期では初代を彷彿とさせる戦闘的なものだったが、後期型ではより一般的かつベーシックなものとなっている。この点は好き好きが別れる点であるが、イメージを一新させる意味では思い切った変更といえるだろう。

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前期同様に全グレードでプロジェクター&ディスチャージヘッドライトを標準装備。

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サイドから。このあたりは変更点はない。2代目eKスポーツのデビュー当初にはスライドドアモデルの設定がなかったが、2007年9月マイナーチェンジでスライドドアグレードを追加設定(RSおよびXSグレード)。後期型でも最終マイナーチェンジ手前(2012年6月)まで引き続き設定された。

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足元は全グレードで新デザインのアルミホイールを標準装備。ターボグレードは14インチ。自然吸気エンジンは13インチとなる。

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リア。このあたりも前期と同じ。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンは3G83型3気筒の自然吸気エンジンとインタークーラー付きターボエンジンの2種類。

自然吸気エンジンではノーマルモデルのeKワゴンと同じで最高出力50ps(37kW)/6500rpm、最大トルクは6.3kg・m(62N・m)/4000rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.5kg・m(93N・m)/3500rpm。

トランスミッションは全グレードで4ATのみ。駆動方式はFFまたは4WDとなる。

このほかブレーキアシスト付きABSを(電子制動力配分装置)全グレードで標準装備する。

2代目eKスポーツH82WとオッティRS&RX H92Wとの違い

H82WとH92Wとの違いは三菱バージョンか、日産バージョンかの違い。H82Wとは三菱・2代目eKワゴンまたは2代目eKスポーツの型式のことで、H92Wは日産・2代目オッティのことである。

ミニカやトッポ時代とは異なり駆動方式で区別されておらず、FFと4WDの両方でH82WまたはH92W型の型式が用いられる。

三菱版と日産版とではフロントデザインが少し異なり、それぞれ専用グリルで差別化がなされる(※リア周り、内装はステアリングのオーナメントやエンブレム以外はほぼ同じ)。

インテリア(内装)

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インパネ。後期ではセンタークラスター上部が上質なシルバーに変更された。

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全グレードで本革巻ステアリングホイールを標準装備する。スピードメーターのデザインは変更はなく、前期と同じくアナログとデジタルのハイブリッドメーター。

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フロントシートはベンチシートタイプ。シート表皮の変更はなく前期と同じくブラック系。

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リアシート。スライド機構は非装備。

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ラゲッジルーム。

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リアシートを倒した状態。

まとめ

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2代目eKスポーツの後期型は、それまでの特徴だったスパルタンなフロントグリルが変更され、よりベーシックに。かつスタイリッシュなデザインへと変更されているのが特徴だ。

個性が強かった初代や2代目前期のデザインが好みで無かった人には嬉しい仕様で、より万人受けしやすいデザインとなっている。これ以外では前期とほぼ同じなので、フロントデザインの好みで2代目eKスポーツを選ぶと良い。

中古車市場では年数経過や現行eKカスタムや、eKクロスの数世代前とあって買いやすい価格帯となっている。人気のワゴンRスティングレーやムーヴカスタムなどに比べてもお買い得な価格帯となっており購入しやすい。

特にターボモデルでもその傾向があり安いターボ付きの軽(※MT除く)を探している人にはいいモデルかもしれない。スライドドア付きのeKスポーツもあるため、立体駐車場に入る高さも含めて意外と重宝するモデルである。

【3代目 前期型】三菱 ekカスタム (DBA-B11W型)

この後の3代目ではeKスポーツの名前を名乗らず、eKカスタムとして登場。スポーツ色を薄めカスタム系ワゴンとして生まれ変わることとなる。

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