【前期型 ジムニーOEM】マツダ AZオフロード(JM23W型) | シン・軽自動車マニア

【前期型 ジムニーOEM】マツダ AZオフロード(JM23W型)

AZオフロード

AZ-オフロードはマツダのSUV型軽自動車。スズキ・ジムニーのOEMモデルである。本稿ではJM23W型の1998年10月~2004年9月までを前期型とし、これ扱う。

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出典:Goo-net

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概要

1998年10月に登場したマツダのAZオフロード。スズキの軽クロカンである「ジムニー」OEM供給を受けマツダブランドから販売されていた軽自動車である。

マツダは古くからスズキの軽との関係が強く550CC時代から軽ワンボックスのスクラム(ワゴン)、軽トラックのスクラムトラック、排気系が660CCに移行してからはキャロル(当初はプラットフォームを流用しボディを自社生産、後に完全OEM化。

スズキ・アルトのOEM)、AZワゴン(ワゴンR)、スピアーノアルトラパン)、ラピュタ(Kei)など幅広い車種をスズキからOEM供給されていた。その中でも最も硬派で趣味性の強いOEMモデルがジムニーのマツダ版となる「AZオフロード」だ。

AZオフロードはジムニーが1998年の軽新規格に対応しフルモデルチェンジしたのとほぼ同時期にOEM供給された。

AZワゴンやキャロル、ラピュタ等に見られたマツダ用のデフォルメは特になく、エンブレムの変更程度となっているのが特徴で、パット見はほぼジムニーである。

また、ジムニーにはマイナーチェンジの際に「ランドベンチャー」や「ワイルドウィンド」など内外装をグレードアップさせた特別仕様車が設定されていたがマツダ版のAZオフロードにはそれが一切なく、最終モデルまで基本グレードのみの設定であった。

趣味性の強いモデルでありながらスズキとほぼ同じ外観でグレード展開は地味という部分もAZオフロードのポイントだ。

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スズキ・ジムニーとマツダ・AZオフロードとの違い

AZオフロードは同年代の他モデルとは異なり、マツダ専用デフォルメが適用されなかった。そのため外観はエンブレムやデカール以外はほぼジムニーと同じ内外装で、差別化はなされない。

そのためエンブレム以外で見分けるのは難しく、遠目だとジムニーなのかAZオフロードなのか判断が難しいのが特徴である。

ただし、グレード構成は若干異なり廉価グレードのXA(XG)に相当するグレードは非設定。ミドルグレードのXLと上級XCの2種類のみで、特別仕様車の設定もなし。

AZオフロードのグレード構成とXL、XCの違い

前期型AZオフロードのグレード構成はミドルグレードXLと上級XCグレードの2種類。ランドベンチャーやワイルドウィンドなどの特別仕様車の設定は無し。

ジムニーよりもグレードがかなり少なく、シンプルなのが特徴だ。

XLグレード

AZオフロードのエントリーグレード。ただし廉価グレードではなく、ミドルグレードの位置づけ。

エクステリアではパワーウィンドウやキーレスエントリーなど快適装備が標準装備。足元はスチールホイールで、フォグランプはオプション設定に電動格納ミラーは非装備(手動ドアミラー&樹脂タイプ)となり見た目が若干簡素。

デビュー当初は運転席&助手席エアバッグやABSがオプション設定だったが、1999年10月マイナーチェンで標準装備化された。

ボディカラーはスペリアホワイトとシルキーシルバーメタリック、キプロスブルーメタリックの全3色の設定で、トランスミッションはATのみ。

2002年1月にXLグレードを廃止。以後はXCのみの設定となった。

XCグレード

AZオフロードの上級グレード。エクステリアではXLに追加でリアのプライバシーガラス、フォグランプ、ルーフレール、アルミホイール、電動格納ミラーなどが標準装備となる。

また、XLグレードには非設定の5MTの設定もあり、販売期間とあわせて中古車のタマ数が一番多いグレード。

エクステリア

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出典:Goo-net

フロントデザイン。3代目ジムニーデビュー当初からOEM供給されたため、内外装はこれに準ずる。グリルは3代目ジムニー初期のボンネット一体型グリルとなり、中央のエンブレムのみスズキからマツダへと変更される。

これ以外はスズキ版と同じだ。パット見はジムニーそのもので、よーく見ると小さなマツダエンブレムによりAZオフロードだとわかる。なお、フォグランプは上級グレードのXCで標準装備となる。

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出典:Goo-net

サイド。このあたりはベースと同じ。ドアミラーやフェンダーミラーは当初は無着色となっていた(後期でカラー化される)。

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出典:Goo-net

足元は16インチアルミホイールを標準装備。

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出典:Goo-net

リア。リアハッチ左側にはMAZDAエンブレム。右側にはAZOFFROADエンブレムが付く。タイヤカバーもマツダ仕様となりリアビューに関してははかなり差別化されている。

なお、コンビランプはデザインが古臭いがジムニーの社外品が数多くリリースされているため、そのまま流用が可能だ。

エンジン・機能装備・安全装備など

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出典:Goo-net

エンジンはK6A型3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンのみ。

最高出力は64ps/6,500rpm、最大トルクは10.8kg-m/3,500rpmを発生する。トランスミッションは4ATまたは5MTで駆動方式はパートタイム4WDとなる。

4WDにはジムニー同様切り替えが可能で2WDとハイローの4WDの計3パターンを選択可能タイプ。

インテリア

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出典:Goo-net

インパネ。特にマツダ専用というわけでなくジムニーと同じ仕様。加えてジムニー自体も他のモデルと部品を共有していたため、この前期型は当時のスズキの他モデルと似たり寄ったりな内装となっている。

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出典:Goo-net

スピードメーター。このあたりはジムニーとまったく同じで特に差別化はなされない。

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出典:Goo-net

ATのシフトノブ。

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出典:Goo-net

4WDの切り替えノブ。初期型のためスイッチではなくシフトノブしたに付いている。

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出典:Goo-net

フロントシートはセパレートタイプ。このシートも同年代のスズキの他モデルと共有されておりどこかで見たようなシート形状となっている。

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出典:Goo-net

リアシート。

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出典:Goo-net

ラゲッジルーム。

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出典:Goo-net

リアシートを倒した状態。ジムニー同様フルフラットにはならない。

まとめ

マツダの前期型AZオフロードは3代目ジムニーの3型までとほぼ同じ外観のOEMモデルである。

他のマツダOEMモデルでは専用デフォルメが行われる場合があったが、ジムニーではそれがまったくなくほぼエンブレムのみの変更点となっている。

中期や後期モデルでもデザイン変更がなされるが基本はエンブレム程度で、ほぼジムニーと同じ。そのためいずれのAZオフロードも「エンブレム違いのジムニー」といったモデルとなる。

加えて特別仕様車の設定もなく、ベーシックな基本グレードのみの構成だ。そのためマツダ版というよりはほぼジムニーな感覚で買うのが妥当で、特別仕様車が不要な人向けのモデルといえそうだ。

なお、ジムニーは中古市場で根強い人気がありその中古価格も高値になりやすいのだが、OEM版であるAZオフロードでもその傾向が見られOEMだからといってそこまで安くない状況になっている。

ほぼ見た目はジムニーと変わらないためその点は致し方ないかもしれない。

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