【デリカの弟分・軽自動車版?】三菱 デリカミニ(B34A/B35A/B36A/B37A型) | シン・軽自動車マニア

【デリカの弟分・軽自動車版?】三菱 デリカミニ(B34A/B35A/B36A/B37A型)

デリカミニ

デリカミニは三菱のスーパーハイト・クロスオーバーSUV型の軽自動車である。

出典:三菱自動車

  1. 三菱 デリカミニとは?
    1. デリカミニの概要とターゲット層
    2. デリカミニのエクステリア
    3. デリカミニのインテリア
    4. デリカミニの室内空間
      1. 後席ロングスライド、多彩なシートアレンジ
      2. 乗り降りしやすい後席スライドドア
      3. 汚れに強いラゲッジルーム
    5. 快適装備を採用した後席空間
    6. デリカミニの安全装備・先進装備
      1. 運転支援機能「マイパイロット」と「三菱 e-Assist」を搭載
    7. 夜間の運転をサポートするアダプティブLEDヘッドライト
    8. 先進のデジタルルームミラー
    9. デリカミニの走行性能・4WDシステム
      1. デリカ開発者が携わった専用ショックアブソーバーに大径タイヤ
      2. 4WDはビスカスカップリング式だが、セッティングで常時全輪駆動のフルタイム4WD化
      3. 安心感を高めるグリップコントロールとヒルディセントコントロール
      4. デリカミニのグリップコントロールは雪道・泥道のスタックにも有効
      5. ヒルスタートアシストも全グレード標準装備
    10. デリカミニの最低地上高
    11. デリカミニのボディカラー
      1. デリカミニのモノトーンカラー
      2. デリカミニの2トーンカラー
  2. 豊富なディーラーオプションでカスタマイズも
    1. 「アクティブトーンスタイル」とは?
    2. 「ワイルドアドベンチャースタイル」とは?
    3. シャモニーパッケージ/シャモニーコンプリートパッケージ
  3. デリカミニとパジェロミニの違い デリカは名前だけか?
  4. デリカミニのグレード一覧 G、T、Gプレミアム、Tプレミアムの違いなど
    1. G
      1. Gグレードと他のグレードとの違い
    2. T
    3. Gプレミアム
      1. デリカミニ プレミアムと非プレミアムの違い
    4. Tプレミアム
    5. おすすめグレードは4WD できればターボエンジンを
    6. デリカミニはMTモデルが非設定、その理由とは?今後はどうなる?
  5. デリカミニの新車価格が高い理由…
  6. デリカミニの総評
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三菱 デリカミニとは?

2023年5月25日にデビューした三菱・デリカミニ。

2023年の東京オートサロンで初お披露目され、発売前から愛くるしいデザインや「ミニ」という名称などからかなりの注目を集めていた。デビューが噂された頃は一部パジェロミニが復活するとの情報もあったが、実際にはeKクロス スペースのマイナーチェンジ版として登場。

同社の「デリカ」を冠し、スライドドア付きのスーパーハイトワゴンにクロスオーバーSUVを組み合わせた軽自動車として誕生した。

デリカミニの概要とターゲット層

デリカミニのコンセプトは

「DAILY ADVENTURE(日常に冒険を)」

をデザインテーマに内外装を再設計。デリカらしいタフなSUVスタイルに凛としながらも特徴的なヘッドライトなどで親しみやすい、デリカらしい表情を与えた。

デリカミニはeKクロス スペースのビッグマイナーチェンジ版ではあるものの、フロントデザインは完全な専用設計。リアガーニッシュ、アルミホイールのデザインも専用品を与え、タイヤハウス付近の塗り分けもeKクロススペース時代のデカールから、塗装仕様に変更するなど、クロスオーバーSUVらしいアクティブな雰囲気を与えた。

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インテリアでも汚れに強いラゲッジルーム、デリカミニ専用シート表皮の採用でアウトドアユースでの使い勝手を向上。

そして4WD仕様では専用設計のショックアブソーバーにインチアップした15インチタイヤで最低地上高を引き上げ。電子制御によるグリップコントロール、ヒルディセントコントロールなどを組み合わせてライトな悪路にも対応する走破性能を与えている。

デリカミニではeKクロス スペース時代と同じく、軽スーパーハイトワゴンでもよりアクティブなユーザー層をターゲットととし、キャンプや釣り、登山、サーフィン、スキー&スノーボード、車中泊などのアウトドアユース層をメインとした。

※このあたりはスズキ・ハスラーダイハツ・タフトのターゲット層とかなりバッティングする

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加えてeKクロス スペースよりも愛嬌あるフロントデザインの採用で女性からの注目もあり、ディーラーにはデリカミニを目当てに訪れる女性客も増えたという。

デリカミニのエクステリア

ヘッドライトは特徴的な半楕円のLEDクリアランスランプ(ポジションランプ)とLEDヘッドライトを組み合わせ、実用性とキャラクター感を両立。デリカミニのアイデンティティーとした。

またフロントグリルはSUVらしい、スリット形状を採用し力強さも演出。

フロントバンパーとテールゲートガーニッシュには立体的な「DELICA」ロゴを採用。かつてのパジェロミニのような主張感の強いデザインとし、ダイナミックシールドデザインも取り入れて三菱らしさも表現。

前後バンパー下部にはエンジンアンダーカバーのようなプロテクト感のあるスキッドプレート形状を採用。

タイヤハウス付近は光沢あるブラックのホイールアーチとすることで、『デリカ』ならではのSUVらしい力強さと高い質感を表現。eKクロススペース時代とは異なり、デカールではなく塗り分け塗装とすることで、質感の高さやSUV感を高めている。

アルミホイールもeKクロススペースとは異なる新デザインの10本スポーク形状を採用。カラーリングもタフさを表現した形状とスタイリッシュさを持ち合わせたダークシルバー塗装を施した。

リアも「DELICA mini 」ロゴ入りテールゲートガーニッシュ、スキッドプレート形状を取り入れたリアバンパーの採用で、デリカらしい雰囲気とSUV感を演出した。

リアバンパーもフロント同様、デリカミニ専用設計で、スキットプレート形状の追加以外にリフレクターの位置が横長から縦長・両サイド配置に変更されている。

デリカミニのインテリア

デリカミニのインテリアは基本的にeKクロス スペースと同じ。ブラックを基調色とした水平基調のインパネに、アクティブで明るい印象を与えるライトグレーをアクセントカラーとして配置。

インパネにはトレイやドリンクホルダーも配置して使いやすさも向上させている。デリカミニの変更点としてはシート表皮がデリカミニ専用の撥水シート生地となり、シート表皮デザインも刷新されている。

表皮はファブリック&合皮のコンビシート。上級グレードでは背面にPVCシートバックが組み合わされる。

座面や背もたれ中央部に立体的なエンボス加工を施すことで、蒸れにくく座り心地のよい機能的なシートとし、アウトドアなどで汚れても拭き取りやすいようにもなっている。

デリカミニの室内空間

後席ロングスライド、多彩なシートアレンジ

リヤシートは320mmの前後スライド量を確保、後席の足元空間は前席を一番後ろに下げた状態でも余裕を持って座れるほどの空間を確保し居住性を高めた。
片側ずつスライドや背もたれを倒すこともでき、乗車人数や荷物の量に応じた多彩なシートアレンジを可能とした。

乗り降りしやすい後席スライドドア

後席スライドドアは650mmの開口幅を確保しつつ、足元をフラットにし乗降性能を確保。
加えてハンズフリーオートスライドドアを採用し、たくさんの荷物で両手がふさがっている時でも、ドア下側のキックセンサーに足をかざし引くだけでスライドドアを開閉することが可能とした。

汚れに強いラゲッジルーム

簡単に汚れをふき取ることができる素材のラゲッジボードと後席シートバックの採用により、濡れたものや泥の付いたアウトドア用品などを気にせず積むことが可能。
このあたりはタントファンクロスやハスラー、タフトなどと同じアウドドアユースを想定したモデルらしく、アクティブな使い方に便利な機能装備が与えられる。

快適装備を採用した後席空間

後席天井には風を前モデルと同じく送り空気を循環させるリヤサーキュレーター+プラズマクラスター(※プレミアムグレードのみ)を搭載。空気循環に加え、空気浄化や脱臭、静電気除去など、室内空間の快適性を高める。

また後部座席にはリヤロールサンシェード(※プレミアムグレードのみ)も装備し、直射日光を遮るとともに室内のプライバシーを確保することで、後席の快適性を高める。

デリカミニの安全装備・先進装備

運転支援機能「マイパイロット」と「三菱 e-Assist」を搭載

高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」をプレミアムグレードに標準装備化。

マイパイロットではレーダークルーズコントロールシステム[ACC]により、アクセルペダルから足を離していても車間距離の保持をアシスト、また車線維持支援機能[LKA]によるステアリング制御で、車線中央付近を走る手助けをするなど、ドライバーの運転をサポートし負担を軽減する。

また、運転支援機能「三菱 e-Assist」は全グレードに搭載し、サポカーSワイドに対応。

※e-Assistはスズキのスズキセーフティサポート、ダイハツのスマートアシスト、ホンダのホンダセンシングに相当する先進安全装備

e-Assistでは衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]や踏み間違い衝突防止アシスト[EAPM]など8つの運転支援機能を搭載することで、毎日の安全な運転をサポートする。

  • [1]衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]
  • [2]踏み間違い衝突防止アシスト[EAPM]
  • [3]オートマチックハイビーム[AHB]
  • [4]標識認識システム[TSR]
  • [5]先行車発進通知[LCDN]
  • [6]車線逸脱警報システム[LDW]&車線逸脱防止支援機能[LDP]
  • [7]ふらつき警報[DAA]
  • [8]前方衝突予測警報[PFCW]

夜間の運転をサポートするアダプティブLEDヘッドライト

アダプティブLEDヘッドライト[ALH](光軸自動調整機構付)をTプレミアムグレードにメーカーオプション設定。
対向車や先行車にハイビームを照射しないよう、自動的に照射範囲を切り替えることで、対向車や先行車を幻惑させることなく、視認性を確保する。

先進のデジタルルームミラー

上級のプレミアムグレードにはデジタルルームミラーを標準装備化。マルチアラウンドモニターを内蔵したデジタル方式のルームミラーで、切り替えにより通常ミラーと相互に利用可能。

鏡タイプのミラーよりもデジタル式は広角で後方視界も確認しやすく、後部に物理的な障害物があったり、ラゲッジスペースが荷物満載で物理ミラーが見えづらい時も、デジタルに切り替えると見やすくなったりとメリットががある。

デリカミニの走行性能・4WDシステム

デリカ開発者が携わった専用ショックアブソーバーに大径タイヤ

4WDモデルでは新設定となる165/60R15サイズの大径タイヤの採用と、デリカミニ専用となるショックアブソーバー専用チューニングにより、路面をしっかりと捉えながら車内には振動を伝えにくい設定とし、砂利道などの未舗装路を走行する際の安定性と快適性を向上。
開発に関してはデリカの開発者が携わり、軽自動車では走行しないような路面でもテストを繰り返し、デリカのような乗り心地に近づけたとのこと。扁平率が高めなタイヤと組み合わせて悪路でも乗り心地が良く、それでいて一般道でも快適な足回りとし、デリカミニに相応しい乗り心地が実現されている。

4WDはビスカスカップリング式だが、セッティングで常時全輪駆動のフルタイム4WD化

また、4WDも一般的なビスカスカップリング式を採用したシステムを採用するが、あえて最初から前輪と後輪の回転差が生じるように設定し、わずかながら後輪も駆動させ常時4WDで走るようなセッティングがなされている。
そのため他社モデルのビスカスカップリング式4WDのように普段はFFで走行し、滑り出したら4WDに自動的に切り替わるのでなく、デリカミニは常時4WDで走行し走り出しからの安定感などを実現している。
ただし、わずかながらも常時4WDになったことによりFF走行できる他車種よりもデリカミニの4WD仕様は燃費が悪くなる。このあたりは走破性と燃費とのトレードオフといったところか。

安心感を高めるグリップコントロールとヒルディセントコントロール

アウトドアから日常まで安心してドライブを楽しめるよう、滑りやすい路面での発進をサポートするグリップコントロールを4WDはもちろん、2WDにも標準装備化。

雪道やぬかるんだ路面で片側の駆動輪が空転した場合、スリップした駆動輪をブレーキ制御。グリップしている駆動輪の駆動力を確保することで発進をサポートする。

これはハスラーのグリップコントロール、タフトのグリップサポート制御と同等の装備で、電子制御ながらLSDを搭載した時と同じような走破性能を得られる。ちょっとした山道や河原、砂利、砂場道のほか、雪国で大雪や春先の暖気でぬかるんだ雪道などで威力を発揮する。

またデリカミニでは一般的なグリップコントロールが滑った時の補助的な制御に対し、積極的に滑らせて前に進む力を与えたオフロード思考のデリカミニ専用セッティングがなされている。これにより滑りやすい路面でもグイグイ前に進むような推進力が得らる。

急な下り坂や滑りやすい路面を下る際、電子制御により低車速に抑えて安心して走行することができる「ヒルディセントコントロール」も2WD、4WDの両方で標準装備とし、アイスバーンな雪道でも安心装備とした。

デリカミニのグリップコントロールは雪道・泥道のスタックにも有効

デリカミニに搭載されているグリップコントロールは、LSDやデフロックを持たない軽フルタイム4WDが苦手とするスタック時でもその効果を発揮する。

動画のように片側の前後どちらかの駆動輪が空転してしまい、そのままでは前に進まないような状態でもデリカミニの全グレード標準装備される「グリップコントロール」では電子制御で空転しているタイヤに自動でブレーキを与え、両輪の駆動力を回復して前に進むことが可能となる。

ハスラーやタフトでも同様の機能が備わっているが、スーパーハイトワゴンの中ではデリカミニが唯一の装備(※厳密には前モデルのeKクロス スペースにも搭載)。従来のグリップコントロールよりも積極的に効かせるセッティングで推進力が高まった。

グリップコントロールはキャンプ場などのぬかるみ、砂利道、河原、スキー場までの道のりでスタックしそうな雪の悪路にでくわしてもかなり安心の4WD機能となっている。

もちろん、雪国など降雪地帯の街乗りにおいても除雪が追いつかず、急な大雪や春先の暖気でグシャグシャ雪となってスタックしやすい場面にでくわすことがある。幹線道路は除雪されていても住宅街はすぐには追いつかず、道が悪いというケースも多い。そういった降雪地方でもデリカミニは有用なモデルである。

ヒルスタートアシストも全グレード標準装備

急な登り坂の信号待ちや一時停止時などで、ブレーキを離した時クルマのずり下がりが発生すると、最大2秒間、下がらないようキープするヒルスタートアシストを全グレードに標準装備とした。

デリカミニの最低地上高

デリカミニの最低地上高は4WDモデルが160mm、2WDモデルは155mm。

スズキ・ハスラーが180mm、タフトが190mmな点からもそこまで最低地上高は高くないが、電子制御式4WD機能(グリップコントロール&ヒルディセントコントロール)で、同じようなジャンルのタントファンクロススペーシアギアよりも走破性は高い。

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※タントファンクロスの4WDの最低地上高は165mm、スペーシアギア4WDモデルの最低地上高は150mmだが、2車はいずれもグリップコントロールやヒルディセントコントロールが付いていない

デリカミニのボディカラー

デリカミニのボディカラーは新設定の「アッシュグリーンメタリック」を含めた2トーン6色、モノトーン6色の全12色を設定。

なお、ブラックマイカとチタニウムグレーメタリック以外はすべてオプションカラーで有料色となる。

デリカミニのモノトーンカラー

  • ブラックマイカ
  • チタニウムグレーメタリック
  • アッシュグリーンメタリック
  • ナチュラルアイボリーメタリック
  • ミストブルーパール
  • ホワイトパール

デリカミニの2トーンカラー

  • アッシュグリーンメタリック×ブラックマイカ
  • ナチュラルアイボリーメタリック×ブラックマイカ
  • レッドメタリック×ブラックマイカ
  • ライトニングブルーマイカ×ブラックマイカ
  • ホワイトパール×ブラックマイカorホワイトパール
  • サンシャインオレンジメタリック×ブラックマイカ
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豊富なディーラーオプションでカスタマイズも

デリカミニではカスタマイズを気軽に楽しめるエクステリアアイテムをディーラーオプションで設定。
「アクティブトーンスタイル」、「ワイルドアドベンチャースタイル」の2つをセットで販売するほか、単品での購入も可能とした。

「アクティブトーンスタイル」とは?

ダイナミックシールドとフロント/リヤのガーニッシュをグロスブラックにすることでスタイリッシュさを高めたセットオプション。

またフロント/リヤのエンブレムをホワイトとし、レトロタッチなオマージュデカールを装着することで、親しみやすさをより演出している。

アクティブトーンスタイルのセット内容~
[1]ダイナミックシールド(グロスブラック)
[2]フロントグリルガーニッシュ(グロスブラック)
[3]フロントバンパーエンブレム(ホワイト)
[4]テールゲートガーニッシュ(グロスブラック)
[5]テールゲートエンブレム(ホワイト)
[6]オマージュデカール(ステンシルスタイル)
[7]サイドデカール
[8]マッドフラップ(ブラック)

「ワイルドアドベンチャースタイル」とは?

ダイナミックシールドとフロント/リヤのガーニッシュをシルバーにすることで堅牢な印象を高め、SUVらしさを向上したセットオプション。
フロント/リヤのエンブレムをブラックとし精悍さを強調するとともに、レトロな字体で表現したカタカナロゴのオマージュデカールで遊び心を演出した。
ワイルドアドベンチャースタイルのセット内容~
[1]ダイナミックシールド(シルバー)
[2]フロントグリルガーニッシュ(シルバー)
[3]フロントバンパーエンブレム(ブラック)
[4]テールゲートガーニッシュ(シルバー)
[5]テールゲートエンブレム(ブラック)
[6]オマージュデカール(デリカナスタイル)
[7]フロントアンダーデカール
[8]リヤアンダーデカール
[9]サイドデカール[10]アルミホイールデカール
[11]マッドフラップ(レッド)
[12]ベースキャリア
[13]ルーフラックアタッチメント(ブラック)

シャモニーパッケージ/シャモニーコンプリートパッケージ

シャモニーパッケージは2023年の東京オートサロンに参考出品された「デリカミニ・スノーサバイバー」をベースに市販化したセットオプション。

専用のグリーン色フロントバンパーエンブレムのほか、専用デカールやエンブレム、オールウェザーマットなどデリカD5のシャモニー仕様と同じくアウトドアユースでの特別感を高めたメーカーセットオプション。

シャモニーコンプリートパッケージは、シャモニーパッケージにプラスして純正オプション4つ(ルーフキャリア、マッドフラップ、グリルガーニッシュ、ルーフラックアタッチメント)をセットにしつつ、お買い得としたコンプリートパッケージ。
https://keicars-maniac.com/?p=104900

デリカミニとパジェロミニの違い デリカは名前だけか?

同じ「ミニ」が付く軽自動車としてかつて三菱には「パジェロミニ」が存在した。ミニという名前からデリカミニはパジェロミニの後継モデルだったり、同じようなモデルと思う人も多いかもしれないが、全く異なる別モノ。

パジェロミニは当時軽本格SUV・唯一無二で無敵の存在だった「スズキ・ジムニー」をライバル視し、ジムニーのような走破性能と街乗りユースを組み合わせた新感覚の軽SUVとして誕生した。

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そのため最低地上高はデリカミニよりもはるかに高い195mm、タイヤも一回り以上大きく(175/80R15)、パジェロと同じエンジン縦置き+縦置きミッションにMT仕様にパートタイム4WDを組み合わせるなど、パジェロを小さくしたようなメカニズムがウリだった。

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一方のデリカミニは、デリカの名前が付いているのものあくまでeKクロス スペースのマイナーチェンジモデルであり、スライドドア付きスーパーハイトワゴンがベース。

最低地上高も160mmとそこまで高くなく、15インチタイヤもハスラーとまったく同じサイズで悪路走破性、特にジムニーが果敢に挑みそうな極端な悪路走破は不可能。

どちらかというと街乗りメインでたまにライトな林道を走ってみたり、スノボーやスキーのためにスキー場まで移動する、釣りで川や海近くまで移動するといった使い方の街乗り4WDが想定される。

ジムニーのような悪路メインの走り方をすると確実に故障する恐れがあるので注意が必要だ。

さらにデリカのような電子制御4WD(2WD、4WDオート、4WDロック)は搭載されておらず、FFベースで一般的なビスカスカップリングを用いたフルタイム4WDを採用する程度。

ただし、電子制御で擬似的なLSDを作り出す「グリップコントロール」や坂道でも電子制御で自動的にブレーキをかけて下る「ヒルディセントコントロール」が付いている。等にグリップコントロールはぬかるんだ砂や雪道、泥道でも走破性能は高く、極端な悪路でなければスーパーハイトワゴンの中ではトップレベルで悪路走破性は高い。ハスラーよりも若干劣る程度で、この手のモデルとしてはよく出来ている。

そして4WDモデルではデリカの開発者が携わった専用ショックアブソーバーや大径タイヤの採用でデリカのような乗り心地も実現し、ミニといっても過言でないほどのフィーリングが大きな特徴だ。

加えてスライドドアによる利便性や圧倒的な室内空間の広さとラゲッジスペースも大きいため釣りなどにも重宝するパッケージングはアドバンテージ。

そして最新のマイルドハイブリッドや低燃費エンジンの搭載で燃費もパジェロミニよりはるかに良く、先進安全装備やマイパイロットなども付いてくるため高速道路での巡航も得意だ。

ジムニーのような本格クロカンを求めている人にはオススメできないが、SUVテイスト+ライトな悪路走破性を兼ね備え、大人4人が快適に乗れるスライドドア付きの軽スーパーハイトワゴンが欲しい人にはベストマッチなモデルといえる。

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デリカミニのグレード一覧 G、T、Gプレミアム、Tプレミアムの違いなど

デリカミニのグレード展開はベーシックで自然吸気エンジン仕様の「G」グレード、ベーシック・ターボ搭載「T」グレード。上級・自然吸気エンジン「Gプレミアム」、上級・ターボ仕様の「Tプレミアム」の4種類。

いずれもマイルドハイブリッド搭載で、それぞれに2WDと4WDが設定される。

2WDと4WDではタイヤサイズが異なり、2WDは155/65R14、2WDのプレミアムが165/50/R15。4WDは165/60R15。これにより最低地上高も155mmと160mmで少し異なる。

またショックアブソーバーも2WDと4WDでは異なり、4WDのみデリカミニ専用開発のものが付く。

G

デリカミニのベーシックグレード。ターボ無しの自然吸気エンジン仕様で、他のグレードよりも内外装や快適装備が簡略化。その分価格が抑えられている。

エクステリアでは

  • LEDヘッドライト(光軸調整機構付き)
  • LEDフォグランプ
  • 専用フロントバンパー&リアバンパー
  • 14インチスチールホイール+ホイールキャップ
    ※4WD選択時は15インチアルミホイール
  • 電動格納式ヒーテッドドアミラー(サイドアンダーミラー付き)
  • ルーフレール

インテリアでは

  • 本革巻ステアリングホイール
  • ファブリック&合成皮革コンビシート(撥水加工)
  • マルチインフォメーションディスプレイ
  • ステアリングスイッチ
  • メッキアクセント付きシフトノブ
  • 運転席&助手席サンバイザー・バニティミラー
  • メッキインナーハンドル

快適装備では

  • 助手席側電動スライドドア(ハンズフリーオートスライドドア、イージークローザー付)
  • 運転席側スライドドアイージークローザー
  • リアビューモニター付きルームミラー(自動防眩機能付)

などを標準装備する。安全装備は運転支援機能のe-Assistから

  • 衝突軽減ブレーキシステム(歩行者検知付き)
  • 踏み間違い防止アシスト
  • 車線逸脱警報システム
  • オートマチックハイビーム
  • ふらつき警報
  • 前方衝突予報警報
  • 標識認識システム
  • 先行車発進通知

を標準装備する。

Gグレードと他のグレードとの違い

一番安いGグレードではエクステリアでアルミホイールが非装備のホイールキャップ仕様。

インテリアでも助手席シートバックテーブルや樹脂ラゲッジーボド、シート背面のPVC加工が非装備で、パワースライドドアの運転席側後方とデジタルルームミラーがオプション設定。

マイパイロット(レーダークルーズコントロール[ACC]、車線維持支援機能[LKA])や電動パーキングブレーキ、リアサーキュレーター、ロールサンシェード、ステアリングヒーターは非設定となるなど、一部簡略化される。

T

デリカミニのベーシックターボグレード。Gグレードにターボエンジンを搭載し、走行性能が高くなる。

装備でもGグレードに追加で

  • パドルシフト

などを標準装備する。

Gプレミアム

デリカミニの自然吸気エンジン・上級グレード。Gグレードに対して快適装備や機能機能がプラスされる。

Gグレードに追加で

  • 運転席側(右側)電動スライドドア
  • ステアリングヒーター付き本革巻ステアリングホイール
  • 電動パーキングブレーキ
  • マイパイロット
  • 樹脂ラゲッジーボード&シート背面PVC加工
  • 助手シートバックテーブル
  • デジタルルームミラー
  • マルチアラウンドモニター
  • リアサーキュレーター
  • ロールサンシェード
  • 15インチアルミホイール

などを標準装備する。

デリカミニ プレミアムと非プレミアムの違い

プレミアムグレードと非プレミアムグレードとでは快適装備や機能装備が異なる。

具体的には右側電動スライドドア、電動パーキングブレーキ、マイパイロット、リアサーキュレーター、ロールサンシェード、アルミホイール、デジタルルームミラー、マルチアラウンドモニター、ステアリングヒーター、助手席シートバックテーブルなどの有無が異なる。

Tプレミアム

デリカミニ・ターボ搭載最上級グレード。一番価格が高い。

TプレミアムではTグレードの装備に追加で

  • 運転席側(右側)電動スライドドア
  • ステアリングヒーター付き本革巻ステアリングホイール
  • 電動パーキングブレーキ
  • マイパイロット
  • 樹脂ラゲッジーボード&シート背面PVC加工
  • 助手シートバックテーブル
  • デジタルルームミラー
  • マルチアラウンドモニター
  • リアサーキュレーター
  • ロールサンシェード
  • 15インチアルミホイール

などが追加で標準装備されるほか、Tプレミアムのみ

  • アダプティブLEDヘッドライト(光軸自動調整機能付き)

がオプション選択可能となる。

おすすめグレードは4WD できればターボエンジンを

デリカミニのおすすめグレードは4WDでターボ搭載のTグレードかTプレミアム。

4WDモデルはデリカらしさを実現するために足回りを専用開発し、大径タイヤとあわせてデリカのような乗り心地を実現している。2WDモデルと4WDでは乗り心地やフィーリングがまったく異なるほど。そのためデリカらしさを求めたいのであれば迷わず4WDがオススメ。

そしてフルタイム4WDで常時わずかながらも後輪が駆動するため、非力なターボ無しだと重たい車重も影響して加速がかなりもっさりしている。マイルドハイブリッドによるアシスト力もあるが、自然吸気エンジン+モーターだけでは心もとない部分もあり、特に普通車から乗り換えならターボエンジンモデルをオススメする。

加えてデリカミニのキャラクター性から中古市場での需要を考えると2WDモデルよりも4WDモデルの方が人気になりやすく、リセールバリューも4WDの方が高くなると推測する。

※実際、受注時の2WDと4WDの割合を見ても4WDが6割と圧倒的に人気

逆にいうとデリカミニの場合は2WDの需要はあまり無く、売却時に2WDだと不利になることが予想される。数年で乗り換える場合は高年式モデルなのでそこまで差がないと思うが、10年ぐらい経つと価格差がかなり出てくると思う。

もう少し予算があってマイパイロットが欲しい場合は最上級のTプレミアムあたりもオススメだ。

デリカミニはMTモデルが非設定、その理由とは?今後はどうなる?

デリカミニのトランスミッションはMTの設定がなく、全グレードでCVT(無段変速機)のみとなっている。その大きな理由としては

  1. ベースとなったeKクロス スペースにMTの設定がない
  2. 追加しようにも現在の三菱製軽自動車のラインナップにはMTモデルがなく、完全な新規開発となってしまいコストや時間がかかる

と推測する。

※軽バンのミニキャブと軽トラのミニキャブトラックにはMTがあるがこれはスズキ製のOEM

またMTモデルは(※一部の趣味性の高いモデルを除いて)ATに比べ圧倒的に販売台数が少なく、その開発費の割に売れる見込みも少ないためメーカー側が積極的に設定できない事情がある。

実際、過去にパジェロミニを販売していた時もMTの割合がかなり低く、中古市場でもMTのパジェロミニが少ない大きな理由となっている。

今後もMTモデルが設定されるとは考えづらく、ATだけの設定となりそうだ。

デリカミニの新車価格が高い理由…

デリカミニは一番安いターボ無しの2WD(Gグレード)で1,804,000円、最上級のターボ付きTプレミアムでは2,238,500円と、かなり新車価格が高い。

この主な理由は快適装備や機能装備などが充実しているためである。

デリカミニは元々、カスタム仕様のeKクロス スペースだったモデルで、ライバルでいうところのタントカスタムやN-BOXカスタム、スペーシアカスタムに相当するモデルだった。

ベーシックな標準に対してカスタム思考のモデルで、そのため内外装パーツが上級思考。かつ快適装備や機能装備も標準モデルよりも豪華ゆえに新車価格が高いのである。

実際一番安いGグレードの2WDであっても

  • LEDヘッドライト&LEDフォグランプ
  • 助手席側パワースライドドア(イージークローザー付き)
  • 運転席側スライドドアイージークローザー
  • タッチパネル式フルオートエアコン
  • プッシュエンジンスタート&キーフリーシステム
  • IRカット/UVカット機能付きガラス
  • マルチインフォメーションディスプレイ
  • ステアリングスイッチ
  • 撥水加工シート
  • ナビ取り付けパッケージ+6スピーカー ※ただしオーディオレス
  • 充電UBSポート
  • 運転席&助手席シートヒーター
  • e-Assist(運転支援機能)
  • リアビューモニター付きルームミラー
  • 減速エネルギー回生システム
  • マイルドハイブリッド
  • カーテン、サイド、カーテン、運転席ニーを含めた7エアバッグ

などの上級装備が標準装備となり、加えて2WDでもデリカミニは全グレードに寒冷地仕様が標準で装備され、

  • ヒーテッドタイプの電動格納式ドアミラー
  • リヤヒーターダクト
  • 運転席&助手席シートヒーター

などの装備が2WDを含め全グレード標準装備されている。

そしてプレミアムグレードに関しては

  • 運転席側(右側)電動スライドドア
  • ステアリングヒーター付き本革巻ステアリングホイール
  • 電動パーキングブレーキ
  • マイパイロット
  • 樹脂ラゲッジーボード&シート背面PVC加工
  • 助手シートバックテーブル
  • デジタルルームミラー
  • リアサーキュレーター
  • ロールサンシェード
  • 15インチアルミホイール

など快適装備や機能装備がさらに豪華になる。特にレーダークルーズコントロールや車線維持支援機能のマイパイロットは安い普通車には付いてない豪華な装備。そのため新車価格が高い傾向にある。

デリカミニの総評

三菱のデリカミニは愛嬌ある魅力的なエクステリアにアウドドアユースをメインに使い勝手の良い室内空間、広大なラゲッジスペース、上級グレードにはマイパイロット(レーダークルーズコントロールや車線維持支援機能)を標準装備するなど、eKクロス スペースよりも魅力を高め、よりSUVに近づけたスーパーハイトワゴンである。

デリカミニ以外にはダイハツ・タントファンクロス、スズキ・スペーシアギアがあるが、こられに負けない「デリカミニ」というブランド名、個性的な外観はスーパーハイトワゴンの中でも三菱だけの唯一無二的なモデルとなっており、このモデルが注目される所以である。

実際売れ行きも好調で、販売前の予約時点(5月24日まで)で約1万6000台を達成。予約開始の1月から月平均で割ると約4000台で、目標の月2500台を越える絶好調スタートとなっている。

【スーパーハイト+クロスオーバーSUV】三菱 eKクロス スペース(B34A/B37A/B35A/B38A型)

特にeKクロス スペース時代では機能性は良かったものの、ユーザー側からにはタントカスタムやスペースカスタム、N-BOXカスタムの一種としてみられ、クロスオーバーSUVとしての魅力が充分に伝わってなかった部分もあったと思う。

デリカミニになったことで名前からも見た目からも一目でわかりやすくなり、この手の軽自動車がほしい人、あるいはかつてパジェロミニなどに乗っていて、SUV風のスライドドア付きスーパーハイトワゴンが欲しい人にも嬉しいモデルとなり、加えて軽自動車を買う事が多い女性にも見た目の愛くるしさから注目され、販売が伸びているものと思う。

加えてデリカミニは昨今のアウトドアをする女子(山ガール、海ガール、雪ガール、釣り女子、キャンプ女子、車中泊女子)にも受けが良く、軽自動車ゆえのとり回しの良さや小回りもセールスポイント。eKクロススペース時代では無理だった女性ユーザーも取り込めるようになった。

今後はデリカミニの売れ行き好調によりパジェロミニ復活も期待されるところだが、未だ正式発表はなくもうしばしのお預けといったところか。

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デリカミニ
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シン・軽自動車マニア

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