N-WGNはホンダのワゴン型軽乗用車。「N-WGN カスタム」はそのカスタムモデルである。本稿では初代JH1およびJH2系の2016年6月マイナーチェンジ~を後期型とし、これを扱う。
出典:ホンダ認定中古車
- 初代 ホンダ・N-WGNとは?特徴など
- 初代 N-WGNカスタムとは?
- 初代・後期型N-WGNカスタムの改良点と前期との違い
- 初代・後期N-WGNカスタムのグレード G、G・Lパッケージ、G・ターボパッケージ、SSパッケージ、SSパッケージⅡ、SS2トーンカラースタイルパッケージ、SSブラックスタイルの違いなど
- 初代・後期型N-WGNカスタムのエクステリア(外装)
- エンジン・機能装備・安全装備など
- ホンダN-WGNカスタム JH1とJH2の違い
- JH1/JH2型初代N-WGNカスタムのリコール 2022年6月2日届け出・低圧燃料ポンプの不具合
- 初代・後期型N-WGNカスタムのインテリア(内装)
- まとめ
- 初代・後期型N-WGNカスタムは不人気ゆえに高年式でも中古が割安
初代 ホンダ・N-WGNとは?特徴など
N-BOX、N-ONEに続くNシリーズとして2013年11月にデビューしたN-WGN(エヌワゴン)。
Nシリーズ最後発のこのモデルは、かつて販売されていたゼストとライフの後継モデルとして、売れ筋であるムーヴやワゴンRのライバル車種として投入された。
ライバルと似たような売れ筋のボディフォルムにホンダらしい直線基調のフロントデザインを与えたことでノーマルモデルでもベーシックでありながら非ファニー(可愛らしい)系の万人向けするデザインとなっている。
モデル構成は他社と同様にノーマルモデルのN-WGN、カスタムモデルのN-WGNカスタムの2種類を設定。
スズキやダイハツと違うのはデビュー当初からノーマルモデルでもターボエンジンモデルを設定する点で、ターボモデルにありがちな極端な価格上昇を抑えている点は良心的だ。
出典:ホンダ認定中古車
エンジンはN-BOXやN-ONEと同じS07A型を採用。これにCVTを組み合わせ、ゼスト時代の4ATは完全廃止された。
S07A型はナトリウム封入バルブやツインインジェクションシステムの採用で優れた低燃費と高出力&高トルクを両立させた。エンジン技術に定評のあるホンダらしいエンジンである。
安全技術としてはN-BOXやN-ONEと同じていたエマージェンシーストップシグナル、VSA、ヒルスタートアシスト機能を全グレードで標準装備。
自動ブレーキのシティブレーキアクティブシステムはサイドカーテンエアバッグシステム・前席用i-サイドエアバッグシステムをセットにした「あんしんパッケージ」としてグレード別にオプション設定または標準装備となる。
初代 N-WGNカスタムとは?
そのN-WGNにスタイリッシュな専用パーツを内外装で採用し、質感やスポーティ感を高めたカスタムモデルがN-WGNカスタム。
エクステリアには
- 専用ヘッドライト(ディスチャージヘッドランプ)
- 専用グリル
- 専用エアロバンパー
- サイドアンダースポイラー
- ルーフエンドスポイラー
- クリアーテールランプ
- アルミホイール
- LEDターンランプ付きドアミラー
などを標準装備し標準モデルと差別化。インテリアでも
- カスタム専用ブラックインテリア
- カスタム専用インパネ
- 革巻きステアリング+ピアノブラック調ステアリングガーニッシュ
- バイオレットイルミネーション照明
など上質な室内空間が特徴のモデル。スズキならワゴンRスティングレー、ダイハツはムーヴカスタムに相当するモデルで、かつての売れ筋モデルのライバル車種となるべく投入された。
初代・後期型N-WGNカスタムの改良点と前期との違い
そのN-WGNカスタムは、N-WGNと同様に2016年6月マイナーチェンジで、フロントデザインの変更を伴い後期型となった。
後期型のN-WGNカスタムでは新デザインのメッキグリルを採用しグリル上部にかけてメッキ加飾部分のボリュームをアップ。その他にもフォグランプまわりをメッキ化して前期よりも迫力と精悍さをアップさせた。
ボディカラーも
- タフタホワイトII
- ルナシルバー・メタリック
- シャイニンググレー・メタリック
- クリスタルブラック・パール
- ブリティッシュグリーン・パール
の新色5種類を追加。
インテリアではLEDルームランプを標準装備とするなど前期よりもより魅力をアップさせたマイナーチェンジとなっている。
初代・後期N-WGNカスタムのグレード G、G・Lパッケージ、G・ターボパッケージ、SSパッケージ、SSパッケージⅡ、SS2トーンカラースタイルパッケージ、SSブラックスタイルの違いなど
初代・後期N-WGNカスタムのグレード構成は自然吸気エンジンはエントリー「G」、上級「G・Lパッケージ」の2種類。
ターボエンジンは上級ターボ仕様「G・ターボパッケージ」で1種類。
これ以外にカスタムの特別仕様車は
- 「SS2トーンカラースタイルパッケージ/ターボSS2トーンカラースタイルパッケージ」
- 「SSスタイルパッケージⅡ/ターボSSスタイルパッケージⅡ」
- 「SS2トーンカラースタイルパッケージⅡ/ターボSS2トーンカラースタイルパッケージⅡ」
- 「SSブラックスタイルパッケージ/ターボSSブラックスタイルパッケージ」
などが設定されていた。
Gグレード
初代・後期N-WGNカスタムのエントリーグレード。カスタムの中では一番装備が簡素で、価格が安かったグレード。
エクステリアではカスタム専用品が採用され、
- カスタム用ヘッドライト
- LEDフォグライト
- カスタム用グリル
- カスタム用バンパー
- テールゲートスポイラー
- クロームメッキリアライセンスガーニッシュ
- クロームメッキアウターハンドル
- 14インチアルミホイール
などを標準装備。
インテリアでは本革巻きステアリングなどが非装備(ピアノブラック調加飾付きウレタンステアリング)。
Gグレードのみダークシルバー塗装エアコンパネルとなり、インテリアイルミネーション(バイオレット)は他グレードと同じく標準装備する。
快適装備はフルオートエアコン、プッシュ式エンジンスタート、チルトステアリング、スマートキーが標準装備。
ハーフシェイド・フロントウインドウはGグレードのみ非装備。
安全装備面は、VSA(車両挙動安定化制御システム)、エマージェンシーストップシグナル、ヒルスタートアシスト機能を標準装備するカスタムのベーシックなグレード。
※「あんしんパッケージ」はオプション設定
G・Lパッケージ
初代・後期N-WNGカスタムの上級グレード。Gグレードよりも内外装や装備が豪華になる。
エクステリアではGグレードに追加でクロームメッキ付きリアバンパーが追加装備となる。
インテリアではホワイトステッチ入り本革巻きステアリングに加え、「クオリティインテリア」を適用。
- クロームメッキプッシュエンジンスタート
- クロームメッキ・グローブボックスノブ、
- ピアノブラック調エアコンパネル
など内装が加飾タイプとなる。
快適装備は「360°スーパーUV・IRカットパッケージ」が適用され、
・IRカット〈遮熱〉/UVカット機能付フロントウインドウガラス
・IRカット〈遮熱〉/スーパーUVカットガラス(フロントドアコーナー/フロントドア)
・IRカット〈遮熱〉/スーパーUVカットプライバシーガラス(リアドア/テールゲート)
を標準装備し、クルーズコントロールや運転席ハイトアジャスター、ナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器(ナビゲーション連動)+充電用USBジャック、ハーフシェイド・フロントウインドウも標準装備する。
G・ターボパッケージ
初代・N-WGNカスタムの上級ターボグレード。
G・Lパッケージをベースにターボエンジンを搭載した最上級グレードで、G・Lパッケージの装備に加えてターボ仕様のみフロントブレーキにベンチレーテッドディスクブレーキを採用。
マニュアルモード付きCVTのパドルシフトを標準装備する。
特別仕様車 SSパッケージ/ターボSSパッケージ
2016年12月設定の特別仕様車。
G・Lパッケージの装備に加えてエクステリアは同じだが、安全装備の「あんしんパッケージ」(以下)を標準装備。
- シティーブレーキアクティブシステム、
- 前席用i-サイドエアバッグシステム
- サイドカーテンエアバッグシステム〈前席/後席対応〉
インテリアにはホワイト照明の常時点灯3眼式メーターとホワイトイルミネーション(スライドセンタートレイ、フット<運転席/助手席>、ドリンクホルダー<運転席/助手席>)を採用しつつ、お買い得した特別仕様車。
特別仕様車 SS2トーンカラースタイルパッケージ/ターボSS2トーンカラースタイルパッケージ
2016年12月設定の特別仕様車。
出典:ホンダ認定中古車
ボディカラーに2トーンを採用し、ダーククロムメッキのフロントグリルやアウタードアハンドル、レッドステッチの本革巻ステアリングホイールなどを標準装備。
ベースモデルよりもワンポイントアクセントの専用パーツにより上質感や特別感を演出した特別仕様車。
「G・Lパッケージ」と「ターボ仕様のG・ターボパッケージ」がベース。
外装ではボディカラーに2トーンカラースタイルを適用し、SSパッケージ専用装備として
- ダーククロムメッキ&ブラック塗装グリル
- ダーククロムメッキアウタードアハンドル
- ダーククロムメッキライセンスガーニッシュ
- ブラック塗装フォグライトガーニッシュ
- ブラックホール付きリアバンパー
- ブラッククリア塗装&ベルリナブラック塗装&切削加工の14インチアルミホイール
を標準装備。
内装でも専用装備に
- レッドダブルステッチのプライムスムース&ジャージコンビシート
- レッドステッチの本革巻ステアリングホイール
- レッドステッチの本革巻きセレクトレバー
- レッドイルミネーション
- ドアオーナメントパネル
- ピアノブラック調エアコンパネル
とし、ノーマルのホワイトに対しレッド色などで特別感を与えたモデル。
特別仕様車 SSブラックスタイルパッケージ/ターボSSブラックスタイルパッケージ
2018年7月設定の特別仕様車。
「SSブラックスタイルパッケージ」は黒を基調とした専用パーツをあしらいブラックな特別感を演出したモデルで「G・Lパッケージ」と「ターボG・Lパッケージ」がベース。
外装では
- ブラック塗装フロントグリル
- ブラック塗装アウタードアハンドル
- ブラック塗装リアライセンスガーニッシュ
- ブラック塗装フォグライトガーニッシュ
- ブラック塗装モール付きリアバンパー
- ベルリナブラック塗装の14インチアルミホイール
- 専用ボディカラーとしてサンセットオレンジⅡ
をブラックスタイルとして新設定。
内装では
- バイオレットステッチ入本革巻ステアリングホイール
- バイオレットステッチ入り本革巻きセレクトレバー
- バイオレットダブルステッチ
- プライムスムース&ジャージコンビシート
を標準装備。
快適装備としては運転席と助手席にシートヒーターを。安全装備としては「あんしんパッケージ」を標準装備とした。
ターボモデルの「ターボSSブラックスタイルパッケージ」では上述の装備に加えて
- パンチング&スムースレザー
- バイオレットステッ入の本革巻ステアリングホイール
- ベルリナブラック塗装の15インチアルミホイール
- ブラックフィルム加飾付きサイドシルガーニッシュ
を特別装備とし、標準仕様にはないブラックなスペシャル感が特徴の特別仕様車となっている。
特別仕様車 SSパッケージⅡ/ターボSSパッケージⅡ
SSパッケージⅡの特別装備
2018年7月設定の特別仕様車。後期SSパッケージの第2弾。
ベースモデルを「G・Lパッケージ」とし、G・Lパッケージの装備に加えて
- あんしんパッケージ(シティーブレーキアクティブシステム、サイドカーテンエアバッグなど)
- 運転席&助手席シートヒーター(第2弾で追加)
- 本革巻セレクトレバー(ホワイトステッチ)
- 常時点灯3眼メーター(ホワイト照明)
- ホワイトイルミネーション(スライドセンタートレー、フット〈運転席/助手席〉、ドリンクホルダー〈運転席/助手席〉)
- 専用色としてサンセットオレンジⅡを設定
を標準装備しつつ、お買い得とした特別仕様車。
ターボSSパッケージⅡの特別装備
2018年7月設定の特別仕様車。後期ターボSSパッケージの第2弾。
ベースモデルを「ターボG・Lパッケージ」とし、上記SSパッケージⅡの装備に追加で
- 本革巻ステアリングホイール(パンチング&スムースレザー、ホワイトステッチ)
- サイドシルガーニッシュ(アルミ調フィルム加飾付)
- 15インチアルミホイール(ベルリナブラック塗装+切削+クリア塗装)
- 専用色としてサンセットオレンジⅡを採用
を標準装備しつつ、お買い得とした特別仕様車。
特別仕様車 SS2トーンカラースタイルパッケージⅡ/ターボSS2トーンカラースタイルパッケージⅡ
SS2トーンカラースタイルパッケージⅡの特別装備
2018年7月設定の特別仕様車。後期2トーンカラースタイルパッケージの第2弾。
2トーンカラースタイルパッケージⅡでは「G・Lパッケージ」をベースとし、G・Lパッケージの装備に加えて
- あんしんパッケージ
- 運転席&助手席シートヒーター(第2弾で追加)
- プライムスムース&ジャージコンビシート(レッドダブルステッチ)
- 本革巻ステアリングホイール(レッドステッチ)
- 本革巻セレクトレバー(レッドステッチ)
- 常時点灯3眼メーター(レッド照明)
- レッドイルミネーション(スライドセンタートレー、フット〈運転席/助手席〉、ドリンクホルダー〈運転席/助手席〉)
- インパネガーニッシュ(レイヤードクリアパネル:ダーククリアレッドライン付)
- ドアオーナメントパネル(レイヤードクリアパネル:ダーククリアレッドライン付)
- ピアノブラック調エアコンパネル
- ダーククロームメッキ&ブラック塗装フロントグリル
- ダーククロームメッキ・アウタードアハンドル
- ダーククロームメッキ・リアライセンスガーニッシュ
- ブラック塗装フォグライトガーニッシュ
- ブラック塗装モール付リアバンパー
- 14インチアルミホイール(ベルリナブラック塗装+切削+ブラッククリア塗装)
を標準装備する。
ターボSS2トーンカラースタイルパッケージⅡの特別装備
2018年7月設定の特別仕様車。後期ターボ2トーンカラースタイルパッケージの第2弾。
ベースモデルを「ターボG・Lパッケージ」とし、上記の特別仕様車「SS 2トーンカラースタイルパッケージⅡ」の装備に加えて
- 本革巻ステアリングホイール(パンチング&スムースレザー、レッドステッチ)
- サイドシルガーニッシュ(ブラックフィルム加飾付)
- 15インチアルミホイール(ベルリナブラック塗装+切削+ブラッククリア塗装)
がさらに追加で標準装備となる。
初代・後期型N-WGNカスタムのエクステリア(外装)
出典:ホンダ認定中古車
フロントデザイン。前期型では中央に太いメッキグリル。その上に3本の非メッキのラインが組み合わされていたが、後期型では太いメッキグリルをボンネットすぐ下にも配置(合計2本)。
非メッキのラインを2本としてよりフロントの押し出し感を強くした。
出典:ホンダ認定中古車
ヘッドライトはロー側が全グレードでディスチャージヘッドライトとなる。
出典:ホンダ認定中古車
この他フォグランプのリフレクターを丸型から長方形へ。そのまわりにクロームメッキ・フォグライトガーニッシュをプラスしてバンパー部分でも精悍さをプラスさせた。なお、フォグランプはLED仕様となる。
出典:ホンダ認定中古車
サイド。デザインは同じで特に変更はないが後期型ではG・LパッケージとG・ターボパッケージに「360°スーパーUV・IRカット パッケージ」を標準装備。
ボディカラーは新色として「タフタホワイトII」、「ルナシルバー・メタリック」、「シャイニンググレー・メタリック」、「クリスタルブラック・パール」、「ブリティッシュグリーン・パール」の計5色が追加。全12種類となった。
LEDターンランプ付きドアミラー(オートリトラミラー仕様)は全グレード標準装備。ワンタッチでキーを解除する「Hondaスマートシステム」は全グレード標準装備。
出典:ホンダ認定中古車
足元は全グレード共通では「切削クリア塗装+ベルリナブラック塗装」の14インチアルミホイールを標準装備。
出典:ホンダ認定中古車
G・ターボパッケージではオプションの「スタイルアップパッケージ」を選択すると、サイドシルガーニッシュとセットで専用デザインの15インチアルミホイールとなる。
出典:ホンダ認定中古車
リア。後期型ではリアバンパーの左右リフレクターの間にメッキガーニッシュが追加された。
出典:ホンダ認定中古車
コンビランプは前期と同じく、ポジション球点灯時はコの字型にLEDが点灯する。
エンジン・機能装備・安全装備など
エンジンはS07A型3気筒のNAとターボの2種類を設定。
ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク10.6kg・m(104N・m)/2600rpmを発生する。
自然吸気エンジンでも最高出力は58ps(43kW)/7300rpm、最大トルクは6.6kg・m(65N・m)/4700rpmと軽自動車のエンジンにしてはかなりの高出力。
これはツインインジェクションシステムとナトリウム封入排気バルブを採用したためで、スズキの「デュアルジェットエンジン」のような直噴エンジン並の燃焼効率が得られている。圧縮比も11.8とかなり高め。
トランスミッションは全グレードCVTのみで、駆動方式はFFと4WDが用意される。
この他アイドリングストップ機構を備え、安全装備としてはVSA(ABS+TCS+横すべり抑制)とヒルスタートアシスト機能が全グレードで標準装備。
約30km/h以下での前方車両との衝突の回避・被害軽減をサポートする「City-Brake Active System(シティブレーキアクティブシステム)は「あんしんパッケージ」として全グレードにオプション設定。
クルーズコントロールはGグレード以外のG・LパッケージとG・ターボパッケージに設定される。
ホンダN-WGNカスタム JH1とJH2の違い
N-WGNカスタムのJH1とJH2との違いは駆動方式。JH1はフロントエンジン、フロントドライブのFF方式のN-WGNカスタム。JH2はJH1をベースに前輪を駆動する4WDモデルのN-WGNカスタム。
また、FFのJH1と4WDのJH2では全高と重量が若干異なり、4WDのJH2の方が20mm全高が高く、約50kg重たい。さらに最小回転半径もJH2の方が0.2m大きくなる。
JH1/JH2型初代N-WGNカスタムのリコール 2022年6月2日届け出・低圧燃料ポンプの不具合
2022年6月2日にホンダから国交省へN-WGNカスタムのリコールが届け出られた。
対象となるのはJH1型とJH2型N-WGNカスタムで、対象となるのは2018年3月から2018年12月製造の車体。
内容は燃料ポンプの不具合。燃料ポンプ内のガソリンを吸い上げる樹脂製の羽根車に不具合があり、使用し続けるこの歯車が変形しガソリンをエンジンに送れなくなる。
これにより最悪エンジンが止まる恐れがある。ただし現状はそこまで重大な事故は発生しておらず、エンジンがかからないケースが68件報告されているとのこと。
なお、今回のリコールは2代目N-BOX・N-BOXカスタムの場合はFFモデルのみだったが、N-WGN・N-WGNカスタムの方はFFも4WDも両方が対象となる。
対象車種を使用している人は交換部品の準備ができ次第、リコール対応が実施される。
なお、今回のリコールでは2代目前期型N-BOX、N-BOXカスタム、初代W-WGN、N-VAN、初代N-ONE、N-BOXスラッシュ、S660も対象車種となっており、全部で21万9623台が対象となる大型リコールとなった。
初代・後期型N-WGNカスタムのインテリア(内装)
出典:ホンダ認定中古車
インパネ。このあたりは特に変更はない。全グレードでプッシュエンジンスタート、エアコンにはプラズマクラスターを標準装備。
出典:ホンダ認定中古車
ステアリング。G・LパッケージとG・ターボパッケージではピアノブラック調ガーニッシュ付きの本革巻ステアリングホイール(ホワイトステッチ)。センターパネルとメータパネルはピアノブラック調となる。
出典:ホンダ認定中古車
最上級のG・ターボパッケージではCVTのマニュアルモードが使える「パドルシフト」が備わる。
出典:ホンダ認定中古車
この他後期型ではLEDルームランプを標準装備とした。
出典:ホンダ認定中古車
スピードメーター。タコメーター付きの自発光式タイプ。
さらにエコインジケーターが搭載され、エコ運転を視覚的に色で表示する。
出典:ホンダ認定中古車
フロントシートはベンチシートタイプ。G・LパッケージとG・ターボパッケージでは「クオリティインテリア」となり、プライムスムース&ジァージコンビシート(ダブルステッチ)のシートとなる。
これ以外にもクオリティインテリアではインパネガーニッシュやドアオーナメントパネルがレイヤードクリアパネル(ダークシルバーライン付き)となり、エアコンパネルがピアノブラック調などに変更される。
なお、4WD仕様車では標準装備で運転席と助手席の両方でシートヒーターを備える。
出典:ホンダ認定中古車
リアシート。スライド機構付き。
出典:ホンダ認定中古車
ラゲッジルーム。
出典:ホンダ認定中古車
リアシートを倒した状態。
まとめ
出典:ホンダ認定中古車
N-WGNカスタムの後期型は新しいメッキグリルとフォグランプのメッキガーニッシュにより、前期よりも精悍さと上品さがアップ。フォグランプもLED化され外観の魅力が少しアップした。
デザイン面が気に入れば中古は割高なため素直に後期型の新車を買っても良いのかもしれない。
ホンダのN-WGNはスズキのワゴンRやダイハツのムーヴにも無いホンダらしい外観が特徴で、そのカスタムモデルはそれが強調されたデザインとなっている。
この後期型でより個性やスタイリッシュ感がアップ。変更点はさほど多くないが十分魅力がアップしたマイナーチェンジといえよう。
この次のフルモデルチェンジ後となる2代目N-WGNカスタムではデザインを大幅変更し個性的な顔つきで初代モデルとは大きく異る。オーソドックスなトールワゴンのカスタムモデルが欲しい場合は初代・後期モデルが好みかもしれない。
初代・後期型N-WGNカスタムは不人気ゆえに高年式でも中古が割安
初代・後期型N-WGNカスタムの中古市場では軽自動車の人気がN-BOXなどのスーパーハイトワゴンに集中し、かつての売れ筋だったトールワゴンは売れなくなった影響で中古車としての人気も薄く、N-WGNもあまり人気のないモデルとなっている。
そのため比較的高年式な初代・後期型モデルでもグレードによっては走行距離の割に安価なタマも多く、お買い得感がかなりある。標準モデルに比べてカスタムモデルはタマ数が少ないものの、内外装がスタイリッシュになるため、予算に余裕があれば個性的なN-WGNカスタムが個人的にはオススメ。
もちろん前期モデルはさらに安くなるが、持病的な故障のリスクがあるため、注意が必要だ。ライバルはスズキ・ワゴンRスティングレー、ダイハツ・ムーヴカスタムあたり。
使い勝手はN-BOXのような圧倒的な室内空間が無いものの、それを求めないのであれば十分機能的だし、N-BOXよりも車重が軽く全高も低いため燃費や加速が良く、強風時でも風の影響を受けづらい。
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